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調査シリーズNo39 全文 調査シリーズ No39 ハローワーク来所者の求職行動に関する調査|労働政策研究・研修機構(JILPT)

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JILPT 調査シリーズ No.39 2007年12月

ハローワーク来所者の求職行動に関する調査

独立行政法人 労働政策研究・研修機構

The Japan Institute for Labour Policy and Training

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ま え が き

長期不況に悩まされた日本経済も、2002 年を底として景気回復過程に転じ、雇用情勢も好 転しつつある。完全失業者 359 万人、完全失業率 5.4%という 2002 年の最悪の状況から脱し、 最近では有効求人倍率も1倍を超え、大都市圏を中心として人手不足の状況に転じている。 こうした中で、フリーターやニートといった若年不安定就業者・無業者が、依然としてか なりの規模で存在し、加えて就職氷河期に卒業して不本意な就職をした若者の間に、転職意 識が高まってきている。また、バブル経済崩壊後の不況過程でリストラの標的とされた中高 年者も、就職件数や雇用者の増加傾向こそ見られるものの、再就職に関しては依然として厳 しい状況に置かれている。

人手不足が顕在化した労働市場では、求人と求職が共に増加し、ミスマッチも拡大するこ とが予想される。求人の充足率と求職者の就職率を高めるためには、人手不足という売り手 市場の下では、求職者がいかなる求職活動をし、どのような情報を欲しがっているのかを解 明し、それを職業紹介機関や求人企業にフィードバックする必要がある。

こうした問題意識から当機構では、ハローワーク(公共職業安定所)に来所した求職者を 対象として、求職活動の実態や入手したい職業情報を解明するために、アンケート調査を実 施した。本報告書は、アンケート調査の分析結果をとりまとめたものである。

なお、本調査研究は、当初厚生労働省職業安定局からの要請によって、求職者が時間の経 過と共に再就職するグループ、長期失業者になるグループ、再就職を諦めて非労動力化する グループに分化していく過程を、3∼5 年の期間において追跡調査(パネル調査)をする計画 であった。しかしながら、調査時期が個人情報に対する意識の高まり、情報流出事件が社会 問題化したといったこともあって、パネル調査に対する協力者が極めて少なく、調査の継続 が実質的に難しくなったという事情があった。

従って、本報告書は、求職活動を一時点のみで断面的に分析することにとどまっている。 なお、長期失業者の求職活動に関しては、調査シリーズ No.22「長期失業者の求職活動と就 業意識」としてとりまとめているので、本報告書と併せて参考にして頂ければ幸いである。

調査の実施に際しては、新宿、池袋、墨田、大森、足立の各ハローワークに協力を得るこ とができた。本報告書をとりまとめることができたのも、ハローワークの方々の協力による ものである。協力していただいた方々に、感謝する次第である。

