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税金読本住民税(所得割)の計算方法と納税

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(1)

住民税が課税されない人とは

 下の①〜③の条件に該当する人は、均

等割と所得割(ただし、分離課税となる

退職所得の所得割は除きます)が非課税

になります。

所得割のみ非課税になる人

 

均等割と所得割が非課税になる人

 

 以下の条件に該当する人は、所得割(分

離課税となる退職所得の所得割を除く)

が非課税になります。ただし、均等割は

課税されます。

住民税(所得割)の計算方法と納税

3

 住民税における所得金額は、原則とし

て前年の所得税における所得金額と同じ

です(前年所得課税)。つまり、平成28

年の所得税の総所得金額、山林所得金額、

退職所得金額(現年所得課税された退職

所得を除きます)、土地・建物等の譲渡

所得金額などが、おおむね平成29年度住

民税の各所得金額になります。

 このように、住民税と所得税の所得金

額は1年ずれるだけで、税額計算上の仕

組みはおおよそ同じです。ただし、次の

Q&Aのように異なる点もあります。

-2

所得金額の求め方

所得税と所得割の違い

 

所得税も所得割も、納税者

の1年間の所得に対して課

される税ですから、基本的な仕組み

は同じです。ただし、いくつか異な

る点もあります。

 両者の主な相違点は以下の通りで

す。

所得税と住民税の所得割の仕組みはとてもよく似ていま

すが、税額控除など異なる点もあるように思います。ほ

かにどのような違いがあるのか教えてください。

 平成28年1月1日以後に支払われる上

場株式等の利子所得(特定公社債の利子、

公募公社債投資信託の収益分配金など)

について、確定申告を行った場合、住民

税では所得割が課税され、5%(市町村

民税3%、道府県民税2%)の税率が適

用されます。

◆(5)株式等譲渡所得割

 特定口座での上場株式等の譲渡益の所

得税について源泉徴収を選択した場合、

住民税の特別徴収も行われます。これが

株式等譲渡所得割です。特定口座内での

上場株式等の譲渡により発生した一定の

譲渡益に対し、道府県民税として5%の

税率で徴収されます。特定口座で源泉徴

収を選択していれば、申告が不要になり

ます。

 確定申告を行った場合は、所得割とし

て5%(市町村民税3%、道府県民税2

%)の税率で課税されます。株式等譲渡

所得割として特別徴収された金額は株式

等譲渡所得割額控除として所得割から控

除されます。所得割から控除しきれない

場合は均等割から控除し、なお控除しき

れない場合は還付されます。

  

 以上5つの住民税のうち、利子割は特

別徴収で課税関係が終了する源泉分離課

税であり、配当割や株式等譲渡所得割に

ついても、申告不要を選択した場合には

実質的に源泉分離課税と同様の取扱いと

なります。

 住民税の中では所得割の計算が最も複

雑ですので、

65ページ以降

で所得割

の計算方法を説明します。

①生活保護法による生活扶助を受けている人

②障害者、未成年者、寡婦または寡夫で、前年の合計所得金額が125万円以下の人

③所得割が課税されない人のうち、前年の合計所得金額が一定額以下の人

前年の合計所得金額(総所得金額+退職所得金額

※1

などの分離課税の所得

金額)≦(本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計人数)×最高35万円

     +最高32万円

※2

※1 前年に現年所得課税された退職所得は除きます。

※2 控除対象配偶者または扶養親族がいる場合のみ加算されます。

●所得税と所得割の違い(平成29年分所得に対する課税)

項 目 所得税での取扱い 所得割での取扱い

課税対象 現年所得課税 前年所得課税 退職所得は除く

課税(納税)方式 申告納税方式 賦課課税方式 道府県・市町村が税額を計算し、納税者に通知

総合課税の税率 5〜45%の超過累進税 (一律)10%

一般株式等の少額配当 申告不要を選択可 総合課税 所得税とは別に申告が必要

エンジェル税制(寄附金控除

制度)※ 適用あり 適用なし

(2)

 次に、所得金額から所得控除の額を差

し引いて課税所得金額を計算します。

 所得控除には、雑損控除・医療費控除・

社会保険料控除・小規模企業共済等掛金

控除・生命保険料控除・地震保険料控除・

障害者控除・寡婦(寡夫)控除・勤労学生

控除・配偶者控除・配偶者特別控除・扶

養控除・基礎控除の13種類があります。

一定の寄付金については、所得控除はあ

りませんが住民税の税額控除はあります。

 配偶者控除と配偶者特別控除の合計額

についても、所得税の場合と同じように、

配偶者の所得によって調整されています

40ページ参照

)。

所得控除

●住民税(所得割)の所得控除(平成29年度分、すなわち平成28年の所得に対して適用)

