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H23 コマの物理から素粒子のスピン

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(1)

YAMAGATA UNIVERSITY

電子の「スピン」

(2)

YAMAGATA UNIVERSITY

電子の磁気モーメント

⃗ μ =μ B L e

B

= e

2 m

e

角運動量に比例するのなら、 電子が回転をやめれば

磁気モーメントがなくなる?

対になる必要ないのでは?

(3)

YAMAGATA UNIVERSITY

ラーモア周波数と磁気共鳴

f = ˙ϕ

2 π =

1

2 π μ B

ラーモア周波数 ラーモア周波数

磁気共鳴 ラーモア周波数と同じ周波数の電磁場による、 磁気モーメントの反転・共鳴

磁気共鳴 ラーモア周波数と同じ周波数の電磁場による、 磁気モーメントの反転・共鳴

磁気共鳴は起きない?

角運動量に比例するのなら、 電子が回転をやめれば

磁気モーメントがなくなる? 角運動量に比例するのなら、 電子が回転をやめれば

磁気モーメントがなくなる? 磁気モーメントに比例

 = B L e

(4)

YAMAGATA UNIVERSITY

炉 銀原子 N極

S極 磁石

電子磁気モーメントの測定

1922年 シュテルン=ゲルラッハの実験 量子化された電子の磁気モーメントの発見 1922年 シュテルン=ゲルラッハの実験

量子化された電子の磁気モーメントの発見 銀の原子の磁気モーメント

= 電子の磁気モーメント 銀の原子の磁気モーメント

= 電子の磁気モーメント

予想 電子の磁気モーメントは電子の『スピン』で生まれる

電子は様々な大きさ・向きの『スピン』をしている

スクリー

スクリーンに

影が出来る

磁石の向きで、力が変化

スクリーンにはどのような影ができるか? スクリーンにはどのような影ができるか?

(5)

YAMAGATA UNIVERSITY

量子化された電子の磁気モーメント

電子は離散的な磁気モーメントを持つ

→ 量子化された『磁気モーメント』 電子は離散的な磁気モーメントを持つ

→ 量子化された『磁気モーメント』 炉 銀原子

N極

S極 磁石

1922年 シュテルン=ゲルラッハの実験 量子化された電子の磁気モーメントの発見 1922年 シュテルン=ゲルラッハの実験

量子化された電子の磁気モーメントの発見 銀の原子の磁気モーメント

= 電子の磁気モーメント 銀の原子の磁気モーメント

= 電子の磁気モーメント

スクリー

スクリーンに

影が出来る

磁石の向きで、力が変化

結果

陰は上下『二つ』に分離 結果

陰は上下『二つ』に分離

磁気モーメントの値は

2

種類のみ

(6)

YAMAGATA UNIVERSITY

電子のスピン: 量子化された自転

『スピン』 が 『二つ』 の状態をとるということは

『スピン』 が 『二つ』 の状態をとるということは

右回り 左回り

回転方向

『スピン』の向き

(

右ネジ

)

上向き 下向き

『スピン』の値

1

2

1

2

2つのスピンの値の『差』が1になるように取る

スピンが3つの状態を取る -1, 0, 1

スピンが4つの状態を取る -3/2, -1/2, 1/2, 3/2

2つのスピンの値の『差』が1になるように取る

スピンが3つの状態を取る -1, 0, 1

スピンが4つの状態を取る -3/2, -1/2, 1/2, 3/2

(7)

YAMAGATA UNIVERSITY

スピンと磁気モーメントとの関係

 

s

= g

s

B

S

s

=g

s

B

s

磁気モーメントの大きさ磁気モーメントの大きさ

s=− 1

2 ,

1

2

電子の場合 電子の場合

g

s

=−2

s

=−

B

s=

1

2

s

=

B

s=− 1

2

※ 『スピン』の向きと、『磁気モーメント』の向きが逆

※ 『スピン』の向きと、『磁気モーメント』の向きが逆

B

= e

2 m

e

(8)

YAMAGATA UNIVERSITY

量子化された『角運動量』と磁気モーメント

= e

2 m

e

r m

e

v

 = e

2 m

e

l l 1

B

= e

2 m

e

量子化された角運動量の大きさ

L= l l 1

角運動量

ボーア磁子

(9)