2007 年 12 月

独立行政法人 労働政策研究・研修機構 理事長 稲 上 毅

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執 筆 担 当 者

氏 名 所 属

伊 藤 実 労働政策研究・研修機構 統括研究員

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目 次

第1章 調査研究の目的・方法と分析結果の概要 ... 1

第1節 調査研究の目的 ... 1

第2節 調査研究の方法 ... 1

第3節 分析結果の概要 ... 2

第2章 求職者の属性 ... 5

第1節 男女・年齢・学歴別構成 ... 5

1.男女・年齢別構成 ... 5

2.学歴別構成 ... 5

3.家族構成 ... 6

第2節 職業経歴 ... 7

1.正社員・非正社員経歴 ... 7

2.最長勤務企業の属性 ... 8

第3章 求職行動の実態 ... 11

第1節 失業・在職状況と求職理由 ... 11

1.失業・在職状況 ... 11

2.離職・求職理由 ... 11

第2節 求人情報の収集 ... 13

1.再就職・転職時期と求人情報の収集先 ... 13

2.インターネット検索の利用実態 ... 16

第3節 職業相談・カウンセリング ... 19

1.受講状況 ... 19

2.職業相談やカウンセリングの有用性 ... 20

第4章 就職活動の実態 ... 23

第1節 再就職希望条件 ... 23

1.希望条件の緩和 ... 23

2.希望賃金額 ... 25

3.希望する職種・仕事内容 ... 27

4.正社員へのこだわり ... 29

第2節 応募と面接の実態 ... 30

1.応募・面接回数 ... 30

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2.面接での自己アピール ... 31

第3節 再就職への対応 ... 33

1.求職活動における障害 ... 33

2.改善が必要な職業情報 ... 36

3.再就職への対応 ... 38

4.キャリア戦略の必要性 ... 40

付属資料 1.アンケート調査票 ... 45

2.クロス集計表 ... 55

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-1- 第1章 調査研究の目的・方法と分析結果の概要

第1節 調査研究の目的

日本経済は、2002 年を底として、政府の構造改革政策や企業におけるリストラ・減量経営 の効果が徐々に現れ、輸出や設備投資が経済成長を牽引する形で、景気回復を今日まで持続 させている。その結果、2005 年 12 月には有効求人倍率も1倍を超え、大都市圏を中心とし て、労働市場は深刻な失業による極端な買い手市場から、人手不足の状況に転換してきてい る。

雇用情勢の好転は、就職氷河期に卒業して不本意な就職をした若者の間に、転職意識を高 めることになった。人手不足が顕在化した労働市場では、求人と求職が共に増加し、ミスマ ッチも拡大することが予想される。求人の充足率と求職者の就職率を高めるためには、人手 不足という売り手市場の下では、求職者がいかなる求職活動をし、どのような情報を欲しが っているのかを解明し、それを職業紹介機関や求人企業にフィードバックする必要がある。

以上のような問題意識から、求職者がいかなる求職活動をとり、どのような職業情報ニー ズを持っているのかを解明するために、アンケート調査を実施した。本報告書は、アンケー ト調査の分析結果をとりまとめたものである。

第2節 調査研究の方法

求職者の求職活動や職業情報ニーズを調べるために、ハローワーク(公共職業安定所)の 協力を得て実施することになり、東京労働局管内の新宿、池袋、墨田、大森、足立の5つの ハローワークでアンケート調査を実施した。

ハローワークの大まかな地域特性としては、新宿と池袋はホワイトカラーの求人・求職が 多く、墨田はホワイトカラーとブルーカラーの求人・求職が混在し、大森、足立はブルーカ ラーの求人・求職が多いという特徴を持っている。

なお、調査対象がハローワークの来所者に限られているため、都内における求職者の全体 像を反映しているわけではない。一般的に、再就職が比較的容易なエンプロイアビリティー

(再雇用される能力)の高い求職者は、民間の職業紹介会社を利用する傾向が強く、ハロー ワークを利用する求職者は、それほど高いエンプロイアビリティーを持っている求職者では ない。求人・求職者に対して無料で職業紹介を行うというハローワークが持っている公共的 性格を考えれば、ある意味では当然とも言える特徴である。

アンケート調査の方法は、ハローワークの受付に調査票を置き、来所者が任意で回答する という方法を採った。従って、アンケート調査票の回収は、受付に持参するケースと郵送し てくるケースがあった。調査は 2005 年 12 月からはじめ、2006 年 4 月に回収を終了した。回 収件数は 1,174 件であった。

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-「- 第3節 分析結果の概要

1.求人情報の収集

求職者の職業情報に関する収集活動は、インターネット検索を筆頭に新聞・雑誌等の求人 広告は、毎日のように頻繁に行っている者が多い。前者は若年層ほど、後者は中高年層ほど、 その利用頻度が高くなっている。また、調査対象者の性格を反映して、ハローワークに頻繁 に通っている求職者が多い。なお、インターネット検索に関しては、利用状況は若年層ほど その割合が高くなっているが、利用している求職者に関しては、年齢による差が余り生じて いない。

