美しい宮崎づくり推進計画
~愛着と誇りを持てる「美しい宮崎」の創造と継承~
平成29年11月
はじめに
全 国 ト ッ プ ク ラ ス の 日 照 時 間 、 快 晴 日 数 な ど 、 天 か ら
の 大 き な 恵 み を 受 け る 「 日 本 の ひ な た 宮 崎 県 」 は 、 温 暖 につぽん
な 気 候 に 育 ま れ た 緑 豊 か な 自 然 景 観 を は じ め 、 ゆ っ た り
と し た 時 間 が 流 れ る 農 山 漁 村 の 景 観 、 記 紀 神 話 に 彩 ら れ
た 歴 史 的 ・ 文 化 的 な 景 観 な ど 、 全 国 に 誇 る べ き 素 晴 ら し
い景観にあふれています。
ま た 、 先 人 た ち は 、 こ れ ら の 景 観 を 守 り な が ら 、 そ の 一 方 で 、 全 国 に 先 駆 け て 沿 道 修
景 美 化 条 例 を 制 定 し 、 人 が 手 を 加 え る こ と で 花 と 緑 に あ ふ れ た 沿 道 の 景 観 を 新 た に 創 造
するなど、豊かな自然を生かした美 しい郷土づくりに取り組んできました。
今 の 美 し い 宮 崎 は こ う し た 先 人 た ち の 地 道 な 取 組 の 賜 で あ り 、 そ の 恩 恵 を 享 受 す る 私
た ち も 改 め て そ の こ と を 認 識 す る と と も に 、 更 に よ り よ い も の に 磨 き 上 げ 、 将 来 の 世 代
に引き継いでいかなければなりませ ん。
こ う し た こ と か ら 、 沿 道 修 景 美 化 条 例 の 精 神 を 生 か し 、 そ の 取 組 を 沿 道 の み な ら ず 県
内全域に広げていくため、平成 29年4月、美しい宮崎づくり推進 条例を施行しました。
本 計 画 は 、 こ の 条 例 に 基 づ く 各 種 施 策 を 総 合 的 か つ 着 実 に 推 進 す る た め に 策 定 し た も の
です。
人 口 減 少 や 少 子 高 齢 化 の 進 行 に 対 応 で き る 持 続 可 能 な 地 域 づ く り が 求 め ら れ る 中 、 県
民 の 皆 様 の 心 豊 か な 暮 ら し を 実 現 さ せ る と と も に 、 本 県 を 訪 れ る 方 々 へ の お も て な し に
つ な げ る た め 、 県 民 や 事 業 者 の 皆 様 と 手 を 携 え な が ら 、 愛 着 と 誇 り を 持 て る 「 美 し い 宮
崎」を創造し、次の世代に継承して まいりたいと考えております。
最 後 に 、 本 計 画 の 策 定 に 当 た り 、 熱 心 に 御 議 論 い た だ き ま し た 美 し い 宮 崎 づ く り 推 進
有 識 者 会 議 の 委 員 の 皆 様 を は じ め 、 貴 重 な 御 意 見 を い た だ き ま し た 県 民 の 皆 様 に 心 か ら
感謝申し上げます。
平成29年11月
宮崎県知事
目
次
第1章
計画策定に当たって
11 計画策定の趣旨 1
2 条例の目的 4
3 「美しい宮崎づくり」とは 4
4 基本理念 6
5 各主体の責務又は役割 8
(1) 県の責務 8
(2) 市町村の役割 8
(3) 県民の役割 9
(4) 事業者の役割 9
6 計画の位置付け 10
7 計画の期間 11
第2章
景観の現状と課題
121 本県の景観特性 12
(1) 自然 12
(2) 歴史・文化 15
(3) 営み・生業・集落 17
(4) 都市 19
2 景観を取り巻く環境の変化 21
(1) 人口減少、少子高齢化の進行 21
(2) 人々の豊かさに対する価値観の変化 23
(3) 環境意識の向上 24
(4) 旅行者のニーズの多様化 25
(5) 交流圏域の拡大 27
3 景観法に基づく取組の状況 28
4 景観に対する県民等の意識 31
5 課題 32
(1) 「強み」を伸ばす 32
(2) 「弱み」を克服する 32
第3章
目指すべき姿
33第4章
分野別施策
351 地域の特性を生かした景観の保全及び創出 36
(1) 自然景観の保全及び創出 36
(2) 農山漁村景観の保全及び創出 45
(3) 歴史的景観及び文化的景観の保全及び創出 51
(4) 潤いと安らぎのあるまちなみ景観の保全及び創出 55
2 景観を資源として活用するための環境づくり 65
(1) 視点場の整備等 65
(2) 沿道、沿線等の整備等 67
(3) もてなしと賑わいの空間づくり等 72
(4) 景観阻害要因の改善 80
(5) 積極的な情報発信 83
3 公共事業に係る良好な景観の形成 86
4 美しい宮崎づくりを推進するための担い手の育成 90
(1) 普及啓発等 90
(2) 人材の育成 93
(3) 美しい宮崎づくり活動団体の登録等 96
(4) 景観形成促進機構の指定等 99
(5) 美しい宮崎づくり推進強化月間 101
(6) 表彰 103
第5章
重点施策
105第6章
推進体制の整備
1121 美しい宮崎づくり推進本部 113
2 美しい宮崎づくり推進市町村連絡会 115
3 美しい宮崎づくり推進有識者会議 117
4 計画の推進 117
施策の体系
118主要指標一覧
122【参考資料】
123美しい宮崎づくり推進計画
全体構成図
第1章
計画策定に当たって
1 計画策定の趣旨 2 条例の目的 3 「美しい宮崎づくり」とは 4 基本理念
5 各主体の責務又は役割 6 計画の位置付け 7 計画の期間
第2章
景観の現状と課題
1 本県の景観特性
(1) 自然 (2) 歴史・文化 (3) 営み・生業・集落 (4) 都市
2 景観を取り巻く環境の変化
(1) 人口減少、少子高齢化の進行 (2)人々の豊かさに対する価値観の変化
(3) 環境意識の向上 (4) 旅行者のニーズの多様化 (5) 交流圏域の拡大
3 景観法に基づく取組の状況
4 景観に対する県民等の意識
5 課題
(1) 「強み」を伸ばす (2) 「弱み」を克服する
第3章
目指すべき姿
長期的なビジョン
愛着と誇りを持てる「美しい宮崎」の創造と継承
第4章
分野別施策
①地域の特性を ② 景 観 を 資 源 と し て ③公共事業に係る ④美しい宮崎づくり 生かした景観の 活用するための 良好な景観の形成 を推進するための
保全及び創出 環境づくり 担い手の育成
・ 自 然 景 観 、 農 山 漁 ・ ビ ュ ー ポ イ ン ト の ・ 公 共 事 業 に 係 る 良 ・ 将 来 を 担う 子 ども 村 景 観 、 ま ち な み 景 整 備 や 、 沿 道 ・ 沿 線 好 な 景 観 形 成 の た め た ち の 育 成や 、 専門
観 等 を 保 全 し 、 又 は の整備等を推進 の指針を策定 的 な 知 識 を有 す る人
創出する取組を推進 ・ も て な し と 賑 わ い ・ 国 や 市 町 村 と 連 携 材の育成を推進 ・ 広 域 的 景 観 の 保 全 の 空 間 づ く り の 推 進 し、景観に配慮した ・ 各 種 団 体や 専 門的
及び創出に取り組む や 、 積 極 的 な 情 報 発 公共事業を推進 知 識 を 有 する 法 人と
信等を実施 の連携を強化
(1) 現状と課題 (2) 具体的な施策 (3) 各主体の役割(県・市町村・県民・事業者)
第5章
重点施策
➀景観による地域の ②景観を生かした ③宮崎を美しくする
ブランド力向上 “おもてなし” 人づくり
ア 価値の高い景観づくり ア 魅力ある観光地づくり ア 気運の醸成
イ 発信力の強化 イ 快適 に観光でき る環境づ イ 未 来の景 観を担う人づく
くり り
ウ ビッ グイベント に向けた ウ 連携体制づくり
環境づくり
第6章
推進体制の整備
美しい宮崎づくり推進本部(本部長:知事) 美しい宮崎づくり推進有識者会議
第1章
計画策定に当たって
1
計画策定の趣旨
私 た ち が 暮 ら す 宮 崎 県 は 、 九 州 山 地 や 霧 島連 山 を はじ め と する 緑 豊 か な山 々 、 そ れ ら を 源 と し 日 向 灘 に 注 ぐ 大 淀 川 や五 ヶ 瀬 川な ど の 清ら か な 河川 、 日 豊 海岸 か ら 日 南海岸に至る変化に富んだ海岸線など、雄大で美しい自然に恵まれています。
