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高梁市都市ビジョン(街なか編)

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(1)

高梁市 都市ビジョン

(街なか編)

高 梁 市

平成24年5月

(2)

目 次

1.都市ビジョン(街なか編)策定の趣旨・・・・・・P 1∼2

2.高梁市中心市街地の概要と資源・・・・・・・・・P 3

3.社会的背景と中心市街地の課題・・・・・・・・・P 4 ∼8

4.基本理念と将来都市像・・・・・・・・・・・・・P 9∼12

5.7つのテーマと施策・・・・・・・・・・・・・・P 13∼20

6.推進方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 21

(3)

1 . 都市ビジョ ン( 街なか編) 策定の趣旨

1|都市ビジョン(街なか編)策定の背景・目的

少子高齢化の進展、空き家、空き店舗の増加に伴う地域活力の低下などの直面する課題に対応し、将 来を見通した都市としての持続的な発展と中核機能の明確化を図るため、中心市街地では「都市空間の 整備・再編」「中心市街地の活性化」「歴史的町並みゾーンと市街地の回遊性の向上」に係る事業を計画・ 検討しています。

財政措置も見越しながら、これら事業を連携・協調させ効果的・効率的に推進し、将来に向けて地域 が一体となって中心市街地の活力と魅力の向上を図っていくための共通の目標・指針として、本ビジョ ンを策定します。

2|対象エリア

本ビジョンの対象は、高梁川沿いに広がる高梁市の中心部、城下町時代からの旧市街地並びに駅周辺 を中心に広がる新市街地の両方を含む旧高梁市の都市計画区域を対象とします。そのうち特に、都市の 生活を支え、活力を高める施策を重点的に展開するエリアとして、高梁川、都市計画道路南町近似線、 J R 伯備線、紺屋川筋で囲まれる備中高梁駅を中心とする一帯を「街なか生活エリア」と位置づけます。

3|目標年次

本ビジョンでは、高梁市新総合計画(以下「総合計画」)の計画期間に合わせて、短期的な都市づくり の方針や施策・取り組みを展望する短期的目標を 2019 年(平成 31 年)とし、また、目指すべき将来都 市像を示す長期的目標を概ね 20 年後の 2032 年(平成 44 年)とします。

(4)

4|都市ビジョン(街なか編)の位置付け

「都市ビジョン(街なか編)」は、総合計画や岡山県都市計画区域マスタープラン等の上位計画と整合を 図りながら、総合計画に示された旧高梁市の都市計画区域内の施策(都市計画の推進、中心市街地の活 性化、歴まち事業の推進、土地の有効利用等)の具現化や事業間の連携を図り、都市づくりの将来像を 示します。

都市ビジョン(街なか編)

(H2 4 年度∼ 概ね20年)

市町村都市計画 マスタープラン 高梁市新総合計画

(H22 年度∼H31 年度)

岡山県都市計画区域マスタープラン

(H24. 1∼ 概ね 20 年)

(5)

2 . 高梁市中心市街地の概要と 資源

1|市街地形成の経緯と都市構造

高梁市は古来より備中国の中核を占め、近世は幕藩体制のもとに備中松山城の城下町として繁栄して きました。近代に入り、高梁川沿いに鉄道が開通、旧市街地の南側に高梁駅が開設され、南側に市街化 が進みました。一方で北側の歴史的町並みは駅から離れていることもあり、今も当時の風情のまま守ら れ、観光地区となっています。

市街地の拡大の中で、川沿いの平地部に学校や文化施設、運動施設等が整備されてきました。山の地 形に規定され、ある程度コンパクトで高密な市街地が形成されているものの、人口減少や商業の空洞化 も進みつつあります。

2|活かすべき地域資源

(1)山に川に囲まれた豊かな自然と良好な環境

市街地の両側を急峻な山地に囲まれ、高梁川が南北に貫流し、まちの骨格 となっています。山の緑がまちの背景となり、街なかには小河川や水路が張 り巡らされるなど、豊かな自然環境・水と緑の景観に恵まれた環境を有して います。

