研究設備・装置のより効果的な活用と
学内・外での研究協力の推進を目指して
本学では、優れた研究と教育を行うために、大学自身の予算と学外からの財的支援
を活かし 、優れ た「 研究設備 ・装置 」群を整備 し てきま し た。 こう し た設備群を 、フ ル活
用するために、それらをリストアッ プした冊子を作り、学内外の研究者にご覧頂いてき
ま したが、この度、これを刷新しま したので、お届けします。この冊子により、本学に設
置の設備がより多くの方々によって活用されるだけでなく、共同研究や研究協力が一
段と促進され、我が国の科学・技術の発展に貢献できることを願うものです。
我が国は、資源が乏しい国ですが、質の高い教育制度とともに、勤勉さや創意工夫
を重んじる気風を生み出し、研究開発によって独自文化と強い産業競争力を築いてき
ま した。しかし、昨今、新興諸国の目覚ま しい発展と資源の枯渇や環境保全の制約な
どの影響もあり、我国の科学技術を一段と高めるための努力が急務になっています。
こうした状況の中、政府は科学技術の振興のために大学や研究機関への支援を強
めるとともに、産官学連携を促し、イ ノベーション の促進を図ってきま した。例えば、文
部科学省は、ナノテクノロジーの研究を促すため、優れた設備や研究経験を持つ 大学
と国立研究所の ネッ トワ ークを作り 、全国の研 究者が利用でき る体制を整備 して いま
す 。 こ の組 織 は 、第 1 期 (2002-07年) 、 第 2 期(07-12年 )を 経 て 、「 ナ ノ テク ノ ロ ジー プ
ラットフォーム」として第3期を迎えていま すが、本学もその一員となっており、大学・企
業・公立研究所の研究者に、研究設備の多くを利用してもらう取組みを進めています。
本学は、小さいながらも、優れた研究者と設備を備え、最先端の研究を行うユニーク
な大学です。これらの設備の活用に留ま らず、優れた研究を行う教員の見識や経験も
活かすことで、学内外の研究 者間での協力や相 互支援を一層強めたいと考え ていま
す。こうした取組みにより、産官学の連携が強まり、一段と優れた成果が生まれること
を祈念しています。この冊子に記載された研究設備・装置に関心のある方は、遠慮なく
相談いただき、その活用などを通じ、優れた成果を達成されることを期待しています。
2017年2月1日
豊田工業大学
学長 榊 裕之
本学における研究・教育設備の運用と共同活用体制
本学は、 「加工・形成」関連の研究設備と「計測・解析」関連の研究設備を多く有して いますが、 それ
らの設備を学内外の方々に有効に活用してもらうために、下図に示した体制を設けています。
まず、「加工・形成」関連の設備群は、「創造性開発工房」、「NTCクリーンルーム」、「個々の研究室」
に設置され、管理・運用されています。特に、「創造性開発工房」には、主に金属材料を成形・加工す
るための機械群が整備され、本学独自の「ものづくり」教育や研究用機器の製作などに活用されてい
ます。また、「NTCクリーンルーム」には、半導体材料や素子の形成や加工のための一連の設備が設
置され、全国の大学の中でも極めて稀有で優れた施設として位置付けられ、最先端研究の推進に活
かされています。他方、「計測・解析」関連設備は、個々の研究室が管理・活用する装置に加え、全学
的に利用頻度の高い装置は共用計測設備として管理・活用されています。
設備の多くは、 学外の研究者も利用で きる 状況にあり、 「文部科学省のナノテ クノ ロ ジープ ラットフ
ォーム事業
*
」や「自主事業」の枠組みを通じ、多くの大学や企業における研究の推進に役立っていま
す。
これらの設備群は、研究の推進に留まらず、学部や大学院の学生の実験・実習にも活用しており、
学生達の実践力の涵養ととともに、装置の仕組みや材料特性の理解の深化に活用されています。
以上のように、本学は研究・教育設備の共同活用を進め、設備利用の効率化を図るだけでなく、学
内外の研究者間の学際協力や相互啓発を促すことにより、 優れた成果の達成を目指しています。 ま
た、 研究現場と教育現場を近づけるこ とで、 学生の実験・実習や「ものづくり」教育の高度化を図る こ
とにも努めています。こうした趣旨をご理解頂き、皆様方の積極的な利用を期待しています。
* 全国 26 研究機 関が 保有 する 研究設 備を 一般 の研 究者が 広く 利用で きる よう に作 られた 全国 的研 究支 援制度 です 。 「 微細 構造 解析 プラッ トフ ォー ム」、「微細 加工 プラ ット フォー ム(本 学が 所属 )」、「分 子・ 物質 合成プ ラッ トフ ォー ム 」の3種類の 研究基 盤(プ ラット フォー ム)か ら成っ ていま す。本 冊子中 でロゴ マーク を付け た装置 は、 こ の枠組 みで登 録され ていま す。
センター長 田代孝二