2.職業相談・カウンセリング

職業相談やカウンセリングを希望する求職者の割合はかなり高く、こうした傾向は若年層 よりも中高年で、男性よりも女性で、それぞれより強くなっている。しかしながら、「受けた かったが受けていない」と回答した求職者が4割近くも占めているという現状は、早急に改 善する必要がある。なお、職業相談やカウンセリングに最も消極派が多いのは男性 29 歳以下 であり、このグループはインターネットなどの求人情報を自己検索して就職できると考えて いる者が多いようである。

なお、職業相談やカウンセリングは、役だったとする者の割合が高く、さらに興味深いこ とに、職業相談やカウンセリングに最も消極的だった若年層で、役だったと回答した者の割 合が最も高くなっている。若年者に対する職業相談やカウンセリングの効果が、最も顕在化 しやすいことを示唆している。これに対して、一般的に再就職がより難しい高齢者に対して は、職業相談やカウンセリングの効果が現れにくい傾向がある。

3.再就職希望条件

「賃金・賞与」を筆頭に「職種や仕事内容」、「労働時間・休日」、雇用形態などで希望条 件を下げる者が多くなっている。男性では、一般的に賃金水準の高い中高年層が「賃金・賞 与」の希望条件を下げる者が多くなっている。また、男性 29 歳以下は、「労働時間・休日」 と「職種・仕事内容」で希望条件を下げたり変更するものの割合が高くなっており、それほ ど再就職が楽ではないことを示唆している。なお、女性 29 歳以下では、正社員として再就職 することを諦める者の割合が高くなっている。

4.希望賃金額

希望月収は離職時(現在)の月収と比較すると、労働市場の求人条件を参考にしたためか、 20∼29 万円への集中傾向が顕著である。しかも、この集中傾向は、離職時(現在)の月収と 比較して低下させた求職者ばかりではなく、逆に 29 歳以下を中心として上げている求職者も

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かなりいるという結果になっている。こうした希望月収のワンランク上昇傾向は、男性 29 歳以下で特に顕著である。なお、上げている求職者の中には、非正社員から正社員への雇用 を希望している求職者が、かなり含まれている。

5.希望する職種・仕事内容

希望職種に関しては、女性を中心として、一般事務への集中的な増加が見られ、求人と求 職の間にミスマッチを起こしている。これに対して、保健医療職や専門職、営業・マーケィ ング、販売・接客サービスなどの職種は、求職者が多くないために求人が充足しにくくなっ ている。求人と求職のマッチング機能を高めるためには、求職者に対する希望職種の変更指 導や職業訓練を受けさせるといった対応が必要であろう。

6.面接での自己アピール

経験した仕事内容、熱意、性格といったことを面接時にアピールしている求職者は多いが、 専門的な知識・技術や指導力、管理能力といった職業能力をアピールする求職者は少ないと いう結果になっている。熱意、性格といった人物像を判断できるものをアピールすることは 重要なことであるが、専門・技術職などを中心として、職業能力のアピールをより強く行う ことも必要である。なお、専門的な知識・技術をアピールしている者の割合が高いのは、男 性の高齢層と女性の若年層である点が興味深い。

7.求職活動における障害

職種・仕事や技術・経験といった職業能力に関する求人とのミスマッチが最も大きな問題 となっており、これらは男性求職者により顕著なものとなっている。これらの問題を解決す るためには、求人情報をより拡大・充実させるか、職業訓練を受講して未充足求人の多い職 種に就職できるようにする必要がある。職業能力以外では、年齢制限の厳しさの回答率が高 くなっている。求人情報に年齢制限を設けることは法律によって規制されているが、採用選 考の現場では相変わらず年齢制限がまかり通っているようである。なお、賃金に関する指摘 は、それほど多くないという意外な回答結果となっているが、求職者が希望条件を下げてい ることが影響しているものと思われる。また、女性に関しては、労働時間・休日、勤務地・ 通勤時間の問題が、求人とのミスマッチとして顕在化している。

8.改善が必要な職業情報

求人情報として不足していたものや改善してほしいと思うものは、仕事の具体的内容、給 与、経験・技術・資格といった基本的情報に関するより詳細な内容に加えて、求人企業の採 用・離職動向に関する情報、残業等の勤務実態、キャリア形成、職場の雰囲気、経営者の人 柄、育児休業といった多様な情報の入手を希望している。労働市場の需給関係が好転した結

