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平成26年度福岡県共助社会づくり基金ニュース

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(1)

身近な

社会貢

献を

はじめ

てみま

せんか

平成26年度事業報告書

共助社会づくり基金

ニュース

共助社会づくり基金

ニュース

福岡県

福岡県

皆様の

「思い」

が込められた寄附を

NPOが協 働で取り組む社会貢献活動へつなぎます。

福岡県NPO・ボランティアセンター

下の模様は音声コードと呼ばれ るバーコードで、専用の読取機 で音声を聞くことができます。

共助社会づくりの活動を広く応援したい

特定のテーマ

活動分野

を応援したい

お問い合わせ・アクセス

普 通 寄 附 金

テーマ型寄附金

保健・医療・福祉の増進

社会教育の推進

まちづくりの推進

観光の振興

農山漁村・中山間地域の振興

学術・文化・芸術・スポーツの振興

環境の保全

災害救援

地域安全

人権擁護・平和推進

国際協力

男女共同参画社会の形成

子どもの健全育成

情報化社会の発展

科学技術の振興

経済活動の活性化

職業能力の開発・雇用機会の拡充

消費者の保護

団体運営・活動の援助

活動分野

1.ご相談

まずは福 岡県N P O・ボラ ンティアセンターにご相談 ください。

2.お申し込み

寄附金申込書をお送りしますのでご記入後、 郵便・ファックス・電子メールのいずれかでお 申し込みください。

3.払い込み

福岡県から納 付 書を送 付いたします ので、お近くの金融機関でお振込みく ださい。

振込手数料は かかりません

連 絡 先

開館時間

休 館 日

アクセス

福岡県共助社会づくり基金

福岡県

・ボランティアセンター

:〒

福岡市博多区吉塚本町

号 福岡県吉塚合同庁舎

 

@

:月曜日~金曜日 :

~ : /日曜日及び祝日 :

~ :

:土曜日・年末年始(

※土曜日が祝日に当たるときはお休みになります。

: 「吉塚」駅より徒歩約 分/西鉄バス「吉塚駅前」バス停より徒歩約 分

福岡市営地下鉄「馬出九大病院前」より徒歩約

福岡県

福岡県

・ボランティアセンター

(新社会推進部社会活動推進課)

福岡県行政資料 分類記号

JA 登録年度

行政コード

登録番号

寄附金の種類/寄附の手続き

(2)

寄附者のご紹介

寄附者のご紹介

CONTENTS

・・・・・・・・・1

福岡県共助社会づくり基金

・・・・・・・・・・・2

・・・・・3

・・・・・・・・・・4

アサヒビール株式会社 イオン九州株式会社・ マックスバリュ九州株式会社 九州朝日放送株式会社

・・・・18

認定・仮認定NPO法人のご紹介 寄附者のご紹介

平成26年度ふくおか地域貢献活動 サポート事業のご紹介

福岡県共助社会づくり基金

福岡県共助社会づくり基金

 福岡県では、NPO・ボランティアや企業、行政などの多様な主体が地域

の課題を解決するため、互いに支え合い、共に助け合う「新しい共助社

会」の実現を目指しています。

 福岡県共助社会づくり基金は、この趣旨にご賛同いただいた県民や企

業の皆さんの思いを「寄附」という形でお預かりし、NPO・ボランティア

が多様な主体と協働して地域課題の解決に取り組む社会貢献活動へと

つなぐ基金です。

「広く地域課題の解決を図る取組を応援したい」という県民や企業の皆

さんから「寄附」をお受けします。寄附者が応援したい活動分野やテーマ

を指定して寄附することもできます。

寄附者の思いを受けとめます

お預かりした寄附は、「ふくおか地域貢献活動サポート事業」に活用しま

す。NPOから協働事業の企画案を募集し、審査を経て、助成対象となる協

働事業を決定します。原則として、前年度にいただいた寄附を翌年度の

「ふくおか地域貢献活動サポート事業」に活用します。

課題解決に取り組むNPOへとつなぎます

NPOにより実施された協働事業の成果は、成果発表会の開催や情報誌

「福岡県共助社会づくり基金ニュース」の発行などを通じて、広く県民の

皆さんにお知らせします。

 NPO・ボランティアが、企業や行政など多様な主体と協働して地域課

題の解決に取り組む社会貢献活動を応援する事業です。

事業の成果をお知らせします

ふくおか地域貢献活動サポート事業

テーマ型

自由提案型

寄附者の意向による一定のテーマに基づく協働事業

寄附者の意向による事業分野を限定しない協働事業

・・・・8

志賀島ボランティアマッチング事業

・・・・9

子どもたちとつくる「あまやまの里山」

・・・10

未来に続く自然体験まほろばのくに

・・・・・・・・・・・・・5

白木地区手作り水車小水力発電 循環型地域づくり事業

・・・・・7

グリーンウェイブ朝倉水源の森

・・・・・・・・・・・10

紫川「だれでも」カヌー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

障がいを持った人にもできる 里山保全活動

・・・・5

矢部川くすべぇ絵本化による 地域の景観保全啓発プロジェクト

・・・・・・9

里山再生・自然体験プロジェクト 「茜の森 もりもり探検隊!」

・・・・・・・・・12

いいづか街なかオアシス

・・・・・・・・・・・・13

炭都・筑豊の文化的近代建築の 保存活用を目指す「チクホウフォーカス」 開催プロジェクト事業

・・・・・・・・・・・11

太宰府移動自然博物館 ~だざいふのいきものたち~

・・・・・・・・・・・・8

歴史遺産保護と竹林整備 「バンブーの里」づくり

・・・・・・・16

通訳等移住者サポート事業

・・・・・・・・14

大人の発達障がいのための自己理解と 次のステップへの支援事業

・・・14

~アートで障がいのある人たちの可能性を 広げる~わくわくアートプロジェクト

・・・・・・・・・・・・・・17

街のカフェや飲食店で社会課題とつながる、 不要本の地域貢献事業

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17

「福岡みんなで防災・助け合いについて考える」 プロジェクト

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15

介護家族のくつろぎの場となる 「サロン活動」

・・・・16

̶「ねるけす隊ちくご」が行く!̶ 子どもの未来を育む「早寝・早起き・ 朝ごはん・外あそび」推進運動

・・・・・・・15

プロに学ぼう!

学校de芸術文化体験in添田

・・・・6

みそ蔵を再び地域のシンボルに ~姪浜まちなみ育てプロジェクト~

・・・・・・・・11

宇美町の宝(巨樹・樹洞)の 保全と環境教育活動事業

・・・・・・・・・・・・・・・・12

福岡のカブトガニ保護の歴史を 未来につなごう!