YAMAGATA UNIVERSITY

素粒子とスピン

『スピン』の大きさ

『スピン』の大きさ

クォーク・レプトン ½ ゲージ粒子 1 ヒッグス粒子 0

陽子 ½

中性子 ½

クォーク・レプトン ½ ゲージ粒子 1 ヒッグス粒子 0

陽子 ½

中性子 ½

(10)

YAMAGATA UNIVERSITY

元素の周期表

(11)

YAMAGATA UNIVERSITY

元素の周期表について

数ヶ月後にはドイツのJ・L・メイヤーが 独自に事実上同一の表を発表

数ヶ月後にはドイツのJ・L・メイヤーが 独自に事実上同一の表を発表

1906年 ノーベル化学賞にノミネート されるが、受賞を逃す

1906年 ノーベル化学賞にノミネート されるが、受賞を逃す

原子量(質量)の順にならべる 周期性が現れる

原子量の大きさが元素の性質を決める

・・・

(12)

YAMAGATA UNIVERSITY

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/5f/Mendeleev_Table_5th_II.jpg

最初の周期表(英語版)

(13)

YAMAGATA UNIVERSITY

なぜ元素には『周期』がある?

HH HeHe

LiLi BeBe BB CC NN OO FF NeNe NaNaMgMg AlAl SiSi PP SS ClCl ArAr

KK CaCa ScSc TiTi VV CrCr MnMnFeFe CoCo NiNi CuCu ZnZnGaGaGeGeAsAs SeSe BrBr KrKr RbRb SrSr YY ZrZr NbNbMoMo TcTc RuRuRhRh PdPd AgAg CdCd InIn SnSn SbSb TeTe II XeXe CsCs BaBa -- HfHf TaTa WW ReReOsOs IrIr PtPt AuAu HgHg TiTi PbPb BiBi PoPo AtAt RnRn FrFr RaRa -- RfRf DbDb SgSg BhBh HsHs MtMt DsDs RgRgUubUub UutUut UuqUuqUupUupUuhUuh UuoUuo

LaLa CeCe PrPr NdNdPmPmSmSmEuEuGdGdTbTb DyDyHoHo ErEr TmTmYbYb AcAc ThTh PaPa UU NpNp PuPuAmAmCmCmBkBk CfCf EsEsFmFmMdMdNoNo

LuLu LrLr

2 8 8

高校の化学では『外殻電子の数できまる』のだと教わってきたのでは...

(14)

YAMAGATA UNIVERSITY

高校の化学の復習

主量子数(n) 電子数(2n2)

1 K殻 2

2 L殻 8

3 M殻 18

主量子数(n) 電子数(2n2)

1 K殻 2

2 L殻 8

3 M殻 18

+ K L

M

それぞれの殻に入る事のできる電子の数 それぞれの殻に入る事のできる電子の数

N = 2 n

2

(15)

YAMAGATA UNIVERSITY

電子の「スピン」の発見

1925年 ジョージ・ウーレンベック、サミュエル・ゴーズミット 電子が『自転』しながら、原子核のまわりを回る事を仮定

1925年 ジョージ・ウーレンベック、サミュエル・ゴーズミット 電子が『自転』しながら、原子核のまわりを回る事を仮定

電子が『自転』すると、一体なにが起きるのか?

電子の自転を 『スピン』 『スピン』 と命名

地球のまわりを月が『自転』しながら『公転』

太陽のまわりを地球が『自転』しながら『公転』

するように、

電子軌道上を『公転』

原子核のまわりを電子が『自転』しながら、

原子の構造を非常にうまく説明できる。

(16)

YAMAGATA UNIVERSITY

パウリの排他原理

パウリの排他原理 (1925年)

同じ量子数の準位には、一つの電子しか入れない

→ 原子のある軌道に入る事のできる電子の数が決まる

パウリの排他原理 (1925年)

同じ量子数の準位には、一つの電子しか入れない

→ 原子のある軌道に入る事のできる電子の数が決まる

ひとつの椅子には

一人だけ座る事が出来る

ひとつの椅子には

一人だけ座る事が出来る

1945年 ヴォルフガング・パウリ パウリの排他原理の発見

1945年 ヴォルフガング・パウリ パウリの排他原理の発見

(17)

