熊本大学学術リ ポジト リ
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鈴
木
桂
樹
︻ 解 題 ︼
イ タ リ ア 行 政 組 織 の ジ ェ ン ダ ー 平 等 化 施 策 に 関 す る 基 礎 資 料 と し て 、 首 相 府 公 共 機 能 局 発 出 の 二 〇 〇 七 年 五 月 二 三 日 指 令
「
公 行 政 に お け る 男 女 の 平 等 な ら び に 機 会 均 等 の 実 現 に 向 け た 措 置」(
)
の 仮 訳 を 試 み る 。 公 行 政 改 革 ・ イ ノ ベ ー シ ョ ン 担 当 大 臣 と 人 権 ・ 機 会 均 等 担 当 大 臣(
職 名 は い ず れ も 当 時) が 連 署 す る こ の 指 令 は 、 一 九 八 〇 年 代 以 降 、 併 存 的 に 展 開 さ れ て き た ジ ェ ン ダ ー 平 等 化 施 策 と 行 財 政 改 革 と が 交 差 す る 公 式 文 書 と し て 位 置 づ け ら れ る 。 ジ ェ ン ダ ー 平 等 化 と 行 政 組 織 と の 交 差 と い う 点 で は 、 ジ ェ ン
ダ ー 平 等 政 策 を 統 括 す る 行 政 機 関 、 い わ ゆ る ナ シ ョ ナ ル マ シ ナ リ ー(
国 内 本 部 機 構) の 設 置 と 取 り 組 み が ま ず 思 い 浮 か ぶ 。 こ う し た「 女 性 の 地 位 と 権 利 と を 向 上 さ せ る 課 題 を 公 式 に 担 っ た 政 府 機 構」 (1)
は 、 一 九 七 〇 年 代 以 降 に 主 要 国 で 設 け ら れ て き た 。 そ の 機 能 類 型 は 、 助 言 諮 問 機 関(
)
、 政 策 監 視 機 関
(
)
、 実 施 責 任 機 関
(
)
、 調 査 監 督 機 関(
)
な ど 多 様2()
で あ り 、 国 に よ っ て 力 点 の 置 き ど こ ろ は 異 な る 。 ま た 実 際 の 政 策 形 成 に 及 ぼ す 影 響 力 は 政 策 分 野 や 時 期 に よ っ て も 異 な る(3)
。 イ タ リ ア に お い て も 、 国 連 や E C ・ E U か ら の 刺 激 を 受 け つ つ 、 労 働 領 域 に お け る 組 織 と し て「 男 女 労 働 者 間 の 平 等 待 遇 と
「
公
行
政
に
お
け
る
男
女
の
平
等
な
ら
び
に
機
会
均
等
の
実
現
に
向
け
た
措
置
」
機 会 均 等 原 則 の 実 現 の た め の 全 国 委 員 会」(
)
が 労 働 省( 一 九 八 三 年)
に 、 労 働 分 野 以 外 の ジ ェ ン ダ ー 問 題 を 扱 う 組 織 と し て「 男 女 平 等 と 機 会 均 等 の た め の 全 国 委 員 会」(
)
が 首 相 府( 一 九 八 四 年)
に そ れ ぞ れ 設 け ら れ た 。 さ ら に 、 一 九 九 六 年 に は 機 会 均 等 担 当 大 臣 、 翌 九 七 年 に は 機 会 均 等 局(
)
が 設 置 さ れ て い る 。 他 方 、 こ の 間 、 N P M(
)
の 影 響 も 受 け な が ら 、 イ タ リ ア に お い て も 行 政 改 革 の 試 み が 進 展 し た 。 特 に 九 〇 年 代 以 降 は 、 中 央 省 庁 の 再 編 を 含 む 組 織 改 革 、 行 政 機 能 や 手 続 き の 簡 素 化 、 行 政 統 制 に お け る 手 続 き 重 視 か ら 効 率 性 重 視 へ の 移 行 、 予 算 過 程 改 革 、 労 使 関 係 の「 私 法 化」(
)
を 含 む 公 務 員 制 度 改 革 な ど 、 い わ ゆ る バ ッ サ ニ ー ニ 改 革(
)
に 象 徴 さ れ る 総 合 的 で 構 造 的 な 改 革 が 展 開 し て き た 。 こ の 流 れ の な か で の 機 会 均 等 担 当 大 臣 の 配 置 や 恒 常 的 担 当 部 局 の 創 設 は 、 ジ ェ ン ダ ー 平 等 化 が 、 行 政 組 織 論 の 上 で も ひ と つ の 政 策 分 野 と し て 認 知 さ れ て き た こ と を 物 語 っ て い る 。 し か し 、 い わ ゆ る「 ジ ェ ン ダ ー の 主 流 化」(
)
が 叫 ば れ る な か 、 政 策 体 系 の 一 分 野 と し て の 位 置 付 け で は 限 界 が あ る 。 政 策 体 系 全 体 に ジ ェ ン ダ ー の 視 点 を 浸 透 さ せ る こ と が 求 め ら れ て お り 、 そ の た め に は 、 各 行 政 機 関 内 に お け る 政 策 形
成 過 程 の ジ ェ ン ダ ー 構 成 を 改 善 す る こ と が 課 題 と な る 。 こ の 点 で は 、 イ タ リ ア 行 政 官 僚 制 の 特 徴 と し て 、 特 に 管 理 職 層 に お け る ジ ェ ン ダ ー ギ ャ ッ プ の 大 き さ が 従 前 か ら 指 摘 さ れ て き て お り 、 行 政 改 革 立 法 の 関 連 個 所 に ジ ェ ン ダ ー 的 配 慮 に も と づ い た 項 目 が 散 見 さ れ る よ う に も な っ て き て い た 。 本 稿 で 紹 介 す る 二 〇 〇 七 年 五 月 二 三 日 指 令 は 、 E U の 政 策 動 向 も 視 野 に 入 れ つ つ 、 行 政 組 織 そ れ 自 体 の ジ ェ ン ダ ー 平 等 化 へ の 取 組 み 指 針 を 、 そ れ ま で の 諸 法 令 の 規 定 を 踏 ま え て 統 一 的 に 示 し た も の で あ る 。 本 指 令 は 、 機 会 均 等 原 則 を 具 体 的 に 実 現 し 、 多 様 性 を 認 め 、 男 女 の 能 力 を 十 分 に 引 き 出 し 活 用 す る こ と が 、 行 政 活 動 の 質 の 改 善 に と っ て 不 可 欠 の 基 本 的 要 素 で あ る と の 立 場 に 立 つ 。 機 会 均 等 原 則 の 実 現 が「 よ き 行 政」(
)