…テーマ型 …自由提案型

・・・・・・6

等覚寺地区棚田景観保全事業と かく じ

福岡県

共助社会

づくり基金

法人・個人

など

協働で地域貢献

活動を行う県内の

NPO・ボランティア

報告 報告

寄附 助成

基金の仕組み

※文中で紹介している方々の所属名・肩書は2015年3月9日現在のものです。

アサヒビール株式会社

 アサヒビール株式会社では、全国47都道府県で自

然や環境、文化財等の保護・保全活動に役立てていた

だく「美しい日本に乾杯!~うまい!を明日へ!プロジェクト

~」を展開しています。このプロジェクトは、主力商品で

あるアサヒスーパードライ対象商品1本につき1円を寄

附する仕組みで、福岡県では2009年から実施し、昨年

で8回目を迎えました。ビール会社は、自然の恵みに支

えられているため、福岡の豊かな自然環境と美しい景

観を守ることも企業の使命だと考えています。このプロ

ジェクトはその具体的な施策の一環で、寄附金を活用

してNPOの皆さんが多様な主体と協働して取り組む福

岡県の環境保全・保護活動を応援します。

活動の情報を発信し、地域の活性化を図る

紫藤さん:アサヒビールは、福岡の豊かな自然環境や美しい

景観などを守るために「うまい!を明日へ!」プロジェ クトを通じて福岡県の様々な地域づくりを行って いる団体の皆様を応援させていただいています。 3年間この活動に関わらせて頂き、地域づくりは 多くの応援者、協力者が必要だと感じました。や はり共助社会は色々な方が一緒になって作る社 会だと思いますので、情報を発信し『企業も認め る活動なんだ』と広く認知されることで、活動され ている方の求心力につながり、共感が広がって、 地域での広がりが持てるような活動へと循環して いけばよいと思います。

川岡さん:最近は、僕らの活動が新聞紙上にたくさん掲載 され、市民の方に理解されて、すごく協力をいただ くことができるようになりました。市民の方に『自分

たちも参加しないといけない』という機運が生まれ てきたのは、非常に素晴らしいことだと思います。

紫藤さん:皆さんの活動が、助成金を受けて助成金を使い 切ったら終わりでは、本来の目的を達成するところ まではいかないかもしれません。活動を継続させるた めにも協力していただける人たちに活動の内容や 成果を常に情報として発信し、活動のすそ野を広 げてほしいですね。

成果を上げて、継続的な活動を

川岡さん:私たちは、自分たちの街の歴史や文化を掘り起こ し、その魅力を皆さんに発信し、姪浜に多くの方に 来ていただくことで、元気な街になって欲しいとい う思いでやっています。僕らはよその街にはない、

自分たちの街のまち自慢をしたいといつも思って います。その為にも、この基金の取組をもっと広げ ていきたいです。

紫藤さん:福岡県共助社会づくり基金に寄附をさせて頂い ていますが、やはり自然や歴史の豊かな町だけに 地域づくりの取組や頑張っている方がたくさんい らっしゃることがわかりました。このふくおか地域貢 献活動サポート事業がきっかけとなり、福岡がい つまでもより美しい町であ

り続けることになればいい ですね。またそれらの事業 にアサヒビールとして関 わっていることを素晴らし く思います。

2014年2月24日アサヒビール株式会社からの寄附金贈呈式

(写真左から小川洋福岡県知事、アサヒビール株式会社 白石行洋執行役員九州統括本部長)

アサヒビール株式会社九州統括本部営業企画部担当部長の紫藤正徳さんと、同社からの寄附金を活用し、

「みそ蔵を再び地域のシンボルに~姪浜まちなみ育てプロジェクト~

(P6参照)

」を実施した唐津街道姪浜景観

づくり委員会の川岡保さんにお話を伺いました。

し とう まさ のり

かわおかたもつ

(3)

րരࡑƤƊऋӁ

րരࡑƤƊऋӁ

Q:今年のふくおか地域貢献活動サポート事業の実施事業について、

ご感想をお聞かせください

臼井さん:実施団体の取組発表をお聞きして、地元の自然に注目した取組だということ がわかりました。皆さん、次世代への継承ということで、今ある当たり前の自 然を引き続き守るため、さらに発展させるために取り組んでいらっしゃることを 強く感じ、うれしく思いました。

శơƊրരźƕƖźƕӖຈ

 アサヒビール株式会社と九州朝日放送株式会社からの寄附金は「ふくおか地域貢献活動サ

ポート事業【テーマ型】

(P5∼13参照)

」に、イオン九州株式会社及びマックスバリュ九州株式会社か

らの寄附金は「ふくおか地域貢献活動サポート事業【自由提案型】

(P14∼17参照)

」に活用しました。

アサヒビール株式会社

イオン九州株式会社

マックスバリュ九州株式会社

九州朝日放送株式会社

6,871,022

3,820,330

645,873

2,500,000

2014年寄附合計額

13

,837,225

خࡾଘథඝ੊ԣ࠭ӂࡏ

 「KBC水と緑のキャンペーン」は、自分たちが暮らす足元から自然環境について考えていこうと、創立45周年

を記念して1997年からスタートし、昨年で18回目を迎えた環境キャンペーンです。KBCのテレビ、ラジオ、ホーム

ページなどを通じて環境保護の大切さを訴えるとともに、

「KBC水と緑の募金」を募り、いただいた浄財を名木治療

や被災地支援に活用してきました。昨年からは、

「福岡県

共助社会づくり基金」に寄附し、NPO・ボランティア団体と

企業、行政などの多様な主体との協働による福岡県の環

境保全・保護活動に役立ててもらっています。今はまだ当

たり前に存在している「ふるさと」の自然にも、私たちの知

らないうちに変化がおきているかもしれません。大切な「タ

カラモノ」が「いつも」

「いつまでも」私たちのそばにあるよ

うに未来に向けて皆さんと一緒に考えていく「未来に残し

たいタカラモノ」をテーマにキャンペーンを展開しています。

2014年2月14日九州朝日放送株式会社からの寄附金贈呈式

(写真左から小川洋福岡県知事、九州朝日放送株式会社 武内健二代表取締役社長)

ご支援をいただき

ありがとう

ございました。

ǍǓȜخࡾԣ࠭ӂࡏ«ȇǬǘǢǹȓȎخࡾԣ࠭ӂࡏ

 イオンは2010年から、全国各地の地域行政と協働し、防災・福祉・環境保全の推進や「ご当地WAON」

などを活用した商業・観光の振興など、さまざまな分野で双方が持つ資源を有効に活用するための協定を締

結し、活動を展開しています。イオン株式会社と福岡県

は、2012年4月に包括提携協定を締結し、福岡県の活

性化と県民サービスの向上に協働で取り組んでいま

す。その取組のひとつが「ふくおか共創WAONカード」

です。これは、全国のイオンのお店や加盟店で使える電

子マネーカードで、利用額の0.1%を「福岡県共助社会

づくり基金」に寄附し、NPO・ボランティア団体と企業、

行政などの多様な主体との協働による「新しい共助社

会づくり」に役立ててもらうものです。現在、イオンでは

100券種を超える「ご当地WAON」が発行されていま

すが、これからもその輪を広げて地域の活性化のお役

に立ちたいと考えています。

Q:今年は、御社からの寄附により、

「自由提案型」の

8つの事業に助成することができました。それらの

事業の成果について、評価をお聞かせください

江口さん:ふくおか共創WAONの寄附は、「共助社会づくりに 向けたNPO・ボランティアの協働の取組に活用す ること」を目的としており、今回の寄附金を役立てて いただいた各実施団体の活動内容を確認させてい ただき、寄附目的に沿った活動と認識いたしており 大変うれしく思っております。