YAMAGATA UNIVERSITY

パウリの排他原理

ひとつの椅子には一人だけ

ひとつの椅子には一人だけ

電子は『上向き』か『下向き』のスピンを取る

電子は『上向き』か『下向き』のスピンを取る

水素の『殻』は、決まった数の『軌道』をもつ

水素の『殻』は、決まった数の『軌道』をもつ

1945年 ヴォルフガング・パウリ パウリの排他原理の発見

1945年 ヴォルフガング・パウリ パウリの排他原理の発見

電子 準位

『上向き』用、

『下向き』用の椅子がある

一つの『軌道』に異なるスピン状態の電子が入る

一つの『軌道』に異なるスピン状態の電子が入る

『殻』に存在できる電子の数が決まる

(18)

YAMAGATA UNIVERSITY

原子の『殻構造』

量子数 殻 軌道 量子数 殻 軌道

1 K

1s

2 L

2s, 2p

3 M

3s, 3p, 3d

4

 …

電子は原子の『殻』に存在する

『殻』には複数の『軌道』がある

(19)

YAMAGATA UNIVERSITY

電子の軌道

軌道 s p d f

量子数 殻 軌道

量子数 殻 軌道

1 K

1s

2 L

2s, 2p

3 M

3s, 3p, 3d

4 …...

(20)

YAMAGATA UNIVERSITY

詳しく見ると

電子軌道

量子数 殻 軌道 量子数 殻 軌道

1 K

1s

2 L

2s, 2p

3 M

3s, 3p, 3d

4 …...

s軌道: s0 1個

p軌道: p-1, p0, p1 3個

d軌道: d-2, d-1, d0, d1, d2 5個

・  ...

l 番目の軌道 2l + 1 個

『準位』の数

『準位』

1s

0

2s

0

, 2p

-1

, 2p

0

, 2p

1

3s

0

, 3p

-1

, 3p

0

, 3p

1

, 3d

-2

, 3d

-1

, 3d

0

, 3d

1

, 3d

2

1

1 + 3 = 4

1 + 3 + 5 = 9

(21)

YAMAGATA UNIVERSITY

元素周期の解明

1925年 ジョージ・ウーレンベック、 サミュエル・ゴーズミット

電子が『自転』しながら、原子核のまわりを回る事を仮定

1925年 ジョージ・ウーレンベック、 サミュエル・ゴーズミット

電子が『自転』しながら、原子核のまわりを回る事を仮定

1922年 シュテルン=ゲルラッハの実験

量子化された電子の磁気モーメントの発見

1922年 シュテルン=ゲルラッハの実験

量子化された電子の磁気モーメントの発見

1945年 ヴォルフガング・パウリ パウリの排他原理の発見

1945年 ヴォルフガング・パウリ パウリの排他原理の発見

原子の殻構造 原子の殻構造

元素周期の謎を解く鍵は揃った

(22)

YAMAGATA UNIVERSITY

元素の周期律

量子数 殻 軌道

1 K

1s 2 L

2s 2p 3 M

3s 3p 3d

量子数 殻 軌道

1 K

1s 2 L

2s 2p 3 M

3s 3p 3d

+

殻には量子数の軌道が存在する。

s

軌道から順に)

殻には量子数の軌道が存在する。

s

軌道から順に)

『準位』には上向き、下向きスピンの

2

個の電子が入る

『準位』には上向き、下向きスピンの

2

個の電子が入る

原子には原子番号の数、電子が存在

原子には原子番号の数、電子が存在

『エネルギー準位の低い』殻から順に埋めていく

l

番目の軌道には

2l + 1

個の『準位』がある

l

番目の軌道には

2l + 1

個の『準位』がある

2個 8個 18個

電子の数=『準位』×2

(23)

YAMAGATA UNIVERSITY

軌道のエネルギー準位 7s 5f 6d 7p

6s 4f 5d 6p 5s 4d 5p 4s 3d 4p

3s 3p

2s 2p

1s

エネルギー

エネルギー

量子数 殻 軌道 『準位』の数 電子の数

1 K殻 1s 1 1 * 2 = 2

2 L殻 2s, 2p 1 + 3 = 4 4 * 2 = 8 3 M殻 3s, 3p, 3d 1 + 3 + 5 = 9 9 * 2 = 18 量子数 軌道 『準位』の数 電子の数

1 K殻 1s 1 1 * 2 = 2

2 L殻 2s, 2p 1 + 3 = 4 4 * 2 = 8

3 M殻 3s, 3p, 3d 1 + 3 + 5 = 9 9 * 2 = 18

炭素(原子番号

6

K 1s 2s 2p L

(24)