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果、求職者は企業選考に際して、基本的な労働条件に加えて、求人企業の職場実態をより具 体的に把握することが可能な様々な情報を求めている。

働きやすい職場か否かを判断する情報として採用・離職者数の動向を求めており、出入り の激しい会社は敬遠するのであろう。また、不採用理由についてもニーズが高く、「今回はご 縁がなかった」といった曖昧な情報をもらっても、後の求職活動には何の役にも立たない。 ハローワークが介在した職業紹介ならば、不採用理由のフィードバックは、その後の就職活 動に役立つので、可能な限り実行することが望まれる。

9.再就職への対応

再就職のために資格取得やパソコン・インターネットの能力向上、職業訓練など、いろい ろなことをやってみようと考えている求職者が多く、しかも若年層でこうした傾向が強まっ ている。職業経験の浅い若年層は、資格取得からパソコン・インターネットの能力向上、行 動計画の作成、面接のやり方や履歴書の書き方まで、多様な訓練・指導を願っているようで ある。また、高齢層もパソコン・インターネットの能力向上などに加えて、同世代の仲間な どと情報交換できる施設に通いたいといった希望を持っている者が比較的多い。

10.キャリア戦略の必要性

再就職に臨む求職者は、仕事内容や賃金等の基本的な求人情報に加えて、職場や仕事の実 態をより具体的に把握できそうな多様な関連職業情報を望んでいることは明らかである。職 業情報が紙媒体の時代からネット情報に移りつつある現在、職業情報は量的にも質的にも飛 躍的に拡大・充実させることができるようになってきている。それゆえ、求人と求職のマッ チングをより効率的に行うためには、求人情報の内容に離職率や育児休業の取得率といった 関連情報を付加し、より職場の実態を伝えられる工夫が必要である。

だが、ネット情報は参考にはなるが、就職や採用を最終的に決定するために必要な情報ま では提供できない。求職者や企業は、本来、複雑なアナログ情報の固まりであり、デジタル 情報によって選別していくというやり方には限界がある。最終的にはカウンセリング、面接、 会社説明会、インターンシップ、紹介予定派遣といった機会で得られるアナログ情報も加え て、総合的に判断して決めることになる。

総合的に判断して決めるには、求職者本人がキャリア戦略を持つことが不可欠である。キ ャリア戦略として必要なことは、「職業として何をやりたいのか、それを実現させるためには どのような会社が向いているのか、目指す会社は採用される可能性が高いのか」といったこ とを、正確にではなく論理的に考えられる能力である。この能力が欠落していると、氾濫す る情報に振り回されてしまい、職業・会社選択ができなくなる可能性が高い。キャリア戦略 を確立できていない求職者は、専門家による職業相談やカウンセリングが必要である。

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-5- 第2章 求職者の属性

第1節 男女・年齢・学歴別構成

1.男女・年齢別構成

調査対象者の年齢構成をみると、特に偏ったものではなく、各年齢層に分散している。29 歳以下と 60 歳以上が2割を下回っている以外は、各年齢階層に 20%台で分布している。最 も高い割合を占めているのは、30∼39 歳(26.1%)である。ハローワークに幅広い求職者が 訪れていることを示唆している。

男女別にみるとやや分布は異なっており、男性は中高年層の、女性は若・中堅層の占める 割合が、それぞれ高くなっている。男性に関しては、50 歳代(29.2%)が最も多く、次いで 40 歳代(23.1%)となっており、中高年層の求職者が多くなっている。

これに対して、女性は 30 歳代(31.8%)が最も多く、次いで 50 歳代(21.8%)と 29 歳以 下(21.0%)となっている(第1表)。

第1表 調査対象者の男女・年齢別構成

合計

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2.学歴別構成

調査対象者の学歴構成をみると、最も多いのは「高校卒」(36.5%)であり、次いで「大卒」

(33.1%)、「専修・各種学校卒」(11.1%)、「短大卒」(9.2%)、「中学卒」(5.0%)、「高専 卒」(2.3%)、「大学院卒」(1.2%)となっている。首都圏という地域特性を反映したためか、 高学歴者の占める割合が高くなっている(第1図)。