ま た 、 古 く か ら 日 本 発 祥 に ま つ わ る 日 向 神話 の 舞 台と し て 知ら れ 、 各 地に 多 く の 伝説や史跡、伝統文化を有しています。
そ の 中 で 先 人 た ち は 、 温 暖 な 気 候 風 土 に 根ざ し た 暮ら し の 積み 重 ね に より 、 の ど かな里山や歴史的な趣のあるまちなみなど地域固有の景観を育んできました。
ま た 、 宮 崎 交 通 グ ル ー プ の 創 業 者 で あ る 岩 切 章 太 郎 氏 は 、「 大 地 に 絵 を 描 く 」 と の 理 念 の 下 、 昭 和 初 期 か ら 、 本 県 の景 観 を 生か し た 観光 地 づ くり に 取 り 組ま れ ま し た 。 岩 切 氏 は 、本 県 が 持つ 「 自 然の 美 」 に、「人 工 の 美」、 つ まり 人 の 手 で花 や 緑 を
添えることで景観に磨きをかけ、さらに観光客へのもてなしの心である「人情の美」
を 加 わ え る こ と に よ り 、 日 南 海 岸 やえ び の 高原 等 を 、本 県 を 代表 す る 観 光地 に 育 て 上げられました。
こ の よ うな 民 間 の動 き に 呼応 す る よ うに 、 県 は、 昭 和 38 年( 1 96 3年 ) に「 美 し い 郷 土 づ く り 運 動 」 を 提 唱 し 、 花 の 植栽 や 清 掃な ど 各 種施 策 を 県民 総 参 加 によ る 運 動 と し て取 り 組 み、 昭 和 44 年( 1 96 9年 ) には 、 良 好な 沿 道 景観 の 保 全・ 創 出 に 努め 、 郷 土 の 美 化 を 推 進 す る こ と を 目 的 とし た 「 宮崎 県 沿 道修 景 美 化条 例 」 を 全国 に 先 駆 けて制定しました。
現 在 の 美 し い 宮 崎 の 景 観 は 、 こ う し た 先 人た ち の 取組 に よ って 守 ら れ 、育 て ら れ てきたものです。
し か し な が ら 、 本 格 的 な 人 口 減 少 ・ 少 子高 齢 化 の時 代 を 迎え る 中 、 本県 に お いて も 、 今 後 、 担 い 手 不 足 か ら 、 地 域の 人 々 によ っ て 守ら れ て きた 景 観 が 損な わ れ るこ とが懸念されています 。
ま た 、 人 々 の 価 値 観 の 変 化 や 環 境 意 識 の高 ま り 、旅 行 者 のニ ー ズ の 多様 化 や 交流 圏 域 の 拡 大 に 伴 い 、 以 前 に も 増 して 、 地 域の 特 性 を生 か し た景 観 の 保 全、 創 出 又は 活用による魅力ある地 域づくりが求められています。
このようなことから、県で は、美しい宮崎づくり推進条 例(以下「 条例」という。) を 制 定 し 、 地 域 に あ る 身 近 な 景 観を 県 民 共有 の 財 産と し て 、守 り 、 創 り出 し 、 又は 生かしていく取組を推 進していくこととしたところです。
本 計 画 は 、 条 例 に 基 づ く 美 し い 宮 崎 づ くり を 推 進す る た めの 各 種 施 策を 、 総 合的 かつ計画的に推進する ために策定するものです。
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【コラム】 岩切章太郎氏
岩切章太郎氏(明治26年(1893 年)-昭和60年(1985年))は、宮 崎 交 通 グ ル ー プ の 創 業 者 。「 大 地 に 絵 を 描 く 」 と い う 理 念 の も と 、 日 南 海 岸 に お け る フ ェ ニ ッ ク ス の 植 樹 や 、 こ ど も の 国 の 開 園 、 え び の 高 原 の 観 光 開 発 、 橘 公 園 の 整 備 等 に 取 り 組 み 、「 宮
崎観光の父」と呼ばれています。
▲岩 切章 太郎 氏( 左端 )
【コラム】 宮崎県沿道修景美化条例
昭 和 4 4 年 ( 1 9 6 9 年 ) に 本 県 が 全 国 に 先 駆 け て 制 定 し た 景 観 に 関する条例。
沿 道 の す ぐ れ た 自 然 景 観 及 び 樹 木 そ の 他 の 植 物 を 保 護 す る と と も に 、 花 木 類 の 植 栽 等 を 行 う こ と に よ っ て 、 沿 道 の 修 景 を 図 ることを目的としています。
▲ 国道220号 宮 崎南 バイ パス の沿 道修 景
【コラム】県民のおもてなしの心
「 の ん び り 」、「温 和」、「お 人 よ し」・ ・ ・ 。こ れ ら は、 宮 崎 県 の県 民 性 とし て 、 よ く 挙 げ ら れ る 気 質 で す 。 こ の よ う な 県 民 性 は 、 観 光 面 に お い て 、 旅 行
者に対する「おもてなしの心(=ホス ピタリティ)」として表れま す。
大 手 旅 行 サ イ ト の 調 査 で は 、「 地 元 の 人 の ホ ス ピ タ リ テ ィ を 感 じた 」 と いう 項目について、本県は、過去10年で8 回10位内にランクインしています。
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「地元の人のホスピタリティを感じた」ランキング
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条例の目的
【美しい宮崎づくり推進条例(抜粋)】
(目的)
第 1 条 こ の 条 例 は 、 美 し い 宮 崎 づ く り に 関し 、 基 本理 念 を 定め 、 県 の責 務 並 び に 市 町 村 、 県 民 及 び 事 業 者 の 役 割 を 明 ら か に す る と と も に 、 そ の 施策 の 基 本 と な る 事 項 を 定 め る こ と に よ り 、 美 し い 宮 崎 づ く り に 関 す る 施 策 を総 合 的 か つ 計 画 的 に 推 進 し 、 も っ て 県 民 の 心 豊 か な 暮 ら し 及 び 活 力 あ る 地 域社 会 の 実現に寄与することを目的とする。
条例では、「『美しい宮崎づくり』を進めることにより、『県民の心豊かな暮らし』
と『活力ある地域社会』の実現に寄与すること」を、その最終的な目的として定め ています。
これは、県民や事業者等の様々な主体が連携して「美しい宮崎づくり」に取り組 むことにより、私たち県民が美しい景観の恩恵を享受しながら幸せに暮らすことが できるとともに、地域自体の価値が向上し、訪れる人が増え、地域に活力が生まれ るという考えによるものです。
3
「美しい宮崎づくり」とは
【美しい宮崎づくり推進条例(抜粋)】
(定義)
第 2 条 こ の 条 例 に お い て、「 美 し い 宮 崎 づ く り 」 とは 、 本 県に お い て、 現 に ある良好な景観を保全すること、新たに良好な景観を創出すること又はこれ らの景観を活用することにより魅力ある地域をつくることをいう。
私たちが認識する「景観」は、山、川、海などの自然や、建築物、道路などの人 工物といった「目に映るもの」はもちろん、小鳥のさえずりや草花の香り、風の心
地よさなど、五感で感じる「印象」なども含めた様々な要素から成り立っています。
そして、私たちは、このような「景観」を通して、住んでいる地域や訪れた地域を 評価しています。
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人口減少と少子高齢化が急速に進み、地域社会の担い手不足が懸念される中、「 美
し い 宮 崎 」 を 創 り 上 げ 、 将 来 の 世 代 に し っ か り と 引 き 継 い で い く た め に は 、 県 や 市 町 村 の 取 組 は も と よ り 、 県 民 や 事 業 者 等 の 多 く の 主 体 の 参 加 に よ る 息 の 長 い 取 組が 必要になります。
【コラム】 景観とは
景観は、地域の歴史や風土、文化や 伝統、そして私たちの暮らしや経済活 動等により形成されるものです。
