理学部数理学科
多元数理科学研究科
前期講義結果報告
時間割 . . . 3
理学部向け
1年
微分積分学I 粟田 英資 . . . 5微分積分学I 太田 啓史 . . . 9
微分積分学I 金井 雅彦 . . . .12
微分積分学I 松本 耕二 . . . .16
線形代数学I 落合 啓之 . . . .19
線形代数学I 木村 芳文 . . . .23
線形代数学I 庄司 俊明 . . . .27
線形代数学I 原 隆 . . . 30
数学展望I 梅村 浩 . . . 34
数学演習I 佐野 武 . . . 38
数学演習I 梁 松 . . . 41
数学演習I 太田 啓史 . . . .44
数学演習I 佐藤 猛 . . . 47
数理学科
2年
複素関数論 粟田 英資 . . . .50解析学序論 中西 敏浩 . . . .54
抽象ベクトル空間 岡田 聡一 . . . .59
集合と位相 中西 知樹 . . . .64
数学演習III, IV 糸 健太郎 . . . .69
数学演習III, IV 藤野 修、小林 真一 . . . 72
数学演習III, IV 坂内 健一 . . . .75
数学演習III, IV 宮地 兵衛 . . . .78
数学演習III, IV 橋本 光靖 . . . .82
3年
代数学要論 松本 耕二 . . . .86微分方程式 落合 啓之 . . . .89
ルべーグ積分論 名和 範人 . . . .93
幾何学要論 納谷 信 . . . 98
数学演習VII 鈴木 浩志、吉田 健一 . . . 102
数学演習VIII 佐野 武、小森 靖 . . . 107
数学演習IX 南 和彦、 梁 松 . . . 111
数学演習X 笹原 康浩、佐藤 猛 . . . 114
確率論III 服部 哲弥 . . . 117
/確率論概論III 多様体のトポロジー 佐藤 肇 . . . 120
/幾何学概論IV 近代解析 宮川 鉄朗 . . . 123
/解析学概論IV 数理解析・計算機数学III 内藤久資,服部 哲弥,笹原 康浩、小森 靖 . . . 126
/数理解析・計算機数学概論III 体とガロア理論 行者 明彦 . . . 131
/代数学概論IV
大学院
代数幾何学特論I 藤野 修 . . . 133幾何学特論I 土屋 昭博 . . . 136
大域解析特論II 小林 亮一 . . . 138
全学教育
1年
微分積分学I(医(医)) 大和 一夫 . . . 141微分積分学I(工II系) 鈴木 浩志 . . . 143
微分積分学I(工II系) 谷川 好男 . . . 146
微分積分学I(工III系) 寺西 鎮男 . . . 149
微分積分学I(工III系) 林 孝宏 . . . 151
微分積分学I(工IV系) 斉藤 博 . . . 154
微分積分学I(工IV系) 南 和彦 . . . 157
線形代数学I(医(医)) 南 和彦 . . . 160
線形代数学I(工II系) 斉藤 博 . . . 163
線形代数学I(工II系) 鈴木 浩志 . . . 166
線形代数学I(工II系) 寺西 鎮男 . . . 169
線形代数学I(工III系) 南 和彦 . . . 171
線形代数学I(工IV系) 鈴木 紀明 . . . 174
線形代数学I(工IV系) 谷川 好男 . . . 177
数学通論I(医(保)) 塩田 昌弘 . . . 180
数学通論I(医(保)) 三宅 正武 . . . 184
2年
複素関数論(理) 長田 博文 . . . 187複素関数論(理) 鈴木 紀明 . . . 190
複素関数論(工II系) 斉藤 博 . . . 193
複素関数論(工II系) 林 孝宏 . . . 196
複素関数論(工III系) 鈴木 浩志 . . . 199
理系教養(文系) 浪川 幸彦 . . . 202
時間割 . . . 207
理学部向け
1年
微分積分学II 粟田 英資 . . . 209微分積分学II 太田 啓史 . . . 213
微分積分学II 金井 雅彦 . . . 216
微分積分学II 松本 耕二 . . . 220
線形代数学II 落合 啓之 . . . 223
線形代数学II 木村 芳文 . . . 227
線形代数学II 庄司 俊明 . . . 231
線形代数学II 原 隆 . . . 234
数学展望II(前半) 木村 芳文 . . . 239
数学展望II(後半) 伊藤 由佳理 . . . 243
数学演習II 糸 健太郎 . . . 246
数学演習II 小林 真一 . . . 249
数学演習II 佐野 武 . . . 252
数学演習II 吉田 健一 . . . 255
数理学科
2年
ベクトル解析 菅野 浩明 . . . 259関数論 中西 賢次 . . . 263
代数学序論 斎藤 秀司 . . . 267
解析学要論 松本 耕二 . . . 271