年齢階層別にみると、29 歳以下の若年層で高学歴者の占める割合が高く、大学院卒・大学 卒の割合が 41.4%を占めている。その他では、30 歳代で専修・各種学校卒の割合が高く、50 歳以上の中高齢層で高卒および中卒の割合が高くなっている。

男女別にみると、男性は大学卒が 40.8%、高校卒が 37.5%となっているのに対して、女性 は大卒 24.3%、短大卒 19.0%、高校卒 35.3%となっている。年齢階層別に見ると、男性は 60 歳以上に中卒者が多くなっているが、その他では年齢による明確な傾向は認められない。こ れに対して女性は、若年層ほど大卒者比率が高くなっている(第2表)。

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第2表 男女・年齢階層別学歴構成

合計 大学院卒 大卒 短大卒 高専卒 高校卒 中学卒

専修 各種学

校卒

合計 , . . . . . . . .

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合計 . . . . . . . .

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3.家族構成

調査対象者の家族構成をみると、最も多いのは「世帯主」(28.0%)であり、次いで「単身

(一人暮らし)」(26.0%)、「家族・同居人」(25.6%)、「世帯主の配偶者」(20.5%)となって いる。特段の偏りはなく、様々な家族構成の求職者が来所していることを示唆している。

第3表 家族構成

合計(人 単身 世帯主

世帯主

偶者

以外

家族 居人

合計 , . . . .

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年齢階層別にみると、40 歳代以上では世帯主の占める割合が、29 歳以下では家族・同居 人の占める割合が、それぞれ高くなっている。なお、単身者はそれぞれの年齢階層に2割強 を占めている。

男女別にみると、男性では世帯主(41.7%)、女性では世帯主の配偶者(34.3%)が、それ ぞれ高くなっている。単身者に関しては、女性の 60 歳以上(59.5%)で高い割合を占めてい る以外は、各年齢階層で男性の割合が女性を上回っている(第3表)。

第2節 職業経歴

1.正社員・非正社員経歴

調査対象者の職業経歴を見ると、以下のような傾向を示している。まず、学校卒業後、正 社員か非正社員いずれで職業経験を積んできたのかを見ると、「主に正社員として勤務した」

(82.3%)、「主に非正社員として勤務した」(17.7%)となっている。約8割は正社員の経験 を積んできている。

年齢別に見ると、若くなるほど非正社員比率が高まっており、29 歳以下では 32.4%に達し ている。これに対して、50 歳代では非正社員比率が 9.5%にとどまっている。

男女別に見ると、若年層ほど非正社員比率が高まるという傾向は、男性においてより顕著 であり、男性 29 歳以下では 41.7%にまで高まっている(第4表)。

第4表 正社員・非正社員経歴

合計(人

正社員

勤務

非正社

勤務

合計 , . .

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合計 . .

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合計 . .

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以上のように、調査対象者の正社員・非正社員経歴を見ると、1990 年代の不況期に学校を 卒業した就職氷河期世代の 29 歳以下層では、非正社員として職業経験を積んできた者が多く、 特に男性はその比率が4割を上回っている。こうした職業経歴は、エンプロイアビリティー に悪影響を与えることが予想され、良い条件での再就職を困難にするものと思われる。 なお、転職経験を見ると、転職経験のない者は 17.6%にしか過ぎず、転職経験者が 81.7% と8割強を占めている。転職経験のない者の割合は、職業経験年数の短い 29 歳以下で 35.8% と高くなっている以外は、いずれの年齢層も 2 割以下にとどまっている。こうした傾向は男 女に共通して認められる(巻末資料 80 ページ参照)。

