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2014年度学年末試験の問題と解答

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Academic year: 2017

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2014年度 統計学入門学年末試験 (解答付)  担当:福地純一郎 問題 1 X ∼ N(40, 4) とする。このとき P (X ≦ 43) を求めよ。

解答 Z = (X − 40)/2 とけば、Z は標準正規分布にしたがう。 P (X ≦ 43) = P( X − 40

2

43 − 40 2

)

= P (Z ≦ 1.5) = 1 − P (Z > 1.5) = 1 − 0.0668 ≒ 0.933 問題 2 ドミノピザの L サイズのピザの半径 (cm) は確率変数であり,平均 16(cm),分散 1 の正規分 布にしたがうものとする。この L サイズピザの面積の期待値を求めよ。ただし、ピザは完全な円で あると仮定する。

解答 X2の期待値を求めるために、公式 V (X) = E(X2) − (E(X))2を用いる。この場合、ピザの半 径を X で表せば、

面積の期待値 = E(πX2) = πE(X2) = π(V(X) + (E(X))2) = π(1 + 162) = 257π

問題 3 ある工場では針がねを製造しており、この針金の長さ X(cm) は正規分布 N(20, 0.4) にした がうものとする。この針金を折り曲げて作る正方形の面積の期待値を求めよ。ただし針がねの太さは 無視してよい。

解答 問題 2 と同様に計算する。

面積の期待値 = E ((X/4)2) = (16)1E(X2) = (16)1(V(X)+(E(X))2) = (16)1(0.4+202) = 25.025 問題 4 サッカーのチーム A と B が試合をするときチーム A の点数を X, チーム B の点数を Y とす る。(X, Y ) の同時確率分布が以下の表で与えられているが、3箇所の数字が見えないようにしてあ る。

      X Yの

   0 1 2 3 周辺確率分布

   0 0.06 0.08 0.04 0.02 0.20    1 0.15 0.20 0.08 0.05 0.48 Y 2 0.09 0.12 0.05 0.01 0.27    3 0.01 0.02 0.02 0 0.05 Xの周辺確率分布 0.31 0.42 0.19 0.08

X = 2かつ Y = 2 となる確率は何か。

解答 上の表のように、□を埋める。したがって答えは 0.05。

問題 6 ある大学の陸上部では,400m リレー走の練習をしている.A 君,B 君,C 君,D 君の順に第 1,2,3,4 走者である.400m リレー走での A 君,B 君,C 君,D 君の 100m のタイム (秒) は独立で それぞれ正規分布 N(13, 0.40), N(12, 0.20), N(12, 0.11), N(12, 0.10) に従うものとする.このチーム の 400m リレー走のタイムの確率分布を求めよ.

解答 N(49, 0.81)

問題 7 ある選挙区で,100 人の有権者を無作為に抽出して調べたところ,A 党の支持者が 70 人で あった.この選挙区における A 党の支持率 p に対する (近似的) 信頼係数 95% の信頼区間を求めよ. (21 ≒ 4.6を使うこと.)

(2)

解答 2016 年度の授業では、この問題を解くための内容(母比率の信頼区間)を詳しく扱わなかった ので、解答を省略する。

問題 8 確率変数 X1と X2は独立で、どちらも正規分布 N(µ, σ2)にしたがうものとする。このとき、 ( X1− µ

σ )2

+( X2− µ σ

)2

の確率分布は何か。 解答 自由度 2 の χ2分布。(χ2分布の定義を見よ。)

以下のデータに基づいてを問題 9 と問題 10 を解きなさい。陸上競技の選手の B さんが、1000m 走 り、そのタイムを 9 人がストップウオッチで測定したところ(単位は秒)、

182, 183, 184, 184, 185, 186, 186, 187, 188 であった。

問題 9 このデータの標本分散 s2を求めよ。

解答 ∑9i=1(xi − x)2 = 30だから、s2 = 30/8 = 3.75.

問題 10 測定タイムが正規分布 N(µ, σ2)にしたがうと仮定し、母平均 µ の信頼係数 95% の信頼区間 を求めよ。ヒント15 ≒ 3.87を用いて良い。

解答 まず√ns を計算する。

√s n =

√s2 n =

√ 30 8 × 9 =

√ 15 4 × 9 =

√15/6 ≒ 3.87/6 = 0.645

t0.025(8) = 2.306なので、

√s

n × t0.025(8) ≒ 0.645 × 2.306 ≒ 1.487 したがって

x − √s

n × t0.025(8) =185 − 1.487 = 183.51, x + s

n × t0.025(8) =185 + 1.487 = 186.49 信頼係数 95% の信頼区間は [183.51, 186.49]

問題 11 スターバックスコーヒーでは、トールサイズのコーヒーが容量が 350ml であるとして販売 している。私の友人が、トールのコーヒーを 10 回購入して毎回容量を計測したところ、容量の平均 は ¯x = 352(ml)、標本標準偏差は s = 2(ml) であった。容量が正規分布 N(µ, σ2)にしたがうと仮定 し、帰無仮説を H0 : µ = 350, 対立仮説を H0 : µ ̸= 350 として有意水準 5% の仮説検定を行うときの 結果を選択しなさい。ただし、10 = 3.16を用いること。

解答 検定統計量の実現値は x − 350

s/n =

352 − 350 2/10 =

√10 ≒ 3.16

t0.025(9) = 2.262 で 3.16 > 2.262 であるので、有意水準 5%で帰無仮説は棄却される。

(3)

問題 12 あるスポーツクラブでは、ダイエットプログラムを提供していて、このプログラムを 3 日間 続けると、体重減少量が平均で 500g を超えると宣伝している。このことを検証するために、16 人が このプログラムを 3 日間体験し、体重減少量 (g) を測定したところ平均は ¯x = 510(g)、標本標準偏差 は s = 28(g) であった。体重減少量を正規分布 N(µ, σ2)にしたがう確率変数の実現値と考え、母平均 µが 500 より大きいかどうかを仮説検定によって判断する。この問題で適切な帰無仮説を設定しなさ い。

解答 H0 : µ ≤ 500 v.s. H1 : µ > 500

問題 13 問題 12 について、検定統計量(t 統計量)の値を求めよ。 解答

x − 510 s/n =

510 − 500 28/16 =

10

7 ≒ 1.43

問題 14 母平均についての仮説検定において、帰無仮説のもとで検定統計量の値がある値を超える 確率が十分小さいとき帰無仮説を棄却する。このあらかじめ定めておく確率のことを何と呼ぶか。 解答 有意水準

問題 5 以下の図に描かれているのは正規分布の確率密度関数であるが、この正規分布の正確な名前 を答えよ。

10 20 30 40 50 60 70 80 90

0.000.010.020.030.04

解答 N(50, 100)

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