(2)城下町の歴史的資産

備中松山城は国の重要文化財に指定されており、現存する天守を持つ山城 としては日本で最も高いところにある城です。また、武家屋敷や古い町家、 寺院等が散在し、城下町としての風情を色濃く残しています。特に紺屋川筋 は「日本の道 100 選」にも選ばれ、美しい歴史的町並み景観が形成されてい ます。これらは、貴重な観光資源ともなっており、毎年多くの観光客が訪れ ています。

(3)伝統芸能・生活文化

民族文化では、重要無形民俗文化財である備中神楽が古くから神社などで 奉納され、高梁市を代表する伝統芸能です。そのほかにも松山踊りなど五穀 豊穣を願い生まれた祭礼行事が、数百年にわたり今日に受けつがれています。

(4)教育の伝統と大学の知的資源

藩校有終館や山田方谷をはじめとする文教の地としての伝統を有し、様々 な教育・文化人との関わりを持っています。

また、平成 2 年に公私協力方式により誘致・開学した吉備国際大学を中心 とした学園文化都市としての新しい顔を持ち合わせています。学園文化都市 として、産・学・官の連携の中で、魅力ある大学づくりや学生のまちとして の環境整備とともに、大学が持つ知的財産を活用するため、人材を貴重な財 産ととらえ、活動や活躍の機会を積極的に提供していく必要があります。

(6)

3 . 社会的背景と 中心市街地の課題

1|人口の減少

本市の人口は減少傾向にあり、平成 22 年の国勢調査では、前回から 3, 836 人、9. 89%の減少となり、 県下で最も減少率が高くなっています。

中心市街地(DI D地区)の人口は、前回国勢調査まではほぼ横ばいで推移していましたが、平成 22 年 国勢調査では、学生数の減少などの影響により大幅な減少となり、はじめて 7, 000 人を下回りました。

【総人口の推移】

※ 社人研=国立社会保障・人口問題研究所

平成2 年に公私協力方式により開学した吉備国際大学の学生数については、平成 15 年度の約 3, 800 人をピークに平成 23 年度には約 2, 200 人まで減少し、この影響により民間の協力を得ながら市の施策と しても進めてきた学生マンション(アパート)も、現在約 1, 000 戸が空きマンションとなっています。

平成 24 年 5 月現在、中心市街地には 23 戸※ の空き家が存在しています。

※ 企画課調べ、街なか生活コアエリア内 範囲は 11ページ参照

【学生アパートの状況】

(平成 23 年 3 月末現在:企画課調べ)

(7)

昼間人口が夜間人口より多く、拠点性があるとも言えますが、逆に見れば居住地としての暮らしにく さの反映とも見られます。従業員のキャパと定住策の不均衡が生じています。

地元住民目線でのまちづくりを進め、若者の定住、まちなか居住の促進を図る必要があります。

【昼夜間人口比】

(平成 17 年国勢調査より)

【常住地・就業地・通学地別の従業者数・通学者数】 就業・通学地

常住地

高梁市 他市町村 小計

高梁市 18, 664 人 3, 273 人 21, 937 人 他市町村 5, 272 人 ─ ─

小計 23, 936 人 ─ ─

(※ 15 歳以上。平成 17 年国勢調査より)

2|高齢化の進展

高齢化率も平成 22 年国勢調査では 35. 4%となり、県下の都市の中で最も高齢化が進行しています。

【高齢者数の推移】

(8)

【高齢化率の推移】

【高齢化率の推移:中心市街地(DI D 地区)】

高齢者はもとより、障がい者にもやさしく、誰もが生き生きと暮らすことができるユニバーサルデザ インのまちづくりを進める必要があります。

3|商業の衰退

商業経営者の高齢化や後継者不足、県南の大型商業施設での消費動向の増加などの要因により、閉店 や廃業などによる空き店舗が増加しています。

平成 24 年 5 月現在、中心市街地には 52 戸※ の空き店舗が存在しています。

※ 企画課調べ、街なか生活コアエリア内 範囲は 11ページ参照

【高梁商工会議所会員数の推移】

(高梁商工会議所調べ)

(9)