例えば、特定非営利活動法人アートもんさんが中 心となって実施された「プロに学ぼう!学校de芸術 文化体験in添田」では、次代を担う子供たちが、直 接、芸術文化を体験できる授業を受けることがで き、子供たちが感受性豊かな人間として成長してく れて、地域の今後の発展に繋がる活動と考えられ

ますし、トワエ☆モアさんの介護者サロンは、高齢化

が進む社会環境に対応した取組と思っております。 他の団体さんも含め、今年の事業のいずれも寄附 目的に沿った内容で感謝申し上げます。

Q:今年のふくおか地域貢献活動サポート事業の

実施事業について、今後の展開に期待すること

をお聞かせください

江口さん:現在活動していただいてい る取組を継続していただくと ともに、私どもの寄附は福岡

県共助社会づくり基金への 寄附という形で行っておりま すので、各事業の活動エリ アの幅を広げていただき、地

域のより多くの方が皆さんの活動にご参加いただ けるように告知活動を増やしたり、お友達同士の口 コミによる情報拡散をしていただくなど工夫した取 組を期待します。

私どもも寄附金による各事業の取組を店舗にて告 知していき活動内容をお客さまへ広くお伝えできる よう努めてまいります。お互いの取組が、地域の皆 さまの今後の発展に繋がれば大変うれしく思いま

す。

Q:これからの寄附の活用について、今後の希望

をお聞かせください

江口さん:現在も寄附目的に沿った形で役立てられています ので満足しておりますが、まだまだ取り組まれている 内容が地域の方に認知されていないのではないか と思います。良い取組をされているので、この活動 内容を知っていただければ必ずお客さまにご賛同 いただき、認知いただくことで事業の広がりも見えて くると思われます。

また、サポート事業について、弊社店舗の従業員が 参加できるような事業も検討・実施いただくことを望 みます。そうすることで、私ども従業員の意識が高ま

り、ご当地WAONを広める意義が再認識でき、より

多くの方にご利用いただけるようになり寄附の拡大 にも繋がります。

今後の更なる取組拡大に各NPOの皆さんと協力 して進めていければ幸いです。

2014年5月29日イオン九州株式会社及びマックスバリュ九州株式 会社からの寄附金贈呈式

(写真左からマックスバリュ九州株式会社 佐々木勉代表取締役社長、小川洋 福岡県知事、イオン九州株式会社 柴田祐司代表取締役社長)

イオン九州株式会社営業企画本部営業企画部長の江口弘明さんに「福岡県共助社会づくり基金」について

お話を伺いました。

九州朝日放送株式会社編成制作局次長兼テレビ編成部長の

臼井賢一郎さんにお話しを伺いました。

うす い

え ぐち ひろ あき

(4)

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 みやま市瀬高町の矢部川河川敷にある中ノ島公園のクスノ キ林は、1695年柳川藩が治水工事の一環で植林したことが起 源とされ、国の天然記念物にも指定されています。遊歩道やゲー トボール場などが整備され、地域の人々の憩いの場となっていま すが、その歴史的背景や地域資源の素晴らしさは中々知られて いません。2012年7月の九州北部豪雨災害による被害に危機 感を感じた地元の3つの青年会議所が主体となり、中ノ島公園 を地域資源として活用する「矢部川くすべぇプロジェクト」を展開 していたことから、そのスピンオフ企画として芸術文化を通じてこ れらの景観を守り、防災意識を啓発し、郷土愛と豊かな感性を 育むために矢部川くすべぇの絵本製作などを実施しました。  様々な業種の団体や多くの協力者の賛同を得て、10月に500 部の絵本が完成し、ものづくりのイベント「九州クリエイターズ マーケット」で販売や読み聞かせのワークショップを実施しまし た。大学生のストリートミュージシャンに絵本の読み聞かせをして いただき、多くの親子連れの方に楽しんでもらえました。また、同 会場では原画展も行い、多くの人々にこの取組を知ってもらうこ とができました。

 基金は、絵本の製作に活用しました。「ふくおか地域貢献活

動サポート事業に採択されたことにより、金銭的なメリットだけで はなく、団体の信用度が高まりました。広報面でも活動をスムー ズに進めることができました」と(特活)芸術の森デザイン会議の

津留さん。「読み聞かせなどを通じて、地元の良さを直接伝え、そ

の大切さを地域に定着させていきたい」と、今後の抱負も語って くれました。

「矢部川くすべぇ」の物語に聞き入る子ども達

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 朝倉市は、九州一の大河である筑後川が流れ、全体面積の7 割を山林や田畑が占める豊かな自然に恵まれた地域です。しか し、基幹産業である農林業を取り巻く環境は厳しく、近隣には就 労の場も不足しており、地域づくりの核であり担い手である若者 の流出に歯止めがかからず、高齢化・過疎化が深刻な問題となっ ています。そこで、過疎化が進む白木地区の里山を活性化させる ことを目的に、使用しなくなった農業用水路を活用して、手作り水 車発電による景観づくりと地域づくりに取り組みました。  水車づくり、水車大工による講演会、ワークショップ(発電実 験・公開実験)や小学校での環境学習などを通じ、小水力発電が 環境に優しい自然エネルギーであることを広く伝えました。参加者 からは「実験が成功すると感動した」という声もありました。ふくお か地域貢献活動サポート事業に採択され、3団体で協働すること により、情報収集や地域への情報提 供、水車づくりや発電関係、環境整備な どの作業、広報活動や会場確保など事 業をスムーズに行えました。基金は、環 境教育で使用する材料の購入や講師の 謝金と旅費に活用しました。朝倉市に 小水力発電を進める会の平田さんは

「今後は、様々な形状の水車発電装置を設置して、白木地区を環

境学習ができる場としていきたい。また、他の地域にも働きかけ、 手作り水車発電での景観づくり・地域づくりを進めたい」と将来の 抱負も語ってくれました。

 かつては山伏の修業の場として栄え、全国農村景観百選に選 ばれた苅田町等覚寺地区の棚田は、住民の高齢化や世帯減少 に伴い、その景観を維持することが難しくなってきています。そこで

地域全体でその景観を守っていくため、ボランティアなどの団体、 企業、行政が一体となって、棚田の景観保全事業を実施しまし た。

 棚田を維持していくために、野菜の栽培や棚田管理の技術指 導、草刈りやコスモスの栽培、棚田の現状分析や近隣地域への PRなど、各団体で意思統一を図りながら役割を明確にして進めま した。コスモスを5,000本植えた時には、新聞の取材や参加企業 の会報誌への掲載により、地域の認知度も上がり、この活動に参 加したい人へのアピールにも繋がりました。

 基金は、棚田への案内用看板や棚田マップの作成など地域外 へのPR費用等に活用しました。「今までほぼ同じメンバーで活動 していたが、ふくおか地域貢献活動サポート事業に採択された取 組だったら自分もやってみようと、外部の方がよく参加してくれるよ うになりました。また、スタッフが新しいことを始めたりと、活動が広 がり活発になってきたことが一番の成果ですね」と、苅田町協働 のまちづくり課の村上さん。