所得控除

の 種 類 適用される条件・場合 控除される金額 備  考

雑損控

除 一定の資産につき、災害や盗難などによる損失を受けた場合

①損失金額のうち災害関連支出金額 が5万円以下の場合

②損失金額のうち災害関連支出金額 が5万円超の場合

③損失金額がすべて災害関連支出金 額である場合

損失金額−総所得金額等×10%

(災害関連支出金額−5万円)と(損失金額 −総所得金額等×10%)とのうち多い金額 (損失金額−5万円)と(損失金額−総所得金

額等×10%)とのうち多い金額

⃝災害関連支出金額とは、災害 等に関連して納税者がやむを 得ず支出した金額で一定のも のをいう

医療費

控除 ①納税者または納税者と生計を一にする配偶者その他の親族のために、

通常必要であると認められる医療 費を支払った場合

(支払った医療費の額−10万円)と (支払った医療費の額−総所得金額 等×5%)とのうち多い金額

〈最高200万円〉 [平成30年度分住民税より適用]

②特定健康診査、予防接種、定期健 康診断等のいずれか(医師の関与 があるものに限る)を受けている 納税者が、自己または自己と生計 を一にする配偶者その他の親族に 係るスイッチOTC医薬品の購入の 対価を支払った場合

  対価の合計額 12,000円以下

12,000円超100,000円以下

100,000円超

特例の適用なし 12,000円を超える金額

88,000円

⃝スイッチOTC医薬品とは、要指 導医薬品および一般用医薬品 のうち、医療用から一般用に転 用(スイッチ)されたものをいう ⃝平成29年1月1日から平成 33年12月31日までの間に購 入した対価について適用 ⃝①の医療費控除との併用は不可 ⃝詳細は 45ページのQ&Aを

参照

所得控除

の 種 類 適用される条件・場合 控除される金額 備  考

社会保 険料控 除

納税者または納税者と生計を一にす る配偶者その他の親族のために社会 保険料を支払った場合、または給与 から控除される場合

支払額または控除額の全額

(社会保険料の全額) ⃝社会保険料とは、健康保険・国民健康保険・介護保険・雇

用保険・国民年金・厚生年金 保険・船員保険等の保険料や 国民年金基金・厚生年金基金 等の掛金をいう

小規模 企業共 済等掛 金控除

納税者が小規模企業共済等掛金を支

払った場合 支払った掛金の全額

生命保 険料控 除

①新契約に係る一般生命保険料を支 払った場合

 支払った保険料 12,000円以下

12,000円超32,000円以下

32,000円超56,000円以下

56,000円超

②新契約に係る個人年金保険料を支 払った場合

 支払った保険料 12,000円以下

12,000円超32,000円以下

32,000円超56,000円以下

56,000円超

③新契約に係る介護医療保険料を支 払った場合

 支払った保険料 12,000円以下

12,000円超32,000円以下

32,000円超56,000円以下

56,000円超

④旧契約にかかわる一般生命保険料 を支払った場合

 支払った保険料 15,000円以下

15,000円超40,000円以下

40,000円超70,000円以下

70,000円超

⑤旧契約にかかわる個人年金保険料 を支払った場合

 支払った保険料 15,000円以下

15,000円超40,000円以下

40,000円超70,000円以下

70,000円超

    支払保険料等の全額 支払保険料等×1/2+6,000円 支払保険料等×1/4+14,000円

28,000円(※1)(※2)

支払保険料等の全額 支払保険料等×1/2+6,000円 支払保険料等×1/4+14,000円

28,000円(※1)(※2)

支払保険料等の全額 支払保険料等×1/2+6,000円 支払保険料等×1/4+14,000円

28,000円(※1)(※2)

支払保険料等の全額 支払保険料等×1/2+7,500円 支払保険料等×1/4+17,500円

35,000円(※2)(※3)

支払保険料等の全額 支払保険料等×1/2+7,500円 支払保険料等×1/4+17,500円

35,000円(※2)(※3)

