平成16年6月3日
平成 16年3月期 決算説明会資料
文中における予想、方針その他将来に関する事項は、決算説明会当日(平成16年6月3 日)現在において判断したものであり、不確実性が内在されていますので、将来生じる実 際の結果と異なる可能性があります。
1.最近数年間の連結業績の推移
最近数年間の連結業績は、川崎新設倉庫設備が稼動した平成10年3月期(営業収益 145億10百万円、経常利益7億82百万円)をピークとしたのち低下し平成14年3月 期に経常利益1億62百万円とボトムとなりました。そのため大きな危機感をもって平成 14年6月基準で「構造改善施策」を実施し、これによって業績回復に転ずることがで き、平成15年3月期には経常利益2億26百万円、平成16年3月期には経常利益4億 90百万円を計上いたしました。
2.弊社グループの事業の現状と戦略等について
(1)弊社グループの事業展開の現状と方向性に関して、当連結会計年度決算短信(4ペ ージ)で、中期的な経営戦略について次の5項目を記載しております。
① リストラによる業績低下食い止めの時期を経て、今後利益拡大路線に転換し、ROE 5%をめざす。(→これを基本姿勢として、個別戦略を以下に4点。)
② 国際物流事業を強化し国際・国内の均衡のとれた成長をめざす。
③ グループ各社間の機能分化、明確化をはかり、運送、作業をになう実物流子会社の 生産性向上とコスト削減を進める。
④ 情報システムの強化とISO認証取得拡大などにより、業務品質の高度化をはかる。
⑤ 財務基盤の強化・透明化を進める。
さらに、これを受けて当面の取組課題として、次の3点を掲げております。 A. 国際物流の強化
B. 新ビジネスモデルの創造、とあるが、3PL型事業への取組、をさす。 C .貨物運送事業の強化
(2)中期経営戦略の第1項目である、①ROE5%をめざす、について
この数年、経済環境の変化や市場・顧客の物流ニーズの変化・多様化に応えて事業 を強化させるべく努めてまいりましたものの、冒頭に述べたとおりこの数年業績低下 を来たし、率直に申し上げて大胆なリストラ策で一層の落ち込みを食い止めてきた状 況でありました。
重点事業の一層の強化、基本各事業のコスト削減とサービス品質高度化への取組、海
外展開の柱となる中国事業のスタートなど、リストラ後の事業運営体制の目処が立っ た、と考えており、再び利益拡大(成長)路線に向かうことを基本戦略と考えており ます。
そして重要な指標として、現在3.3%程度であるROE(株主資本当期純利益率) につき5%をめざすこととしております。
(3)中期経営戦略の第2項目である、②国際物流の強化、について
① 海外現地法人の動向については、新設の上海現地法人(平成15年5月に駐在員事 務所を改組)が順調に取扱高を伸ばしておりますほか、シンガポール、香港、米国、 各々の現地法人が事業基盤強化を図り、業績面での成果をあげております。
② 中国広東省の新事業について
広東省中山市小欖鎮政府から物流サービス構築のパートナーとしての誘致を受けた ことを機に、当社(55%)、小欖鎮人民政府出資会社、香港のローカルパートナー会 社、の3社合弁企業を平成16年半ばを目途に設立し、当社が主導権をもって中国華南 地域における物流事業を行なうことを決め、現在鋭意準備を進めております。
まずフォワーディング事業が中心となりますが、周辺地域の日系および地場企業の 各種物流ニーズに応えるべく順次事業拡大を進め、日本またはアジア、米国でのタカ セ事業の相乗効果として中期的に業績寄与させる、との将来構想をもっております。
なお、新年度は連結対象にはなりません。
③ 本社国際部門においては、平成15年5月に米国に本拠を置く EGL ジャパンと包 括的な業務提携を行いましたが、順次成果が出て共同セールスを進めております。
(4)平成15年3月期に大きな決断として実施した「構造改善施策」について
平成13年当時、業績低下傾向のなかで、将来の体質強化につながるコーポレートガバナン ス強化、体質強化策・合理化策を着々と実施してまいりました。(執行役員制度導入、 年俸制度見直し、 など)しかし、抜本策に踏み切る必要性を感じ、平成14年6月末 を基準日としての「構造改善施策」の実施を決断するに至りました。「構造改善施策」 の内容は、「グループ各社間の機能の明確化を図りつつ、コスト競争力を飛躍的に強く することを目的として、タカセ現業系一部従業員の作業子会社マルワへの転籍と定年 前退職優遇措置を実施した」ものであります。
・ 作業部門社員74名をマルワへ転籍。また、50歳以上中心に社員19名につい て、定年前退職優遇措置を実施。
・ 合理化効果 月額27百万円と試算。
(5)事業戦略以外で配当政策、コーポレートガバナンス重視、などについて
① 配当政策
配当については、平成14年3月期で記念配当1円を加えて1株あたり10.5円と し、平成15年3月期に普通配当10.5円として、今平成16年3月期も同額といた します。配当性向は新基準で53.3%とやや高くなっております。翌期以降も最低、 同程度の配当を継続し、業績をみて積極的に株主還元を考える方針としております。
② 自社株買付
自社株買付は継続実施してまいりましたが、市場買付けのみで市場出来高の関係か ら、多くの取得ができておらず、買付累計現在39千株であります。(別に端株買入れ あり、自己株所有は42千株。)