ナ リ ー の 改 廃 や 推 進 機 関 の 名 称 変 更 な ど も 含 め て 様 々 な 展 開 を 示 し て い る が 、 こ の 指 令 が 行 政 組 織 自 体 の ジ ェ ン ダ ー 平 等 化 の プ ロ セ ス を 考 え る 上 で 重 要 な 公 式 文 書 で あ る こ と に 変 わ り は な い 。
︻ 翻 訳 ︼ 首 相 府 公 共 機 能 局 二 〇 〇 七 年 五 月 二 三 日 指
令(4)
「
公 行 政 に お け る 男 女 の 平 等 な ら び に 機 会 均 等 の 実 現 に 向 け た 措
置」
国 務 院(
(
5)
)
︱ 事 務 総 長 会 計 検 査 院(
)
︱ 事 務 総 長 国 事 弁 護 院(
(
6
)
)
︱ 事 務 総 長 首 相 府
(
)
︱ 事 務 総 長 ︱ 人 事 ・ 情 報 サ ー ビ ス 局 国 家 専 売 機 構
(
(
7)
)
︱ 総 局 ︱ 組 織 ・ 資 源 管 理 局 全 て の 省 ︱ 官 房 長 ︱ 人 事 ・ 組 織 ・ 研 修 部 一 九 九 九 年 旧 委 任 立 法 三 〇 〇 号(8)
に 基 づ く エ ー ジ ェ ン シ ー ︱ 総 局 長 ︱ 人 事 ・ 組 織 ・ 研 修 部 全 て の 非 経 済 的 公 的 団 体 ︱ 総 裁 ︱ 総 局 長 ︱ 人 事 ・ 組 織 ・ 研 修
部 各 調 査 機 構 ・ 機 関 ︱ 総 裁 ︱ 人 事 ・ 組 織 ・ 研 修 部 各 大 学 機 関 ︱ 理 事 会 各 級 学 校 機 関 ︱ 学 校 管 理 部 門 行 政 高 等 学 院(
)
︱ 総 局 長 各 芸 術 系 教 育 機 関 ︱ 理 事 会 一 九 九 九 年 委 任 立 法 二 八 六 号9()
に よ る 各 評 価 機 関 各 予 算 本 部 な ら び に 周 知 先 と し て 大 統 領 府(
)
︱ 事 務 総 局 全 て の 州 全 て の 県 全 て の コ ム ー ネ 全 て の 地 域 保 健 公 社
(
(
)
)
イ タ リ ア 全 国 コ ム ー ネ 協 会
(
(
)
)
イ タ リ ア 県 連 合 会
(
(
)
)
山 岳 部 地 方 団 体 全 国 連 合 会
(
(
)
)
イ タ リ ア 大 学 長 会 議
(
)
国 、 州 、 県 均 等 コ ン サ ル タ ン ト 人 材 養 成 研 究 セ ン タ ー
(
(
)
)
公 務 労 働 労 使 交 渉 使 用 者 委 員 会
(
(
)
)
に 対 し て 公 行 政 改 革 ・ イ ノ ベ ー シ ョ ン 担 当 大 臣 な ら び に 人 権 ・ 機 会 均 等 担 当 大 臣 は イ タ リ ア 共 和 国 憲 法 第 三 条 、 第 四 条 、 第 三 五 条 、 第 三 七 条 、 第 九 七 条 に か ん が み()
、 一 九 七 〇 年 五 月 二 〇 日 法 律 第 三 〇 〇 号 ︱ 労 働 者 の 自 由 と 尊 厳 お よ び 組 合 の 自 由 と 労 働 場 所 に お け る 組 合 活 動 に 関 す る 規 定 と 職 業 紹 介 に 関 す る 規 定()
︱ に か ん が み 、
「「
育 児 休 業」
に つ い て の 一 九 九 六 年 E U 指 令 第 三 四 号 の 実 施」
に 関 す る 二 〇 〇 〇 年 三 月 八 日 法 律 第 五 三 号()
に か ん が み 、 二 〇 〇 〇 年 三 月 八 日 法 律 第 五 三 号 第 一 五 条 の 規 定 に 基 づ く 、 二 〇 〇 一 年 三 月 二 六 日 委 任 立 法 第 一 五 一 号
「
母 性 と 父 性 の 保 護 と 支 援 に 関 す る 立 法 的 諸 規 則 の 統 合 法」
に か ん が み 、 二 〇 〇 一 年 三 月 三 〇 日 委 任 立 法 第 一 六 五 号 ︱ 公 行 政 の 労 働 編 成 に 関 す る 一 般 規 定 ︱ に か ん が み 、 公 行 政 職 へ の ア ク セ ス 及 び 公 募 、 統 一 競 争 試 験 、 そ の 他 の 公 務 員 採 用 方 法 に つ い て の 規 定 に 関 す る 一 九 九 四 年 五 月 九 日 大 統 領 令 第 四 八 七 号 に か ん が み 、 二 〇 〇 五 年 一 一 月 二 八 日 法 律 第 二 四 六 号()
第 六 条 に 基 づ く 二 〇 〇 六 年 四 月 一 一 日 委 任 立 法 第 一 九 八 号
「
男 女 機 会 均 等 法 典」
に
か ん が み 、 公 行 政 の 職 員 に 関 す る 全 国 労 働 協 約 に か ん が み 、 機 会 均 等 ヨ ー ロ ッ パ 年 を 設 け る 二 〇 〇 六 年 五 月 一 七 日 欧 州 議 会 お よ び 欧 州 理 事 会 の 二 〇 〇 六 年 第 七 七 一 号 決 定()
に か ん が み 、 雇 用 と 就 労 に お け る 男 女 の 機 会 均 等 原 則 な ら び に 均 等 待 遇 の 原 則 の 実 施 に 関 す る 欧 州 議 会 お よ び 欧 州 理 事 会 の 二 〇 〇 六 年 七 月 五 日 第 五 四 号 指 令 、 特 に 、「
加 盟 国 は 、 本 指 令 の 諸 分 野 に お け る 法 律 、 規 則 、 行 政 行 為 、 政 策 と 活 動 の 形 成 と 実 施 に お い て 男 女 平 等 と い う 目 的 を 考 慮 す る」
と し た 第 一 九 条 に か ん が み 、 人 権 と 機 会 均 等 の 増 進 、 な ら び に 個 人 間 の 差 別 の あ ら ゆ る 形 態 と 原 因 を 予 防 し 除 去 す る こ と に 関 す る 首 相 の 職 務 の バ ル バ ラ ・ ポ ラ ス ト リ ー ニ
(
)
無 任 所 大 臣 閣 下 へ の 委 任 に 関 す る 二 〇 〇 六 年 六 月 一 五 日 付 首 相 令 に か ん が み 、 公 行 政 の 改 革 と 刷 新 に 関 す る 首 相 の 職 務 を ル イ ー ジ ・ ニ コ ラ イ ス(
)
無 任 所 大 臣 閣 下 へ 委 任 す る 二 〇 〇 六 年 六 月 一 五 日 付 首 相 令 に か ん が み 、 次 の 指 令 を 発 す る 。
1.
