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sot01 最近の更新履歴 城西国際大学_経営情報学部_組織情報論2017

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(1)

組織情報論

第1回 オリエンテーションと基本概念整理

講師 佐枝三郎

https://sites.google.com/site/jiusaedasoshikiron2017/

1

この講義の目的と意義

• この講義の目的は組織(企業など)における情報システム技術の基

礎と、情報システムのマネジメントに関する幅広い分野についての概

念と基礎知識を、学習・理解してもらうことです。

• それと同時に、この授業は「基本情報処理技術者試験」の最初の段

階である「ITパスポート試験」を受験する準備にもなります

• この授業で、「ITパスポート試験」で出題される情報技術の基礎知識、

ITマネジメントの基礎知識のほぼ30-40%程度をカバーしています

• 本学部では、在学中に最低限、「ITパスポート試験」に合格し、さらに

次の「基本情報技術者試験」などの資格を取得していくことを推奨し

ています

• この講義では、毎回の講義に関連した過去の「ITパスポート試験」の

問題などを、講義の途中で行い回答を集めた後に正解の解説を行

います

2

(2)

授業に利用する教科書と資料

• 教科書は「情報通信社会における企業経営」【第2版】 (上)、(下) 日科技連

• 教科書は次回までには購入して下さい。

• 教科書に沿って、毎回の講義内容の詳細資料を配布します。

3

講義のインターネットサイトのURL

• https://sites.google.com/site/jiusaedasoshikiro

n2017/

• 毎回配布する資料の表紙にあるQRコードを読んで、

アクセスすることもできる

• あるいはGoogleで、「城西国際大学」、「経営情報学

部」、「組織情報論2017」の三つのキーワードで検

索する

• 講義に関する連絡事項、試験の課題などは、この

サイトに公開します

• 講義で配布する資料は、大体1週間前に、このサイ

トに公開します。事前に読むと理解が深まります

4

(3)

講義用サイト (GOOGLE SITEを利用)

5

次回以降の講義の進め方

• 講義テーマに関して、教科書に何が書かれているかの確認

– 事前に読んでいることが前提

– 教科書内容に関する簡単な確認テスト

– PingPongというスマートフォンのソフトを使って皆さんに回答してもらい、結 果をプロジェクタに表示しながら解説をする

• 講義テーマに関するサブテーマに関するより詳細な内容の紹介

– 配布資料に基づいて、プロジェクタにパワーポイントを表示しながら説明 – テーマに関連する「ITパスポート試験の問題」のミニテスト

– PingPongというスマートフォンのソフトを使って皆さんに回答してもらい、結 果をプロジェクタに表示する

– 問題の正解と考え方などを紹介

• 講義テーマを4,5サブテーマに分け、それぞれに内容の紹介と対

応するミニテストを行う

• スマートフォン(タブレット)が利用できない、あるいはPingPongが動

かない学生は、配布資料の最終ページに、各問題の回答を記述し、

最後に先生まで提出する

6

(4)

PingPongの使い方について

• インストール - Iphoneの場合 の場合 の場合 の場合 (App store)

• Pingpong(ピンポン ピンポン ピンポン ピンポン) - SPOT Networking(スポットネット スポットネット スポットネット スポットネット

ワーキング

ワーキング

ワーキング

ワーキング)

7

PingPongの使い方について

• インストール - Androidの場合 の場合 の場合 の場合 (Google Play)

• Pingpong(ピンポン ピンポン ピンポン ピンポン) - SPOT Networking(スポットネットワーキング スポットネットワーキング スポットネットワーキング スポットネットワーキング)

8

(5)

PingPongでできること

9

• 先生がスクリーン上に質問を出す

• 回答は次のの3種類

– 文章で回答

– 四つの選択肢から選ぶ

– Yes(〇) No(×) で回答

– 実際の機能は5種類

皆さんのやること 1

PingPongの起動 参加者を選択

10

毎回の授業の開始時点で、スマートフォンで

次の操作を行う

(6)