4|交流人口の停滞

(1)備中高梁駅乗降客数の推移

備中高梁駅は本市の玄関口であり、都市機能の中核施設となっていますが、自動車利用の増加や学生 数の減少、交流人口の減少等を背景に、乗降客数は減少傾向にあります。

乗降客数の減少に歯止めをかけるため、都市機能の魅力を向上する必要があります。

【備中高梁駅乗降客数の推移】

(JR調べ)

(2)観光入込客数の推移

県の観光キャンペーン等による観光客の一時的な増加はあるものの、観光ニーズの変化等を背景とし て、観光客数は減少傾向にあり、本市は豊富な観光資源を活かしきれていません。

交流人口の維持・増加に向けて、本市の街なかならではの資源である歴史的・文化的環境と学びの環 境を最大限に活用したまちづくりを進めるとともに、交通機能や回遊性の向上を図る必要があります。

【観光入込客数の推移】

(商工観光課調べ)

(10)

5|公共施設の老朽化・非効率化

市街地に立地する公共施設は老朽化しているものも多く、建て替えの時期を迎えています。一方では 少子高齢化に伴う人口構造の変化や、ひとびとのニーズの変化に対応して、安全性や利便性が十分でな いものや運営が非効率になっているものもあるため、各施設の機能の充実・転換・統合・連携等につい て考える必要があります。

将来ビジョンに基づきこれらを一体的戦略的に行うことで、将来にわたって街なかの暮らしを支える 都市空間や都市機能の再編・整備を、効果的に推進することが必要です。

(11)

4 . 将来都市像と 基本理念

【将来都市像】 :

高梁市中心市街地の資源や課題を整理し「住みたい」「住み続けたい」街の実現を目指し、街なかの将 来都市像を次のように定めます。

文化が息づく、潤いのあるまち

1|生活を支える都市基盤が整い、機能的な相乗効果を生みだす街

本市の中心部はコンパクトではありますが、都市機能が分散して立地しており、全体としての空洞化 が進んでいます。今後も人口規模は縮小傾向となるなかで、公共投資の効果を高めつつ都市の活力を維 持するためには、中心市街地における拠点と骨格の性格を明確にして、投資の選択と集中によって都市 機能の配置や交通環境整備などを戦略的に実施していくことが必要です。

「街なか生活コアエリア」を中心に、人口減少に歯止めをかけ将来にわたって街なかの生活を支える しっかりとした都市基盤づくりに取り組みます。

(将来イメージ)

①備中高梁駅東側は都市計画街路等の整備により宅地開発が進み、新たな街なか生活エリアとなります。

②備中高梁駅及び駅西側は、「もてなし交流拠点」として賑わい、駅から新庁舎・商店街への循環が形成 されます。栄町商店街を中心とする「賑わい交流軸」では空き店舗・空き家の再生が進み、中心市街 地の活性化が図られます。また、空き家の活用等により高齢者等にやさしい生活基盤が整備されます。

③「もてなし交流拠点」と「歴まちコアエリア」をつなぐエリアの回遊性が確保され、新庁舎周辺を核 とする「シビックセンター」や「教育・福祉拠点」等の新たな都市空間の整備により付加価値が生ま れます。

④幼保一元化施設や新図書館が整備され、「もてなし交流拠点」と「教育・福祉拠点」をつなぐ、新たな 交流動線が形成されることにより、子育て世代や若者・高齢者の生活を支える機能が充実します。

2|公・民・学の主体が将来都市像を共有し、連携してまちの活力を支え続ける街

これからのまちづくりは、地域の総力を結集して取り組む必要があります。そのため、基礎的な都市 基盤づくりの過程を通じて、行政のみならず、市民やNPO、民間、専門家や学生などの「公・民・学」 の主体と意見交換しながら、高梁らしい景観やライフスタイルのあり方を確認・共有し、連携・協働を 育みます。

まちに係る様々な主体が、高梁への愛着と誇りを持ち、それぞれの役割を果たしながら、将来にわたっ て高梁の街なかの活力を支え続けられるまちづくりを目指します。

(12)

【基本理念】

将来都市像の実現に向けて、生活者の視点からの「暮らしやすいまちづくり」(定住の促進)と、観光 振興の視点からの「また訪れてみたいまちづくり」(交流の促進)を両輪で進める必要があります。あら ゆる世代が、歴史の蓄積と豊かな自然のあるまちなかで生き生きと暮らし、この魅力が歴史的環境の魅 力をさらに高めて、さらなる交流を促す、そのようなまちづくりです。