2.最長勤務企業の属性

これまで最も長く勤務した、あるいは勤務している企業での職歴を見ると、以下のような 傾向が認められる。

まず、最長勤務企業の従業員規模をみると、最も多いのは「29 人以下」(23.2%)であり、 次いで「30∼99 人」(17.0%)、「1,000∼4,999 人」(16.5%)、「100∼299 人」(16.2%)、「300∼ 999 人」(13.8%)、「5,000 人以上」(13.2%)となっている。

年齢階層別に見ると、定年退職の影響と思われる 60 歳以上で 5,000 人以上の大企業出身者 の割合が高くなっている以外は、年齢による明確な差は認められない。

男女別に見てもほぼ同じであり、60 歳以上で大企業出身者の割合が高くなる傾向は、男性 により顕著となっている(第5表)。

第5表 最長勤務企業の従業員規模

合計(人 人以

,

,

, 人以

合計 , . . . . . .

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このように、調査対象者である求職者の半数強の 56.4%は中小企業の出身者であり、中堅 企業出身者は 13.8%、大企業出身者は約 3 割の 29.7%となっている。大企業が集中する東京 の地域特性を反映して、一般的な規模別従業員構成よりも大企業出身者の割合が高くなって いる。

次に、最長勤務企業の業種をみると、最も多かったのは「製造業」(21.9%)であり、次い で「サービス業」(19.1%)、「卸売・小売業」(16.4%)、「情報・通信業」(7.3%)、「金融・保 険業」(7.2%)、「医療・福祉」(6.5%)、「建設業」(6.4%)、「運輸業」(5.2%)、「飲食店、宿 泊業」(3.9%)、「不動産業」(3.1%)、「教育・学習支援業」(2.3%)、「農・林・漁・鉱業」(0.6%) となっている。

年齢階層別に見ると、製造業は年齢が高くなるほど構成比が高まっているのに対して、情 報・通信業では逆に低下している。また、サービス業に関しては、50 歳以上になるとその構 成比が一段低くなっている。

男女別に見ると、業種別の構成比が異なっており、男性では建設業、製造業、運輸業の割 合が、女性は情報・通信業、金融・保険業、医療・福祉、サービス業などの割合が、それぞ れ高くなっている。また、年齢階層別に見ると、男性では製造業において年齢が高くなるほ ど、逆に情報・通信業においては年齢が低くなるほど、それぞれその割合が高くなっている。 女性では、情報・通信業において、年齢が低くなるほどその割合が高くなっている(第6表)。

さらに、最長勤務企業の主な仕事内容についてみると、最も多かったのは「一般事務の仕 事」(17.1%)であり、次いで「販売、接客サービスの仕事」(13.3%)、「営業、マーケティン グの仕事」(12.1%)、「事務・営業販売系管理職」(9.2%)、「製造現場の仕事」(7.2%)、「会 計事務の仕事」(5.4%)、「運転手等の運輸の仕事」(3.9%)、「薬剤師、看護師、栄養師等の保 健医療職」(3.6%)、「ソフトウエアー、情報系の技術職」(3.5%)、「弁理士、税理士、デザ

第6表 最長勤務企業の業種

合計(人

建設業 製造業 情報通信業 運輸業 金融保険業 動産業 卸売 売業

飲食店 宿

泊業

医療福祉

教育学習支

援業

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イナー等の専門職」(2.4%)、「コンピュータ等のオペレーター」(2.2%)、「技術系管理職」

(2.2%)、「清掃等の労務作業の仕事」(2.1%)、「研究開発・設計の技術職」(2.0%)、「建設・ 土木現場の仕事」(1.7%)、「警備、保安、設備等の仕事」(1.7%)、「保育士、塾・個人教師、 インストラクター等の教育職」(0.9%)、「介護サービスの仕事」0.3(%)となっている。

年齢階層別に見ると、最も多い職種である一般事務、販売において、年齢が低下するほど その割合が高まっている。これに対して、管理職、製造現場、労務作業では中高年層でその 割合が高くなっている。

男女別に見ると、男性で構成比が高くなっているのは、営業、管理職、運転手、製造現場 であり、女性で構成比が高くなっているのは、一般事務、販売・接客サービス、保健医療職 である。なお、女性の一般事務は、30 歳代でその割合がかなり高くなっており、出産・育児 等による再就職者の多くが求職しているものと思われる(第7表)。