序
女 性 、 男 性 一 人 ひ と り の 能 力 を 十 分 活 か す こ と(
)
は 、 こ の 変 化 の 実 現 の た め の 基 本 的 要 素 で あ り 、 そ れ は 、 市 民 や 企 業 へ の サ ー ビ ス の 質 的 改 善 と い う 目 的 に 合 致 す る よ う な 、 多 面 的 で 有 機 的 な 人 的 資 源 の 管 理 ・ 育 成 政 策 を 必 要 と す る 。 そ れ ゆ え 、 業 務 の 質 を 改 善 す る こ と 、 職 業 的 成 長 の 新 た な 機 会 を 提 供 す る こ と 、 な ら び に 男 性 労 働 者 ・ 女 性 労 働 者 の 職 業 的 能 力 の 発 揮 と キ ャ リ ア の 機 会 均 等 の 拡 大 に と っ て な お 存 在 す る あ ら ゆ る 障 害 を 除 去 す る こ と が 必 要 と な る 。 差 異 を 活 か す と い う こ と(
)
は 良 質 な 行 政 活 動 の 条 件
(
)
で あ る 。 し た が っ て 、 機 会 均 等 を 実 現 す る こ と は 、 女 性 市 民 ・ 男 性 市 民 の ニ ー ズ に 有 効 か つ 効 率 的 に 応 答 す る と い う 目 的 に 沿 っ て サ ー ビ ス の 水 準 を 引 き 上 げ る こ と を 意 味 す る 。 本 指 令 の 発 布 に よ っ て 、「
す べ て の 人 の た め の 機 会 均 等 ヨ ー ロ ッ パ 年」
(
原 注 一) の 諸 目 的 と の 一 貫 性 を 保 ち 、 関 連 規 定 に よ っ て 定 め ら れ た 諸 目 的 に 沿 う 公 務 労 働 政 策 の 実 現 に 貢 献 す る こ と が 意 図 さ れ て い る 。
(
原 注 一)
こ の ヨ ー ロ ッ パ 年 は 四 つ の 大 き な 目 標 、 す な わ ち 諸 権 利
(
)
、 承 認
(
)
、 代 表
(
)
、 敬 意
(
)
に 基 礎 を 置 く 。 こ の イ ニ シ ア テ ィ ブ が 目 指 す と こ ろ は 、 ヨ ー ロ ッ パ 市 民 に 対 し て 、 差 別 か ら 守 ら れ 、 欧 州 法 と 国 内 法 に よ っ て 保 障 さ れ る 自 ら の 諸 権 利 に つ い て 周 知 す る こ と 、 欧 州 連 合 の 財 産 と し て 多 様 性 を 称 揚 す る こ と 、 経 済 的 、 社 会 的 、 政 治
的 な ら び に 文 化 的 生 活 に お け る 全 て の 人 に と っ て の 機 会 均 等 を 促 進 す る こ と に あ る 。
欧 州 共 同 体 レ ベ ル に お け る こ の 主 題 へ の 注 目 と そ こ か ら イ タ リ ア 国 内 法 制 度 上 に 生 ま れ る 諸 義 務 を も 考 慮 す れ ば 、 こ れ ら の 政 策 の 実 施 は い ま や 無 視 で き な い 要 請 と な っ て い る 。 近 時 、 欧 州 議 会 及 び 欧 州 理 事 会 が 関 連 す る 新 た な 指 令 を 採 択 し た が
(
(
)
)
、 含 ま れ る 多 く の 規 定 が 直 ち に 義 務 的 な も の に な る に も か か わ ら ず 、 そ の 国 内 法 化(
)
の 期 限 は 、 二 〇 〇 八 年 八 月 一 五 日 に 定 め ら れ て い る 。 明 確 な 法 規 範 枠 組 が 存 在 す る に も か か わ ら ず 、 男 女 間 の 機 会 均 等 の 達 成 へ の 障 害 が 公 行 政 に お い て も 残 存 し て い る 。 利 用 で き る 関 連 デ ー タ か ら 推 論 さ れ る よ う に 、 立 法 者 が 想 定 し た 手 段 は い ま だ し か る べ き 結 果 を 生 み 出 し て い な い 。 公 務 労 働 に お け る 女 性 構 成 員 は 全 体 の 五 四 %
(
学 校 部 門 で は 七 六 %)
に 達 し て い る が 、 二 級 管 理 職 が 二 五 % 、 一 級 管 理 職 が 約 一 五 % で あ る()
。 直 近 の デ ー タ に よ れ ば 、 中 央 行 政 レ ベ ル( 省 お よ び 非 経 済 系 公 共 団 体)
で は 、 管 理 職 層 に お け る 女 性 の 存 在 が 若 干 高 い が 、 そ れ で も 二 級 管 理 職 が 三 五 % 、 一 級 の 総 合 管 理 職 が 二 〇 % で あ る 。 大 卒 の 女 性 労 働 者 は 全 体 の 約 六 〇 %
(
原 注 二) を 占 め 、 女 性 の 就 学 率 や 専 門 化 が 高 い 割 合 を 示 し て い る に も か か わ ら ず 、 こ う し た こ と が 発 生 し て い る 。
(
原 注 二)
出 所:
大 き な 格 差 は 兼 任 官 職
(
)
に 関 し て も 明 ら か と な る 。 兼 任 官 職 の 五 六 % が 男 性 に 割 り 振 ら れ 、 女 性 に は 四 四 % と な っ て い る 。 し か し 、 報 酬 を 考 慮 す る と 男 性 優 遇 格 差 は 増 大 す る 。 女 性 は 報 酬 の 二 九 % の み を 受 け 取 っ て い る だ け で あ り 、 男 性 は 全 体 の 七 一 % を 受 け 取 っ て い る 。 こ の こ と は 、 兼 任 官 職 に 関 し て 、 ポ ス ト 配 分 の 点 で も 、 報 酬 の 点 で も 女 性 が 冷 遇 さ れ て い る こ と を 物 語 っ て い る 。(
原 注 三)
(
原 注 三)
出 所:
の デ ー タ を 基 に 公 共 機 能 局 作 成
2.