YAMAGATA UNIVERSITY

K 1s 2s 2p L

K 1s 2s 2p L

元素の周期律と電子軌道

(25)

YAMAGATA UNIVERSITY

電子の軌道を書き直してみると

s p

(26)

YAMAGATA UNIVERSITY

原子構造の解明

1925年 ジョージ・ウーレンベック、サミュエル・ゴーズミット 電子が『自転』しながら、原子核のまわりを回る

1925年 ジョージ・ウーレンベック、サミュエル・ゴーズミット 電子が『自転』しながら、原子核のまわりを回る

1922年 シュテルン=ゲルラッハの実験 量子化された電子の磁気モーメントの発見 1922年 シュテルン=ゲルラッハの実験 量子化された電子の磁気モーメントの発見

1913年 ヘンリー・モーズリー

『モーズリーの法則』の発見 1913年 ヘンリー・モーズリー

『モーズリーの法則』の発見

s p

1924年 マンネ・シーグバーン X線分光学における発見

1924年 マンネ・シーグバーン X線分光学における発見

1925年 ジェイムス・フランク、グスタフ・ヘルツ 原子と電子の衝突に関する研究

1925年 ジェイムス・フランク、グスタフ・ヘルツ 原子と電子の衝突に関する研究

1922年 ニールス・ボーア

原子構造とその放射に関する研究 1922年 ニールス・ボーア

原子構造とその放射に関する研究

1945年 ヴォルフガング・パウリ パウリの排他原理の発見

1945年 ヴォルフガング・パウリ パウリの排他原理の発見

(27)

YAMAGATA UNIVERSITY

磁気共鳴: 量子論的な考え方

(28)

YAMAGATA UNIVERSITY

仮説1: 量子条件

仮説1: 量子条件

量子論の誕生

1922年

ニールス・ボーア 原子構造とその放射に関する研究 1922年

ニールス・ボーア 原子構造とその放射に関する研究

ボーアの仮説

電子が『波』のように振る舞い、『電子波』が軌道上で定在波を作る

→ 定常状態

電子のエネルギーは『定在波』のように飛び飛びの値を取る

→ エネルギー準位

原子核

電子

(29)

YAMAGATA UNIVERSITY

仮説1: 量子条件

仮説1: 量子条件

量子論の誕生

1922年

ニールス・ボーア 原子構造とその放射に関する研究 1922年

ニールス・ボーア 原子構造とその放射に関する研究

ボーアの仮説

電子が『波』のように振る舞い、『電子波』が軌道上で定在波を作る

→ 定常状態

電子のエネルギーは『定在波』のように飛び飛びの値を取る

原子核

電子

(30)

YAMAGATA UNIVERSITY

ボーアの仮説1: 量子条件

n=8

n=1

円周がちょうど1波長

E

1

n=2

E

2

n=3

E

3

n=4

E

4

E

8

n

(量子数): 円周上の定在波の数

En

量子数

n

の順位のエネルギー

n

(量子数): 円周上の定在波の数

En

量子数

n

の順位のエネルギー

n=7

n=6

n=5

E

7

E

6

E

8

(31)

YAMAGATA UNIVERSITY

エネルギー準位

n=1 n=2 n=3

n=4

波のエネルギー: 波数に比例

波数が多い → エネルギー大

波長が短い → エネルギー大

波のエネルギー: 波数に比例

波数が多い → エネルギー大

波長が短い → エネルギー大

電子 の エ ネ ル ギ ー

E

1

E

2

E

3

E

4

電子のエネルギーは

飛び飛びの値 を取る

(32)

YAMAGATA UNIVERSITY

ボーアの仮説2: 振動数条件

仮説2 振動数条件

n=1

E

1

n=2

E

2

定常状態にある電子は電磁波(光)を放出しない。

電子が異なる順位に移るとき、

電子はエネルギー差に対応する電磁波(光)を放出・吸収する。

(33)

YAMAGATA UNIVERSITY

ボーアの仮説2: 振動数条件

n=1 n=2 n=3 n=4

電子 の エ ネ ル ギ ー

E

1

E

2

E

3

E

4

エネルギー大

(34)

YAMAGATA UNIVERSITY

水素原子のスペクトル

http://hr-inoue.net/zscience/topics/chemicalbond/chemicalbond.html

n=1

E1 n=2

E2

n=3

E3

n=4

E4

(35)