行政による景観施策はもとより、県 民や事業者など、一人ひとりの工夫で 景観は向上し、私たちの「まち」に対 す る 評 価 も 高 ま り ま す 。
▲宮崎 市役所 前交差点 の景観 (多く の建物や
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基本理念
【美しい宮崎づくり推進条例(抜粋)】
(基本理念)
第 3 条 美 し い 宮 崎 づ く り は 、 良 好 な 景 観 が県 民 共 有の 財 産 であ る と の認 識 の 下 、 現 在 及 び 将 来 に わ た っ て 、 県 民 が 良 好 な 景 観 の 恩 恵 を 享 受 で き るよ う 推 進されなければならない。
2 美 し い 宮 崎 づ く り は 、 地 域 の 良 好 な 景 観 が 有 す る個 性 及 び特 色 を 伸長 さ せ る と と も に 、 県 民 の 地 域 に 対 す る 愛 着 と 誇 り を 醸 成 す る よ う 推 進 さ れな け れ ばならない。
3 美 し い 宮 崎 づ く り は 、 良 好 な 景 観 が 観 光 そ の 他 の地 域 間 交流 の 促 進に 大 き な 役 割 を 担 う も の で あ る こ と に 鑑 み 、 訪 れ る 人 々 に 対 す る も て な し の心 を 持 って推進されなければならない。
4 美 し い 宮 崎 づ く り は 、 良 好 な 景 観 の 保 全 、 創 出 又は 活 用 に関 し 、 理解 を 深 め る こ と 、 自 ら 行 動 す る こ と 、 行 動 す る も の を 支 援 す る こ と 等 の 多 様な 取 組 により推進されなければならない。
5 美 し い 宮 崎 づ く り は 、 県 、 市 町 村 、 県 民 及 び 事 業者 の 適 切な 役 割 分担 及 び 相互の連携により推進されなければならない。
美 し い 宮 崎 づ く り を 推 進 し て い く た め に は 、 県 や 市 町 村 、 県 民 、 事 業 者 が 想 い を共 有し、一体となって取り組むことが重要 です。
こ の た め 、 条 例 で は 、 5 つ の 基 本 理 念 を 定 め て い ま す 。 そ れ ぞ れ に 込 め ら れ た 意味 を分かりやすく表現すると次のとおりで す。
今 を 生 き る 私 た ち の み な ら ず 、 未 来 を 生 き る 子 ど も た ち も 、 美 し い 宮 崎 の景観の恩恵を受けられることが望まれます。
地 域 に 対 す る 愛 着 と 誇 り が 、 魅 力 あ る 地 域 づ く り に 取 り 組 む た め の 原 動 力となります。
実 際 に 行 動 す る こ と は も ち ろ ん で す が 、 景 観 の 保 全 等 に つ い て 理 解 す る こ と や 、 行 動 す る 人 を 支 援 す る こ と な ど も 「 美 し い 宮 崎 づ く り 」 で す 。 一 人ひとりが今できることに取り組むことが大切です。
一 人 ひ と り の 取 組 は 小 さ く て も 、 そ れ が 集 ま る と 大 き な 力 に な り ま す 。 行 政 、 事 業 者 、 県 民 の 皆 様 と が 連 携 し て 、 美 し い 宮 崎 づ く り に 取 り 組 み ま しょう。
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各主体の責務又は役割
美 し い 宮 崎 づ く り を 推 進 し て い く た め に は 、 県 、 市 町 村 、 県 民 、 事 業 者 が そ れ ぞ れ の 責 務 又 は 役 割 を 認 識 し た 上 で 、 相 互 に 連 携 し て 取 り 組 む こ と が 重 要 で す 。
条例では、それぞれの責務や 役割を次のとおり定めています。
(1)
県 の責務
【美しい宮崎づくり推進条例(抜粋)】
(県の責務)
第 4 条 県 は 、 前 条 に 定 め る 基 本 理 念 ( 以 下 「 基 本 理 念」 と い う。) にの っ と り 、 美 し い 宮 崎 づ く り に 関 す る 基 本 的 か つ 総 合 的 な 施 策 を 策 定 し 、 及び こ れ を推進するものとする。
2 県は、広域行政を担う者として、市町村との適切な役割分担を踏まえつつ、
市 町 村 が 実 施 す る 地 域 の 特 性 を 生 か し た 美 し い 宮 崎 づ く り に 関 す る 施策 に 協 力し、及びこれを支援するものとする。
3 県 は 、 美 し い 宮 崎 づ く り に 関 す る 県 民 及 び 事 業 者の 主 体 的か つ 積 極的 な 取 組が促進されるよう必要な措置を講ずるものとする。
4 県 は 、 美 し い 宮 崎 づ く り に 関 す る 施 策 を 効 果 的 に推 進 す るた め 、 県、 市 町 村 、 県 民 及 び 事 業 者 が 相 互 に 連 携 を 図 る こ と が で き る よ う 必 要 な 措 置を 講 ず るものとする。
県は、広域行政の担い手として、基本的かつ総合的な施策の策定・推進、市町 村の施策への協力及び支援、県民・事業者の主体的かつ積極的な取組の促進並び に県、市町村、県民及び事業者の相互連携の推進に必要な措置を講ずる責務を有 します。
(2)
市 町村の役割
【美しい宮崎づくり推進条例(抜粋)】
(市町村の役割)
第 5 条 市 町 村 は 、 基 本 理 念 に の っ と り 、 景 観 行 政 を主 体 的 に担 う 者 とし て 、 県 と の 適 切 な 役 割 分 担 を 踏 ま え つ つ 、 県 、 県 民 及 び 事 業 者 と 連 携 し 、地 域 の 特 性 を 生 か し た 美 し い 宮 崎 づ く り に 関 す る 施 策 を 推 進 す る よ う 努 め るも の と する。
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(3)
県 民の役割
【美しい宮崎づくり推進条例(抜粋)】
(県民の役割)
第 6 条 県 民 は 、 基 本 理 念 に の っ と り 、 そ の日 々 の 暮ら し が 地域 の 景 観の 形 成
に深い関わりを持つことを認識し、美しい宮崎づくりの重要な担い手として、
自 ら 進 ん で 美 し い 宮 崎 づ く り に 努 め る と と も に 、 地 域 社 会 の 一 員 と して 、 地 域 で 行 わ れ る 美 し い 宮 崎 づ く り に 関 す る 取 組 に 参 加 す る よ う 努 め る もの と す る。
2 県 民 は 、 県 及 び 市 町 村 が 実 施 す る 美 し い 宮 崎 づ くり に 関 する 施 策 に協 力 す るよう努めるものとする。
県 民 は 、 美 し い 宮 崎 づ く り の 重 要 な 担 い 手 で す 。 自 宅 周辺 の 掃 除 や花 壇 の 手 入 れ な ど 日 々 の 暮 ら し が 地 域 の 景 観 に 深 く 関 わ っ て い る とい う こ と を認 識 し 、 自 ら 進 ん で 美 し い 宮 崎 づ く り に 努 め る と と も に 、 地 域 で の活 動 に 参 加す る な ど の役割を担います。
(4)
事 業者の役割
【美しい宮崎づくり推進条例(抜粋)】
(事業者の役割)
第 7 条 事 業 者 は 、 基 本 理 念 に の っ と り 、 そ の 事 業 活動 が 地 域の 景 観 の形 成 に 深 い 関 わ り を 持 つ こ と を 認 識 し 、 事 業 活 動 を 行 う に 当 た っ て は 、 周 辺の 景 観 に 十 分 配 慮 す る よ う 努 め る と と も に 、 地 域 社 会 の 一 員 と し て 、 地 域 で行 わ れ る美しい宮崎づくりに関する取組に参加するよう努めるものとする。
2 事 業 者 は 、 県 及 び 市 町 村 が 実 施 す る 美 し い 宮 崎 づく り に 関す る 施 策に 協 力 するよう努めるものとする。