指 令 の 目 的
公 行 政 は 、 明 示 的 ・ 黙 示 的 差 別 の 撤 廃 、 女 性 労 働 者 ・ 男 性 労 働 者 の 能 力 の 把 握 と 活 用 を 通 じ て 、 機 会 均 等 原 則 の 促 進 と 具 体 的 実 現 な ら び に 人 事 政 策 に お け る 差 異 の 有 効 活 用 の 目 的 の た め に 、 先 導 的 で 推 進 的 な 役 割 を 果 た さ な け れ ば な ら な い 。 そ の 意 味 で 、 本 指 令 は 、 現 行 諸 規 定 の 十 全 な 実 施 を 促 進 ・ 深 化 さ せ る こ と 、 指 導 的 ポ ス ト に 占 め る 女 性 を 増 加 さ せ る こ と 、 お よ び 公 務 労 働 に 関 す る 政 策 や 就 業 実 践 す な わ ち 公 行 政 の 女 性 労 働 者 ・ 男 性 労 働 者 の 貢 献 を 評 価 活 用 し う る 良 質 な 組 織 文 化 を 発 展 さ せ る こ と を 目 的 と し て い る 。 こ の 指 令 は 、 行 政 の ト ッ プ 、 特 に 、 中 央 地 方 を 問 わ ず 、 人 的 資 源 管 理 政 策 お よ び 労 働 の 組 織 化 を 明 確 な 行 動 指 針 に 基 づ い て 主 導 す べ き 男 女 の 人 事 責 任 者 を 名 宛 人 と す る 。
3.
公 行 政 の 機 会 均 等 の 実 現 の た め に 遵 守 さ れ る べ き 諸 活 動
本 指 令 が 提 示 す る 目 的 を 達 成 す る た め に 公 行 政 が 従 う べ き 行 動 指 針 は 以 下 の と お り で あ る 。 示 さ れ る 諸 措 置 は 、 分 析 あ る い は 自 己 評 価 に 基 づ か な け れ ば な ら な い 。 そ れ ら の 活 動 の 第 一 の 目 的 は 、 調 査 、 研 究 お よ び 監 視 を 通 じ て 、 ポ ジ テ ィ ブ ・ ア ク シ ョ ン( 積 極 的 是 正 措 置)
に よ っ て 除 去 さ れ る べ き 直 接 間 接 の 起 こ り 得 る 差 別 を 明 ら か に す る こ と に あ る 。 機 会 均 等 は 公 行 政 の 人 的 資 源 管 理 に お い て 基 本 的 で 不 可 避 の 原 理 で あ る 。 こ の 原 理 は 、「
公 行 政 は 、 採 用 と 就 業 上 の 待 遇 に 関 し て 、 男 女 間 の 平 等 と 機 会 均 等 を 保 障 す る」
と 規 定 す る 二 〇 〇 一 年 委 任 立 法 第 一 六 五 号 第 七 条 第 一 項 に 明 瞭 に 示 さ れ て い る 。 機 会 均 等 の 促 進 政 策 を 実 施 す る た め の 前 提 条 件 は 、 現 存 す る 差 別 の 撤 廃 と 差 別 の 発 生 に 対 す る 予 防 活 動 で あ る 。 行 政 諸 機 関 は 、 周 知 の 憲 法 的 諸 原 則 の 実 施 に お い て 、 職 業 生 活 の ど の 段 階 や 局 面 に 関 し て も 、 直 接 、 間 接 の あ ら ゆ る 形 態 の 差 別( 二 〇 〇 六 年 四 月 一 一 日 委 任 立 法 第 一 九 八 号 第 二 五 条 お よ び 第 二 六 条) ()
の 禁 止 規 定 の 遵 守 を 保 障 し 要 請 す る 義 務 を 負 う 。 こ こ で 想 起 す べ き は 、 労 働 へ の ア ク セ ス( 一 九 七 〇 年 法 律 第 三 〇 〇 号 第 一 五 条 な ら び に 二 〇 〇 六 年 委 任 立 法 第 一 九 八 号 第 二 七 条 お よ び 同 第 三 一 条 ︱ 第 三 三 条)
に 経 済 的 待 遇( 二 〇 〇 六 年 委 任 立 法 第 一 九 八 号 第 二 八 条 、 第 二 九 条)
、 社 会 保 険 給 付 へ の ア ク セ ス
(
二 〇 〇 六 年 委 任 立 法 第 一 九 八 号 第 三 〇 条)
に 関 す る 差 別 の 明 確 な 禁 止 、 な ら び に 、 性 別
(
一 九 七 〇 年 法 律 第 三 〇 〇 号 第 一 五 条)
、 婚 姻( 二 〇 〇 六 年 委 任 立 法 第 一 九 八 号 第 三 五 条)
、 母 性
(
養 子 縁 組 や 里 親 制 度 含 む)
に 基 づ く 差 別 な ら び に 育 児 休 業 期 間 あ る い は 病 児 休 業 期 間( 二 〇 〇 一 年 委 任 立 法 第 一 五 一 号 第 五 四 条)
の 要 求 あ る い は 利 用 を 理 由 と す る 労 働 関 係 の 解 消 を 目 的 と し た 協 定 あ る い は 行 為 の 禁 止 で あ る()
。 周 知 の よ う に 、 近 時 、 共 同 体 規 則 に よ っ て 強 化 さ れ た が( 二 〇 〇 六 年 欧 州 委 員 会 指 令 第 五 四 号 第 四 条 、 第 五 条 、 第 一 四 条) ()
、 こ れ ら の 禁 止 規 定 に 違 反 す る こ と は 、 損 害 賠 償 と い う 当 然 の 帰 結 の ほ か に も 、 行 為 の 無 効 、 行 政 罰 の 適 用 、 復 職 措 置 の 義 務 を 招 来 す る 。 公 行 政 に お け る 機 会 均 等 を 促 進 す る た め に 採 用 さ れ る べ き 総 合 的 諸 活 動 は 、 い ま や 行 政 活 動 の 共 通 の 手 段 と な っ て い る 計 画 化 の 対 象 と な ら な け れ ば な ら な い 。(
計 画 化 は 、 こ の 原 理 が 人 事 計 画 や 人 材 養 成 計 画 に お い て も 重 要 性 を 有 す る こ と へ の 注 意 喚 起 の 機 会 と な る 。) 想 起 す べ き は 、 二 〇 〇 六 年 委 任 立 法 第 一 九 八 号 第 四 八 条
(「
公 行 政 に お け る ポ ジ テ ィ ブ ・ ア ク シ ョ ン」)
が 、 労 働 へ の 機 会 均 等 お よ び 労 働 に お け る 機 会 均 等 の 十 全 な 実 現 を 事 実 上 阻 害
す る よ う な 障 害 を 確 実 に 除 去 す る ポ ジ テ ィ ブ ・ ア ク シ ョ ン の 三 ヵ 年 計 画 を 行 政 が 準 備 す る と 規 定 し て い る 点 で あ る 。 諸 計 画 が 追 求 す る 明 白 な 目 的 の な か で も 、 女 性 が 全 体 の 三 分 の 一 に 満 た な い 業 種 や 職 位 に お け る ジ ェ ン ダ ー バ ラ ン ス の 回 復 支 援 を 通 じ て 、 過 少 代 表 の 職 域 お よ び 階 層 に お け る 女 性 の 参 入 を 促 進 す る こ と が 優 先 的 重 要 性 を 持 つ 。 し た が っ て 、 行 政 に は 、 組 合 の 参 加 や 均 等 委 員 と の 協 議 を 含 む 所 定 の 協 議 手 続 き を 尊 重 し 、 上 記 の 準 拠 規 定 を 実 施 す る こ と が 求 め ら れ る 。 そ の 際 、 不 履 行 の ば あ い の 制 裁 と し て 、「