第7表 最長勤務企業での主な仕事内容

合計(人 研究開発 技術職

ソフトウエ

情報系

技術職 薬剤師 護師栄養 師等 保健 医療職

保育士 個人教師

教育職

弁理士 理士

専門

技術系管理

事務営業販 売系管理職

会計事務 一般事務

タ等

営業

販売接客 介護

運転手等 運輸

製造現場 建設土木現

警備保安

設備等 清掃等

務作業

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-11- 第3章 求職行動の実態

第1節 失業・在職状況と求職理由

1.失業・在職状況

調査対象となっている求職者の失業・在職状況を見ると、失業者 86.5%、在職者 13.5%と なっている。

年齢階層別に見ると、29 歳以下と 40 歳代の在職者比率が若干高い以外は、求職者と在職 者の割合に大きな違いは認められない。

男女別に見ると、男性の方が在職者比率が若干高くなっており、特に 29 歳以下が 26.3%と 高くなっている。これに対して、女性は 60 歳以上の 91.7%を最高として、失業者比率が高く なっている(第8表)。

なお、在職者の雇用形態は、正社員が 36.1%であり、パート・アルバイト 32.3%、契約社 員 10.8%、派遣社員 7.6%となっており、非正社員で働いている者の割合が高くなっている。

2.離職・求職理由

離職理由あるいは求職理由を見ると、最も回答率が高いのは、「肉体的あるいは精神的に健 康を損ねた」(21.3%)であり、次いで「職場の人間関係がつらい」(20.8%)、「会社の将来性

第8表 失業・在職状況

合計 失業 在職

合計 , . .

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合計 . .

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第1図 離職・求職理由(複数回答)

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肉体的,精神的 健康を損

人間関係

会社 将来性 期待

労働時間

退職 強要 解雇

合わ

キャリアアップ

やキャリア 将来性

定年 契約期間満了

結婚 出産育児 介護 家庭 事情

倒産 廃業

早期退職優遇制度

希望退職

に期待が持てない」(20.6%)、「給与に不満」(17.5%)、「労働時間が長い、休日が取れない」

(15.8%)、「退職の強要、解雇」(15.3%)、「仕事が合わない」(13.0%)、「キャリアアップの ため」(12.9%)、「昇進やキャリアに将来性がない」(12.0%)、「定年、契約期間満了」(10.9%)、

「結婚、出産・育児、介護など家庭の事情」(9.0%)、「倒産、廃業」(6.7%)、「早期退職優遇 制度に応じた」(4.9%)、「希望退職に応じた」(4.0%)となっている(第1図)。

このように、離職・求職理由は、二つのグループを構成しており、「肉体的・精神的に健 康を損ねた」、「人間関係」、「退職の強要、解雇」といった精神的にも肉体的にもかなりきつ いといった状況に追い込まれた結果の離職・求職と、キャリアアップや労働条件の不満から の離職・求職である。

年齢階層別に見ると、「肉体的・精神的に健康を損ねた」や「人間関係」といった理由は、 40 歳代以下で、「退職の強要、解雇」は 40・50 歳代で、それぞれ回答率が高くなっている。 これに対して、キャリアアップや労働条件の不満は、30 歳代以下の若い層で回答率が高くな っている。

男女別に見ると、男性はキャリアアップや労働条件の不満に関する回答率が、女性は家庭 の事情の回答率が、それぞれ高くなっている。また、年齢別の傾向がほぼ男女とも共通して 認められるが、「肉体的・精神的に健康を損ねた」の回答率が、男性では 30・40 歳代で、女 性では 40 歳代でかなり高くなっており、この年齢層に仕事が集中して加重・長時間労働のし わ寄せが強まっているものと思われる(第9表)。

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第9表 離職・求職理由(複数回答)