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計画の位置付け
【美しい宮崎づくり推進条例(抜粋)】
(推進計画の策定等)
第8条 知事は、美しい宮崎づくりに関する施策の総合的かつ計画的な推進を図
るため、美しい宮崎づくりの推進に関する計画(以下「推進計画」という。) を定めなければならない。
2 推進計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。
(1) 美しい宮崎づくりの推進に関する施策の方向
(2) 美しい宮崎づくりの推進に関する施策の具体的な内容
(3) 前2号に掲げるもののほか、美しい宮崎づくりの推進に必要な事項
3 知事は、推進計画を定めようとするときは、市町村並びに県民、事業者及び
これらの者が組織する団体(以下「県民等」という。)の意見を反映させるた めに必要な措置を講ずるものとする。
4 知事は、推進計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
5 前2項の規定は、推進計画の変更について準用する。
こ の 計 画 は 、 条 例 第 8 条 第 1 項 の 規 定 に基 づ く 計画 で 、 宮崎 県 総 合 計画 「 未 来み やざき創造プラン」を 具現化するための部門別計画と位置付け られます。
ま た 、 こ の 計 画 は 、「 美 し い 宮 崎 づ く り 」 に 関 し 、 自 然 環 境 や 農 林 水 産 業 、 歴 史 ・ 文 化 、 ま ち づ く り な ど 、 各 分 野で 取 り 組む べ き 施策 の 方 向や そ の 具 体的 な 内 容を 明 ら か に す る も の で あ り 、 県 、 市町 村 、 県民 及 び 事業 者 の 共通 の 指 針 とな る も ので す。
第
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計画の期間
平成29年度(2017年度)から平成38年度(2026年度)まで(10年間)
美 し い 宮 崎 の 景 観 は 、 先 人 た ち が 自 然 と 共生 し た 暮ら し の 中で 、 世 代 を超 え て 守 り 、 育 ん で き た も の で す 。 こ の た め、 今 を 生き る 私 たち も 、 長期 的 な 展 望に 立 っ て 「 美 し い 宮 崎 づ く り 」 に 取 り 組 み 、県 民 共 有の 財 産 であ る 美 しい 景 観 を 将来 の 世 代 に引き継がなければなりません。
一 方 で 、足 も と に目 を 移 すと 、 平 成 32年 ( 2 02 0年 )に は 、 東京 オ リ ン ピッ ク ・ パ ラ リ ン ピ ッ ク が 開 催 さ れ る ほ か 、 県内 に お いて も 国 民文 化 祭 及び 全 国 障 害者 芸 術 ・ 文 化 祭が 開 催 され ま す 。さ ら に 、平 成 3 8年 (2 02 6年 ) に は、 国 民 体育 大 会 及 び全 国 障 害 者 ス ポ ー ツ 大 会 の 本 県 で の 開 催が 見 込 まれ て お り、 こ れ らの 大 き な イベ ン ト を 見据えての着実な準備が求められているところです。
こ れ ら の こ と か ら 、本 計 画 は、 平 成 29年 度 (2 017年 度 ) を初 年 度 と し、 国 民 体育 大 会 等の 本 県 開催 が 見 込ま れ る 平成 3 8年度 ( 202 6年 度) を 目 標 年次 と す る1 0か 年計 画とします。
第2章
景観の現状と課題
1
本県の景観特性
(1)
自 然
本 県 は 、 豊 か な 自 然 環 境 に 恵 ま れ て い ま す 。 こ れ ら の 自 然環 境 は 、 昭和 9 年 に 我 が 国 で 最 初 の 国 立 公 園 に 指 定 さ れ た 霧 島国 立 公 園( 現 : 霧島 錦 江 湾 国立 公 園 ) をはじめ、県内各地で自然公園等に指定され、大切に保全されています。
また、近年は、平成22年に霧島地域が日本ジオパークに認定されたのをはじめ、
平 成 24 年 に 綾 地 域 が 、平 成 29 年 に祖 母 ・ 傾・ 大 崩 地域 が 、 それ ぞ れ ユ ネス コ エ コ パ ー ク に 登 録 さ れ る な ど 、 本 県 の 自 然 の 価値 が 国 内外 に 認 めら れ 、 注 目度 も 高 ま っています。
県内の自然公園等
○ 国立公 園 :霧 島錦 江湾 国立 公園
○ 国定公 園 :日 南海 岸国 定公 園、 祖母 傾国 定公 園、 日豊 海岸 国定 公園 、
九 州中 央山 地国 定公 園
○ 県立自 然 公園 :祖 母傾 県立 自然 公園 、尾 鈴県 立自 然公 園、 西都 原杉 安峡 県立 自然 公園 、
母 智丘 関之 尾県 立自 然公 園、 わに つか 県立 自然 公園 、矢 岳高 原県 立自 然公 園
○ 自然環 境 保全 地域 : 樫 葉自 然環 境保 全地 域、 掃部 岳北 部自 然環 境保 全地 域
かしば かも ん だけ
○ 緑地環 境 保全 地域 : 森 谷観 音緑 地環 境保 全地 域、 大斗 滝 緑地 環境 保全 地域 、
もりや おせりのたき
三 之宮 峡緑 地環 境保 全地 域、 長谷 観音 緑地 環境 保全 地域
はせ
○ 森林セ ラ ピー 基地 :日 之影 町、 綾町 、日 南市 北郷 町
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県内の景観に係る主な文化財
○ 国指定 名 勝及 び天 然記 念物 :五 箇瀬 川峡 谷( 高千 穂峡 )
○ 国指定 名 勝: 妙国 寺庭 園、 比叡 山及 び矢 筈岳 、尾 鈴山 瀑布 群、 鵜戸
○ 国指定 特 別天 然記 念物 :青 島亜 熱帯 植物 群落 、都 井岬 ソテ ツ自 生地
○ 国指定 天 然記 念物 :ノ カイ ドウ 自生 地、青島 の隆 起海 床と 奇形 波触 痕、幸 島サ ル生 息地、
湯 ノ 宮 の 座 論 梅 、 高 岡 の 月 知 梅 、 石 波 の 海 岸 樹 林 、 虚 空 蔵 島 の 亜 熱 帯
こくぞう じま
林 、 岬 馬 及 び そ の 繁 殖 地 、 双石 山 、甑 岳 針 葉 樹 林 、 川 南 湿 原 植 物 群
ぼろいし こしきだけ
落 、関 之 尾の 甌穴
○ 県指定 名 勝: 須木 の滝 (ま まこ 滝)、乙 島 、行縢 山、 鬼神 野・ 栂 尾溶岩 渓谷
むかばき きじ の つ が お
○ 県 指 定 天 然 記 念 物 : 鵜 戸 千 畳 敷 奇 岩 、 白 岩 山 石 灰 岩 峰 植 物 群 落 、 ア カ ウ ミ ガ メ 及 び そ の
産 卵地 、 権現 崎の照 葉 樹林
▲霧 島錦 江湾 国立 公園( 韓国 岳~ 高千 穂峰)
(え びの 市・ 小林 市・ 高原 町・ 都城 市)
▲名勝 「五 箇 瀬川峡 谷( 高 千穂 峡)」
(高 千穂 町)
▲青 島( 亜熱 帯植 物群 落、 鬼の 洗濯 板)( 宮崎 市)
▲ 名勝 「尾 鈴山 瀑布 群( 矢研 の滝)」
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【コラム】ジオパーク
「 ジ オ パ ー ク 」 は 、「 地球 ・ 大 地 ( = ジ オ : G e o )」 と 「 公 園 ( = パ ー ク : P a r k ) と を 組 み 合 わ せ た 言 葉 で 、「 大 地 の 公 園 」 を 意 味 し ま す 。 地 形 、 地 質 、 生 態 系 等 の 遺 産 を 保 護 し 、 研 究 に 活 用 す る と と も に 、 教 育 や 観 光 な ど 地 域 の 振 興 に 生 か す こ と を 目 的 と し て 、 平 成 2 7 年 に ユ ネ スコが正式に事業化しました。
国 内 で は 、 平 成 2 9 年 7 月 現 在 、 日 本 ジ オ パ ー ク 委 員 会 が 認 定 し た 「 日 本 ジ オ パ ー ク 」 が 4 3 地 域 あ り ( そ の う ち の 8 地 域 は 、「 ユ ネ ス コ 世 界 ジ
オパーク」にも認定。)、宮崎県に関係するものとしては、平成22年に「 霧