観光面においては、他の計画で推進されていることから、駅周辺の中心市街地を主対象とする本ビジ ョンでは、特に生活者の視点を重視し、以下の3つの基本理念を定めます。

1|生活者が愛着と誇りを持てるまちづくり

今、街なかに暮らす人々が、将来にわたって、安心して便利で快適に暮らし続けられる基本的な生活 環境を整えることが、まず必要です。さらに、高梁ならではの自然・歴史・文化・知の資源を生かして、 生活者が愛着と誇りを持って住み続けたくなる、あるいは新たに住んでみたくなるまちづくりを進め、 定住を促進します。

2|高齢者が生き生きと暮らせるまちづくり

今後特に、高齢化がますます進行するなかで、高齢者の暮らしや生きがいを支える都市機能の充実や 移動環境の整備に重点的に取り組む必要があります。また、高齢者のみならず、障がいのある人など交 通弱者の暮らしを支える街なかの環境を整えていくことも必須です。

高齢化の先進都市として、高齢者や障がい者が生き生きと暮らせるまちづくりに取り組みます。

3|若者の活力を育み生かすまちづくり

少子化が今後ますます進むなかで、地域の活力を維持していくためには、安心して子どもを産み、育 てることのできる環境づくりや新規産業・雇用の創出等を進めていく必要があります。また、まちの活 力と賑わいをもたらし、新たなまちの文化を創出していくためにも、国内外から集う学生や研究者の定 住・定着を図り、市民との交流やまちづくりへの参画を促進することが求められます。

大学の「知」の資源や若者の力を生かし、未来に続くまちづくりを進めます。

【基本理念イメージ】

生活者の視点 観光振興の視点

高齢者が生き生きと暮らせるまち

また訪れてみたいまち 生活者が愛着と誇りを持てるまち

独自の文化や景観 の保全

都市の活力魅力 おもてなし 若者の活力を育み生かすまち

高梁の資源 :豊かな自然/歴史的環境/伝統文化/教育・知的資源

(13)

■将来都市構造図1(拠点・エリアの形成ビジョン)

【エリア・拠点・軸の形成方針】

エリア 形成方針 拠点・軸 形成方針

街なか生活エリア 都市の生活を支え、活力を高める施策を重点的に展開するエリア シビックセンター 市の行政サービスの拠点機能、街なか回遊の中継拠点機能、屋内外での創造的交流空間 を備えた総合的なシビックセンターとしての都市機能の充実を図ります。

街なか生活コアエリア 街なか生活エリアのうち、教育・福祉・買物・文化・交流・行政等、都市の中心的 な機能の集積促進や、空き店舗等の活用により賑わいと活力を創りだすエリア

もてなし交流拠点 交通結節点としての利便性と情報発信機能、待合環境を充実させ、交流拠点としての環 境づくり、駅前広場・周辺の修景によるまちの玄関口としての顔づくりを進めます。 歴まちエリア 歴まち事業を通じて、歴史的風致の維持・向上に向けた各種事業に取り組み、高梁

ならではの都市環境を創りだすエリア

賑い・交流軸 街なか回遊の拠点軸として、市民の交流の場としての環境整備を進めるとともに、日常 生活を支える利便性の高い魅力のある商店・商店街づくりを進めます。

歴まちコアエリア 歴まちエリアのうち、歴史的町並みの保全・活用や環境整備を重点的に図ることで、 広域からの観光・交流のコアとなるエリア

教育・福祉拠点 教育活動を通じた交流や、市民の文化・福祉活動を支える街なか拠点としての環境整備 を図ります。

文化・交流拠点 市民の学習・文化活動などを通じた交流を支援する都市機能の充実を図ります。

歴史・交流軸 歴史的町並みと水面、桜・柳の並木と調和した紺屋川筋の情緒豊かな一体的環境を保全 するとともに、観光・交流の拠点軸としての機能充実を図ります。

(14)

■将来都市構造図2(交通・回遊の環境整備ビジョン)

(15)