 「まずは、外部からこの活動に参加す る人を少しずつ増やして、棚田の現状を 維持していくことが大事だと思います。 今、活動を行っている地元の方は高齢の

為、この景観を守り、耕作放棄地になら ないようにするためにも、もっとPRに力を 入れて、仲間を増やしていきたい」と、今 後の抱負も語ってくれました。

守っていきたい等覚寺地区の棚田の景観

矢部川くすべぇ絵 本化による地 域の景 観 保 全啓発プロジェクト

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૞ϽƤٱ՞ƛƅǀƞԗঢҎLjƏƏƷǁ

白 木 地 区 手 作り水 車 小 水 力 発 電 循 環 型 地 域づくり事 業

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みそ蔵を再び 地 域のシンボルに∼ 姪 浜まちなみ育てプロジェクト∼

手作り水車による発電

 福岡市内でも有数の歴史的な資源が存在する姪浜地区。それ らを保存・継続的に活用し、その歴史的資源を活かしたまちづくり

を目的に、唐津街道姪浜まちづくり協議会が中心となり、福岡市 をはじめ各団体と協力して、2013年12月に約1世紀の歴史に幕 を閉じたみそ蔵を活用する事業を実施しました。

 事業を実施するにあたり、姪浜の景観の価値をどれだけ地域の 人に浸透させられるか、分かり易く伝えていけるかということが課 題でした。そこで、みそ蔵を拠点にパネル展示やワークショップ、子 ども達を中心としたミニツアーなどを実施。また、景観づくりについ てわかりやすく解説した手引きを作成して、イベントで配付し、地 域の方々に姪浜の魅力を伝える様に心掛けました。

 基金は、みそ蔵を拠点にしたイベント開催と景観づくりの手引

きや、かわら版等広報物製作に活用しました。「みそ蔵のイベント

を他のイベントに合わせて開催するなど工夫したことで、7日間で 約1,500名の方に来場していただきました。『素晴らしい建物なの で、今後もぜひ保存して欲しい』という声を多くいただき、地域の 方に関心を持っていただけたと思います。また、協議体を組んで広 く事業展開をすることでメディアにも取り上げていただき、今後協 力したいという団体も増えるなど、色々な団体と連携できるように なってきた点が一番の成果だと思います」と、唐津街道姪浜まち づくり協議会事務局長の大塚さん。「今年度の成果を踏まえて、 景観づくりの手引きをさらに活用し、地域の個性を活かしたまちづ くりを進めていきたい」と今後の抱負も語ってくれました。

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〈構成団体〉●特定非営利活動法人 芸術の森デザイン会議

住 所 福岡県八女郡広川町大字藤田999-2

電 話 0942-27-5277

メール info@afdn9.com

●公益社団法人 山門青年会議所

協議体

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〈構成団体〉●唐津街道姪浜まちづくり協議会

住 所 福岡県福岡市西区姪の浜3丁目3-27

電 話 090-7929-7758

メール ottu-masa@iwk.bbiq.jp

●西区歴史よかとこ案内人連絡協議会あこめグループ

●福岡市漁業協同組合姪浜支所 支所運営委員会

●姪友会 ●姪北校区自治協議会 ●福岡市

協議体

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〈構成団体〉●朝倉市に小水力発電を進める会

住 所 福岡県朝倉市杷木久喜宮1508

電 話 0946-62-1085

メール te15maky@yahoo.co.jp

●白木湧水の会 ●杷木コミュニティ協議会

協議体

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〈構成団体〉●等覚寺応援団

住 所 福岡県京都郡苅田町富久町1丁目19-1(苅田町役場)

電 話 093-434-1809

●苅田町ボランティア連絡協議会

●トヨタ自動車九州株式会社

●福岡京築農業協同組合

●苅田町観光協会 ●苅田ガイドの会

●西日本工業大学 ●苅田町

協議体

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等覚寺地区棚田景観保全事業

と かく じ

と かく じ

(5)

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ǯÁȇ¬ൂѽڮƤඬƁƠࠨਆƺٱ՞ƠƟƤՑ׶ൾਇԗ௙

 里山保全活動を行う(特活)山村塾は、2012年から障がい者 の支援を行う社会福祉法人たからと協働で障がい者にも出来る 里山保全活動に取り組んできました。しかし、現行のスタッフの 人数では、障がいの度合いにより指導や補助が異なり、十分な 作業成果があがっていないという問題を抱えていました。そこで、 福祉ボランティアに興味がある方と、里山保全のボランティアに 興味がある方を、里山保全の共同作業でマッチングし、継続的 に活動を行える人材の育成を目的に、定期的な里山保全活動を 実施しました。

 7月から3月まで、毎月2回、計17回、障がいのある方とボラン ティアの方が共同して、棚田や竹林の保全、シイタケの原木栽 培、里山キャンプなど、季節に応じた多様な保全活動を実施しま した。障がいのある方々は、自然の中での作業を通して、徐々に 集中して活動出来る様になり、普段の作業所で見せる顔よりも 表情が豊かになり、精神的にも穏やかで情緒が安定すると実感 するとともに、定期的に共同作業に参加してくださるボランティ アの方もでてきました。また、ボランティア研修会や森林療法シン ポジウムといった研修会や勉強会を行い、日々の活動では中々

気付かない発見や課題の整理ができました。「基金は人件費に

活用できるので、事業の企画や当日の運営プログラムに時間を かけて丁寧に行うことができました。また、協働で行うことで、勉

強会や研修会を行い、活動の整理や目標を共有できました」と、

(特活)山村塾の豊国さん。「これからも継続していき、障がいを

持った方と一緒に里山保全作業に参加してくれるボランティアを 増やしていきたい」とも話してくれました。

シイタケ原木栽培(菌打ち、原木運び)に従事する参加者

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 北部九州の治水と利水に重要な役割を担う寺内ダム周辺に は、旧畜産団地として開発された58ヘクタールの水源の森があり ます。しかし、これらの森林は、管理する担い手が不足し、荒廃す るなどの問題を抱えています。そこで、稜線のある山の景観をとり 戻し、次代を担う青少年に生物多様性の森を引き継ぐことを目指 し、植樹等の緑化作業と青少年への環境教育を展開しました。

 3月21日(土・祝)に4校の中学校及び高校、大学生35名を 含む13団体、約170名の方に参加して貰い、旧畜産団地にヤ マザクラなど200本を植樹しました。地元のみならず、福岡市や 久留米市から参加された方や「また来年も参加したい」との参 加者の声もあり、この取組は着実に広がっています。

 基金は、鹿やイノシシなどの害獣対策としてのネットや鉄柵の 購入や、植樹する場所を整備するために必要な重機のレンタル

料として活用しました。「基金のお陰で

植樹だけではなく、今年は、この川でし か生息しないスイゼンジノリの保全のた めの黄金川の清掃など、子ども達への 色々な環境教育とミックスして事業を実 施することができました」とグリーンウェ イブ朝倉水源の森実行委員会の秋重

さん。「今後も引き続き活動を行い、次代を担う子ども達が生物

多様性の重要性に気づき、自然を大切に思う心を身につけても らいたい」とも話してくれました。

 那珂川町にある堂ノ前遺跡群は、「日本書紀」に記述がある

ほどの日本最古といわれる用水路「裂田溝」を有する貴重な歴史 遺産です。しかし、その周辺は、竹林に覆われ放置されている状 態です。そこで、遺跡の存在を地域住民に宝物だと認識してもら い、遺跡の保全継承に向けた意識を高めることを目的に竹林整