数学演習V, VI 佐藤 猛 . . . 274
数学演習V, VI 橋本 光靖 . . . 277
数学演習V, VI 坂内 健一 . . . 280
数学演習V, VI 宮地 兵衛 . . . 283
数学演習V, VI 吉田 健一 . . . 287
3年
代数系と表現 行者 明彦 . . . 291多様体と微分型式 大和 一夫 . . . 293
オムニバス講義(その1) 伊藤 由佳理 . . . 296
オムニバス講義(その2) 中西 敏浩 . . . 300
オムニバス講義(その3) 土屋 昭博 . . . 304
関数解析 石毛 和弘 . . . 307
グループ学習 藤原 一宏 . . . 310
代数学III 寺西 鎮男 . . . 314
/代数学概論III 解析学III 長田 博文 . . . 317
/解析学概論III 数理物理学IV 粟田 英資 . . . 320
/数理物理学概論IV 数理解析・計算機数学II 内藤 久資,久保 仁,服部 哲弥、笹原 康浩 . . . 324
/数理解析・計算機数学概論II
大学院
代数学特論II 伊藤 由佳理 . . . 330偏微分方程式特論II 中西 賢次 . . . 334
幾何学特論I 太田 啓史 . . . 337
応用数理特論II 長谷川 勝夫 . . . 340
社会数理特論1 古結 明男、岸本 敏道、中村 俊之(浪川 幸彦) . . . 343
全学教育
1年
微分積分学II(医(医)) 大和 一夫 . . . 347微分積分学II(工II系) 鈴木 浩志 . . . 350
微分積分学II(工II系) 谷川 好男 . . . 353
微分積分学II(工III系) 寺西 鎮男 . . . 356
微分積分学II(工III系) 林 孝宏 . . . 359
微分積分学II(工IV系) 斉藤 博 . . . 363
微分積分学II(工IV系) 南 和彦 . . . 366
線形代数学II(医(医)) 南 和彦 . . . 369
線形代数学II(工II系) 斉藤 博 . . . 372
線形代数学II(工II系) 鈴木 浩志 . . . 375
線形代数学II(工II系) 寺西 鎮男 . . . 378
線形代数学II(工III系) 南 和彦 . . . 381
線形代数学II(工IV系) 鈴木 紀明 . . . 384
線形代数学II(工IV系) 谷川 好男 . . . 387
数学通論II(医(保)) 塩田 昌弘 . . . 390
数学通論II(医(保)) 三宅 正武 . . . 394
2年
理系教養(理系) 佐藤 肇 . . . 397理系教養(工) 三宅 正武 . . . 400
4年/大学院共通
代数学特別講義II 桂 利行(東京大学) . . . 405
/代数学特別講義I 「符号理論と代数幾何学」
(7月14日∼18日)
解析学特別講義I 儀我 美一(北海道大学) . . . 406
/偏微分方程式特別講義II 「ナヴィエ・ストークス方程式と渦度方程式」
(11月17日∼21日)
代数学特別講義I 石井 志保子(東京工業大学) . . . 407
/代数幾何学特別講義I 「2次元特異点入門」
(12月1日∼5日)
大学院
数理物理特別講義II 和達 三樹(東京大学) . . . 408
(5月26日∼30日) 「量子情報と量子計算」
数論特別講義II 伊吹山 知義(大阪大学). . . 410
(6月30日∼7月4日) 「ジーゲル保型形式と微分作用素」
数論特別講義I 玉川 安騎男(京都大学). . . 411
(10月27日∼31日) 「代数曲線の普遍被覆」
社会数理特論 岸本 敏道(日立製作所). . . 412
(5/22, 5/23, 5/29, 5/30) 「Web ビジネスにおける数学的思考法」
社会数理特論 古結 明男(日立製作所). . . 413
(6/4, 6/5, 6/6, 6/19, 6/20, 「IT(情報技術)分野における数学的素養の活用法」
8/4∼7)
社会数理特論 中村 俊之(日立製作所). . . 415
(7/3, 7/4, 7/10, 7/11) 「インターネット概論」
2003年度前期時間割表(数理学科)
1年生 2年生 3年生 4年生
月 1 数学展望I 解析学序論 幾何学要論
(梅村) (中西敏) (納谷)
2 数学演習I
(太田・佐藤猛
・佐野・梁)
3 数学演習X 多様体のトポロ
(佐藤猛・笹原) ジー
4 (佐藤肇)
火 1 ルベーグ積分論
(名和) 2
3 数学演習VIII 近代解析
(佐野・小森) (宮川) 4
水 1 抽象ベクトル空間 数理解析
(岡田) ・計算機数学III
2 (内藤・服部・笹原
・小森)
3 卒業研究
4
木 1 集合と位相 微分方程式
(中西知) (落合)
2 確率論III
(服部)
3 数学演習IX
(南・梁) 4
金 1 体とガロア理論