平成16年6月の定時株主総会に定款変更を付議し、取締役会決議で自社株買付を 機動的に実施することとする予定としております。
③ コーポレートガバナンス重視
弊社グループ各社は、港湾運送事業、倉庫業、通関業、貨物自動車運送業、ほか法 規制の大きい事業を展開しており、コンプライアンス重視経営が重要と認識しており ます。平成14年にコンプライアンスマニュアルを制定し、社員に徹底をはかってい るところであります。
また、コーポレートガバナンスに関しましては、当連結会計年度決算短信6ページ 記載のとおりでありますが、本年2月に「内部監査室長」職を新設して、グループ内 各部署の内部監査を強化しております。
(6)当面の取組課題3項目について
① A.国際物流の強化 上に述べたとおり。
② B.新ビジネスモデルの創造、すなわち、3PL型事業への取組、について
顧客においては、物流機能をますます高度化させており、モノと情報の流れを一貫と してとらえて、コスト、時間の最適化をはかるというサプライチェーンマネジメントの 考え方が急速に普及しております。これからの物流事業は、輸送や保管といった単機能 の受託ではなく、荷主企業のロジスティックス活動全般の管理運営をそっくり代行する 事業(3PL型事業)をいかに拡大できるかが鍵になると考えられます。本年5月の組 織変更で、営業・現業一体として顧客のニーズに対応する体制を強化しており、今後、 客観的データの詳細把握・分析や業務の標準化と、それに基づく生産性向上の諸対策を 実施して、コスト、品質の両面での対応力を高めてゆくこととしております。
③ C.貨物運送事業の強化
貨物運送業界においては、昨年秋よりスピード規制、排ガス規制が適用され、事業者 にとって大きな制約となりましたが、これをビジネスチャンスと捉え、長年築いてきた
「タカセまごころ便」事業および関連運送事業の体制強化・効率化を図り、従来運送貨 物の圧倒的主力を占めてきた音楽映像商品(音楽CDやビデオソフト、DVDソフトな ど)以外にも取扱商品を広げて、運送事業の強化拡大をはかり、利益確保を実現してま いります。そのために、運送拠点の再整備、企画及び管理体制の強化・効率化、ならび に配送情報システムの構築を急ぎ進めております。
[以下、決算説明会補足資料に基づいて説明]
3.連結と単独の関係 2ページ、表1―(1)参照
当連結会計年度、子会社寄与分(=連結と単独の差額)は営業収益で6億90百万円、 経常利益で40百万円となりました。平成14年3月期8億70百万円、80百万円だった ので、子会社寄与分が低下したことになります。当連結会計年度、経常利益面で子会社 寄与分が減った事由は、実運送子会社において、排気ガス規制対応のため購入した新車 に係る減価償却負担が急増したこと、拠点縮小にともなう特別退職金等による特別損失 計上があったこと、などによるものですが、今後子会社寄与分の回復をめざします。 現在の連単倍率でみれば、株主資本、総資本では1.05、程度、営業収益では1.0 6程度であり、タカセ単独のウェイトが大きくその動向に左右される連結集団でありま す。
4.営業収益 3ページ表3 参照
(1)概況
当連結会計年度の営業収益は、前年度に比べ0.1%減とほぼ横這いの125億23百万 円となりました。
物流業界においては、年度後半に徐々に輸送・保管の物量にも停滞を抜け出す動き が見られるようになったものの、基調としましては、わが国産業構造の変化による荷 主企業の海外移転や、消費や設備投資の低迷による輸送・保管の物量の停滞に加え、 長期不況下での顧客の物流コスト圧縮要請により、大変厳しい経営環境が続いており、 業者間の過当競争による料金低下も目立っております。
当社グループにおいて、当連結会計年度は下期にヒット商品の好影響を受け音楽映 像商品の取扱が堅調だったことや、保管業務新規顧客を獲得したこと、航空貨物取扱 が増加したことによるプラス要因がありましたものの、全般的に収受料金低下の影響 を受け、また輸入物流部門の低迷もあって、営業収益は前年度対比横這いに止まりま した。
(2)部門別の状況
当社では、国際−国内物流を一貫しての輸出品に関するすべての物流収入を輸出物 流部門とし、国内での保管・配送を含む輸入品に関するすべての物流収入を輸入物流
部門、国内生産品の国内での物流業務の収入を国内物流部門として、それぞれ営業収 益を計上しております。
輸出物流部門の営業収益は、アジア向け輸出が増加して、7億40百万円と前年度に 比較して7.7%の増収となっております。
輸入物流部門につきましては、依然として価格低落や個人消費不振の影響が残り、 営業収益は29億44百万円となって、前年度に比較して4.2%の減収となりました。
国内物流部門の営業収益につきましては、当社が主力とする音楽映像分野において、 ネット配信の影響などで音楽産業全体の市場規模が縮小するなか、夏以降、底固いヒ ット作に恵まれたことによって取扱数量は堅調に推移しました。音楽映像分野以外で は、音響製品や工具関連の新規保管顧客の獲得ができ、他方で一部既存国内顧客向け 取扱量の減少があって、国内物流部門全体では前年度に比較して 0.6%増収となる 88 億2百万円を計上いたしました。