保 護 カ テ ゴ リ ー」
に 属 す る も の も 含 め た 新 規 採 用 禁 止 を 導 入 す る こ と に 注 意 喚 起 す る こ と 。 労 働 組 織 は 、 男 性 労 働 者 ・ 女 性 労 働 者 に と っ て 、 仕 事 と 生 活 の 調 和 を 促 進 す る か た ち で 構 想 さ れ 形 成 さ れ る 必 要 が あ る 。 さ ら に 、 公 行 政 に お い て 多 数 を 占 め る に も か か わ ら ず 、 上 級 職 に お い て は そ れ に 見 合 う 存 在 に な っ て い な い 女 性 労 働 者 の 能 力 を 評 価 活 用 す る 必 要 が あ る 。 こ の 目 的 の た め に 公 行 政 は 特 に 以 下 の こ と を 行 わ ね ば な ら な い 。 柔 軟 な 労 働 に 関 す る 規 則 上 な ら び に 協 約 上 の 規 定 を 策 定 し 、 個 人 的 、 社 会 的 お よ び 家 族 的 に 不 利 な 状 態 に あ る 人 々 な ら び に ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 を 行 っ て い る 男 性 職 員 ・ 女 性 職 員 を 支 援 す る よ う な
(
職 場 組 織 と 両 立 す る)
優 先 基 準 を 設 定 す る 。(
一 年 委 任 立 法 第 一 六 五 号 第 七 条) ()
。 働 き 方
(
)
に 関 す る 団 体 交 渉 の 取 り き め に 従 い 、 制 度 設 計 と 試 行 チ ェ ッ ク を 通 し て 、 テ レ ワ ー ク の 普 及 を 推 進 す る 。 そ の 際 、 そ の 手 段 が 、 関 係 す る 男 性 労 働 者 ・ 女 性 労 働 者 の 差 別 の 要 因 に 転 化 す る こ と を 回 避 す る こ と 。 女 性 労 働 者 ・ 男 性 労 働 者 の 貢 献 を 十 分 に 認 識 し 評 価 す る た め の 不 可 欠 の 手 段 、 た と え ば 、 専 門 能 力 の 一 覧 表(
)
の 作 成 を 通 じ て 、 能 力 の 評 価 に 向 け た 組 織 的 改 善 プ ロ ジ ェ ク ト を 活 性 化 さ せ る 。 キ ャ リ ア 継 続 の 保 障 の ほ か 、 能 力 の 維 持 、 教 育 訓 練 の 機 会 へ の ア ク セ ス を 保 障 す る よ う な
(
た と え ば 、 休 業 期 間 中 の 行 政 と 男 性 労 働 者 又 は 女 性 労 働 者 と の 間 の 情 報 交 換 の 制 度 化 ま た は そ の 改 善)
並 走 的 方 策 の 採 用 を 通 じ て 、(
出 産 、 育 児 休 業 な ど)
長 期 間 休 業 す る 職 員 の 復 職 を 支 援 す る 。 女 性 労 働 者 ・ 男 性 労 働 者 の た め の 育 児 休 業 に 関 す る 規 定 を 完 全 に 遵 守 す る 。 採 用 お よ び 人 事 管 理 の 諸 政 策 は 、 機 会 均 等 を 阻 害 す る 要 因 を 除 去 し 、 高 位 ポ ス ト に お け る 女 性 労 働 者 の 存 在 を 増 進 さ せ な け れ ば な ら な い 。 さ ら に 、 組 織 的 地 位 、 組 織 や 職 責 の 軽 重 に か か わ り な く 、 職 務 の 配 分 お よ び 報 酬 の 配 分 に 関 し て 、 不 利 な 扱 い が な さ れ な い こ と が 必 要 で あ る 。 こ の 目 的 の た め に 公 行 政 は 特 に 以 下 の こ と を 行 わ ね ば な ら な
い 。 一 定 の 女 性 割 合 を 確 保 す る こ と を 定 め た 選 考 委 員 会 の 構 成 に 関 す る 規 則 を 遵 守 す る
(
二 〇 〇 一 年 委 任 立 法 第 一 六 五 号 第 五 七 条 第 一 項 a 号 な ら び に 一 九 九 四 年 大 統 領 令 第 四 八 七 号 第 九 条 第 二 項) ()
。 施 行 予 定 の 非 常 勤 の 安 定 化 手 続 き も 含 め て 、 有 期 ・ 無 期 の 職 員 採 用 の 手 続 き に お け る 機 会 均 等 原 則( 二 〇 〇 一 年 委 任 立 法 第 一 六 五 号 第 三 五 条 第 三 項 c 号) ()
を 遵 守 す る 。 管 理 的 職 務 の 割 り 当 て 基 準 は 機 会 均 等 原 則 を 重 視 す る よ う に 配 慮 す る( 二 〇 〇 一 年 委 任 立 法 第 一 六 五 号 第 一 九 条 第 四 項 の 二 お よ び 第 五 項 の 三()
な ら び に 二 〇 〇 六 年 委 任 立 法 第 一 九 八 号 第 四 二 条 第 二 項 d 号) ()
。 単 な る 出 勤 状 況 よ り も 成 果 を 重 視 す る こ と に よ っ て 、 評 価 シ ス テ ム に お け る 起 こ り 得 る 差 別 の 様 相 を 明 ら か に し 除 去 す る 。 女 性 ・ 男 性 間 の 起 こ り 得 る 報 酬 上 の 差 異 を 明 ら か に し 、 一 貫 し た 改 善 活 動 を 促 進 す る た め に 、 管 理 運 営 職 か 否 か を 問 わ ず 付 与 さ れ た 職 務 、 手 当 お よ び 組 織 的 地 位 に つ い て の 監 視 観 察
(
モ ニ タ リ ン グ)
を 行 う 。 女 性 が 全 体 の 三 分 の 一 に 満 た な い よ う な ジ ェ ン ダ ー ギ ャ ッ プ が あ る ば あ い に は 、 階 統 制 的 職 位 お よ び 活 動 に お け る 女 性 割 合
(
)
の 均 衡 回 復 を 促 進 す る 施 策 を 採 用 す る
(
二 〇 〇 六 年 委 任 立 法 第 一 九 八 号 第 四 八 条) ()
周 知 の よ う に 、 労 働 協 約 は 、 関 連 施 策 の 検 討 と 促 進 の た め の 労 使 同 数 の 代 表 者 か ら な る 組 織 と し て 機 会 均 等 委 員 会()
(
C P O)