合計 キャリアアッ

合わ

やキャリ 将来性

会社 将来 期待

人間関係

肉体的,精神 健康を

結婚出産 育児 介護 家庭

労働時間

早期退職優 遇制度

希望退職

退職 強要 解雇

倒産廃業 定年契約

期間満了

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第2節 求人情報の収集

1.再就職・転職時期と求人情報の収集先

求職者が希望する再就職・転職時期は、「できるだけ早く再就職・転職したい」(51.8%)、

「焦らずによい再就職先をさがしたい」(48.2%)となっており、再就職を急ぐ求職者と慎重 に再就職先を探そうとしている求職者が、ほぼ半々の構成となっている。

年齢階層別に見ると、早期再就職希望者の割合が最も高いのは 40 歳代(59.0%)であり、 次いで 50 歳代(53.7%)となっている。他方、早期再就職希望者の割合が最も低いのは 29 歳以下(46.6%)であり、世帯主が多いと思われる 40・50 歳代とはやや異なる求職意識の者 が多いことを示唆している。

男女別に見ると、早期再就職希望者の割合は、男性(60.0%)の方が女性(42.4%)よりも 高くなっている。年齢階層別では、男性は 60 歳以上を除いて早期再就職希望者が6割を上回 っているのに対して、女性は 60 歳以上が 60.5%と高い割合を示している。60 歳以上の女性 求職者には単身者が多く、それだけ再就職に対する緊急度が高くなっているものと思われる

(第 10 表)。

ところで、求職者は求人情報をどのようなところから収集しているのであろうか。調査対 象者がハローワーク来所者であることもあって、最も回答率が高いのは「ハローワーク等の 公的機関」(95.9%)となっている。次いで、「新聞や折込、タウン誌の求人広告」(49.7%)、

「求人情報誌」(43.9%)、「自宅・カフェでのインターネット検索」(39.6%)、「無料の民間職

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第 10 表 離職・求職理由

合計

く再就職

再就職をさ

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合計 . .

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合計 . .

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第2図 求人情報の収集先(複数回答)

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公的機関

新聞や折込 求人広告

求人情報

自宅 検索

無料 民間職業紹介会社

友人 知人親類

専門 や業界 求人欄

民間再就職支援会社

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業紹介会社」(19.5%)、「友人・知人・親類」(18.9%)、「専門誌や業界誌の求人欄」(13.5%)、

「有料の民間再就職支援会社」(3.4%)となっている(第2図)。

求人情報の収集先を年齢階層別に見ると、若年層ほど「自宅・カフェでのインターネット 検索」や「求人情報誌」の比率が高くなっている。これに対して、中高年層は、「新聞や折込、 タウン誌の求人広告」や「友人・知人・親類」の比率が高くなっている。

男女・年齢階層別に比較すると、男性は「友人・知人・親類」が、女性は「新聞や折込、 タウン誌の求人広告」や「自宅・カフェでのインターネット検索」の比率が、それぞれ高く なっている。

なお、年齢階層別に見ると、40 歳代以下で男女の差が大きくなっており、「新聞や折込、 タウン誌の求人広告」や「自宅・カフェでのインターネット検索」は、女性においてその回 答率が高くなっている(第 11 表)。

次に、求人情報の収集先についてその利用頻度を見ると、頻繁に利用している求職者の割 合が最も高いのは「インターネット検索」であり、「ほぼ毎日」(37.4%)が4割近くを占め ており、「週に数回程度」(46.8%)、「月に数回程度」(15.9%)となっている。

インターネット検索に次いで利用頻度の高い者の割合が高いのは「新聞等の求人広告」で あり、「ほぼ毎日」(17.7%)が2割弱、「週に数回程度」(56.0%)、「月に数回程度」(26.3%) となっている。その他の求人情報収集先は、いずれも「ほぼ毎日」が1割前後およびそれ以 下となっている(第3図)。

このように、求職者の職業情報に関する収集活動は、インターネット検索を筆頭に新聞・

第 11 表 求人情報の収集先(複数回答)

合計

公的機関

無料 民間

職業紹介会

民間

再就職支援 会社

求人情報

専門 や業

求人

新聞や折

求人広告

友人 知人

親類

自宅

検索

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合計 . . . . . . . .

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