⃝新契約とは、平成24年1月 1日以後に生命保険会社又は 損害保険会社等と締結した保 険契約等

⃝旧契約とは、平成23年12月 31日以前に生命保険会社又 は損害保険会社等と締結した 保険契約等

⃝新契約については、主契約又は 特約の保障内容に応じ、その保 険契約等に係る支払保険料等 を各保険料控除に適用する ⃝異なる複数の保障内容が一の

契約で締結されている保険契 約等は、その保険契約等の主 たる保障内容に応じて保険料 控除を適用する

⃝剰余金の分配等(剰余金の分 配や割戻金の割戻し)につい ては、主契約と特約のそれぞ れの支払保険料等の金額の比 に応じて剰余金の分配等の金 額を按分し、それぞれの支払 保険料等の額から差し引く ⃝新契約に係る一般生命保険料

控除は遺族保障等を対象とし、 旧契約に係る一般生命保険料 控除は遺族保障、介護保障、 医療保障等を対象としている  

(※1)①〜③は別枠である (※2)複数の契約がある場合

の各保険料控除の合計 適用限度額

・新契約のみの場合

:上限2.8万円

・旧契約のみの場合

:上限3.5万円

・新旧契約両方の場合

:上限2.8万円

・介護保険料と生命保険料と年 金保険料の合算:上限7万円 (※3)④と⑤は別枠である

項 目 所得税での取扱い 所得割での取扱い

給与所得・退職所得、公的 年金の雑所得以外の所得の ある給与所得者・年金所得 者の申告要否

20万円以下は確定申告

不要 20万円以下でも申告が必要

復興特別所得税 所得税と併せて納付 (所得割には影響せず)

(3)

退職所得に対する住民税の特別徴収

 住民税所得割は、原則として前年所得課税が行われますが、退職所得につ

いては、退職金の支給時に特別徴収が行われ、課税が完結します(これを現

年所得課税といいます)。

 退職所得に対する住民税の特別徴収額は、下表の計算式により算出されま

す。

税額控除

◆配当控除

 総所得金額に配当所得が含まれている

とき(すなわち、配当を確定申告し、総

合課税を選択したとき)に認められます。

株式の配当の最大2.8%、公募株式投資

信託の収益分配金の最大1.4%に相当す

る金額がそれぞれ税額から控除されま

す。なお、配当所得を加算した課税総所

得金額が1,000万円を超える場合には、

1,000万円を超える部分に相当する金額

に対して、控除率が1/2になります。

また、公募株式投資信託のうち、投資信

●平成30年度(平成29年分所得)までの配偶者控除および配偶者特別控除(所得割)

配偶者の収入金額(給与収入) 配偶者控除の額 配偶者特別控除の額

       103万円以下 33万円 0 103万円 超 〜110万円未満 0 33万円 110万円以上〜115万円未満 0 31万円 115万円以上〜120万円未満 0 26万円 120万円以上〜125万円未満 0 21万円 125万円以上〜130万円未満 0 16万円 130万円以上〜135万円未満 0 11万円 135万円以上〜140万円未満 0 6万円 140万円以上〜141万円未満 0 3万円 141万円以上        0 0

※ 配偶者の収入金額は給与所得控除額(上記金額の場合は65万円)を差し引く前の金額です。

※ 平成31年度(平成30年分所得)以後の控除額については 5ページを参照して下さい。

●退職所得に対する住民税の特別徴収額

市町村民税 退職所得金額×6%

道府県民税 退職所得金額×4%

※ 市町村民税・道府県民税のいずれも100円未満の端数は切捨てとなります。

所得控除

の 種 類 適用される条件・場合 控除される金額 備  考

地震保 険料控 除

①地震保険契約等の保険料のみ支払 った場合 

②平成18年12月31日までに締結し た長期損害保険契約等(契約期間 10年以上で満期返戻金を支払う旨 の特約のある保険契約)の保険料 のみ支払った場合(経過措置)

  支払った保険料 5,000円以下

5,000円超15,000円以下

15,000円超

③①と②の2つの保険に加入してい る場合

④②に新たに①を付帯させた場合な ど1つの保険に①と②が備わって いる場合

支払った地震保険料×1/2 <最高2万5千円>

支払った保険料の全額 支払った保険料×1/2+2,500円

10,000円

両方の保険料を合わせて最高2万5 千円まで控除が認められる。この場 合、長期損害保険料の控除限度額は 最高1万円。

①あるいは②のいずれかを選択適用

⃝損害保険契約等には、一定の 偶然の事故によって生ずるこ とのある損害を補てんする損 害保険契約等のほか、身体の 傷害に基因して保険金が支払 われる保険契約で、生命保険 会社等または損害保険会社等 と締結したもの(いわゆる第 三分野の保険契約)も含まれ る