の 設 置 を 規 定 し て き た 。 こ の 点 に 関 し て 、 公 行 政 は 特 に 以 下 の こ と を 行 わ な け れ ば な ら な い 。 C P O が 存 在 し な い ば あ い 、 権 限 を 伴 う 措 置 を 講 じ て そ の 設 立 を 促 す 。 各 労 働 協 約 の 規 定 に 従 い 、 C P O の 活 動 を 支 援 し 、 そ の 機 能 に 見 合 う 全 て の 手 段 を 保 障 す る 。 決 定 権 限 を 持 つ 管 理 職 / 上 級 職 を 行 政 側 の 構 成 員 に 任 命 す る こ と で 、 行 政 内 で の C P O の 役 割 を 強 化 す る 。 問 題 ご と に 規 定 さ れ た 様 々 な レ ベ ル の 労 働 関 係 の 範 囲 に お い て 、 労 働 協 約 の 規 定 に 基 づ き 、 女 性 労 働 者 の 労 働 条 件 や 職 業 的 能 力 開 発 に お け る 実 質 的 な 機 会 均 等 を 促 進 す る 適 切 な 措 置 に 関 す る C P O に よ る 提 案 に 対 し て 、 適 切 で 十 分 な 配 慮 を 行 う 。 労 働 領 域 に お け る C P O の 活 動 の 結 果 を 評 価 し あ ら ゆ る 手 法 を 用 い て 公 表 す る 。 行 政 の 組 織 文 化 は 、 女 性 や 男 性 に よ る 貢 献 を 評 価 し 活 用 す る 方 向 へ と 向 け ら れ る べ き で あ る 。 多 様 性 の 尊 重 と 活 用 は 、 男 性 市 民 ・ 女 性 市 民 と の 関 係 に お い て も
(
窓 口 業 務
)
、 作 業 様 式 や 行 政 内 関 係 に お い て も
(
管 理 運 営 業 務
)
、
そ の 質 を 決 定 づ け る 要 素 で あ る 。 そ れ ゆ え 、 組 織 文 化 は 、 ス テ レ オ タ イ プ を 乗 り 越 え
(「
中 立 性」
は 常 に 公 正 性 と 同 義 と は 限 ら な い)
、 女 性 や 男 性 を 尊 重 し 活 用 す る よ う な 組 織 モ デ ル を 採 用 す る こ と が 必 要 で あ る 。 男 女 の 市 民 や 企 業 に も た ら す サ ー ビ ス の 全 体 的 改 善 と い う 視 点 か ら み れ ば 、 多 様 性 の 尊 重 と 活 用 、 ス テ レ オ タ イ プ の 克 服 を 目 指 し た こ の 新 し い 組 織 文 化 の 成 功 に と っ て 、 教 育 訓 練 が 極 め て 重 要 な 梃 と な る 。 こ の 目 的 の た め に 公 行 政 は 以 下 の こ と を 行 わ な け れ ば な ら な い 。 参 加 を 促 す 適 切 な 組 織 的 手 法 を 採 用 し 、 仕 事 と 家 庭 の 調 和 を 可 能 に す る こ と で 、 在 籍 期 間 に 見 合 う 、 教 育 訓 練 な ら び に 職 能 更 新 研 修 へ の 職 員 の 参 加 を 保 障 す る( 二 〇 〇 一 年 委 任 立 法 第 一 六 五 号 第 五 七 条 第 一 項 d 号) ()
。 目 的 に 適 う 履 修 ユ ニ ッ ト
(
)
を す べ て の 研 修 プ ロ グ ラ ム に 挿 入 し つ つ 、 と り わ け 機 会 均 等 を 擁 護 す る 規 定 お よ び 育 児 休 業 に つ い て の 認 識 の 普 及 を は か る こ と を 通 じ て 、 管 理 職 を 含 む 職 員 の 教 育 訓 練 な ら び に 職 能 更 新 研 修 が「 ジ ェ ン ダ ー の 文 化」
の 発 展 に 寄 与 す る よ う 配 慮 す る( 二 〇 〇 一 年 委 任 立 法 第 一 六 五 号 第 七 条 第 四 項)
。 機 会 均 等 の テ ー マ に 関 す る 管 理 職 研 修 を 実 施 し 、 問 題 意 識 の 昂 揚(
)
(
経 済 的 待 遇 や 様 々 な 職 位 に お け る 在 職 期 間 に 関 係 す る 変 数 を 含 む)
に つ い て 三 つ の 構 成 要 素 、 す な わ ち 男 性 、 女 性 、 全 体 で 集 約 さ れ る べ き で あ る 。 全 て の 職 務 文 書( 報 告 書 、 通 達 、 指 令 、 規 則 な ど)
に お い て 、 差 別 的 で な い 言 葉
(
原 注 四) を 使 用 す る こ と 。 た と え ば 、 両 性 の 意 を 含 む 名 詞 あ る い は 集 合 名 詞 を で き る 限 り 使 用 す る
(
た と え ば 、「
男
」
の 代 わ り に「 人
」
、「
男 性 労 働 者
」
に 代 え て「 男 性 労 働 者 と 女 性 労 働 者
(
)
」)
。
(
原 注 四)
こ の 点 に 関 し て 次 を 参 照:
︽
︾ ︽
︾
f)
行 政 の 予 算 の ど れ だ け の 部 分 あ る い は ど の よ う な 項 目 が 、
(
直 接 、 間 接 に)
女 性 に 向 け ら れ た も の か 、 男 性 に 向 け ら れ た も の か 、 双 方 に 向 け ら れ た も の か を 明 ら か に す る 予 算 分 析 を 進 め る 。 こ の こ と は 関 連 領 域 に お る 女 性 や 男 性 の 必 要 に 応 じ た サ ー ビ ス へ の 資 源 配 分 を 可 能 に す る こ と を も 目 的 と す る( た と え ば ジ ェ ン ダ ー 予 算 編 成(
原 注 五)) 。 そ れ ゆ え 、 ジ ェ ン ダ ー 予 算 が 行 政 の 社 会 的 説 明 責 任 と 一 体 と な っ た 実 践 と な る こ と が 期 待 さ
れ て い る 。
(
原 注 五)
ジ ェ ン ダ ー 予 算 は 、 実 質 的 な 平 等 の 実 現 と い う 最 終 目 標 を 持 っ て 、 予 算 に 関 す る 計 画 ・ 活 動 ・ 政 策 に お い て 、 男 性 の ば あ い と 同 様 に 、 女 性 に と っ て の 優 先 性 や 必 要 性 を 考 慮 す べ く 、 収 入 と 支 出 が 評 価 さ れ 再 構 成 さ れ る こ と を 規 定 す る 。 会 計 検 査 院 に よ る 会 議
「
ジ ェ ン ダ ー 予 算:
資 源 の 公 正 で 自 覚 的 な 選 択 の た め の 手 法」(
二 〇 〇 六 年 一 二 月 五 日 ロ ー マ)
の 会 議 録 を 参 照 の こ と 。
さ ら に 、 公 行 政 の 教 育 訓 練 機 関 は 、 管 理 職 登 用 研 修 コ ー ス を 含 む 職 員 の 全 て の 人 事 管 理 研 修 コ ー ス の な か に 、 機 会 均 等 に 関 す る 必 修 の 履 修 ユ ニ ッ ト を 挿 入 し な け れ ば な ら な い 。
4.