5 . 7 つのテーマと 施策

上述した理念と将来像に沿ったまちづくりを進めるために、以下の7つのテーマを設定し、その実現 に向けて戦略的に施策を進めます。

1.まちの中心・シビックセンターの整備

2.生活空間としての街なか再生

3.人の回遊を支える便利で楽しい移動環境の形成

4.駅周辺におけるまちのもてなし交流拠点の整備

5.歴史的環境の保全・活用とおもてなし

6.学びと文化のまちの形成

7.公・民・学の連携によるまちづくりの推進と人材育成

【基本理念と7つのテーマ】

豊かな自然/歴史的環境/伝統文化/教育・知的資源

生活者の視点 観光振興の視点

観光アクションプラン 独自の文化や景観の保全

高齢者が生き生きと暮らせるまち

また訪れてみたいまち

都市の活力魅力、おもてなし 1.まちの中心核整備

(新市庁舎周辺)

4.まちのもてなし交流 拠点整備(駅周辺) 3.回遊環境の向上 2.生 活 空 間 としての

街なか再生

将来都市像 :文化が息づく、潤いのあるまち 生活者が愛着と誇りを持てるまち

若者の活力を育み生かすまち

6.学びと文化のまちの形成 5.歴史的環境の保全・活用とおもてなし

7.公・民・学の連携による推進

(16)

1 |まちの中心・シビックセンターの整備

庁舎の建て替えを契機として、将来にわたってまちの中心核となるシビックセンターの機能と景観・ 空間を整えます。

シビックセンターはちょうど駅から歴史的地区へ向かう中間に位置することから、まち全体の回遊性 向上に向けた交流拠点の一つとしても位置付け、それにふさわしい環境を整えます。

■ 重点プロジェクト: 1−1)新庁舎の整備

・市の行政サービスの拠点機能のみならず、街なか回遊の中継拠点機能や、交流空間を備えた総合 的なシビックセンターとしての新庁舎を整備します。

・新庁舎の整備にあたっては、周囲の落ち着いた市街地景観との調和に配慮します。また、円滑な 車両交通処理および歩行者の安全性・快適性に配慮した駐車場配置を行います。

1−2)周辺環境の整備と市民の交流・賑わいスペースとしての公園(広場)の活用

・必要最低限の防災機能は担保しつつ、新庁舎と一体的な利活用が可能な交流・賑わいスペースと しての正宗公園の環境づくりを進め、イベント活用等を図ります。

▲市庁舎(現状) ▲正宗公園(現状)

(17)

2 |生活空間としての街なか再生

人口減少に歯止めをかけるべく、空き家や空き店舗などの既存ストックの活用を中心とした居住機能 の提供を進めるとともに、多世代の生活を支える各種機能の充実を図ります。

また、人々が地域に愛着を持ち、地域の人や場所と関わり合いながら、ここでしかできない街なか型 のライフスタイルを実現できる環境づくりを目指します。

■ 重点プロジェクト:

2−1)ニーズにあった住宅供給の支援

・空き家など既存ストックの情報データベースの構築を進めます。

・学生(単身)向け集合住宅の世帯向け改修など、居住者のニーズに応じた既存ストックの改修支 援を行います。

2−2)NPO法人等による空き店舗等の活用

・NPO法人や市民活動団体等による空き店舗等を活用した交流、福祉、教育・文化事業等の推進 を図ります。

・街なかにおける学生の活動を支援し、空き店舗等におけるチャレンジショップ等の展開を推進し、 学園文化交流都市ならではの賑わいづくりを図ります。

2−3)健康と福祉を支える歩きやすい都市環境整備

・街なかの各種施設のバリアフリー化や歩行者優先の環境づくりを図ります。

▲空き店舗活用(高齢者の交流) ▲ 空き店舗活用(高校生の利用)

(18)

3 |人の回遊を支える便利で楽しい移動環境の形成

生活者並びに観光客等の来街者にとって、まちなかに分散する都市機能や地域資源を自由にめぐるこ とができる移動環境を整え、また回遊を促す仕掛けをつくることで、地域全体の賑わいの創出を図りま す。