皆さんのやること 2

• ルームコード

– 「組織情報」を入力

• 名前

– 学籍番号の「20」を除いたも

のと名前(苗字のみ)を入力

– BG2017-999 山田太郎

 BG17-999 山田

• この学籍番号と名前で出席

確認を行うので、間違えな

いこと

11

PingPongを起動し、参加者のログイン画面が表示さ

れたら、次の操作を行う

皆さんのやること 3

12

・選択式の回答の場合

正解を選ぶ

4つの選択肢 Yes/No

・ 質問あるいは文章に

よる回答の場合

講義の途中で先生が、 、 、 、何回か先生がスクリーンに

質問を出します。

(7)

出席の確認

• 毎回のテーマに関連するITパスポート試験と同様の

選択式問題(過去問も含む)をいくつか質問し、

PingPongを使って、回答してもらいます

• 諸君の回答結果は採点し、評価の対象とします

• 諸君の回答を締め切った後、正解や問題の考え方を

解説します

• この回答やその他の質問に対するPingPongの回答結

果によって、毎回の出席確認とします

• スマートフォンあるいはPingPongを利用できない学生

は、資料の最後のページに回答と、その回答を選択し

た理由を書いてもらい、それを最後に先生まで提出す

ることで出席確認とします

• バーコードリーダーで、学籍カードを読む出席確認は

しません

13

IT パスポート試験と

共通キャリア・スキルフレームワーク

・経済産業省はIT人材に関する

「共通キャリア・スキルフレーム

ワーク」を2012年に改定。

・ITを利用する人材、ITを設計・

構築する人材、ITを運用管理す

る人材などの共通の教育すべき

知識、評価方法などを整理。

・この授業は、このスキルフレー

ムワークに従っている。

・「・「

・「・「ITITITITパスポートパスポートパスポートパスポート

試験」に合格する 試験」に合格する 試験」に合格する 試験」に合格する

と、レベル

と、レベル

と、レベル

と、レベル1 1 1 1の の の のIT IT IT人材と認められ IT 人材と認められ 人材と認められ 人材と認められ

たことになる。

たことになる。

たことになる。

たことになる。

最終的な人材像は、右の図に

ある5類型。

ITパスポート試験 14

(8)

ITパスポート試験とは

• ITパスポート試験は、IT化された

社会で働くすべての社会人が備

えておくべきITに関する基礎的な

知識が証明できる国家試験

– どのような業種・職種でも、ITと経 営全般に関する総合的知識が不 可欠

– 企業の戦力になるには、事務系・ 技術系、文系・理系を問わず、IT の基礎知識を持たなければなら ない

– グローバル化、ITの高度化はま すます加速し、「英語力」と共に、

「IT力」を持った人材を企業は求 めている

• 大学生以下の学生が、企業の採

用試験に有利になるよう、最初に

めざすI T関連の資格であり、応募

者の43%が学生である

15

ITパスポート試験の試験内容

項目 内容

試験時間 120分 出題数 100問(*1)

小問:84問/中問:16問(1中問につき4小問出題) 出題形式 四肢択一式

出題分野

ストラテジ系(経営全般):35問程度 マネジメント系(IT管理):20問程度 テクノロジ系(IT技術):45問程度

合格基準

総合評価点、分野別評価点のすべてが次の基準を満たすこと 総合評価点

600点以上/1,000点(総合評価の満点) 分野別評価点

ストラテジ系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) マネジメント系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) テクノロジ系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) 試験方式

CBT(Computer Based Testing)方式(*2)

受験者はコンピュータに表示された試験問題に対して、マウスや キーボードを用いて解答。

自宅のPCで、模擬試験ができるソフトウェアがあり、この講義サイトからダウンロードできる16

(9)