5.営業原価、販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益 4ページ表5参照
(1)概況
このところ、全体としての収受料金低下に加え、原価率の高いアウトソーシング分 野の比重増加、新規顧客業務開始時の立ち上がり費用発生、等により原価率が悪化傾 向にありましたが、当連結会計年度におきましては、平成14年度に実施した構造改 善施策の合理化効果が通年で発揮され、また作業分野の生産性向上に取り組んだ結果、 営業原価、販売費及び一般管理費について前連結会計年度対比で顕著な削減を実現す ることができ、連結営業利益は前年度と比較して75.7%増の5億48百万円となり、連 結経常利益は前年度と比較して116.6%増の4億89百万円となりました。
(2)営業原価 5ページ表6−1
当連結会計年度は、悪化傾向にありました営業原価の対売上高比率がやや改善をみて いますが、営業原価のうち、基盤をなす「作業諸費」(運送費+保管費+外注作業費の 合算)の改善によるものであります。
6.貸借対照表 6ページ表7参照
(1)概況
当連結会計年度末の総資産合計は、前年度に比べ0.3%減の121億67百万円となり ました。そのうち資産の部における流動資産合計は、前年度に比べ1.9%増の36億60 百万円となり、固定資産合計は、1.3%減の85億7百万円となりました。
また負債の部における流動負債合計は、前年度に比べ0.9%減の21億7百万円とな り、固定負債合計は、8.4%減の27億12百万円となりました。
資本合計は、前年度に比べ3.2%増の73億48百万円となりました。
(2)資産
流動資産においては、現金及び預金が前年度に比べ16.2%増の16億72百万円とな り、繰延税金資産は、67 百万円となり前年度に比べ大きく減少しました。受取手形及 び営業未収金については、基調の変化はありません。現金及び預金の増加の要因は、 営業キャッシュフローが大きく改善したことにあります。
固定資産のうち有形固定資産は、62億27百万円となり前年度に比べ2億37百万円 の減少となりましたが、この主因は取得 1億 52 百万円に対し、減価償却実施額3 億 80百万円となったためであります。
投資その他の資産は、18億8百万円となり前年度に比べ1億29百万円の増加とな りましたが、これは投資有価証券の含み益増加を主因に1億64百万円増加し、生命保 険積立金等を含むその他勘定が47百万円増加した一方で、繰延税金資産が 84百万円 減少したためであります。
(3)負債
流動負債においては、支払手形及び営業未払金が前年度に比べ6.7%増の7億76百 万円となりましたが、期末月仕入高との関係でみれば、基調として大きな変化があっ たものではありません。また短期借入金が8億37百万円となり前年度に比べ1億38 百万円の減少となりましたが、主として1年以内に返済予定の長期借入金の約定返済 を進めたことによるものであります。
固定負債においては、長期借入金が11億47百万円となり前年度に比べ2億22百万 円の減少となりましたが、主として一部1年以内に返済予定となって短期借入金へ振 替ったことと約定返済を進めたことによるものであります。
(4)資本
資本勘定においては、利益剰余金が29億9百万円となり前年度に比べ1億4百万円 の増加となりましたが、主として利益が改善したことによるものであります。
自己株式については、自社株市場買付を進め、11百万円を計上しております。
7.キャッシュ・フロー 7ページ表8参照
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、換算差額10 百万円(減算)を調整して16億72百万円となって、前連結会計年度末より2億33 百万円の増加となりました。要因別にみますと、営業活動によるキャッシュ・フローが 815百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが92百万円の減少、財務活動 によるキャッシュ・フローが4億80百万円の減少となっております。
8.人員および設備能力(倉庫面積)の推移 3ページ表4参照
(1)人員
単独では、平成16年3月末で115名と、前期末対比10名減少、合理化直前の
平成14年3月末の220名対比105名減少、ピーク時である平成10年3月末の 293名対比178名減少(=60%減)、となっており、連結では、平成16年3月 末で396名と、合理化直前の平成14年3月末対比31名減少(=7%減)となっ ております。
(2)設備
設備能力は、単独でみて、大型設備完成の平成9年3月期末に130千㎡(自己所 有+賃借)と現在の基本スペースになり、以後賃借倉庫の多少の増減のほかは変動は なく推移しております。
9.平成17年3月期業績予想 各表参照
平成17年3月期の業績予想は次のとおりです。
(1)営業収益
前連結営業年度対比ほぼ横這い(=0.6%増)の126億円と予想し、うち上期61 億円(前年上期対比1億73百万円増)下期65億円(前年下期対比96百万円減)と予 想しております。
(2)経常利益
前連結営業年度対比6.1%増の5億20百万円と予想し、うち上期1億90百万円
(前年上期対比55百万円増)下期3億30百万円(前年下期対比25百万円減)と予想 しております。
以 上