備と竹を活用したライトアップ事業を実施しました。

 9月から10月にかけてボランティアの方々と一緒に竹林整備 を実施し、竹灯籠製作を行いました。また、11月には、町内の小

学生・中学生・高校生が製作した紙灯籠約4 個と約1

個の竹灯籠で今も現役の裂田溝のライトアップを行いました。ラ イトアップでは、用水路ができた歴史を人工照明による光と音の イリュージョンで表現し、自分たちの住んでいる地域のすばらしさ とそれを継承していく必要性を子ども達を含む地域住民と共有 することができました。多くの団体と協働することで、やマスコ

ミ対応の窓口、ボランティア等をその役割毎に行うことができまし た。

 基金は、裂田溝のライトアップに活用しました。長崎県などの 県外からも含めた参観者は3000名を数えました。「ふくおか地

域貢献活動サポート事業に採択されたことで、色々な方々へ声か けができました。新たに小学校や安全協会にも参加していただ き、皆で1つのことを成し遂げた、達成感

を持って貰えました」と、那珂川町竹プロ ジェクト代表の岩﨑さん。「裂田溝の保 全等、自主的な動きも出てきているので、 今回の活動がモデルケースとなり、地域 全体で取り組むという連携の輪が広がっ て欲しい」とも話してくれました。

地元の竹を活用した手作りの竹灯籠

障が いを持った人にもできる里 山 保 全 活 動

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歴 史 遺 産 保 護と竹 林 整 備「 バンブーの里 」づくり

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志 賀 島ボランティアマッチング事 業

親子でヤマザクラを植樹

 志賀島の観光スポットやそれらを結ぶルート沿いでは、里山の 荒廃や竹林の侵入、ごみの不法投棄が見られ、自然環境保全の 面だけでなく、来訪者にもマイナスイメージを与えています。これま でボランティアによる環境保全活動が行われてきましたが、中々

地元の声が反映できていないという課題がありました。そこで地 元の方との意見交換会とボランティアによる環境保全活動を実 施し、地元の方にも広く認知される環境保全活動の手法を試行 しました。

 環境保全活動は、11月から2月までに4回実施し、その前後に 地元の方との意見交換を行い、現場活動とフィードバックを並行 して実施しました。環境保全活動への参加は平日は9名、土日に は20名を超え、地元以外からも5、6名ずつ新しい方に参加いた だきました。保全活動だけではなく、活動の周知や、地域の要望を ヒアリングする場として、意見交換会を行い地元の方とコミュニ ケーションを取りながら取り組みました。

 基金は、保全活動の現場指導者の謝金や交通費に活用しま

した。「意見交換と保全活動を並行して行うことで、これまで特定

の方の意見に偏りがちだった環境保全活動の進め方やニーズの 掘り起し、フィードバックも地元の方と互いに話し合えるようにな りました。今までおろそかになりがちだったヒアリングや広報に時

間をさくことができたことが一番の成果です」と、(特活)グリーン

シティ福岡の浅田さん。「来年度は、これまでとは違った取組をす

るか模索中ですが、毎年、地元の方だけでなく、保全活動に参加 してくださる常連の方にも『また冬になったら連絡してね』と言わ

れ、期待されていると感じますのでNPOとして志賀島にこれまで

通り関わっていきます」とも話してくれました。

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〈構成団体〉●特定非営利活動法人 山村塾

住 所 福岡県八女市黒木町笠原9836-1

電 話 0943-42-4300

メール info@sansonjuku.com

●社会福祉法人 たから

協議体

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〈構成団体〉●公益財団法人 オイスカ西日本研修センター

住 所 福岡県福岡市早良区小笠木678-1

電 話 092-803-0311

●NPO法人 朝倉の会 ●朝倉森林組合

協議体

保全活動に参加された皆さん

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〈構成団体〉●特定非営利活動法人 グリーンシティ福岡 住 所 福岡県福岡市中央区薬院4丁目5-2-202

電 話 092-215-3913

メール info@greencity-f.org

●福岡市

協議体

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〈構成団体〉●那珂川町竹プロジェクト

住 所 福岡県筑紫郡那珂川町仲2丁目5-1

電 話 092-954-2211

メール mirika@bb.csf.ne.jp

●那珂川町文化協会 ●那珂川町教育委員会

●公益財団法人 那珂川町教育文化振興財団

協議体

(6)

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自然にやさしいバネで名札を取り付け

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 三郡山の中腹にあたる飯塚市山口地区は、自然環境が豊か な地域ですが、高齢化や近代化により里山は荒廃しています。そ こで、放置された里山を再生し、子ども達が楽しく自然を学び、多 様な世代が交流する場として活用していくために、里山の保全活 動と自然観察会を実施しました。

 6月から3月まで概ね月2回、約10名の地元の方が、里山の草 刈り、伐採等を行い、生き物の住処となる、里山やビオトープを作 りました。これらの保全活動と並行して、親子を対象とした生き物 の観察と自然遊びのワークショップを組み合わせた自然体験プ ログラム「茜の森もりもり探検隊!」を13回実施しました。毎回、 10名程度の参加があり、年間を通して参加した子ども達からは、 整備されたビオトープに名前を付け、生き物を探して遊びながら キャラクターやストーリーを考えた「びおとーぷーすけ物語」も生ま れました。保護者からは「自然に触れ、地元の良さを知るいい機

会となった」「子どもが逞しくなった」などの声があり、参加者募集

や取組内容をフェイスブックやチラシで広く発信し、テレビ局の取 材も受けました。

 基金は、参加者募集のチラシ製作や 自然体験プログラムの講師であるアー ティストへの謝金などに活用しました。ふ くおか地域貢献活動サポート事業に採 択されたことにより、活動ジャンルが異な るアーティストと自然の中で一緒に出来 ることを共同で開発するなど、プログラム

が多彩になりました。「来年度は、市の予算で協働事業を実施す

ることに繋がりました」と、筑豊の自然を楽しむ会代表の岸本さ

ん。「人が集まって、やりたいことを『じゃ、やろう』と言ってできる場

や、子ども達が自分で考え楽しみを開拓する場をこれからも作っ ていきたい」と今後の抱負も語ってくれました。

 子ども達が豊かな人間性や社会性を育むためには、情緒性や

感性を磨き、コミュニケーション能力を鍛え、「生きる力」を身につ

けることができる自然体験活動の充実が必要です。しかし、家庭 や学校では自然体験活動を十分に行うことが困難であり、さら に、障がいのある子ども達が自然体験活動を行うには非常に厳

しい現実があります。そこで、子ども達が「感じる心」「生きる力」

を身に付け、豊かな自然を未来に残し豊かな社会を築く活動に 繋げることを目的に、障がいのある子ども達も障がいのない子ど も達も一緒に川での自然体験を実施しました。

 9月23日(火・祝)に北九州市小倉南区の紫川にて、カヌー体 験や川遊び、生き物観察など川に触れる体験活動を実施しまし た。幼児から中学生までの子ども33名を含む約60名が参加しま した。子ども達は、川の冷たさや流れ、勢いを肌で感じ、生息する 生き物を観察することで生物多様性を学び、カヌーという集団活 動を行うことで、他人とコミュニケーションをとることの重要性を 知ることができました。また、参加者のお母さんからは「子どもが カヌー体験に参加するようになって、心が落ち着き、よく笑うよう になり、家の中が明るくなった」との声もありました。