IT パスポート

試験の

出題範囲

この講義の

担当範囲

17

講義予定

• 1. オリエンテーションおよびコンピュータとビジネスシステムの基礎

• 2. データベースの方式とDBMS

• 3. データベースの設計

• 4. データベースの操作

• 5. プログラムとプログラム言語(1)

• 6. プログラムとプログラム言語(2)

• 7. アルゴリズムとデータ構造(1)

• 8. アルゴリズムとデータ構造(2)

• 9. 情報システム戦略

• 10. ソフトウェア開発管理モデル

• 11. ソフトウェア開発管理手法

12. 共通フレーム

• 13.プロジェクトマネジメント(1)

• 14. プロジェクトマネジメント(2)

• 15. プロジェクトマネジメント(3)

18

(10)

この授業の成績評価方法

• 授業態度に関する成績点 (30%)

– 各講義の出席回数

– 毎回のPingPongによるミニテストの回答の評価結

果は、授業態度の追加点としてプラスアルファする

• 試験 (70%)

– 本試験は、ITパスポート試験と同様な方式

– 再試験の場合には、課題に対するレポート提出

• 以上は現在の想定、一部変更もあり得る。

19

コンピュータとシステムに

ついての常識を整理する。

講義のための基礎概念整理 その1

20

(11)

コンピュータの基本構成

21

スタンドアローンからネットワークへ

• 初期のコンピュータは、スタンドアローン(単独)

– 第2次世界大戦直後、1946年最初のコンピュータ

ENIACが登場

• ENIACは17468本の真空管と無数の電気部品で作られ、30トンの重さで ひとつの倉庫を占有。20個の変数と300個の定数を扱うメモリがあり、プ ログラムはワイヤの配線を組み替える。ENIACが製作された目的は、大 砲などな火器の弾道計算を行うため。

– 1960年代までは独立した大型コンピュータ(IBM、

UNIVACなど)

• ビルの中で巨大なスペースを占め、テープやカードを入力媒体に、磁気 テープやプリンター用紙を出力媒体とする、独立した巨大な計算・印刷 装置。

• IBM360の頃から、電話回線や専用回線を利用したネットワークが登場 するが、親コンピュータから遠くにある入出力装置をつなげる方式

22

(12)

スタンドアローンからネットワークへ

• 複数のコンピュータがネットワークで接続される

– 1969年アメリカDoD(国防省)のARPAnetが最初のコンピュータ・ネット

ワーク

• 1972年ARPAnetは、アメリカ以外にイギリスやノルウェーと接続実験を開始

• 1974年ネットワークプロトコルのTCP、1978年に現在のTCP/IPが公開される

• 1983年、ARPAnetにTCP/IPが導入され、接続コンピュータ台数が一気に拡 大

• 今のインターネットの原型が構築され、TCP/IPはコンピュータ・ネットワークの 標準プロトコルになる

– インターネットが全世界に爆発的に普及する

• 1992年にインターネットへの接続PCが100万台を超え、日本でも最初のホー ムページが開設される

• 1993年最初のブラウザMosaicが公開され、アメリカでは「情報ハイウェイ」構 想が発表される

• 2000年全世界のWEBページ数が1億を超え、この頃からインターネットが個 人、企業の間に浸透する

– 現在はIoT(Internet of Things)の時代

• コンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在する様々なモノ に通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信させる

• このことで、人間がいない自動車や自動制御、遠隔計測などが可能となって いる

23

1970 1980 1990 2000 2010

●クラウドとモバイル時代

●クラウドとモバイル時代

●クラウドとモバイル時代

●クラウドとモバイル時代

・巨大データソース

・WSDL、 BPELなどのXML系言語

・GBからTB、PBへの超高速network

Moore Moore Moore Mooreの法則の法則の法則の法則

・CPUCPUCPUCPUの集積度は、の集積度は、の集積度は、18の集積度は、181818か月でか月で2か月でか月で22倍に増加(過去2倍に増加(過去倍に増加(過去倍に増加(過去40404040年継続)年継続)年継続)年継続)