(行者)
2 数学演習VII
(鈴木・吉田)
3 数学演習III, IV 代数学要論
(橋本・坂内・糸 (松本)
4 ・藤野・小林真
・宮地)
2003年度前期時間割表(大学院)
4年生と共通 大学院のみ
月 1
2 大域解析特論II(小林)
3 幾何学概論IV(佐藤肇) 4
火 1
2 代数幾何学特論I(藤野)
3 解析学概論IV(宮川) 4
水 1 数理解析・計算機数学概論III 2 (内藤・服部・笹原・小森) 3
4 木 1
2 確率論概論III(服部)
3 幾何学特論I(土屋)
4
金 1 代数学概論IV(行者) 2
3 4
A:基本データ
科目名 微分積分学I(理) 担当教官 粟田 英資
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 三宅敏恒著, “入門微分積分”,培風館
参考書 ハイラー,ワーナー著,蟹江幸博訳, “解析教程(上,下)” , シュプリンガーフェアラーク東京
高木貞治, “解析概論”,岩波書店 コメント 参考書は自習の参考として提示した。
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 79 0 0 1 0 0 0 1 81 合格者数(人) 70 0 0 1 0 0 0 1 72
出席状況
おおむね75名前後の出席。 中間試験受験者は76名。 期末試験受験者は78名。 追試験受験者は1名。
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
1変数微分積分学の必要性とその基本を理解する事
○ 達成できた内容
ほぼ達成できたものと思います。講義の始めに学生に提示したシラバスの内容は、ほぼ予定通 り消化できました。実際に行った講義の内容は以下の通り。
4/17(82名)Fermatの微分法と Newtonの積分法
微少量だけずらして接線や面積を求める方法)
実数(循環しない無限小数について)
———————————————————-
4/24(82名)Cauchyの微分学
(極限の導入)
関数,連続関数,導関数 レポート問題
———————————————————-
5/8 (76名)
限りなく近づくとは?、epsilon-Nとepsilon-delta の紹介 合成関数と逆関数の微分
———————————————————- 5/15 (72名)指数関数 I
財務問題(Napier 数) 指数関数と対数関数の定義
———————————————————- 5/22 (74名)指数関数 II
指数関数と対数関数の微分と漸近的振舞い 無理数巾の導関数
レポート問題
———————————————————- 5/29 (77名)Taylor 展開 I
Taylor展開(17世紀の方法)
———————————————————- 6/12 (75名)Taylor 展開 II
最大値最小値の定理、Rolle の定理、平均値の定理
Taylorの定理と剰余項の評価
———————————————————- 6/19 (??名)巾級数
収束半径、項別微分 レポート問題
———————————————————- 6/26 (74名)微分法の応用
極値問題、漸近展開、不定形の極限、逆三角関数
———————————————————- 7/3 (77名)積分と微分
定積分、区分求積法、不定積分、微積分学の基本定理
———————————————————- 7/10 (76名)中間試験
———————————————————- 7/17 (71名)定積分の応用
広義積分、正項級数の積分判定法、Stirlingの公式
○ 達成できなかった内容
特になし○ 分析および自己評価
講義内演習やレポート等で学生の反応を見ながら講義を進めましたが、ほぼシラバスの予定通 り消化できましたので、無理の無い計画だったと思います。
始めの数回は簡単すぎるという学生からの感想がありました。又、当初1回で行う予定だった 指数関数とテイラー展開の部分がそれぞれ2回になってしまい、三角関数の説明を省いた。
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
先ず例から入る講義を行いました。演習問題の解答は講義中にはせずに、中間試験と期末試験 の前等にまとめて略解答例を配った。
○ 講義内演習の方針、目標
講義内演習は時間が無く残念ながらできませんでした。毎回出す演習問題は、講義の内容を学 生が確認するための、講義に直結する簡単な問題をだした。(多くは簡単な計算問題)
○ 学生からのフィードバック
レポート等での学生の反応を見ながら講義を進めました。
○ 学生の自己学習の支援
講義中は、区切りのいい所で(5分か10分おき位)必ず質問か無いかどうか聞いておりました が、ほとんど質問は出ませんでした。
○ オフィスアワーは機能したか ?