島」が日本ジオパークに認定されています。
▲ 御池 (都 城市 、高 原町) ▲ 関之 尾の 滝( 都城 市)
【コラム】ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)
ユ ネ ス コ エ コ パ ー ク は 、 生 態 系 の 保 全 と 持 続 可 能 な 利 活 用 の 調 和 ( 自 然 と 人 間 社 会 の 共 生 ) を 目 的 に 、 昭 和 5 1 年 か ら ユ ネ ス コ が 開 始 し た 事 業 です。
登 録 地 域 は 、 地 域 の 豊 か な 生 態 系 や 生 物 多 様 性 を 保 全 し 、 自 然 に 学 ぶ と 共 に 、 文 化 的 に も 経 済 ・ 社 会 的 に も 持 続 可 能 な 発 展 を 目 指 す モ デ ル と して国際的にも注目されています。
国 内 で は 、 平 成 2 9 年 7 月 時 点 で 9 地 域 が 登 録 さ れ て お り 、 宮 崎 県 に 関 係する地域として「綾」と「祖母・傾・大崩」の2地域が含まれています。
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歴 史・文化
本 県 は 、 日 向 神 話 ゆ か り の 地 や 、 西 都 原 古 墳 群 の よ う な 古代 の 息 吹 を今 に 伝 え る 貴 重 な 文 化 的 遺 産 、 時 代 と と も に 形 成 され て き た重 要 伝 統的 建 造 物 群保 存 地 区
のまちなみ等が各地に残り、地域の歴史を知る上での貴重な資料となっています。
ま た 、 人 々 の 手 で 代 々 伝 え ら れ て き た 各 地 の 神 楽 や 祭 り など の 情 景 は、 地 域 固 有の歴史を継承する重要な宝になっています。
▲天 安 河 原( 高千 穂町 ) ▲鵜 戸神 宮( 日南 市)
あまのやすかわら
▲319基 の古 墳 が集ま る西 都 原古 墳群( 西都 市 )
▲銀 鏡神 楽( 西都 市) ▲都 井 の火祭 り( 串間 市)
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【コラム】重要伝統的建造物群保存地区
伝 統 的 建 造 物 保 存 地 区 ( 以 下 「 伝 建 地 区 」 と い う 。) 制 度 は 、 歴 史 的 な 集 落 ・ 町 並 み を 保 存 す る 取 組 を 支 援 す る た め 、 昭 和 5 0年 の 文 化 財 保 護 法 改 正 で 創 設 さ れ ま し た 。 市 町 村 は 、 伝 建 地 区 を 決 定 し 、 地 区 内 の 保 存 事 業 を 計 画 的 に 進 め る た め 、 保 存 条 例 に 基 づ き 、 保 存 計 画 を 定 め ま す 。 国 は 、 市 町 村 か ら の 申 し 出 を 受 け て 、 我 が 国 に と っ て 価 値 が 高 い と 判 断
したものを重要 伝統的建造物群保存地区(以下「 重伝建地区」という。)
に選定します。
平 成 2 9 年 2 月 2 3 日 現 在 、 重 伝 建 地 区 は 、 4 3 道 府 県 9 2 市 町 村 に 所 在 す る 1 1 2 地 区 と な っ て い ま す 。 県 内 で は 、 昭 和 5 2 年 に 日 南 市 飫 肥 ( 城 下 町 ) が 九 州 で 最 初 に 選 定 さ れ た の を は じ め 、 日 向 市 美 々 津 ( 港 町 )、 椎 葉 村 十根川(山村集 落)の計3地区が重伝建地区に選定され ています。
▲ 飫肥 藩5 万1 千石 の城 下町 の風 情漂 う ▲上 方と の交 易で 栄え た往 時を しの ばせ る
飫肥 のま ちな み( 日南 市) 美 々津 のま ちな み( 日向 市)
▲ 椎葉 型と いわ れる 建 築様式 の民 家 や石 垣
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営 み・生業・集落
人 々 の 営 み や 生 業 と と も に 育 ま れ て き た 田 畑 や 里 山 、 漁 港、 集 落 な どが 醸 し 出 す景観は、県民に懐かしさや郷愁を抱かせる原風景です。
県 内 に は 、 農 林 水 産 業 を 中 心 と し て 、 そ の 土 地 の 気 候 風 土に 根 ざ し た営 み や 生 業 か ら な る 景 観 が 見 ら れ る と と も に 、 住 民の 方 々 の手 に よ って 景 観 の 保全 や 地 域 の活性化につながる活動が幅広く展開されています。
近 年 、 こ う し た 景 観 の 価 値 が 認 め ら れ 、 平 成 25 年に は 「 酒谷 の 坂 元 棚田 及 び 農
山村景観(日南市)」が国の重要文化的景観に選定されたほか、平成27年には「高
千穂郷・椎葉山地域」が世界農業遺産に認定されています。
▲ 田を 守り 豊作 をも たら す「 田 の神 さあ」 ▲ 里山 の風 景が 広が る高 岡町 和 石 (宮 崎 市)
よれし
( えび の市 )
▲ 湖水 ケ池 のハ ス( 新富 町) ▲ 北浦 町地 下地 区の 茶畑 (延 岡市 )
じ げ
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【コラム】重要文化的景観
文 化 的 景 観 と は 、 棚 田 や 里 山 な ど の よ う に 、 地 域 に お け る人 々 の 生活 又 は 生 業 及 び そ の 地 域 の 風 土 に よ り 形 成 さ れ た 景 観 地 で 、 我 が 国 民 の 生 活 又 は 生 業 の 理 解 の た め に 欠 く こ と の で き な い も の で す 。 平 成 1 6年 の 文 化 財 保 護 法 の 改 正 に よ り 、 文 化 的 景 観 の 中 で も 特 に 重 要 な も の を 、 都 道 府 県 又 は 市 町 村 の 申 出 に 基 づ き 、「 重 要 文 化 的 景 観 」 と し て 選 定 す る 制 度が創設されま した。
平成29年2月9日現在、全国で51件の重要文化的景観が選 定されており、
県 内 で は 、「 酒 谷 の 坂 元 棚 田 及 び 農 山 村 景 観 ( 日 南 市 )」 の 1件 が 選 定さ れています。
▲酒 谷の 坂元 棚田 (日 南市 )
【コラム】世界農業遺産
世界農業遺産(Globally Important Agricultural Heritage Systems ( G I A H S )) は 、 伝 統 的 な 農 業 ・ 農 法 と そ れ に よ っ て 育 ま れ た 文 化 や 土 地 景 観 、 生 物 多 様 性 に 富 ん だ 世 界 的 に 重 要 な 地 域 に つ い て 、 そ れ ら の 保 全 と 持 続 的 な 活 用 が 図 ら れ る こ と を 目 的 と し て 、 国 連 食 料 農 業 機 関 ( F A O ) が 認 定 す る も の で あ り 、 平 成 2 9 年 2 月 1 日 現在 、 世 界で は 17 か国38地域、日本では8地域が認定されています。
平 成 27 年 1 2 月 に 認 定 さ れ た 高 千 穂 郷 ・ 椎 葉 山 地 域 で は 、 針 葉 樹 と 広 葉 樹 で 構 成 さ れ る モ ザ イ ク 林 等 に よ る 森 林 管 理 や 伝 統 的 な 焼 畑 農 業 、 山 腹 水 路 に よ る 棚 田 で の 米 作 り な ど の 複 合 的 な 農 林 業 シ ス テ ム 、 さ ら に は 神 楽などの特色ある伝統文化が受け継がれています。
▲針 葉樹と 広 葉樹 が織 りな す ▲ 棚田 が広 がる 風景 (高千 穂 町)
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都 市