Gilder Gilder Gilder Gilderの法則の法則の法則の法則

・ネットワークの高速化

・ネットワークの高速化

・ネットワークの高速化

・ネットワークの高速化 は、は、

は、は、 66

66か月でか月でか月で2か月で222倍に増加倍に増加倍に増加倍に増加

(過去(過去

(過去(過去10101010年継続)年継続)年継続)年継続) 1M

1K 1G 1T

●メインフレーム時代

●メインフレーム時代

●メインフレーム時代

●メインフレーム時代 前期前期

前期前期 後期後期後期後期

・バッチ処理中心 ・TSS端末の登場

・テープハンドリング ・DBMSの登場

・COBOL ・CICS,DBMS言語

・媒体搬送など ・SNAなどのnetwork

●クライアント・サーバー時代

●クライアント・サーバー時代●クライアント・サーバー時代

●クライアント・サーバー時代

・RDB中心

・ビジネスロジックはクライアント上

・VB、Javaなど

・10MBのnetwork、TCP/IP通信

●WebWebWebアプリケーション時代Webアプリケーション時代アプリケーション時代アプリケーション時代

・RDB中心、HTTPプロトコル通信

・ビジネスロジックはAPサーバー

・Java. NETなど

・100MBのnetwork、HTTP通信

●コンピュータとネットワークは

不断の進歩を続けている

真空管時代

・メインフレーム時代

・クライアント・サーバー時代

・WEB時代

・クラウドとモバイル時代

・IoT時代

●IoTIoTIoT時代IoT時代時代時代

・すべての機械がネットワーク化

・ビッグデータの収集と分析

・完全自動制御と 1P

24

(13)

過去40年間のハードウェア進化

1970年 1990年 2010年

IBM360

・メモリー 32-1,024KB

・CPUクロック 80ns(12.5Mhz)

・磁気ディスク 5MB×n個

IBM PS2

・メモリー 1-15MB

・ CPUクロック 10Mhz

・磁気ディスク 40-70MB Sun SPARCserver 690 Sun SPARCserver 690 Sun SPARCserver 690 Sun SPARCserver 690

・メモリー 1GB

・ CPUクロック 40Mhz

・磁気ディスク 10-20GB

iPad Air2 (昨年に発売)

・メモリー 1GB

・ CPUクロック 1.5GHz

・拡張メモリー 128GB Google DataCenter

・全世界 30か所以上

・ 総サーバー数 200万台弱

25

ソフトウェアはどのような歴史であったか

1940年代 50年代 60年代

最初のENIACの命令はワイヤの

接続で設定

1949年のEDSACは1024個のメモ

リ、20個の命令は持ち命令の蓄

積が可能

この命令は機械語

機械語であったソフトウェアは

3種類に発展する。

・OS(コンピュータ制御)

マシン内作業を管理実行するプログラム

・コンパイラ(言語翻訳)

人間が記述する命令の言語をマシンが

実行可能言語にする。

・利用プログラム

人間が記述した、マシンがするべき作業

の手順

言語は利用する分野によってたくさんの

種類が登場

・アセンブラ(機械語対応)

・FORTRAN(科学技術計算)

・COBOL(事務計算)

26

(14)

ソフトウェアはどのような歴史であったか

70年代 80年代 90年代 2000年代

メインフレームだけの世界からWS、PC が登場し、多数のマシンを接続するネッ トワークが主流となる。

OSと利用プログラムの間に様々な中間 的ソフトウェアが発展する。

・ネットワーク関連

・データベース関連

・グラフィックス関連

・その他色々

利用プログラムが発展

・共通の仕事についての手順を整理し、 プログラム化したパッケージが登場

・GUIを持つPCの対話型のプログラミン グが登場

・オブジェクト指向言語の登場 smalltalk、Java、C++、 Ruby

インターネットが普及し、Web上で利用する 多種類の言語が登場。

・HTML

プログラムから利用者のブラウザに画面 を表示し、利用者の入力を受け取るため の言語

・XML

利用目的に対応して様々な言語を作成す るための言語

ebXML - 企業間電子商取引 XBRL – 財務報告書を記述する

・各種スクリプト言語 JavaScript

Perl、Python、Ruby

27

世界を変えるコンピュータとネットワークの進化

• コンピュータの性能向上

– 1980年頃のIBM PS/2と 2013年のiPadの比較 (30年間)