自動車への過度の依存から、駅を拠点とした歩行や公共交通への転換を促し、高齢者やこどもなど交 通弱者にもやさしい回遊環境を形成します。また、歴まち事業地区では、その魅力を最大限に生かすた めに、歩行者優先化を目指します。

■ 重点プロジェクト: 3−1)都市計画道路整備

・都市計画道路:南町近似線および高梁駅松連寺線の整備を進めます。

3−2)歴史的町並みゾーンと駅周辺市街地との回遊性の向上のための仕掛けづくり

・公共施設が集積し街なかコアエリア内の自動車動線ともなる城見通りと、店舗が集積し歩行者回 遊や賑わい形成の主動線となる栄町商店街の2つの南北動線の位置づけを明確にするとともに、 これらをつなぐ東西の道路も含めた回遊ネットワークを形成します。

・回遊を誘発するイベントの街なかにおける展開を推進します。

・街なかの案内・サインを効果的に整備します。

・街なかの回遊を支える休憩所や立ち寄り拠点づくりを進めます。

3−3)循環バスの充実

・街なかの循環バスの充実を図り、必要に応じて循環ルートの見直しも検討します。

3−4)歴まちエリアの歩行者空間化

・歴史的風致形成建造物や展示・交流施設をつなぐ回遊ルートを中心に、歴まちエリアにおける歩 行者優先又は歩行者専用の環境づくりのため、道路の修景を進めるとともに、社会実験等を通じ て曜日や時間帯による交通規制を検討します。

▲ 紺屋川筋の歩行環境(現状) ▲武家屋敷通りの町並み

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4 |駅周辺におけるもてなし交流拠点の整備

高齢者・障害者・若年層などの交通弱者の生活を支える移動拠点として、さらには観光客等の来街者 を迎え入れる場として、駅は今後とも重要な施設です。しかし、現在の駅はバリアフリー面で問題があ り、また、駅西口では朝夕の時間帯においては送迎車の集中による渋滞や歩行者との錯綜等の問題も発 生しています。

このため、備中高梁駅を市民と来街者をつなぐ「もてなし交流拠点」と位置づけ、交通結節機能(バ リアフリーや交通機能、情報提供)の強化を図るとともに、駅周辺環境の整備(良質な空間づくりと交 流機能の充実)を行います。

東西駅前広場整備によって、これまで西口に依存していた交通機能負荷を東口と分担します。既存の 公共用地を活用するほか駅周辺街区の機能更新機会(区画整理)もとらえて、交通結節機能の改善と駅 前にふさわしい都市機能立地を図ります。

■ 重点プロジェクト:

4−1)西口駅前広場と交流拠点整備

・安全で円滑な交通処理機能を備えた備中高梁駅西交通広場の整備を進めます。

・交通広場整備に合わせて、交流拠点やイベントスペース、バスセンターや観光案内所など、駅周 辺の交流・情報発信機能等の効率的な配置を図ります。また、駅前の交流拠点等の運営において は、民間企業やNPOなどの参画を検討します。

・東西連絡通路を活用し、バリアフリー化された備中高梁駅の駅舎整備を進めます。

4−2)東口駅前広場と駅前線整備

・備中高梁駅東口交通広場、および同広場に接続する都市計画道路高梁駅松連寺線の整備を進めま す。

▲ 西口駅前(現状) ▲東口駅前(現状)

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5 |歴史的環境の保全・活用とおもてなし

備中松山城下町に由来する歴史的町並みを保全し、歴史的建造物など地域の歴史資源の活用を推進す るとともに、その効果を最大限に生かすべく、滞在を促すイベントや食の開発、おもてなしの充実によ って、「また訪れてみたいまち」を目指します。

■ 重点プロジェクト: 5−1)歴まち事業の推進

・歴史まちづくり法(地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律)に基づいて、備中松 山城下町の風情を残す歴まちエリアにおける歴史的風致の維持・向上に向けた各種事業に取り組 みます。

5−2)食の魅力づくり

・農産品など地域資源を生かした食の開発を進めます。

5−3)宿泊滞在型観光の推進

・町家・伝統的建造物など既存ストックの活用や、周辺の宿泊施設等との連携を図りながら、中心 市街地を含む高梁市内における宿泊滞在型観光の誘導・推進を図ります。

▲街なかに残る歴史的町並み ▲道路美装化

(21)