指 令 の 実 施
こ の 目 的 の た め に 、 各 行 政 機 関 は 自 ら の 年 次 予 算 の な か で 、 本 指 令 を 実 現 す る た め の 活 動 と 資 源 を 明 示 す る こ と が 求 め ら れ る 。 想 起 す べ き は 、 本 指 令 の 指 示 に 基 づ い て 実 行 さ れ る 活 動 は 、 本 指 令 Ⅱ に い う ポ ジ テ ィ ブ ・ ア ク シ ョ ン 三 ヵ 年 計 画( 二 〇 〇 〇 年 委 任 立 法 第 一 九 六 号 第 七 条 第 五 項 お よ び 二 〇 〇 一 年 委 任 立 法 第 一 六 五 号 第 六 条 第 六 項) ()
に 組 み 込 ま れ な け れ ば な ら な い と い う こ と で あ る 。 報 告 書 は 、 毎 年 二 月 二 〇 日 ま で に 、 公 共 機 能 局 な ら び に 人 権 ・ 機 会 均 等 局 を 名 宛 人 と し て 、 以 下 の 住 所 に 送 付 さ れ な け れ ば な ら な い:
公 共 機 能 局 と 人 権 ・ 機 会 均 等 局 は 、 毎 年 九 月 ま で に 、 提 出 さ れ た 報 告 書 を 基 に 概 要 報 告 書 を 作 成 し 、 公 表 の う え 全 て の 関 係 行 政 機 関 に 配 布 す る 。
5.
指 令 実 施 の た め の 手 段
指 令 の 実 施 に お い て 各 行 政 機 関 を 効 果 的 に 支 援 す る た め に 、 公 共 機 能 局 と 人 権 ・ 機 会 均 等 局 は 、 以 下 の 手 段 を 整 備 す る 。 公 共 機 能 局 、 技 術 革 新 局 、 人 権 ・ 機 会 均 等 局 の H P か ら ア ク セ ス 可 能 な 本 指 令 の た め の W E B エ リ ア 。 こ の エ リ ア に は 、 本 指 令 に よ っ て 取 り 組 む テ ー マ に 関 す る 参 考 資 料( 規 則 、 研
究 、 調 査 、 手 段)
が 含 ま れ る こ と 。 デ ー タ 通 信 に よ る 報 告 提 出 の た め の フ ォ ー マ ッ ト 。 人 的 資 源 の 管 理 運 営 政 策 の よ り 広 い 文 脈 に お い て 本 指 令 の 実 施 を 促 進 す る た め に 、 行 政 機 関 の 人 事 担 当 総 局 長 、 組 合 組 織 お よ び 機 会 均 等 委 員 会 と の 会 談 や 会 議 を 組 織 化 す る こ と 。 年 次 報 告 の 後 、 各 行 政 機 関 に よ る 報 告 に つ い て の モ ニ タ ー 監 視 の 手 段 の 整 備 。 ロ ー マ 、 二 〇 〇 七 年 五 月 二 三 日 公 行 政 改 革 ・ イ ノ ベ ー シ ョ ン 担 当 大 臣 人 権 ・ 機 会 均 等 担 当 大 臣 二 〇 〇 七 年 七 月 三 日 会 計 検 査 院 登 録 基 幹 省( 首 相 府)
、 記 録 簿 第 八 号 、 シ ー ト 第 一 三 五 番
訳 注
(
1)
(
(
3)「
国 家 フ ェ ミ ニ ズ ム」(
)
を 分 析 概 念 に 政 策 分 野 ご と の 国 際 比 較 研 究(「 フ ェ ミ ニ ス ト 比 較 政 策」
研 究)
に 取 り 組 む ネ ッ ト ワ ー ク(
)
に よ る 分 析 成 果 と し て 、 関
連 し て 、 鈴 木 桂 樹
「
イ タ リ ア に お け る
「
国 家 フ ェ ミ ニ ズ ム」
の 展 開 と 限 界」
日 本 政 治 学 会 編 年 報 政 治 学 二 〇 一 〇 ︱ Ⅱ ジ ェ ン ダ ー と 政 治 過 程 木 鐸 社 、 二 〇 一 〇 、 八 六 頁 ︱ 一 〇 五 頁 参 照 。
(
4)
二 〇 〇 七 年 七 月 二 七 日 官 報 第 一 七 三 号 掲 載 。
(
5)
終 審 の 行 政 裁 判 所 機 能 な ら び に 政 府 に 対 し て 法 律 解 釈 に つ い て の 見 解 を 示 す 。
(
6)
行 政 訴 訟 に お け る 国 側 の 弁 護 士 団 。
(
7)
現 在 は 税 関 ・ 専 売 庁
(
)
。
(
8)
一 九 九 九 年 七 月 三 〇 日「 政 府 組 織 の 改 革」
。 第 二 部「 エ ー ジ ェ ン シ ー」(
第 八 条 ∼ 第 一 〇 条)
。
(
9)
一 九 九 九 年 七 月 三 〇 日「 費 用 対 効 果 に 関 す る 監 視 と 評 価」
(
)
(
)
(
)
(
)
山 岳 地 域 の 発 展 を 促 進 す る こ と を 目 的 と す る 地 方 団 体 の 代 表 組 織 。 一 九 五 二 年 設 立 。
(
)
(
)
公 勤 務 部 門 の 団 体 交 渉 に お け る 行 政 側 代 表 機 関 。 独 立 し た 法 人 格 と 予 算 を も つ 。
(
)
第 三 条
(
法 の 前 の 平 等 、 差 別 禁 止)
、 第 四 条
(
勤 労 の 権 利 と 義 務)
、 第 三 五 条
(
あ ら ゆ る 形 態 の 労 働 の 保 護)
、 第 三 七 条
(
同 一 労 働 同 一 賃 金 、 女 性 保 護)
、 第 九 七 条
(
行 政 組 織 、 権 限 、 任 用)
。
(
)
い わ ゆ る
「
労 働 者 憲 章 法」
。 訳 文 と 解 説 は 、 山 口 浩 一 郎
「「
労 働 者 憲 章」
法 ︱ イ タ リ ア 労 働 立 法 の 新 動 向 ︱」
日 本 労 働 協 会 雑 誌 一 四 三 号 、 一 九 七 一 年 二 月 、 な ら び に テ ィ ツ ィ ア ー ノ ・ ト レ ウ 、 山 口 浩 一 郎 編 イ タ リ ア の 労 使 関 係 と 法 日 本 労 働 協 会 、 一 九 七 八 年 に 詳 し い 。
(
)「
母 性 と 父 性 の 支 援 、 ケ ア に 対 す る 権 利 、 自 己 形 成 に 対 す る 権 利 、 都 市 時 間 の 機 能 的 調 和 の た め の 諸 規 則」
(
)
男 女 機 会 均 等 に 関 す る 現 行 諸 規 定 の 再 編 成 に 関 す る 委 任 立 法 の 発 布 の 政 府 へ の 委 任 。
(
)
二 〇 〇 六 年 五 月 一 七 日 欧 州 議 会 お よ び 欧 州 理 事 会 決 定
(
)
に よ り 二 〇 〇 七 年 が と 定 め ら れ た 。(
一)
参 照 の こ と 。
(
)
(
).