– 計算速度: 30倍

– ディスク容量: 1,800倍

– 通信速度: 1,400倍

• コンピュータの普及状況

– パソコンが10-20億台、 億台、 億台、携帯電話が40-60億台 億台、 億台 億台 億台

– 自動車、家電機器、ICカード、RFIDなどを含めた地球の全CPU数は想

定で、数 数 数100億から数 数 億から数 億から数 億から数1000億個 億個 億個 億個

– インターネットの利用者は230か国、19億人(全人口の27%)

• 我々は、そして世界中のだれでもが、40年前の数億円するメ

インフレーム・コンピュータ以上の性能のPCやタブレットを利

用することができる。

28

(15)

世界を変えるコンピュータとネットワークの進化

• コンピュータとネットワークが地球上の後発地域を救っている

– インターネットと携帯電話・スマートフォンが、世界のどの地域、でも

利用できるようになった

• 現在、アフリカには6億5000万台、アジアには30億台以上の携帯電話・ス マートフォンがある

• 開発の遅れている国々での産業や活動が飛躍的に効率化した

– 例えばコンゴの漁民は、携帯電話で発注を受けると漁をし、捕れた魚を発注者 に届ける

– 魚の取りすぎも、無駄な待ち時間も、冷蔵庫も必要なくなった

• 高速の無線ネットワークが整備されたため、どの地域でも全世界の情報を、 自分の言語で収集できるようになった

29

世界を変えるコンピュータとネットワークの進化

• コンピュータとネットワークが地球上

の後発地域を救っている

– ネットワークが同時にもたらしたものは、

データを収集し利用することである

• 経済、教育、健康などの分野で、正確な統 計が得られなかったことが、開発の遅れを もたらしていた

• ネットワークを使用したデジタルデータの収 集と、コンピュータによる分析によって、こ れらの国々の政府や、関連組織は正確な 情報を取得し、経済、教育、健康などの改 善に役立てている

– コンピュータ設計技術と3Dプリンター技

術が、後発地域の産業を変える

• どのような形状の部品でも、ネット上にある フリーな設計情報を利用して、3Dプリンター で製造できる

30

(16)

世界を変えるコンピュータとネットワークの進化

• コンピュータとネットワークは、世界の人々を密接に結び付ける

– 言語認識と自動翻訳、VR、Wikiに見られるリアルタイムの共同編集

– 企業などが、消費者、パートナー企業と共同で作業をするスタイルを変える

• 特定の才能を持つ個人や小企業が、国々をまたがってネットワークで結び付き、製品や システムの設計や製造を行う事例が多くなっている

• 2012年、ケニアの24歳の青年、アンソニー・ムッタは、圧力で発電できる素子を発明し、携 帯電話を歩くだけで充電できるシューズを作り、現在では量産され、開発途上国が大きな 市場になっている

• ネットワーク上で作業できる仕事の労働市場は全世界に広がり、多くの国々の求職者の 競争になっている

• コンピュータとネットワークは、全世界に教育の機会を提供する

– ネットワークにアクセスできれば、小学生から大学生までの様々な段階の教育 用素材(教科書、youtubeなどの動画..)が自由に手に入る

– 最大の情報技術利用は、大学等の発信する情報(講義情報など)をインター ネットで広く社会に公開する試みである

• 各大学が講義情報をインターネットで公開するオープンコースウェア(OCW)の整備

• 複数大学がプラットフォームとして講座を開設するMOOCの整備

– 学校が遠い、危険などの理由で学校に通えない子供たちにとって、ネットワーク 上のバーチャルな学校は非常に効果的な教育手段となっている

• 2012年のMITメディアラボがエチオピアで行った実験では、タブレット端末を子供たちに 配布し、何の指導もしなかったが、1か月後には実験対象の子供たちはアルファベットを 覚え、完全な英語の文章が書けるようになったという