本 県 で は 、 平 野 部 を 中 心 に そ の 土 地 の 気 候 風 土 を 土 台 に して 都 市 が 発達 し て い ま す 。 都 市 と 一 言 に 言 っ て も 、 そ の 中 に は、 心 地 よい 住 空 間と し て の 住宅 地 や 買 い 物 を 楽 し む 場 と し て の 商 業 地 、 憩 い の 空間 で あ る公 園 や 河川 な ど 、 様々 な 空 間 が あ り ま す 。 そ こ に は そ の 土 地 の 気 候 風 土と 相 ま った 建 築 物や 通 り を 行き 交 う 人 び と の 姿 な ど 様 々 な 景 観 構 成 要 素 が 存 在 し、 そ の 街な ら で はの 表 情 を 生み 出 し て います。
▲ 橘 通 り ( 宮 崎 市 ) ▲ 山 下 新 天 街の 七 夕 まつ り ▲ 美々 津 の路 地 「 ツ キヌ ケ 」
(延 岡市) (日 向市 )
▲大 淀川 と橘 公園 (宮 崎市 ) ▲早 水公 園の アヤ メ( 都城 市)
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【コラム】ワシントニアパームの植替え
宮 崎 市 中 心 部 か ら KI RI SH IM Aヤ マ ザ ク ラ 宮 崎 県 総 合 運動 公 園 周辺 に 至 る ま で 、 国 道 1 0 号 ・ 2 2 0 号 の 中 央 分 離 帯 に は 、 約 8 4 0 本 の ワ シ ン ト ニ ア パ ー ム が 立 ち 並 ん で い ま す 。 こ の 並 木 は 南 国 宮 崎 を 象 徴 す る 景 観 で す が 、 近 年、木の成長に より維持管理が困難になっていました。
こ の た め 、 管 理 者 で あ る 国 土 交 通 省 は 、 後 世 に こ の 景 観 を 残 し て 欲 し い と の 市 民 の 意 見 を 尊 重 し 、 平 成 2 9 年 5 月 、 ワ シ ン ト ニ ア パ ー ム を 若 木 に植え替える工 事に着手しました。
多 く の 市 民 に 愛 さ れ る ふ る さ と の 景 観 が 、 し っ か り と 次 世 代 に 受 け 継 がれようとして います。
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景観を取り巻く環境の変化
(1)
人 口減少、少子高齢化の進行
我が国の総人口 は平成20年( 推計人口)をピークと して減少傾向に転じており、
少子高齢化の進行はこれからも継続し ていくものと予測されています。
ま た 、 本 県 の 人 口 も 平 成 8 年 ( 推 計 人 口 ) 以 降 減 少 が 続く と と も に、 高 齢 化も 全国平均より約5年早く進んでいます 。
宮崎県総合計画「 未来みやざき創造プラン」( 平成27年7月改定宮崎県)では、
今後もこの傾向が続くと仮定した場合、平成42年(2030年)に人口97万9千人(20 10年 113 万5 千 人 、同 年 比 13.7 %減 )、 人 口構 成 に つい て は 、生 産 年 齢 人口 (15~ 64歳)52%(2010年比7% 減)、高齢者人口( 65歳以上)36%(2010年比 10%増) になると推計しています。
こ の よ う な 急 激 な 人 口 減 少 と 人 口 構 成 の 変 化 は 、 地 域 経済 に 大 き な影 響 を 与え る こ と は も と よ り 、 人 と 人 と の つ な が りの 希 薄 化を も た らし 、 景 観 を守 っ て きた 地域の共同活動等のさらなる衰退を招 くと考えられます。
こ の た め 、 景 観 施 策 の 推 進 に 当 た っ て は 、 人 口 減 少 ・ 少子 高 齢 化 によ る 地 域の 担 い 手 不 足 を は じ め と し た 社 会 情 勢 の 変化 を 踏 まえ 、 持 続可 能 な 地 域づ く り とい う視点を持って進めていくことが求め られています。
年齢 3区分別人口の推移(昭和25年~平成27年)
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平成42年(2030年)の宮崎県に関する推計
2010年 ケース1 ケース2
人口 万人 113.5 97.9 101.9
~14歳 14% 12% 14%
15~64歳 60% 53% 52%
65歳 26% 36% 34%
うち75歳~ 14% 22% 21%
就業 人口 万人 53.1 41.5 45.0
域内総 生産 億円 34,958 27,318 32,576
1 人 当 た り 所 得 万円 221 200 229
○ ケ ース1
人 口 動 態 ~ 各 年 齢 階 層 ご と の 自 然 増 減 を 現 状 と ほ ぼ 同 じ 、 社 会 増 減 率 を 今 後 も 収 束
し ない もの と仮 定。
就 業者 数 ~ 各年 齢階 層ご との 就業 率を 現状 とほ ぼ同 じと 仮定 。
生 産額 ~ 就業 者1 人当 たり の生 産額 を現 状と ほぼ 同じ と仮 定。
県 民所 得 ~ 生産 額に 対す る県 民所 得の 割合 を現 状と ほぼ 同じ と仮 定。
○ ケ ース2
2030年 まで に段階 的 に次 の条件 を満 た す場 合
➀ 合 計特 殊出 生率 ~ 2 .0 7
➁ 若 年層 の社 会減 ~ 3 0% 抑制
③ 非 就業 者の 経済 活動 への 参加
・ 60歳代 の就 業率 ~ 6 0%
・ 若 年層 、中 堅層 の失 業の 減
④ 経 済活動 の生 産 性 ~ 1 0% 向 上
(2)
人 々の豊かさに対する価値観の変化
市 場 や 社 会 の 成 熟 化 に 伴 い 、 人 々 の 生 活 意 識 や 価 値 観 はま す ま す 多様 化 し てお
り、「豊かさ」の質の充実 も今まで以上に重要視されるようになっ ています。
内 閣 府 の 「 国 民 生 活 に 関 す る 世 論 調 査 」 に よ る と 、「 物 質 的 に あ る 程 度 豊 か に な っ た の で 、 心 の 豊 か さ や ゆ と り の あ る生 活 に 重き を 置 きた い 」 と する 人 の 割合 が 、「 ま だ ま だ 物 質 的 な 面 で 生 活 を 豊 か に す る こ と に 重 き を 置 き た い 」 と す る 人 の割合を大きく上回っており、今後も この傾向は続くものと思われます。
これからは心の豊かさか、まだ物の豊かさか
出典 :内 閣府 「国 民生 活に関 する世 論調 査」(平成 28年 )
( 注 ) 心 の 豊 か さ → 物 質 的 に あ る 程 度 豊 か に な っ た の で 、 こ れ か ら は 心 の 豊 か さ や ゆ と り の あ る 生 活 を す る こ と に 重 き を お
き たい 。
物 の豊 かさ →まだ まだ 物質 的な 面で生 活を 豊か にす ること に重 きを おき たい 。
ま た 、 宮 崎 県 が 平 成 2 7 年 度 に 実 施 し た 「 宮 崎 県 県 民 意 識 調 査 」 に よ る と 、「 あ な た に と っ て 『 豊 か さ 』 と は 何 で す か ? 」 と の 問 い に 対 し 、「 心 身 の 健 康 」 を 挙 げ た 人 の 割 合 が 最 も 高 く 、「 家 族 や 周 囲 と の 人 間 関 係 」 を 挙 げ た 人 の 割 合 が 3 番
目に、「時間的なゆとり」 を挙げた人の割合が7番目に高くなって います。
こ の こ と か ら 、 県 内 で も 、 物 質 的 な 面 以 外 の 「 豊 か さ 」を 求 め る 人が 多 い こと が伺えます。
「 豊 か さ 」 に 対 す る 価 値 観 は 、 人 々 が 何 に 生 き が い を 求 める か に も 大き く 影 響 を 与 え ま す 。 県 民 一 人 ひ と り が 生 き が い を持 ち 、 いき い き と日 々 を 過 ごす た め に も 、 多 く の 方 の 参 加 の も と に 良 好 な 景 観 によ る 地 域づ く り を進 め 、 心 豊か に 暮 ら
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あなたにとって「豊かさ」とは何ですか?