障害者

控除 ①納税者、控除対象配偶者、扶養親族が障害者である場合

②納税者、控除対象配偶者、扶養親 族が特別障害者である場合 ③控除対象配偶者、扶養親族が同居

の特別障害者である場合

1人につき26万円

1人につき30万円

1人につき53万円

寡 婦 (寡夫)

控除

納税者が寡婦(寡夫)の場合 26万円

納税者が寡婦であって、扶養親族で ある子を有し、前年の合計所得金額 が500万円以下である場合

30万円

勤労学

生控除 納税者が勤労学生の場合 26万円 ⃝勤労学生とは、前年の合計所得金額が65万円以下である

など一定の者

配偶者

控除 ①控除対象配偶者がいる場合②老人控除対象配偶者がいる場合 33万円38万円 ⃝控除対象配偶者とは、納税者と生計を一にする配偶者で、

前年の合計所得金額が38万 円以下の者

平成31年度分以後の控除額の

見直しについては 1章を参照

配偶者 特別控 除

納 税 者 の 前 年 の 合 計 所 得 金 額 が 1,000万円以下で、生計を一にする 配偶者がいる場合。配偶者の前年の 合計所得金額により区分

次ページを参照 平成31年度分以後の控除額の

見直しについては 1章を参照

扶養控

除 ①控除対象扶養親族②特定扶養親族

③老人扶養親族 ④同居老親等

1人につき33万円 1人につき45万円 1人につき38万円 1人につき45万円

⃝控除対象扶養親族とは、扶養 親族のうち、年齢が16歳以 上の者

⃝特定扶養親族とは、控除対象 扶養親族のうち、年齢が19 歳以上23歳未満の者

基礎控

除 すべての納税者 33万円

※1 表中の「合計所得金額」については、 47ページのCheck Point!を参照して下さい。

(4)

 具体的な控除額は次のとおりです。控

除対象となる寄附金の限度額は⑴〜⑶を

合わせて、総所得金額等の30%となりま

す。

 ふるさと納税ワンストップ特例制度とは、確定申告の不要な給与所得者が

ふるさと納税を行う場合に、確定申告することなく寄附金控除を受けること

ができる制度です。平成27年4月1日以後のふるさと納税が対象です。

 この特例の利用には、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内で、寄附の

際に納税先に対し、特例の適用を受ける旨の申請を行うことが必要です。

 控除の方法は、所得税控除相当額を含めた全額について、ふるさと納税を

行った翌年度の個人住民税が減額されます(所得税からは控除されません)。

 なお、医療費控除を受けるなど確定申告をする場合には、この制度の適用

を受けられないため、ふるさと納税の控除を受けるためには、確定申告で寄

付金控除を適用する必要があります。

ふるさと納税ワンストップ特例制度とは

◆ 住宅ローン減税

 住民税における住宅ローン減税は、平

成11年〜18年及び平成21年〜33年の間

(注)

に住宅ローン減税の適用を開始して

いる納税者について、平成20年度〜43年

度の住民税に適用されます。

◆ 寄附金税額控除

 都道府県・市区町村や一定の団体等に

寄附した金額がある場合、住民税の寄附

金税額控除の適用があります。控除の対

象となる寄附金には、次のようなものが

あります。

(注)平成19年・20年に住宅ローン減税の適用を 開始した納税者については、住民税からの

控除ではなく15年の控除制度を選択可とす ることで調整がとられました。

託約款に記載されている株式以外の資産

や外貨建資産の運用割合が高いものにつ

いても、控除率が低くなります。

◆外国税額控除

 納税者が外国に源泉のある所得を有

し、日本の所得税や住民税に相当する外

国の税を課されたときは、一定の要件の

もとにその外国税額が控除されます。詳

細は

51ページ

をご覧下さい。

◆調整控除(人的控除額の差に基づ

く負担調整措置)