31

企業におけるコンピュータと

システム利用の変遷

講義のための基礎概念整理 その2

32

(17)

まず、企業とは何なのか

• 企業理念を商品・サービスの形にして送り出し、社会的価値を生み出

す組織

– 企業理念、企業目標等によって組織され、商品・サービスを実現・販売

する

• 企業理念(どのようにして社会に貢献するのか)

• 企業目標(どんな会社になりたいか)

• 企業戦略(目標の達成方法・・・製品、価格、広告、チャネル戦略等)

• 戦略による組織・システム(人員、資金、資産の配分)で、商品の生産と販売

– 戦略により、消費者等への商品提供によって利益追求を行なう

• 企業とは戦略を通じて価値(商品価値)を提供し、利益を追求する

• 利益 = 売上(商品価格 × 数量) - コスト

• 利益を高めるには、商品価格、数量を上げるか、コストを下げるか

• 数字で結果を評価される組織

– 理念、戦略、組織等の評価が、財務諸表の数

字に表れる。

• 貸借対照表:どこからお金を持ってきて、何に使っ ているか

• 損益計算書:1年間の経営成績表

• キャッシュフロー:現在、将来に渡ってお金がある かどうか

33

企業がシステムを使用するわけ

• 企業の活動は計画し、制御し、結果を記録する。

– 生産活動では

• 商品の設計をCADなどで行う

• 生産ラインをシステムで制御する

• 生産状況の記録(不良品の検査結果など)をとる

– 販売活動では

• 商品の販売動向(地域別、チャネル別、顧客の属性別)

• 商品の在庫状況(生産と販売のバランスを在庫で調整する)

• 新製品のためのマーケッティング分析

– 経理・財務では

• 金額ベースの企業活動の記録

• 貯金、借金、所有資産などの変化を記録する

• 法律で定められた損益決算書、財務諸表などの作成と公開

– 人事・総務では

• 従業員への給与支払い

• その他様々な活動でのシステムの利用

34

(18)

企業システムの基本

• 企業が利用するシステムの基本は次の点である。

– 従業員が活動データを入力し(機器から直接データを収集

する場合もある)、データベースに蓄え、結果を人が分析で

きる資料(帳票や画面)を作成し、その結果を見て経営者・

従業員が業務の制御を行う

– システムには、企業の業務ルール(ビジネスルール)を、従

業員に強制する仕組みを組み込む機能がある

– コンピュータ・システムが企業に導入されたのは1960年代、

現在に至る半世紀の間に、コンピュータの技術は大幅に進

化し、ハードウェアとソフトウェアは様変わりしたが、企業シ

ステムの目的は変化していない。

– 最初の段階は企業システムの対象範囲が企業の内部だけ

あったが、現在は顧客企業と消費者、供給企業(原材料や

部品を購入する相手)や、協力企業(サービスの提供を受

ける)へと大幅に拡大している。

35

企業システムの変遷

1950年代 60年代 70年代 80年代 90年代 2000年代 最低限の中核となる

最低限の中核となる最低限の中核となる 最低限の中核となる ビジネスアプリケーション ビジネスアプリケーションビジネスアプリケーション ビジネスアプリケーション

統合された 統合された統合された 統合された

ビジネスアプリケーション ビジネスアプリケーションビジネスアプリケーション ビジネスアプリケーション

顧客や関連会社へ広がった 顧客や関連会社へ広がった 顧客や関連会社へ広がった 顧客や関連会社へ広がった ビジネスアプリケーション ビジネスアプリケーション ビジネスアプリケーション ビジネスアプリケーション