出典: 宮崎 県 「平成27年 度宮 崎県 県民 意識 調査」(平 成28年2月 )
(注1)イメ ージ に近 いも のを3 つま で選 択
(注2)回答 者数 (n)=1435
(3)
環 境意識の向上
近 年 、 環 境 問 題 に 高 い 関 心 を 持 ち 、 自 ら 積 極 的 に 環 境 問 題の 解 決 に 向け た 取 組 を行う個人、企業、市民団体などが増えています。
環 境省 の「 環 境 に 優 し い ラ イ フ ス タ イ ル 実 態 調 査 」 に よ る と 、 各 種 の 環 境 問題 に 対 す る 考 え 方 へ の 意 見 に つ い て 、 ほ とん ど の 項目 で 肯 定的 な 意 見 が大 勢 を 占め ており、今後もこの傾向は続くものと 思われます。
環境問題に対する考え方への意見
*1 S N S : ソ ー シ ャ ル ・ ネ ッ ト ワ ー キ ン グ ・ サ ー ビ ス ( S ocial Networking Service) の こ と 。 参 加
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旅 行者のニーズの多様化
平 成 2 7年 宮 崎 県 観 光 入 込 客 統 計 調 査 ( 宮 崎 県 観光 推 進 課) に よ る と、 本 県 を訪 れ る 旅 行 者 の 旅 行 目 的 の ト ッ プ は 、「 自 然 ・ 風 景 ・ 名 所 を 楽 し む 旅 」 で あ り 、 特 に 県 外 客 で は 64 .1% を 占 め て いま す 。 これ は 、 自然 な ど の本 県 の 景 観が 魅 力 的で あ る こ と の 証 左 で あ り 、 本 県 観 光 を 考 える 上 で 、景 観 を 生か す と い う視 点 が 非常 に重要であることを示しています。
一 方 で 、 個 人 の 価 値 観 や ラ イ フ ス タ イ ル の 多 様 化 に よ り、 従 来 か らの 物 見 遊山 的 な 団 体 旅 行 が 減 少 す る 一 方 、 地 元 の 人と の ふ れあ い や 、そ こ で し かで き な い体 験 を 求 め 、 家 族 、 友 人 等 と い っ た 少 人 数で の グ ルー プ 旅 行を 楽 し む 人が 増 加 して います。
ま た 、 平 成 2 4 年 に 総 務 省 が 実 施 し た 「 I C T 基 盤 ・ サ ー ビ ス の 高 度 化 に 伴 う 利 用 者 意 識 の 変 化 等 に 関 す る 調 査 研 究 」 に よる と 、 イン タ ー ネッ ト の 普 及を 背 景 に、 観 光 情 報 を イ ン タ ー ネ ッ ト で 入 手 す る 人の 割 合 が高 い と いう 調 査 結 果が 出 て いま す。
さ ら に 、 近 年 は 気 軽 に 画 像 を 発 信 で き る S N S *1
の 普 及 に 伴 い 、 特 に 若 年 層 を 中 心 と し て 、 S N S を 介 し て 見 た 場 所 に惹 か れ て出 か け ると い っ た 、S N S をき
ひ
っかけとした旅行需要が新たに生まれ ています。
地 域 固 有 の 良 好 な 景 観 を 生 か し た 活 力 あ る 地 域 づ く り を進 め る た めに は 、 こう した動向に対応した施策の推進が求め られます。
本県を訪れる旅行者の目的
自 然 ・ 風 景 味 ・ シ ョ ッ 温 泉 ・ 保 神 話 ・ 伝 説 ス ポ ー ツ ・ ビ ジ ネ ス そ の 他 の
・ 名 所 を 楽 ピ ン グ を 楽 養 を た ず ね る レ ク リ エ ー ・ 帰 省 兼 観光
しむ旅 しむ旅 旅 ション活動 観光
県内 客 39.5% 19.1% 10.4% 4.2% 8.1% 0.4% 6.7%
県外 客 64.1% 15.0% 17.3% 17.4% 7.0% 1.0% 7.2%
合 計 50.8% 17.2% 13.6% 10.3% 7.6% 0.7% 6.9%
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情報種類別の入手メディア
出典:総務省「ICT基盤・サービスの高度化に伴う利用者意識の変化等に関する調査研究」(平成24年)
(注 )イ ン タ ー ネ ッ ト は 、「 報 道/文 字 サ イ ト 」「 報 道/映 像 サ イ ト 」「 そ の 他 一 般 映 像 サ イ ト 」「 イ ン タ ー ネ ッ ト ラ ジ オ 」「 ソ ー
シ ャル メディ ア」「 行政 機関 ・企 業サイ ト」「 その 他一 般サイ ト 」のい ずれ かを 選ん だ場合 の割 合
SNSがきっかけとなったお出かけ・旅行
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交 流圏域の拡大
本県の交通環境も大きく変化しています。
ま ず 、 空 路 で は 、 平 成 2 7 年 3 月 に 3 路 線目 の 国 際線 と な る宮 崎 - 香 港線 が 就 航 し た ほ か 、 国 内 線 に お い て も 同 年 8 月 に 初の L C C( 低 コ スト 航 空 会 社) 路 線 と な る 宮 崎 - 関 西 線 が 就 航 し ま し た 。 ま た 、海 路 で は、 多 く の外 国 人 旅 行者 を 乗 せ た ク ル ー ズ 船 の 寄 港 が 増 加 し てい ま す 。さ ら に 、陸 路 に お いて も 、 平成 2 8年 4 月 に 東 九 州 自 動 車 道 が 北 九 州 市 か ら 宮 崎 市 まで つ な がっ た ほ か、 地 域 色 豊か な 観 光 列車を目当てに県外から訪れる方も増えています。
こ の よ う な 移 動 の 広 域 化 や 移 動 時 間 の 短 縮 は 、 国 内 外 の 多く の 方 々 を本 県 に 招 き 入 れ る 契 機 と な る 一 方 で 、 日 帰 り や 本 県で の 観 光後 に 他 県に 移 動 し 宿泊 す る 通 過型の観光旅行の増加につながるおそれもあります。
こ の よ う な こ と か ら 、 県 内 に 一 日 で も 長 く 滞 在 し 、 本 県 の良 さ を 十 分に 感 じ て いただけるような魅力ある観光地・地域づくりを進めることが求められます。
▲油 津港 に入 港 するク ルー ズ船 ▲東 九 州自 動車 道「 日 向- 都 農」開 通式( H26.3.16)
全国の観光入込客数比較
資料: 観光 庁 「全国 観光 入 込客 統計」( 平成27年)
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景観法に基づく取組の状況
平 成 16 年 に 景 観 法 が 制定 さ れ たこ と を 受け 、 県 では 、 平 成 19年 4 月 に 、景 観 形 成 に 関 す る 基 本 的 な 考 え 方 や 方 向 性 を明 ら か にし た 「 宮崎 県 景 観形 成 基 本 方針 」 を 策 定 し 、 景 観 を キ ー ワ ー ド と し た 持 続的 か つ 活力 あ る 宮崎 県 の 創造 に 取 り 組ん で き ま した。
ま た 、 県 内 の 市 町 村 に お い て も 、 良 好 な 景観 形 成 の取 組 が 着実 に 進 め られ て い ま す 。 平 成 2 7年 3 月 に は 、愛 媛 県 に 次い で 全 国で 2 番 目の 早 さ で全 て の 市 町村 が 景 観 行 政 団 体 ( 景 観 法 に 基 づ い て 良 好 な景 観 形 成の た め の具 体 的 な施 策 を 実 施し て い く 自治体)に移行しました。
県内における景観形成とその効果の事例
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■事例2
一 方 、 現 在 、 国 に お い て は 、 外 国 人 旅 行 者数 や 日 本人 国 内 旅行 消 費 額 の増 加 に つ な げ よ う と 、 国 立 公 園 の 「 ナ シ ョ ナル パ ー ク」 と し ての ブ ラ ンド 化 、 滞 在型 農 山 漁 村 の 確 立 、 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 受 入体 制 の 緊急 整 備 など を 柱 とす る 「 明 日の 日 本 を 支える観光ビジョン」に基づき、各種政策が推進されています。
こ の 「 明 日 の 日 本 を 支 え る 観 光 ビ ジ ョ ン 」で は 、 景観 も 重 要な 施 策 と 位置 付 け ら れ て おり 、 平 成3 2年 ( 20 20 年) ま で に 全国 の 都 道府 県 、 全国 の 半 数の 市 区 町 村で 景 観計画を策定するという数値目標が掲げられているところです。
こ の よ う に 全 国 各 地 で 景 観 計 画 に 基 づ く 良好 な 景 観形 成 が 進め ら れ る 中、 地 域 間 競争を勝ち抜くためには、全市町村
※
が早期に景観計画を策定し、それぞれの市町村 が 地 域 の 実 情 に 応 じ た 景 観 施 策 を 展開 す る とと も に 、相 互 に 連携 し て 美 しい 宮 崎 づ くりを推進していく必要があります。
※
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【コラム】 明日の日本を支える観光ビジョン
政 府 は 、 次 の 時 代 の 新 た な 目 標 を 定 め る と と も に 、 必 要 な 対 応 の 検 討 を 行 う た め 、「 明 日 の 日 本 を 支 え る 観 光 ビ ジ ョ ン 構 想 会 議 」 を 開 催 し 、
平成28年3月、「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定しました。
こ こ で は 、 景 観 計 画 の 策 定 も 重 要 な 施 策 と し て 位 置 付 け ら れ て お り 、 平 成 3 2 年 ( 20 2 0年 ) を 目 途 に 、 原 則 と し て 全 都 道 府県 と 全 国 の半 数 の 市 区町村で景観計画を策定するという数値目標が定められています。