 基金は、カヌーのレンタル料や指導者、環境学習の講師謝金

に活用しました。「カヌー体験を通じて、子ども達は、自立を図る

ために必要な力を形成することができま した」と人川塾北九州理事長の

内村さん。「紫川での自然体験活動を継 続していくとともに、紫川以外の川(板 櫃川、金山川、遠賀川等)での体験活動 に繋げていきたい」と今後の抱負も語っ てくれました。

カヌー体験に参加された皆さん

子どもたちとつくる「あまやまの里 山 」

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里山再生・自然体験プロジェクト「茜の森 もりもり探検隊!」

紫川「だれでも」カヌー

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未 来に続く自然 体 験まほろば のくに

「茜の森もりもり探検隊!」に参加された皆さん

初めての地引網体験

 太宰府市には、ホタルが生息する綺麗な川や市民の森など、豊 かな自然が溢れていますが、子ども達は自然の中で遊ぶ機会が 減っています。子ども達が、身近な川や森から遠い海まで繋がって いることを感じ、自然の循環に関心を持ち考える機会を作ろうと3 つの事業を行いました。

 7月20日(日)に開催した地引網体験には50名の親子が参加。 漁師さん達の協力の下、初めて見る海や生きた魚に子ども達は 大興奮でした。目の前で魚を捌いて貰い、生き物の共生や命を食 べる意味も教わりました。11月3日(月・祝)の「森と子供とアーティ スト」には、14家族35名が参加。専門家から虫や植物、木の生態 など説明を聞きながら、市民の森を歩いてまわり、親子で楽しめる ワークショップを行いました。2月22日(日)には「ブルーナ・ムナーリ

木をつくろう」を「人権まつり ざいふ」で開催。170名も集まり、

リサイクルの包装紙を使って木を作りながら、木を取り巻く環境 や、そこから繋がる自然についてみんなで楽しく考えました。  基金はチラシのデザインや印刷等、広く参加を呼びかけるため の費用や、画材やクレヨン等の購入に活用しました。「3団体が協 働することで、それぞれの専門性を活かして、子どもの育ち全体を 豊かにできる事業ができました。そして、ふくおか地域貢献活動サ ポート事業の一環として実施できることで、チラシを置いて貰える 場所が増えたり、賛助会員も増えたりと社会的な信用度がかなり 高くなりました。私たちの活動が広がり、興味を持ってくれる人たち

が太宰府以外にも増えてきました」と、NPO法人太宰府アートの

たね理事長の牟田さん。「これからも活動を継続していきながら、 色々な人と出会う機会を増やし、みんなにとって地域に顔見知り がいる温かな関係を作ることができる場を提供して、多くの方に参 加して欲しいです」とも話してくれました。

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〈構成団体〉●天山ふれあい会

事務局住所 福岡県筑紫野市天山114

電 話 092-926-2891

メール inouemotoo1940@chime.ocn.ne.jp

●天山子ども会育成会

●天山地区中学生育成会

協議体

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〈構成団体〉●筑豊の自然を楽しむ会

電 話 090-9608-5246

メール chikuzenraku@gmail.com

●一般財団法人 サンビレッジ茜

協議体

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〈構成団体〉●NPO法人 川塾北九州

住 所 福岡県北九州市小倉南区道原231-1

電 話 090-4582-9090

●北九州市

協議体

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〈構成団体〉●NPO法人 太宰府アートのたね

住 所 福岡県太宰府市観世音寺6丁目12-18

電 話 092-921-3048

メール harunon@har.bbiq.jp

●まほろば自然学校 ●太宰府市

協議体

 身近な地区で土砂災害が起きたのを契機に、天山ふれあい会 は2007年から行っていた森林保全活動を見直しましたが、高齢 者が主体の里山保全活動は年々難しくなってきました。そこで、 森林の荒廃を防ぐ為に里地や里山を保全し、次代を担う子ども 達の育成を目的とし、8月8日(金)に自然観察生態モニタリング 調査・指標の木への名札つけ、12月14日(日)にあまやまアジサ イ園作りを実施しました。

 普段行く機会のない天山を子ども達が実際に自分の足で歩 き、植物や昆虫等の自然に触れながら、木に名札を付けたり、ア ジサイを植えたりしました。活動に参加した子ども達からは「この 自然を守っていきたい」という声が上がりました。

 基金は、地域の方へ取組を紹介し、里山の保全に興味を持っ て活動に参加して貰う為の募集チラシや報告書の印刷、アジサ イ苗や看板等の購入に活用しました。「子ども会などと協働する ことで、子どもがいる家庭に事業の紹介や参加者の募集がス ムーズにでき、作業を行う際の声かけが各自治会を通じてできま した。その結果、各団体だけでなく、地域の方と一体になって、寄 附や活動のお手伝い等の協力をして貰えたことが非常に良かっ た」と、天山ふれあい会事務局長の井上さん。

 「里山の保全活動は、継続しないと一遍に森は崩壊するの で、今後も里山保全活動、環境教育に力を入れていきます。観

察会やアジサイ園作りを子ども達と一緒に行いながら次代を担 う子ども達を育成していきたい」と抱負を語ってくれました。

(7)

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 宇美八幡宮の境内にある大クスノキは、国指定天然記念物で あり、宇美町の宝です。昨年度、共助社会づくり基金を活用して この大クスノキを体験し保全する事業を行ったところ、町民から大 きな反響がありました。そこで巨樹の保全と周辺環境の整備を町

民に広げていくための事業を実施しました。

 8月22日(金)の宇美八幡宮の大クスノキや樹洞を知って貰う ために開催した体験学習会には、親子連れや女性グループなど 約140名が参加しました。またシルバー世代に環境問題を知って もらい、その保全活動の担い手になってもらうため、9月から11月 にかけて5回にわたり環境教育ボランティア講座を開催。12月6 日(土)の子ども達を対象に行った巨樹・樹洞環境学習会がその 受講生17名の環境教育ボランティアの実践の場となりました。1 月17日(土)には宇美小学校の児童を対象に環境学習会を開催 し、約40名が参加しました。

 「活動を通じて町民の環境に対する意識が向上したと実感で きることが一番の成果だと思います。人間は生態系の恩恵を受け て生きているということを、子ども達や町の人々に理解してもらえ れば、色んな環境問題に直面した時に、より環境を良くしようとい

うステップに進んで行って貰えると思います」と、(特活)ふくおか

環境カウンセラー協会理事の三苫さん。人件費への活用が認め られている基金のおかげで、継続的な事業が可能となり、宇美町

との協働により、直接、町民に働きかけることができました。「昔か

ら日本は自然と共生する社 会であり、巨樹は人との関わ りの中で保全されてきまし た。これからも、自然との共 生のシンボルとして巨樹が 必要だと思います。まずは、 宇美八幡宮の大クスノキか ら全国へ発信していきたい」 と、今後の抱負も語ってくれ ました。