YAMAGATA UNIVERSITY

ボーアの量子仮説

h  =E2E1

E  E =  E

 =  E h

h

1922年 ニールス・ボーア

原子構造とその放射に関する研究 1922年 ニールス・ボーア

原子構造とその放射に関する研究

(36)

YAMAGATA UNIVERSITY

磁場中での電子

1

2∣gs∣B B

1

2∣gs∣B B

 E = h 

 E =∣g

s

∣

B

B

ゼーマン分離

ゼーマン効果

電子の場合 電子の場合

g

s

= −2 s=− 1

2 ,

1

2

 

s

= g

s

B

S

s

=g

s

B

s

s=−B s=1 2

s=B s=−1 2

磁場をかけると

(37)

YAMAGATA UNIVERSITY

磁気モーメントと原子構造

1902年 ヘンドリック・ローレンツ、 ピーター・ゼーマン

放射に対する磁場の影響の研究 1902年 ヘンドリック・ローレンツ、

ピーター・ゼーマン

放射に対する磁場の影響の研究

1896

ナトリウム原子を磁場の中で発光させた時、

その

D

線スペクトルが複数に分かれる事を発見

磁場なし磁場なし

磁場中磁場中

『ゼーマン効果』の発見

光を放射している粒子(電子) の比電荷を測定 1/1600

(現在の値1/1836)

(38)

YAMAGATA UNIVERSITY

ラーモア歳差運動の角速度

L

= ˙ = eB

m

e

 E =h =ℏ 

 E =∣g

s

∣

B

B

ω= ∣g

s

∣μ

B

B

=∣g

s

eB

2 m

e

ラーモア角速度に対応する電磁波の吸収・放出

→ ゼーマン分離した準位間の共鳴

ラーモア角速度に対応する電磁波の吸収・放出

→ ゼーマン分離した準位間の共鳴

・ ラーモア歳差運動している粒子に

・ 歳差運動に同期した回転磁場を与え

・ 磁気モーメントを反転

・ ラーモア歳差運動している粒子に

・ 歳差運動に同期した回転磁場を与え

・ 磁気モーメントを反転 古典論的古典論的

量子論的量子論的

h ν=ℏ ω

B

= e

2 m

e

h ν =∣g

s

∣μ

B

B

ω →

gs=2

eB

m

e

(39)

YAMAGATA UNIVERSITY

超伝導

1911年ヘイケ・カメルリング・オンネス

特定の金属や化合物などの物質を超低温に冷却したとき、 電気抵抗が『急激』に『ゼロ』になる現象

1911年ヘイケ・カメルリング・オンネス

特定の金属や化合物などの物質を超低温に冷却したとき、 電気抵抗が『急激』に『ゼロ』になる現象

V

−V

導体に電圧を印加すると

導体中の電子はクーロン力の作用で移動をはじめるが、 他の電子との衝突などによる 『抵抗』 を受ける

『抵抗がゼロになる』 とはどういうことだろうか?

『抵抗がゼロになる』 とはどういうことだろうか?

(40)

YAMAGATA UNIVERSITY

熱運動と抵抗

−V V

『急劇に』 ⇔ 振動は温度とともに連続的に変化

『ゼロ』 ⇔ 絶対温度 0 度でも、熱振動が存在

『急劇に』 ⇔ 振動は温度とともに連続的に変化

『ゼロ』 ⇔ 絶対温度 0 度でも、熱振動が存在 電子と熱振動する 『陽イオン』 と衝突 → 抵抗

電子と熱振動する 『陽イオン』 と衝突 → 抵抗

温度が高い → 振動が大きい → 大きな的 → 抵抗が大きい 温度が低い → 振動が小さい → 小さい的 → 抵抗が小さい 温度が高い → 振動が大きい → 大きな的 → 抵抗が大きい 温度が低い → 振動が小さい → 小さい的 → 抵抗が小さい

電気抵抗が『急劇に』『ゼロ』になる事を説明できない

電気抵抗が『急劇に』『ゼロ』になる事を説明できない

1911年ヘイケ・カメルリング・オンネス

特定の金属や化合物などの物質を超低温に冷却したとき、 電気抵抗が『急激』に『ゼロ』になる現象

1911年ヘイケ・カメルリング・オンネス

特定の金属や化合物などの物質を超低温に冷却したとき、 電気抵抗が『急激』に『ゼロ』になる現象

(41)