 平成19年度の税源移譲に伴い生じる所

得税と住民税の人的控除額の差に基づく

負担増を調整するため、住民税では調整

控除が設けられています。人的控除とは、

納税者本人やその家族の税負担力を考慮

して認められる所得控除のことで、例え

ば、基礎控除、配偶者控除、扶養控除な

どのことです。

●寄附金税額控除

⑴都道府県・市区町村に対する寄附(いわゆる

ふるさと納税

 次の①と②の合計額

①〔都道府県・市区町村に対する寄附金額−2,000円〕×10%

②〔都道府県・市区町村に対する寄附金額−2,000円〕×〔90%−0〜45%(寄

附者に適用される所得税の限界税率)〕(住民税所得割の2割が上限となります)

※1 上記②の税額控除を

特例控除

とよび、都道府県・市区町村に寄附された金額

のうち、2,000円を超える部分について、個人住民税所得割の2割を上限と

して、所得税と合わせてほぼ全額が控除されます。

※2 平成26年度以後、平成50年度までの各年度に限り、特別控除額の算定に用

いる所得税の限界税率に、当該所得税の限界税率に復興特別所得税率(2.1

%)を乗じて得た率を加算する措置が講じられています。

⑵住所地の都道府県共同募金会及び住所地の日本赤十字社支部に対する寄附

 〔寄附金額−2,000円〕×10%

⑶各都道府県・市区町村が条例により指定した控除対象寄附金

①住所地の都道府県が指定した控除対象寄附金の場合(道府県民税額から控除)

 〔寄附金額−2,000円〕×4%

 ただし、平成30年度分以後、指定都市の納税者については、

 〔寄附金額−2,000円〕×2%

②住所地の市区町村が指定した控除対象寄附金の場合(市町村民税額から控除)

 〔寄附金額−2,000円〕×6%

 ただし、平成30年度分以後、指定都市の納税者については、

 〔寄附金額−2,000円〕×8%

①公益法人などに対する寄附金で一定の要件を満たすものとして、財務大

臣が指定したもの

②公益社団・財団法人、学校法人、社会福祉法人などに対する寄附金

③国税庁長官の認定を受けたNPO法人(認定NPO法人)に対する寄附金

①住民税の課税所得金額が200万円以下の場合

 次のa.またはb.のいずれか小さい額の5%を控除

  a.所得税と住民税の人的控除額の差の合計額

  b.住民税の課税所得金額

②住民税の課税所得金額が200万円超の場合

 次の金額(算出された金額が5万円未満の場合は5万円とします)の5

%を控除

  (所得税と住民税の人的控除額の差の合計額)

      −(住民税の課税所得金額−200万円)

(5)

住民税の申告と納税

住民税の申告が必要な人

 

所得税と住民税で異なる課税方式を選択するための申告

 

 住民税の徴収方法には、

普通徴収

別徴収

があります。

 普通徴収は、市区町村が税額を計算し、

納税通知書と納付書を送付して徴収する

方法です。納税者は通常、6月、8月、

10月、翌年1月の各納期限に分けて金融

機関の窓口や口座振替などで納めます。

 これに対して、サラリーマンなどの給

与所得者の場合は、通常、給与からの天

引きの形で住民税が徴収されます。また、

年金所得者に対しては、年金からの天引

きで住民税が徴収されます。これらの方

法を特別徴収といいます。

 給与所得者の場合、給与の支払者から

の報告に基づいて課税され、6月〜翌年

5月までの給与から天引きが行われます

(賞与からの住民税の天引きはありませ

ん)。住所が変わった場合は勤務先へ、

勤務先が変わった場合には新しい勤務先

へ届け出る必要があります。

 また給与所得者の給与所得以外の所得

に関する住民税については、確定申告の

際に指定すれば、特別徴収ではなく普通

徴収で納めることもできます。普通徴収

を選択した場合、特別微収とは異なり、

株式譲渡所得や配当など(確定申告した

分)の給与所得以外の所得について、勤

務先に通知されることはありません。

 年金所得者への住民税の特別徴収は、

4月・6月・8月・10月・12月・翌年2

月の年金支給の際に年金から天引きされ

る 形 で 行 わ れ ま す( 詳 し く は、 次 の

Check Point!を参照してください)。

住民税の徴収方法

 