かすかに樟脳の香りを 感じる樹洞の内部

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 太宰府市には宝満川や四王寺川、御笠川など多様な生き物が 生息する生態系がありますが、身近な生き物や生物多様性に対 する市民の関心や理解はまだ低い現状です。身近な生き物に触 れることを通して、多くの市民に自然環境や生き物への関心を高 め、ふるさとの生物多様性の必要性や大切さに気づいてもらうこ とを目的に、4回の自然や生き物のパネル標本の展示会と2回の

野外観察会を実施しました。

 展示会は、市役所等の公共施設や小学校で開催。ただパネル 等を展示するだけでなく、様々な生き物に興味を持ってもらえる 様、スタッフが直接市民の方に声かけや説明をして、また、子ども 達は顕微鏡や双眼鏡を使って実際の生き物を観察したり、におい を嗅ぐことができるような内容にしました。太宰府南小学校では、 全クラスを対象とした総合学習も実施。子ども達は、目を輝かせな がら、まほろば自然学校の岩熊代表の話に聞き入っていました。  11月と2月に太宰府市民の森で実施した野外観察会では、子 ども達は、専門のスタッフ達と一緒に自然の森を散策しながら、キ ノコやカメムシ等、所々で発見する植物 や生き物に触れてみたり、スタッフからの

詳しい説明に聞き入りました。「活動を

通じて子ども達に興味を持って貰うこと は勿論、先生方に私たちの活動を知っ て貰える機会となり、学校とのつながりを 持てたことが本当に大きかったです」と、 同代表の岩熊さん。基金を活用して、展

示物の作成や昆虫標本の箱等を購入することができ、見に来た

人たちがより一層興味を持てる工夫ができました。「今後は、太

宰府での活動を更に伸ばしながら、周辺市町の学校からも授業 に呼んで貰える様にして、生物多様性の素晴らしさを太宰府から 発信していきたい」と抱負を語ってくれました。

 東日本大震災による原発停止以降、省エネや節電の取組が 急務となっています。そこで、電気供給が逼迫する8月の昼間に 節電に取り組むことで、ピーク時の電気使用量を抑制し、また、 省エネや節電の啓発、環境問題に関する理解を促進するため の事業を実施しました。

 夏休み期間の金曜日の5日間、飯塚東町商店街の「街なか 交流・健康ひろば」において、小学生や親子を対象に楽しんで 学ぶことができる環境学習講座や工作教室、運動神経向上ト レーニング、カブトムシふれあいコーナーの設置などを行いまし

た。期間中、約370名の方が来場し、開催中のC O 2削減量を試

算すると約18K gにもなり、これは1本以上の植林を行った効果

に匹敵するものです。

 「この活動に多くの人が参加することで、省エネや環境保全 への理解を深め、『暑い日は、家でエアコンを使用せず、涼を求 めて外出しよう』と、電気需要ピークの低減と各家庭での節電 意識の向上につながれば」と話してくれたのは飯塚市環境整 備課の仲村さん。基金は講師への謝礼や工作材料の購入に 活用しました。市や商工会議所、市内の大学と協働で事業を 行うことで、地域の方や大学生たちとの交流の広がりや環境ボ ランティア団体の実践発表の場の提供、商店街に活気を生み 出す等、色々なメリットがありました。

「今後もこの取組を続けて、多くの団体 に参加して貰い、電気需要ピークの低 減につなげ商店街のにぎわい創出を

もっと生み出していきたい」と今後の抱 負も語ってくれました。

工作教室など色々な教室

宇美町の宝(巨樹・樹洞)の保全と環境教育活動事業

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太宰府移動自然博物館∼だざいふのいきものたち∼

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いいづか街なかオアシス

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福岡のカブトガニ保護の歴史を未来につなごう!

実際に生き物に触れる子ども達

今津干潟でカブトガニの生態について説明を受ける学生達

 福岡県にはカブトガニの生息地が点在しているものの、環境 の変化によりカブトガニは絶滅危惧種となっています。地域資 源であるカブトガニを守っていくためには、地域住民の活動だけ では限界があります。そこで、学生達をカブトガニ保護の将来の

担い手として育成し、沿岸環境や生物多様性を保全するため に、学生による調査や生息地の地域間で情報共有を行えるシ ステムづくりを実践しました。

 ヒアリングなどを通して、学生たちが地域に関わることで、地 域に興味を持つ若い人が増え、地元の方と人間関係も築くこと ができました。また、他地域でカブトガニの保護活動を行う団体 と生態に係る情報交換や情報共有を行い、今まで限られた範

囲で行っていた保護活動に広がりができました。また、3月には、

その調査結果を共有するための報告会を開催しました。

 基金は、講師謝金や現地調査の旅費に活用しました。「ふく

おか地域貢献活動サポート事業に採択され、他地域の方々や 若い世代の皆さんと繋がるきっかけとなりました。地域の歴史や 高齢者の知恵を若い世代に伝えたり、他地域の活動内容を自 分たちの活動に反映させたり、色々なアイデアを出す様になる 等、地域がかわってきたことが一番です」と、福岡のカブトガニ

保護の歴史を未来につなぐ会副代表の清野さん。「地元の方た

ちが新たな地域資源に気づいたりやる気が出てきたりと、地域 の活性化につながる可能性があるということを見せることができ ました。今回の今津地域の取組を、アレンジして、その地域、地 域での取組が県全体でだんだん広がっていけばいいですね」と も語ってくれました。

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〈構成団体〉●特定非営利活動法人ふくおか環境カウンセラー協会

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メール !"#$%&%'( !'&!)&*+ ●一般社団法人,-./012 ●宇美町

協議体

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〈構成団体〉●まほろば自然学校

住 345678

メール s2_iwaiwa@csf.ne.jp ●太宰府ワイルドライフリサーチ

●太宰府市 協議体

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〈構成団体〉●いいづか環境会議

住 所 福岡県飯塚市新立岩5-5(飯塚市役所環境整備課内)

電 話 0948-22-5500(内線1122)

メール k-seibi@city.iizuka.lg.jp ●飯塚市

協議体

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〈構成団体〉●日本カブトガニを守る会・福岡支部

電 話 092-802-3437 (九州大学工学院研究室)

メール seino@civil.kyushu-u.ac.jp ●すみよい今津をつくる会

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∼アートで障が いのある人たちの可 能 性を広げる∼わくわくアートプロジェクト

炭都・筑豊の文化的近代建築の保存活用を目指す「チクホウフォーカス」開催プロジェクト事業

 日常生活の中では身近に障がい者と接する機会が少ないことか ら、障がい者に対する偏見や誤解が生じることもあります。そこで、 障がい者の方々が作るアート作品に触れ、その素晴らしさを直接感 じて貰うことで、障がい者に対する理解を深め、彼らの経済的自立 をサポートするために、アート作品の展覧会やワークショップ、講演