6 |学びと文化のまちの形成

住民のニーズに合致した子育てしやすいまちづくりを進めるとともに、山田方谷の思想を後世に引き 継ぎ、大学とも連携してあらゆる世代が学び合い、様々な文化が育まれる学園文化都市づくりを進めま す。

■ 重点プロジェクト: 6−1)幼保一元施設整備

・就学前教育・保育について幼保一元化を推進すべく、施設整備を行います。

・幼保一元施設が整備された後の旧施設跡地の利活用について検討します。

6−2)新・図書館の整備

・学園文化都市高梁ならではの特色ある情報発信を可能とするとともに、子どもや高齢者、学生な ど幅広い市民の街なか交流拠点としての機能を確保するため、周辺施設との相乗効果や交通アク セス等の利便性にも配慮しながら適地の選定を進め、高梁市に相応しい新図書館建設を進めます。

6−3)健康・福祉分野での大学との連携プロジェクトの推進

・保健・医療・福祉サービスなど、吉備国際大学と市民・行政との連携による社会実験・交流事業 などを推進します。

▲高梁保育園(現状) ▲図書館(現状)

(22)

7 |公・民・学の連携によるまちづくりの推進と人材育成

行政、NPO、市民、民間事業者と大学が連携(公・民・学の連携)して、ビジョンを実現していく ために、各々の役割分担を明確にしたうえで、関係者、関係機関が一体となった推進体制を確立します。 また、郡部と中心部の連携・交流を積極的に図るなかで、地産地消の推進や協同でのイベント開催な ど、街なかにおける取り組み展開を進めます。

■ 重点プロジェクト:

7−1)公・民・学連携によるまちづくり拠点の開設

・行政・NPO等を新しい「公」に位置づけ、地域の社会・経済活動の推進力と中心的担い手とな る住民・企業等が「民」として参画し、専門家や学生を含めた創造のエンジンとなる大学等の教 育研究組織が「学」として協働する公・民・学の連携ネットワークを構築・強化します。

・公・民・学連携によるまちづくり拠点を開設します。

7−2)地域再生に向けたNPOや市民活動の育成

・まちづくりの担い手となるNPOや市民組織等の設立・育成、活動支援を推進します。

・交流拠点や公益施設の管理・運営における民間企業やNPOの運営参画を検討いたします。

・大学の学生・研究者のまちづくりへの参画を促進します。

▲事例:駅前商店街の空き店舗を活用した公・民・学の連携拠点

(福島県田村市:田村地域デザインセンターUDCT)

(23)

6 . 推進方針

将来を見通した都市としての持続的な発展と中核機能の明確化を図るために「都市空間の整備・再編」

「中心市街地の活性化」「歴史的町並みゾーンと市街地の回遊性の向上」に係る事業を複合的に推進し、 これらの相乗効果を高めることが大切です。

そのため、社会資本整備総合交付金や合併特例債の財政措置期間(ともに平成 26 年度まで)を見据え つつ、今後以下の考え方に立って、個々の事業を推進します。

① まず、都市空間の整備・再編に向けて、骨格となる施設・拠点の整備を一体的に図ります。

・新庁舎の建て替えと周辺環境整備によるシビックセンターの形成

・高齢化社会の街なかの暮らしを支える公共交通拠点であり、来街者にとっての街の玄関口となる

「備中高梁駅周辺」の交通結節機能の向上と環境整備

・地域の最大の資源である歴史的・文化的環境を保全・再生し、観光交流の促進とまちへの市民へ の愛着・誇りの醸成につなげる「歴まちコアエリア」の整備

・市民生活と「歴まちコアエリア」の接点に位置し、学びの拠点ともなる「教育・福祉拠点」の整 備

② ハード(空間整備)に際して、市民の参加や来街者促進に向けたイベント・サービスの拡充など、 ソフト事業を一体的に行い、これらを通じて将来都市像の共有を進め、「公・民・学の連携」によ るまちづくりの素地を強化します。

③ ①②をベースに、長期的な視野をもって、空き家・空き店舗の活用等の様々な市民活動の育成など を進めます。

(24)