YAMAGATA UNIVERSITY

フェルミ粒子とボーズ粒子

パウリの排他原理にしたがって、

電子は低いエネルギー準位から順に埋めていく

これはスピンが半整数(例えば ½ )の粒子の場合 成り立つ原理

フェルミ粒子(フェルミオン) フェルミ統計

スピンが整数の粒子は、1つの準位にいくつもの粒子が存在可能 ボーズ粒子

ボーズ統計

スピンが整数の粒子は、1つの準位にいくつもの粒子が存在可能 ボーズ粒子

ボーズ統計

(42)

YAMAGATA UNIVERSITY

フェルミ粒子

別の言い方をすると、それぞれの粒子は『区別』ができる。 別の言い方をすると、それぞれの粒子は『区別』ができる。 パウリの排他原理 『1つの椅子には一人だけ』

8 9 1011121314

1 2 3 4 5 6 7 15161718192021 A B C D E F G H E12番の電子

炭素中の電子も同じ → それぞれの電子を『区別』できる。 C8番の電子

F2番の電子

(43)

YAMAGATA UNIVERSITY

ボーズ粒子

同じ状態の粒子が沢山あつまって、1つの集合状態を作る 多粒子による『整合』『干渉』がおきる

例)  レーザー 位相の揃った光、整合した光 同じ状態の粒子が沢山あつまって、1つの集合状態を作る

多粒子による『整合』『干渉』がおきる

例)  レーザー 位相の揃った光、整合した光

ある種の物質では 電子は 『上向きスピン』 と 『下向きスピン』 で対をつくり

スピン 0 の粒子として振る舞う (ボーズ粒子) クーパー対

ボース粒子は 同じ準位の『粒子を区別する事はできない』 ボース粒子は 同じ準位の『粒子を区別する事はできない』

(44)

YAMAGATA UNIVERSITY

超伝導 と ボーズ粒子

1つのクーパー対を動かそうと すると、

全体が揃って移動する

陽イオン等に邪魔されず 電子は導体内を移動

→ 超伝導

(45)

YAMAGATA UNIVERSITY

超伝導とノーベル物理学賞

1911年ヘイケ・カメルリング・オネス

低温における物性の研究、特にその成果である液体ヘリウムの生成 1911年ヘイケ・カメルリング・オネス

低温における物性の研究、特にその成果である液体ヘリウムの生成

絶対温度 絶対温度

電気抵抗 電気抵抗

1911年 水銀の電気抵抗が絶対温度4.2K で0になる事を発見

Nobel Lecture より抜粋

(46)

YAMAGATA UNIVERSITY

超伝導とノーベル物理学賞

1972年 ジョン・バーディーン、レオン・クーパー、ジョン・ロバート・シュリーファー 超伝導現象の理論的解明

1972年 ジョン・バーディーン、レオン・クーパー、ジョン・ロバート・シュリーファー 超伝導現象の理論的解明

かれらの頭文字をとって

B

ardeen

C

ooper

S

chrieffer

理論

(47)

YAMAGATA UNIVERSITY

超伝導とノーベル物理学賞

1973年

江崎玲於奈 半導体内および超伝導体内の各々における アイヴァー・ジェーバー トンネル効果の実験的発見

ブライアン・ジョゼフソン トンネル接合を通過する超電流の性質、 特にジョセフソン効果としてよく知られる 普遍的現象の理論的予測

1973年

江崎玲於奈 半導体内および超伝導体内の各々における アイヴァー・ジェーバー トンネル効果の実験的発見

ブライアン・ジョゼフソン トンネル接合を通過する超電流の性質、 特にジョセフソン効果としてよく知られる 普遍的現象の理論的予測

(48)

YAMAGATA UNIVERSITY

超伝導とノーベル物理学賞

2003年 アレクセイ・アブリコソフ、ヴィタリー・ギンツブルク、アンソニー・レゲット 超伝導と超流動の理論に関する先駆的貢献

2003年 アレクセイ・アブリコソフ、ヴィタリー・ギンツブルク、アンソニー・レゲット 超伝導と超流動の理論に関する先駆的貢献

1987年 ヨハネス・ゲオルク・ベドノルツ、アレキサンダー・ミュラー セラミックスの超伝導体を発見したことによる重要なブレイクスルー 1987年 ヨハネス・ゲオルク・ベドノルツ、アレキサンダー・ミュラー セラミックスの超伝導体を発見したことによる重要なブレイクスルー

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