第
2
章
景
観
の
現
状
と
課
題
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景観に対する県民等の意識
宮崎県では、平成28年度、県民や本県を旅行で訪れたことがある方などを対象に、
「 美 し い 宮 崎 づ く り に 関 す る ア ン ケー ト 」 を実 施 し まし た 。 この ア ン ケ ート 結 果 に よ る と 、 宮 崎 の 景 観 を 美 し い と 感 じ ま す か 」 と の 問 い に 対 し 、「 感 じ る 」 又 は 「 多 少 感 じ る 」 と 回 答 し た 方 が 約 9 割 を占 め 、 多く の 方 が本 県 の 景観 に 好 印 象を 抱 い て いることが分かります。
宮崎の景観を美しいと感じますか
資 料: 宮崎 県「 美し い宮 崎づ くり に関 する アン ケー ト」( 平成28年7月)
(注)回答者の現住地 県内:93%、 県外:7%
ま た 、 宮 崎 県 が 平 成 2 7 年 度 に 実 施 し た 「 宮 崎 県 県 民 意 識 調 査 」 に よ る と 、「 あ な た は 、 宮 崎 の どの よ う な風 景 が 美し い と 思い ま す か。」と の 問 いに 対 し て、「自 然 の 風 景 」 を 挙 げた 方 が 90 .6% に も 上 って い ま す。 山 や 川、 海 な ど、 本 県 の 恵ま れ た 自
然を美しいと感じている方が多いようです。「歴史的な趣の残る風景」についても、
4 割 近 く の 方 が 美 し い と 回 答 し て いま す 。 日向 神 話 ゆか り の 地や 各 地 の 歴史 的 な ま ちなみも美しいと感じられているようです。
一 方 で 、「 魅 力 あ る 市 街 地 の 風 景 」 や 「 風 景 に 調 和 し た 公 共 施 設 」 を 美 し い 風 景 と し て 挙 げ た 方 は 1 0 % 未 満 と な っ て お り 、「 市 街 地 」 や 「 公 共 施 設 」 の 景 観 に つ い ては、今後一層の取組が必要であり、伸びしろが大きいとも言えます。
あなたは、宮崎のどのような風景が美しいと思いますか
出典 : 宮崎 県「 平成27年 度 宮崎 県県 民意 識調 査」( 平成28年2月)
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景
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と
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題
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課題
美 し い 宮 崎 づ く り の 推 進 す る に 当 た っ て は、 ま ず 、本 県 の 「強 み 」 は 何か を 見 極 め 、 そ れ を 伸 ば す こ と が 重 要 で す 。ま た 、 一方 で は 、本 県 の 「弱 み 」 を 克服 す る こ とも重要です。
こ の こ と か ら 、 こ れ ま で 見 て き た 現 状 や 環境 の 変 化を 踏 ま え、 美 し い 宮崎 づ く り を 進 め る に 当 た っ て の 課 題 を 、「『 強 み 』 を 伸 ば す 」 と 「『 弱 み 』 を 克 服 す る 」 と い う2つの視点で整理すると、次のようになります。
(1)
「強み」を伸ばす
【強み】
・美しい自然景観
・神話や歴史などが感じられる景観 ・自然との共生によって生み出された文化 ・魅力的な食材等を生産する農山漁村の営み ・沿道修景美化など、先人たちの先駆的な取組
・あたたかい県民性 など
【課題】
○ 本県の自然や歴史、文化等をしっかりと守り、将来の世代に継承する。
○ 本 県 の美 し い 景観 を さ ら に磨 き 上 げ、 県民 が愛 着と 誇り を持 って 心 豊か に 暮らせるような魅力ある地域づくりにつなげる。
○ 本 県 の景 観 の 魅力 を 発 信 する と と もに 、旅 行者 のニ ーズ を踏 まえ た 体験 型 観光メニュー等を提案することなどにより、旅行者を増やす。
○ 県民性を生かし、旅行者をもてなす。
(2)
「弱み」を克服する
【弱み】
・ 全国平均より早く進行している人口減少や少子高齢化に伴う地域の担い手不 足 ・多 様 化 する 観 光 客の ニ ー ズ への 対 応 (景 観整 備、 交通 環境 整備 、観 光 メニ ュ
ーの提供など)の遅れ
・知名度不足 など
【課題】
○ 環境意識の高まりを景観の保全等の活動につなげる(担い手の確保)。
○ 県民の関心を高め、集落やまち単位で景観まちづくりを展開する。
○ 様々な主体が景観を守り、育てる仕組み(連携・支援体制)をつくる。
○ 景観 法 の 活用 な ど 景観 施 策 の 推進 と 広 域景 観 の 保全 及 び 創出 に 向 け た市 町 村間の連携を進める。
○ 美 し い景 観 を 、地 域 固 有 の価 値 あ るも のと して 、国 内外 に対 し、 イ ンタ ー ネット等を活用して効果的に情報発信する。
第3章
目指すべき姿
愛着と誇りを持てる「美しい宮崎」の創造と継承
本県は美しい景観の宝庫です。緑豊かな山々や清らかな河川、雄大な海、それら を背景として広がる田園風景や集落の景観、そこで営まれる生活文化や神話の世界 を今に伝える神楽などは、私たちに郷土への愛着と誇りを抱かせます。
これらは、先人たちが自然と共生した暮らしの中で、世代を超えて守り、育んで きた、県民共有の貴重な財産です。
その恩恵を享受する私たちのみならず、子や孫たちの世代も愛着と誇りを持って 郷土に暮らし続けられるよう、私たちは、受け継いだ景観を守ることはもちろんの こと、より価値の高いものへと磨き上げ、地域資源として観光をはじめとした地域 間 交 流 に も 大 い に 活 用 す る こ と によ り、「 美し い 宮 崎」 を 将 来の 世 代 に 引き 継 い で いかなければなりません。
このため、条例で定める基本理念に基づき、
①今を生きる私たちのみならず、将来を担う子どもたちのためにも、 ②県民が地域に対する愛着と誇りを育むように、
③訪れる人々へのもてなしの心を持って、 ④一人ひとりが今できることに、
⑤みんなの力を合わせて取り組むことにより、
「愛着と誇りを持てる『美しい宮崎』の創造と継承」を目指します。
このことを踏まえ、本計画の期間である平成29年度から平成38年度までの10年間 では、国民文化祭や国民体育大会の本県開催が見込まれることなどを好機と捉え、 身 近 な 場 所 か ら 居 住 す る 「 ま ち」、 そし て 県内 全 域 に「 美 し い宮 崎 づ く り」 を 広 げ ます。
第
3
章
目
指
す
べ
き
第
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姿
第4章
分野別施策
条例では、美しい宮崎づくりに関する4つの大きな施策の方向を定め、それぞれに 具体的な施策を定めています。
第4章では、条例で定める4つの分野ごとに、この10年間で具体的にどのような施 策を展開するのかについてまとめています。
【 分 野 別 施 策 1 】 地 域 の 特 性 を 生 か し た 景 観 の 保 全 及 び 創 出
ÚP.36~64宮崎県の景観は、多種多様な地域の特性を基礎として育まれてきました。宮崎県 らしい景観を将来の世代へ引き継ぐためには、この「地域の特性を生かす」という 視点が重要です。
このことを踏まえ、市町村や県民、事業者と連携し、自然、農山漁村、歴史・文 化など、それぞれの地域の特性を生かした景観を保全又は創出していく取組を推進 します。
また、市町村の区域を越えて広がるような広域的景観が保全又は創出されるよう、
県は、市町村間の調整や市町村に対する技術的助言などの支援を行います。
【 分 野 別 施 策 2 】 景 観 を 資 源 と し て 活 用 す る た め の 環 境 づ く り
ÚP.65~85人 口 減 少 等 が 進 む 今 の 時 代 に お い て 、 将 来 に わ た っ て 地 域 を 持 続 可 能 な も の と す る に は 、 景 観 と い う 地 域 固 有 の 資 源 を 活 用 し 、 地 域 の 活 力 に つ な げ る と い う 視 点が 重要です。
こ の た め 、 市 町 村 や 県 民 、 事 業 者 と 連 携 し 、 視 点 場 等 の 整 備 や 沿 道 ・ 沿 線 景 観 の磨 き上げを推進します。
また、もてなしや賑わいの空間づくりの推進や積極的な情報発信等を実施します。
【 分 野 別 施 策 3 】 公 共 事 業 に 係 る 良 好 な 景 観 の 形 成
ÚP.86~89公 共 事 業 に よ り 整 備 さ れ る 道 路 、 公 園 な ど の 公 共 施 設 や 博 物 館 、 図 書 館 な ど の 公共 建築物は、周辺の景観に長年にわたり大きな影響を及ぼします。
このため、公共事業を実施する際は、周辺の景観との調和を十分考慮し、住民の 地域に対する愛着と誇りを尊重するとともに、地域固有の景観を生かした魅力的な 地域づくりに資することを目指します。
【分野別施策4】
美しい宮崎づくりを推進するための担い手の育成
ÚP.90~104美しい宮崎づくりは、子どもから高齢者までどの世代の方でも、あるいは、行政 や民間企業、ボランティア団体など多様な主体が、それぞれ日々の暮らしや事業活 動等を通じて取り組むことができるものです。
一人ひとり、あるいは一団体ごとの取組は小さなものでも、それがたくさん 集まれば、大きな力となり、地域の財産となる美しい景観を創り出すことにつ ながります。
このため、美しい宮崎づくりを推進する担い手を育成し、県民総参加による地域 固有の景観を生かした魅力ある地域づくりを推進します。
第
4
章
分
野
別
施