地域資源

まちの状況と

まちづくりの具体的課題

基本理念 まちづくりのテーマ 重点プロジェクト

城下町の歴史的資産

伝統芸能・生活文化

人口の減少

地元住民目線のまちづく による若 者 の定 住 、まち なか居住の促進

商業の衰退

ニーズに対応した商店街 活性化

郡部との連携 交流人口の停滞

歴史的・文化的環境と びの環境の活用

交 通 機 能 や回 遊 性 の向

公 共 公 益 施 設 の老 朽 化・非効率化

一 体 的 戦 略 的 な都 市 空 間・機能の再編・整備

基本理念1

生活者が愛着と誇り を持てるまちづくり

・生活者の視点から、 まずは将来にわたっ て、安心して便利で 快適に暮らし続けら れ る基 本 的 な生 活 環 境 を整 えつつ、

「愛 着 と誇 りを持 て るまち」の実 現 を図 る

高梁市都市ビジョン(街なか編)の全体構成

文化が息づく 、

潤いのある 街

1|生活を支える都 市基盤が整い、 機能的な相乗効 果を生みだす

・地区の性格、拠点と 骨格を明確にした 戦略的な投資

2|公・民・学の主体 が将来都市像を 共有し、連携して まちの活力を支え 続ける

・都市基盤整備を通じ た高梁らしい景観 やライフスタイル のあり方の確認・共 有と、連携・協働の 育成

基本理念2

高 齢 者 が生 き生 きと 暮らせるまちづくり

・高 齢 者 や障 がい者 の暮らしや生きがい を支 える都 市 機 能 の充実 や移動環境 の整 備 に重 点 的 に 取り組む。

基本理念3

若者の活力を育み生 かすまちづくり

・子育てしやすい街づ くりを進 め るととも に、学 生 や研 究 者 の定 住 ・定 着 を図 り、市民との交流や まちづくりへ の参 画 を促進する

高齢化の進展

誰もが生き生き暮らすこ ができるユニバーサル デザイのまちづく 山 に川 に囲 まれ た豊 かな自 然 と良 好 な環 境

教 育 の伝 統 と大 学 の 知的資源

事業スケジュール

H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 テーマ1

まちの中心・シビックセンターの 整備

1- 1)新庁舎の整備(新庁舎整備事業)

1- 2)周辺環境の整備と市民の交流・賑わいスペ ースとしての公園(広場)の活用

テーマ4

駅周辺におけるまちのもてなし 交流拠点の整備

4- 1)西口駅前広場と交流拠点整備

4- 2)東口駅前広場と駅前線整備

テーマ6

学びと文化の街の形成

6- 1)幼保一元施設整備

6- 2)新・図書館の整備

6- 3)健康・福祉分野での大学との連携 プロジェクトの推進

テーマ7

公・民・学の連携によるまちづく りの推進と人材育成

7- 1)公・民・学連携によるまちづくり 拠点の開設

7- 2)地域再生に向けたNPOや市民活 動の育成

テーマ2

生活空間としての街なか再生

2- 1)ニーズにあった住宅供給の支援

2- 2)NPO法人や学生等による空き店 舗等の活用

2- 3)健康と福祉を支える歩きやすい都 市環境整備

将来都市像

①駅東側:新たな街 なか生活エリア の形成

②駅と駅西側:駅か ら新庁舎・商店街 に至る賑わいと 循環の形成

③駅周辺市街地と 歴史的町並みゾ ーンをつなぐ回 遊環境の形成

④幼保一元化施設 や新図書館が整 備され、新たな交 流動線が形成 テーマ3

人の回遊を支える便利で楽しい 移動環境の形成

3- 1)都市計画道路整備

3- 2)歴史的町並みゾーンと駅周辺市街地と の回遊性の向上のための仕掛けづくり 3- 3)循環バスの充実

3- 4)歴まちエリアの歩行者空間化

テーマ5

歴史的環境の保全・活用とおも てなし

5- 2)食の魅力づくり

5- 3)宿泊滞在型観光の推進 5- 1)歴まち事業の推進

(25)

■プロジェクト分布図

参照

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