①バッチ処理

②オンライン端末とホストコンピュータ

③分散コンピューティング アプリケーションの

アプリケーションの アプリケーションの アプリケーションの 書き換え

書き換え 書き換え 書き換え

アプリケーションの アプリケーションのアプリケーションの アプリケーションの 書き換え

書き換え書き換え 書き換え 新規アプリケーション

新規アプリケーション 新規アプリケーション 新規アプリケーション

新規アプリケーション 新規アプリケーション 新規アプリケーション 新規アプリケーション

初期のC/S WEBシステム

WEBサービス 36

(19)

①バッチ処理の時代

• 企業活動の記録は伝票などの紙に記録される。

– 明治時代から行ってきた、伝票を作成し、そろばんで集計の計算を行い、

台帳や帳票を作成する手順をそのまま踏襲する

– 企業はひとつの大型コンピュータ(メインフレーム)を所有し、それをフル

に活用する

– すべてのデータは伝票から、人の手でパンチカードに打たれ、それがコ

ンピュータの入力資料となる

• 大量データのバッチ処理が毎日行われる

– 一日の活動状況を表す大量のパンチカード・データが、コンピュータ部門

に収集される

– 大型コンピュータで夜間などに一括処理され、大量の帳票が出力される

– 帳票は仕分けされ、次の朝利用部門に配布される

– 利用部門は昨日の活動状況をもとに、今日の作業を計画し活動を行う

37

バッチ処理時代の大型コンピュータ

(IBM360)

大型コンピュータ(IBM360)

パンチカードそのもの

(1枚で80文字を表現できる)

38

(20)

オンライン端末とデータベースの時代

• 大型コンピュータシステムに様々な新技術が登場

– ランダムにデータを格納、読み込みができるディスク装置が登場 – この装置により、データベース・マネージメントシステムが登場 – ネットワーク技術の進展によりオンライン端末とTSSシステムが登場

• データの重複と依存関係を整理・統合ができるようになる

– DBMS技術によって、個別データの統合し、データ格納装置の物理的構造か ら、利用プログラムを分け、ひとつのデータを複数システムが利用可能となる。 – 通信技術や端末技術の進展で、企業の大多数の従業員、管理者にリアルタ

イムにオンラインでデータが提供できるようになる。

• 企業はデータを、すべてオンラインで検索する仕組みを作る

– 作業員、事務員は直接端末にデータを入力する。

– 管理者、経営者は、統合されたデータベースから、直接に必要な報告資料を 出力することができる。

– 営業部門は、商品の在庫状況を把握して、顧客の注文に応じることができる。 – 営業部門は、顧客の信用状況を常に把握し、与信限度を超えた受注は受け

付けないなどのチェックができる。

39

オンライン端末とデータベースシステム

オンライン端末

データベースシステムのイメージ

40

(21)

パソコンの登場とC/S時代

• 1980年代に、企業にパソコンとPCネットワークが導入される。

– 1980年代以降、パソコンが一般的になり、企業の業務でパソコンがワープロ、 表計算などの分野から利用されるようになる

– 個別部門のパソコンに習熟した従業員が、自分の業務を楽にするため無数 の業務システムを勝手に作るようになる

– パソコンの操作性、グラフ機能が優れているため、従業員は企業システムと パソコンを連動し、パソコンへのデータ連携を要求するようになる

• 大型コンピュータの企業システムとパソコンの連動

– 従来の大型コンピュータ上の部門別システムから、パソコンに分散されたシ ステムへ移行

– パソコンと大型コンピュータの連結方式は単純なもの(RPC)

– 初期のシステムは大型コンピュータ上のデータをパソコンで受け取り、グラフ などを使った見やすい資料を作ることなど

– 徐々に多くの機能がパソコン側で実現されるようになる

– ビジュアルベーシックなど開発が容易な言語が登場し、部門単位で様々なシ ステムを自由に再構築するようになる

• 大型コンピュータの企業システムがC/Sシステムに置き換えられ、従来と

同様な、部門ごとのデータ重複の問題、データ総合ができない問題が再

浮上

41

C/Sシステムと開発言語

C/Sシステムのイメージ

Visual Basic(C/S時代の開発言語)