講義直後に質問する学生は多いのですが、office hourを利用した学生は0人。
D:評価方法
○ 評価の方針
成績は“ほぼ”期末試験のみで決めました。ただし期末試験で失敗した人に関しては、レポート、 中間試験の結果も考慮しました。
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
期末試験の点数が(90点満点)70以上を優
55以上を良
40以上を可とした。
ただし、中間試験とレポート問題からのボーナス点として、中間試験の点数(20点満点)が18 点以上もしくは、レポートがほぼ満点なら10点を加算した。
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生優 28 良 28 可 14 不可 9
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
評価方法はシラバスや初回の講義の際に学生に提示した通りです。合格基準は、演習の問題が 解ける位と告示しましたが、期末試験の点数での告示はしませんでした。
A:基本データ
科目名 微分積分学I(理) 担当教官 太田 啓史
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 三宅敏恒 入門微分積分 培風館 参考書 岡本和夫 微分積分読本 朝倉書店
杉浦光夫 解析入門I 東京大学出版会 コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 70 2 0 0 0 0 0 0 72 合格者数(人) 67 1 0 0 0 0 0 0 68
出席状況
60程度.B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
1変数の微積分の習得.○ 達成できた内容
目標は概ね達成できた.○ 分析および自己評価
時間が足らない. あまり遊ぶ暇がない.
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
なるべく高校の範囲内で理解できる例をとりあげた。講義内演習は、大きいもの2回(中間試 験も含む)で小さいもの2、3回。基本的に講義内演習をとる時間が不足かつ時間的余裕がない。
○ 講義内演習の方針、目標
その場で手を動かして、理解を自分のものとする。交流。質問時間。
○ 他の講義との関連
特になし。数学展望の質問を何度か授業後に受けた。
○ 学生からのフィードバック
昼休みのオフィースアワーで宿題について何件か同種の質問がでたとき、次の講義1コマを、そ の解説および関連する数学の講義に費やした。他に大きい演習、中間試験の答案、宿題ノートで 判断。
○ 学生の自己学習の支援
教科書の問題を宿題として自宅学習のきっかけとした。個人的にいくつかの本を尋ねられた際 に答えた。昼休みのオフィースアワーを設けた。講義中に当てたり、意見を聞く。
○ オフィスアワーは機能したか ?
昼休みのオフィースアワーは少しは機能していたが、後半は一部の人だけであったように思わ れる。
○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
マイクを使うようになった。延長しない。D:評価方法
○ 評価の方針
上記講義目標の基礎的理解が十分達せられているか、ある程度達成されているか、否か。基本 的に期末試験の成績(100点満点)により判断し、中間試験(10点満点)を加味する。
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
些細な計算間違いは除き、基礎的なこと(単調有界列の収束、テーラー展開、広義積分)がよ く理解されているときは優で、やや理解不十分な場合は良、理解は不足しているが、いくつかの 項目については理解している場合は可、理解がかなり不十分な場合は不可。
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生 2年生 計優 27 27
良 24 24
可 16 1 17
不可 2 2
欠席 1 1 2
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
評価は公正におこなった。A:基本データ
科目名 微分積分学I(理) 担当教官 金井 雅彦
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0 教科書
参考書 三宅敏恒著「入門微分積分」培風館 コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 68 1 0 0 0 0 0 0 69 合格者数(人) 67 0 0 0 0 0 0 0 67
出席状況
極めて良好.中間・期末試験の試験の受験状況およびレポートの提出状況から想像すると,1 名いた再履修者は,恐らく1度も出席しなかったのではないかと想像される.講義中出席はとら なかったが,ほぼ毎回出席者数だけは確認した.それによれば,欠席者が1名のみ(再履修者で あると想像される)が,全12 回の講義のうち2/3 以上,それ以外の日も欠席者は最大2,3名で あった.
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
学期当初に以下を目標として履修者に提示した. 第1部:極限と連続性
微積分を学ぶに先立ち,その基礎となる概念について学ぶ.とくに以下の項目に関する理解を目 標とする:
・ なぜ実数を考える必要があるのか?
・ 数列の収束を保証する条件
・ 数列の極限や関数の値の近似計算
第2部:1変数関数の微分
1変数関数の微分に関わる,以下の項目を習得することを目標とする:
・ 初等関数・合成関数・逆関数等の導関数の計算
・ 導関数の幾何学的な意味の理解
・ 1変数関数に対する極値問題の解法
・ テイラー展開と近似計算 第3部:1変数関数の積分
1変数関数の積分に関わる,以下の項目を習得することが目標:
・ 積分と微分の関係を知る
・ 面積等を積分で表し計算する
・ 具体的な関数の積分計算
○ 達成できた内容
次項目に述べる点を除いては,目標はすべて達成できたと考える.