会を実施しました。

 9月18日(木)から24日(水)まで、146点の作品を展示した「コミュ ニケーション・アート展」を春日市内で開催し、アート展の期間中9月

20日(土)には、講演会とワークショップも行いました。できるだけ多

くの一般の方に障がい者の方の作品を広く知ってもらい理解しても らえるよう、人の出入りが多い公共施設で開催し、約1,000名の方 が来場されました。講演会には、地元だけでなく福岡市からも障害 児教育に携わる方などが参加され、また、ワークショップでは、一般 の方と障がいがある子ども達が一緒に羊毛フェルトを使った作品づ くりを行いました。

 基金を活用して、障がいの種類や違いなどを内容に盛り込んだパ ンフレットを5,000部製作し、NPO法人が行う展覧会や特別支援学 校等に配布しました。パンフレットは、学校の先生や保護者の方が 障がいに対する認識を深めるのに役立ちました。「ふくおか地域貢 献活動サポート事業に採択されたことで、大規模な展覧会を開催す ることができました。障がい者を知ってもらう場が広がり、障がい者 のアートに対する理解が深まり暗いイメージが払拭されました」と、N PO法人コミュニケーション・アート代表理事の松澤さん。「障がいの ある方たちの個性を生かした作品で、社会貢献が出来る様にした い。みんなを楽しませたり癒したりして、社会を明るくできるようにした いし、アートを通して障がいのある人たちの経済的なサポートをこれ からも続けていきたい」と、今後の抱負も語ってくれました。

▲田中健さんをゲストに迎えたトークショー ▲ターミナル会館

代表の秋吉美千代さん 代表の櫻井恭子さん

 青年期になって発達障がいと診断された方は、幼少期に診 断された場合と比べて障がい者だという自覚が持ちづらく、自己 を受容したり理解するには時間を要します。中には、うつ病やひ きこもりとなり、なかなか社会にでることができない場合もあり自

立が困難となっています。そこで、以前から当事者を持つ家族同

士で、集まり相談しあえる場所が欲しいという声もあったことか ら青年期の発達障がい者自身が働くための力を身につける研 修会及び交流会の実施と、その家族に、相談できる場所や情報 の提供を行う事業を行いました。

 8月から2月まで、毎月、交流会と、お金の管理や片づけ、ビジ ネスマナーなどテーマを変えながら研修会を開催しました。また、

企業と協働したことで、N けでは伝えきれない、企業の視 Oだ

点からの、より実用的な助言とノウハウを参加者に提供できまし た。基金は講師謝金等に活用し、きめ細やかな研修会が実現で きました。「今まで家に引きこもっていたけど、この交流会に参加 することで、心の底から笑えました」という声も聞かれました。ま た、保護者の方からは、「先がみえなくて気が沈んでしましたが、 頑張れる気持ちになりました」との声がありました。「皆さん、自 己を否定しない、お互い共感しあえるという場を求めていたのだ と思います」とNPO法人発達障がい者

就労支援ゆあしっぷ理事長の桑原さ ん。「今後は、参加された方々がやりが いや生きがいをみつけ、一人でも多く就 労し自立し、社会に貢献できるようみん なで一緒にサポートしていきたい」とも 話してくれました。

「ナビゲーションブック」をテーマとした研修会の様子

 かつて日本の近代化を支えた旧産炭地である筑豊には、大煙突 や巻上げ機、坑口跡など産業の歴史を今に伝える遺構は辛うじて残 されていますが、当時の暮らしや文化がわかる建造物は次々と取り 壊されてきました。たくさんあった映画館も炭鉱があったからこそであ り、田川市に唯一今も残る「ターミナル会館」はその歴史を象徴する 貴重な文化的近代建築であると考えました。老朽化による取壊しが 心配されるなか、今のうちに出来る限りその価値を見直し、壊せば二 度と帰ってこない故郷の風景について考えるきっかけになればと、9 月4日(木)5日(金)の二日間にわたって「チクホウフォーカス」を開催 しました。地域住民はもとより都会に住む人たちともその想いを共有 したいと、会場は福岡市立中央市民センターとし、田川市が舞台で あり、当時の風景や炭鉱の歴史が描かれた映画「青春の門筑豊

篇」を上映。主役を演じた俳優• 田中健氏やターミナル会館専属の

映画看板絵師であった篠原光雄氏などをゲストに迎えトークイベント や映画資料展も行い、両日あわせて300人が来場しました。  参加者からは「引き込まれる内容で、その頃の社会風景を含め、 当時のことがよく分かった」「新しい発見があった」という声もいただ きました。「初めは、こんなにも広がっていくとは思ってもいませんでし た。かつて映画館で今はバスセンターとなっている田川市のターミナ ル会館のオーナーからも多大な協力を得て、予想以上に大きな活動 となりました」と、共同ポケットの青木さん。基金は、フィルムや映写 機など映画を上映する為の費用とゲストの謝金に活用しました。ふく

おか地域貢献活動サポート事業として採択されたことで、大きな信用 を得ることができ自信を持って活動できました。「一回だけで終わるの ではなく、継続し、文化的近代建築を受け継いでいくことの大切さを 伝えていきたい」と、今後の抱負も語ってくれました。

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日本セラピューティック・ケア協 会

九 州 補 助 犬 協 会

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大人の発達障がいのための自己理解と次のステップへの支援事業

好評だった「コミュニケーション・アート展」

 セラピューティック・ケアは、英国赤十字社で確立された

「手で触れる」を基本とするシンプルなケアの手法で、相手

の背中や肩、首などを撫でながら

心と身体を癒す「手当て」。活動

の柱の一つは、会員たちが病院や

福祉施設などで患者やお年寄り

に同ケアを提供する奉仕活動で

す。講習会や人材育成にも力を入

れており、会員は北海道から沖縄

まで600人以上にのぼります。現

在、韓国や台湾などアジアにも活

動が広がっています。

 補助犬(介助犬、聴導犬)の育成、障がい者への無償貸

与、それに関わるトレーナーの育成や啓発活動、学校教育

機関・社会福祉施設・医療機関へ

のドッグセラピー活動などを実施し

ています。2002年に「身体障害者

補助犬法」が施行されたことをきっ

かけに、2006年に団体を発足し

NPO法人格を取得しました。

に、全国的にも普及が遅れている

介助犬の育成に力を入れており、

現在、九州では唯一の介助犬を

育成した施設です。

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住 所 福岡県太宰府市五条2丁目6-1-202 電 話 092-928-1546

メール info@therapy-care.net U R L http://therapy-care.net/

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住 所 福岡県糸島市志摩井田原76-20 電 話 092-327-0364

U R L http://www.hojo.or.jp/

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〈構成団体〉●共同ポケット

住 所 福岡県福岡市中央区鳥飼3丁目12-32

メール bluetreeplan2013@gmail.com

●NPO法人 福岡ビルストック研究会

●田川映画愛好会

協議体

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〈構成団体〉●NPO法人 コミュニケーション・アート

住 所 福岡県大野城市南ヶ丘4丁目3-12

電 話 092-404-7221

メール sawawa@coral.plala.or.jp

●春日市

協議体

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〈構成団体〉●NPO法人

 発達障がい者就労支援ゆあしっぷ

住 所 福岡県春日市桜ヶ丘3丁目52-403

電 話 070-5482-3432

メール syuuiku@gmail.com

●株式会社 障がい者つくし更生会

協議体

認定NPO 法人に ついては

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参照

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