二 〇 〇 八 年 八 月 一 五 日 ま で に 国 内 法 規 化 す る こ と を 各 国 に 義 務 付 け て い る
(
第 三 三 条)
。 柴 山 恵 美 子
「
E U:
世 界 最 強 の 雇 用 職 業 に 関 す る 男 女 機 会 均 等 待 遇 原 則 指 令」
女 性 と 労 働
第 二 一 巻
(
八 四 号)
、 二 〇 一 三 年 、 四 二 頁 ︱ 六 五 頁 参 照 。
(
)
管 理 職 は 上 級 管 理 職(
Ⅰ)
と 一 般 管 理 職(
Ⅱ)
の 二 層 制 。 中 央 省 庁 の 職 階 制 と 人 的 構 成 に つ い て は 、
(
)
(
)
参 照 。
(
)
第 二 五 条 が「 直 接 差 別 ・ 間 接 差 別」
、 第 二 六 条 が「 セ ク シ ャ ル ハ ラ ス メ ン ト(
)」
の 概 念 規 定 。
(
)
一 九 七 〇 年 法 律 第 三 〇 〇 号 第 一 五 条 は 差 別 行 為 規 定( 労 働 組 合 加 入 に 加 え て 、 政 治 的 信 条 、 宗 教 、 言 語 、 性 別 、 年 齢 、 障 害 、 性 的 指 向 な ど に 基 づ く 差 別 の 禁 止)
。 二 〇 〇 六 年 委 任 立 法 第 一 九 八 号 第 二 七 条「 採 用」
、 第 二 八 条「 報 酬」
、 第 二 九 条「 格 付 け 、 昇 進」
、 第 三 〇 条
「
社 会 保 険」
、 第 三 一 条「 公 務 員 採 用」
、 第 三 二 条
「
軍 隊 ・ 特 殊 部 隊 へ の 募 集」
、 第 三 三 条「 軍 隊 ・ 財 務 警 備 隊 へ の 採 用」
、 第 三 五 条「 婚 姻」
に 関 す る 差 別 禁 止 規 定 。 二 〇 〇 一 年 委 任 立 法 第 一 五 一 号 第 五 四 条 は 育 児 を 理 由 と す る 解 雇 禁 止 条 文 。
(
)「
同 一 価 値 労 働 同 一 賃 金」(
第 四 条)
、「
職 域 社 会 保 障 制 度 に お け る 均 等 待 遇」(
第 五 条)
、「
雇 用 、 職 業 訓 練 お よ び 昇 進 へ の ア ク セ ス な ら び に 労 働 条 件 に 関 す る 均 等 待 遇」(
第 一 四 条)
に 関 す る 直 接 差 別 ・ 間 接 差 別 の 禁 止 条 項 。
(
)
特 に 第 三 項 。 対 象 と な る ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 の 根 拠 法 規 と し て 一 九 九 一 年 八 月 一 一 日 法 律 第 二 六 六 号「 ボ ラ ン テ ィ ア に 関 す る 枠 組 法」
が 挙 げ ら れ て い る 。
(
)
両 規 定 と も 、 選 考 委 員 会 の 少 な く と も 三 分 の 一 が 女 性 に 留 保 さ れ る こ と 、 が 定 め ら れ て い る 。
(
)
公 行 政 の 採 用 手 続 き に お け る「 女 性 労 働 者 と 男 性 労 働 者 間 の 機 会 均 等 の 遵 守」
規 定 。
(
)
管 理 職 任 命 に お け る 同 法 第 七 条 の 機 会 均 等 へ の 配 慮 規 定 。
(
)
ポ ジ テ ィ ブ ・ ア ク シ ョ ン に 関 す る 条 文 。 第 二 項 d 号 は 、 研 修 、 昇 進 、 待 遇 な ど に お い て 、 性 別 に 基 づ く 先 入 観 に よ っ て 職 員 を 評 価 す る こ と で 、 結 果 と し て ギ ャ ッ プ を 助 長 す る よ う な 労 働 の 条 件 、 組 織 、 配 分 の 克 服 、 が 規 定 さ れ て い る 。
(
)
第 四 八 条 は 公 行 政 に お け る ポ ジ テ ィ ブ ・ ア ク シ ョ ン 規 定 。
(
)
八 〇 年 代 末 以 降 、 設 け ら れ て き た 。 国 家 統 計 局
(
)
な お C P O の 機 能 は 、 二 〇 一 〇 年 一 一 月 四 日 法 律 第 一 八 三 号 第 二 一 条 に よ り 、 C U G(
)
に 引 き 継 が れ て い る 。
(
)
官 報 記 載 ど お り d 号 と 表 記 し た が 、 内 容 上 の 整 合 性 は c 号 。
(
)
本 稿 も こ の 表 記 法 を 意 識 し お り 、 和 文 と し て の 調 子 が 乱 れ て も あ え て 原 文 表 現 に 忠 実 に 表 記 し て い る 。
(
)
前 者 の 委 任 立 法 は「 均 等 コ ン サ ル ト の 活 動 お よ び ポ ジ テ ィ ブ ア ク シ ョ ン に 関 す る 規 定」
。 第 七 条 は ポ ジ テ ィ ブ ア ク シ ョ ン 条 項 。 第 五 項 に 計 画 の 記 述 を 含 む 。 内 容 は 二 〇 〇 六 年 委 任 立 法 第 一 九 八 号 第 四 八 条 に 引 き 継 が れ て い る 。 後 者 の 第 六 条 は 公 行 政 の 組 織 ・ 人 事 計 画 に 関 す る 条 項 。 第 六 項 は 規 定 未 履 行 の 場 合 の 新 規 人 事 の 禁 止 規 定 。
[
付 記]
本 稿 は 、 平 成 二 八 年 度 ∼ 平 成 三 〇 年 度 科 学 研 究 費 補 助 金 基 盤 研 究
(
C)「
行 政 組 織 の ジ ェ ン ダ ー 構 成 と 組 織 パ フ ォ ー マ ン ス に 関 す る 比 較 論 的 研 究」(
研 究 課 題 番 号 一 六 K 〇 三 四 七 七)