42

(22)

WEB、WEBサービスの登場とコンポネント化

• インターネットの登場で、企業システムは企業内から外側へと

発展

– 個人と企業の顧客が製品の発注、在庫の確認などをインターネットで

行う

– 地域に広がる営業部門への指示やサービスもネットワーク経由

– 製品を購入した顧客へのサポートサービスもネットワーク経由

– 部材や原材料などを購入する協力企業との取引もネットワーク経由

• WEBサービス関連技術の進展で、相手企業との取引は人手な

しで、コンピュータ間の通信のみで行うことが可能となる

– SOA(サービス・オリエンテッド・アーキテクチャー)

– 商取引のルールをシステムのコンポネントに組み込む

– システム・コンポネント間の対話で取り引きが進む

43

クラウド時代とサービスオリエンテッド・アーキテクチャ

44

(23)

IoT(Internet of Things)の企業システム

• 輸送業における事例 UPS社

UPS社は8万台以上保有する配送車に取り付けたセンサーで、速度、燃費、走行距離、停止 回数、エンジンの状態などを監視している。

この情報を活用して、アイドリング時間や、燃料消費、有害物質放出量を削減し、経費削減、 効率改善、環境負荷の軽減などに役立てている

• 農業生産における事例 John Deere社

機械メーカ John Deere社のField Connectシステムは、農場の様々なデータ、 「気温と土壌 の温度、風速、湿度、日射、雨量、植物の葉の水分量」を[計測する環境センサーを設置し、 無線でデータを送信し、農家がその情報を見られるものである

農家は、このデータにより、いつ作物が最適な水分レベルに達するかを予想し、収穫時期を 適切に判断できる

• 農業向け倉庫監視システムの事例 TempuTech社

TempuTech社は、穀物倉庫向けに穀物の貯蔵状態や、穀物倉庫などのシステムに問題の兆 候がないかを監視するシステムを提供している

このシステムは、ベルトやベアリングの破損などを監視し、穀物管理システムによって穀物 貯蔵庫の湿度や温度の状態を把握する

このデータを監視し、自動的に通気やファンの設定を変更し、穀物の状態を改善する

• ディズニーワールドのリストバンド「MagicBand」

ディズニーワールドのMagicBandは、IoTとビッグデータの両方を活用している事例

MagicBandはセンサを搭載したリストバンドで、利用者は、ホテルのチェックインから、ランチ、 パークの入場改札の通過、特定のアトラクションの予約まですべてに使用する

ディズニーワールドは、利用者の動きをRFIDで追跡し、利用者がパーク内でどのように動い たかというデータを収集する

このデータを、乗り物やアトラクションに対するスタッフの適切配置、ショップやレストランの在

庫管理改善、経営効率化に役立てる 45

IoT(Internet of Things)の企業システム

ディズニーワールドの リストバンド「MagicBand」

John Deere社の Field Connectシステム

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企業システムのまとめ

• 企業は自らの活動を計測し、その結果に基づいて活

動を制御し、企業理念や戦力目標を達成する。

• 企業活動の計測と制御には、コンピュータシステムは

不可欠である。

• 企業システムが社会に登場してから約50年程度経過

した

– この間ハードウェア、ソフトウェアは驚異的に進歩したが、

企業システムの基本的な利用方法は変わらない

– システムが取り扱う範囲が、個々の企業の内部から、そ

の企業に関連する供給企業、顧客企業、消費者などの広

範な主体間のネットワークに広がった

– IoT(Internet of Things)がはじまろうとしている現在、企業

のシステムは、利用されている、個々の製品や部品との

通信を行って、生産管理、製品の保守や消費者のニーズ

把握などに利用している例も現れている。

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参照

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