 前年の所得が給与所得のみの人や公的

年金等にかかる所得のみの人は、原則と

して住民税の申告を行う必要はありませ

ん。また、所得税の確定申告書を提出し

た人は住民税の申告書を提出したものと

みなされますので、別途住民税の申告を

行う必要はありません。

 給与所得者であっても、前年に家賃収

入など給与所得以外の所得がある場合に

は、申告を行う必要があります。所得税

では、給与所得や公的年金による所得以

外の所得が20万円以下であれば、確定申

告の義務はありませんが、住民税では申

告が必要です。

 申告書の提出先は、所得の生じた年の

翌年の1月1日現在において住所のある

市区町村の役所の税金窓口になります。

 なお、住民税の申告期限は所得税と同

様、所得の生じた年の翌年の3月15日で

す。

 上場株式等の利子所得・配当所得、お

よび源泉徴収ありの特定口座内の上場株

式等の譲渡所得については、所得税と住

民税で異なる課税方式を選択することも

可能です。

 ただし、上場株式等の譲渡所得・利子

所得・配当所得につき、所得税の確定申

告書を提出し住民税の申告書を提出しな

かった場合、および所得税で申告不要と

し住民税の申告書を提出しなかった場合

は、所得税と住民税で同じ課税方式を選

択したものとみなされます。

 上場株式等の譲渡所得・利子所得・配

当所得につき、所得税と住民税で異なる

課税方式を選択するためには、所得税の

確定申告書に加え、住民税の申告書も提

出する必要があります。

●上場株式等の譲渡所得・配当所得・利子所得の課税方式

所 得 区 分 所得税の課税方式 住民税の課税方式 備  考

上場株式等 の譲渡所得 (注1)

源泉徴収ありの特定口 座の場合

・申告不要制度 ・申告分離課税 から納税者が選択

・申告不要制度 ・申告分離課税 から納税者が選択

所得税と住民税で異な る課税方式とすること も可能

上記以外の場合 申告分離課税 申告分離課税 ―

上場株式等 の配当所得

大口株主に該当しない 場合

・申告不要制度 ・申告分離課税 ・総合課税 から納税者が選択

・申告不要制度 ・申告分離課税 ・総合課税 から納税者が選択

所得税と住民税で異な る課税方式とすること も可能

大口株主(発行済み株式

の3%以上保有)の場合 総合課税(注2) 総合課税 ―

上場株式等の利子所得

・申告不要制度 ・申告分離課税 から納税者が選択

・申告不要制度 ・申告分離課税 から納税者が選択

所得税と住民税で異な る課税方式とすること も可能

(注1)取引頻度等により雑所得または事業所得となる場合を含みます。

(6)

 公的年金からの住民税の特別徴収制度の概要は、以下の通りです。

(1)特別徴収の対象者

   前年中に公的年金等の支払を受けた者であって、かつ、当該年度の初日にお

いて国民年金法に基づく老齢基礎年金等(老齢等年金給付)

※1

の支払いを受け

ている65歳以上の者(特別徴収対象年金所得者)

(2)特別徴収の対象税額

   公的年金等に係る所得に係る所得割額及び均等割額(対象税額)

(3)特別徴収の対象年金

  老齢等年金給付

(4)特別徴収義務者

  老齢等年金給付の支払いをする者(年金保険者)

(5)特別徴収に係る通知

   市町村は、特別徴収を行うに当たって、老齢等年金給付の年額、対象税額等

の情報について、経由機関を通じて通知します。

(6)徴収の方法(徴収金額)

 

①特別徴収対象年金所得者(すでに徴収されている者)

    平成28年10月以後に実施する特別徴収が以下のように変更となります(新

たに税額の増減が生じるものではありません)。

年金特別徴収税額の

月割額計算式 平成28年度まで 平成29年度以降

仮徴収(4・6・8月) 前年度分の本徴収税額÷3 前年度分の公的年金等に係る所得割額等の6分の1

本徴収(10・12・翌年2月) (当該年度分の公的年金等に係る所得割額等−仮徴収税額)÷3[変更なし]

 ②新たに特別徴収対象年金所得者となった者

    当該年度の10月より特別徴収が開始となるため、6・8月は当該年度分の

公的年金等に係る所得割額等の4分の1ずつを普通徴収にて納付となります。

10月以降は6分の1ずつ特別徴収にて納付となります。

税額の月割額

普通徴収(6・8月) 当該年度分の公的年金等に係る所得割額等÷4

特別徴収(10・12・翌年2月) 当該年度分の公的年金等に係る所得割額等÷6

※1 障害年金・遺族年金については非課税であり、住民税の特別徴収は行われません。

※2 平成28年10月以後に実施する特別徴収について、次の場合においても、一定の要件の下、特別 徴収を継続します。

参照

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