○ 達成できなかった内容
学期末に扱った第3部の内容は,当初の予定より若干少なくなってしまった.理由は講義時間 不足である.
○ 分析および自己評価
当初の予定と比べ,0.5∼1 回分の遅れが学期中半から後半にかけ生じたことは,反省をしてい る.しかし,それを除いては,学生に恵まれたこともあり,担当教官自身,非常に満足している.
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
講義の内容およびその配列に関しては,極めて標準的なものである.しかし,講義内に可能な 限り演習の時間をとり(おおよそ,1/4 から1/3 といったところではないかと思う),さらにと きにパズル風な問題を配し,学生の興味を喚起すべく努めた.また,演習時間は,学生との「対 話」の格好の機会でもある.比較的早い時期に,多くの学生とのコミュニケーションが確率した 一番の要因はここにあると考える.
○ 他の講義との関連
講義ノート,中間試験やレポート問題,あるいは配布物を,「数学演習I」 の担当者に毎週送っ たことを除いては,とくに何もしていない.
○ 学生からのフィードバック
講義時間内の演習,中間試験やレポートの採点結果を通じ,常時学生の理解の確認を図った.と くに理解度の低い項目に関しては,講義で補足説明を加え,場合によっては試験等に再度類題を 出題するなどの処置を行った.
○ 学生の自己学習の支援
学生の自己学習の資料として,学期を通じ計3回,自作のハンドアウトを配布した.また,学 期中に実施した中間試験やレポートに対しては,添削済みの答案を返却するとともに,模範解答 を配布した.これも自己学習支援の一部と言えるかも知れない.
○ オフィスアワーは機能したか ?
同じクラスを担当する「線形代数学I」の担当者と隔週交代で,共通教育棟でのオフィスアワー を実施した.単に講義で扱った話題に限らず,数学全般に関する質問を受ける場として,期待以 上に機能したと感じている.
○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
講義アンケートを有意義に機能させるためには,学生がそれに意義を見出す必要がある.そし てそのためには,個々の教官がアンケートに可能な限りすばやく対応ないし反応する必要がある と考える.そこで,講義アンケートを実施した翌週,アンケートのコメントのいくつかに答える 形で,講義に臨んでの自分の考えを全学生に対し説明した.
D:評価方法
○ 評価の方針
学期当初に学生に通知した通り,レポート3回,中間試験2回,期末試験1回を実施し,その 総合点で成績を決定した.中間試験は1回あたり40分を費やし実施した.本来ならば,中間試 験にもっと時間をかけたいところであるが,その時間的余裕は共通教育科目には与えられていな い.そこで,それを補うために,レポートを課した.とくに,解答にある程度時間がかかると予 想される問題は,レポート問題とした.
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
学期当初に学生に示した達成目標と,試験・レポート問題の内容とを照らし合わせ,以下が成 績判定基準として適切であると判断した.なお,満点は81点である.
優:64点以上 良:50点以上 可:36点以上 不可:35点未満
なお,満点81点の内訳は以下の通り:
第1回レポート:9点 第2回レポート:9点 第3回レポート:5点 第1回中間試験:8点 第2回中間試験:10点 期末試験:40点
○ 最終成績はどうであったか
最終評価について受験者総数、合格者数、優、良、可取得者数を対象学生が判る形で具体的に 書いてください。
評価 1年生 優 30 良 30 可 7 不可 2
不可2名のうち1名は,2年生である.この学生はレポートを一度も提出せず,また中間試験・ 期末試験を一切受験していない.もう1名の不合格者は,期末試験の得点が際だって低いこと,お よびレポートを1回提出していないことが,不合格になった理由である.
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
成績評価の方法についても,学期当初に学生に通知した.最終的な成績はそれに基づき決定さ れた.言うまでもないことであるが,評価は公正であり,一切の例外もない.
E:学生の取り組み
○ 学生の取り組みで評価できる点
この科目の履修達は極めて勤勉です.出席率も驚くほど高いし,また,レポート・中間試験など にも熱心に取り組んでいます.日本の大学生が変わりはじめているのではないかと感じます.
A:基本データ
科目名 微分積分学I(理) 担当教官 松本 耕二
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 岸正倫「微分積分学」 学術図書 参考書
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 68 0 1 3 0 0 0 1 73 合格者数(人) 63 0 0 0 0 0 0 0 63
出席状況
1 年生以外の履修届提出者,および 1 年生 1 名は最初から現われず。他はおおむね出席状況は 良好だった。
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
微分法(基礎事項,逆三角関数, Taylor の定理,応用), 数列と級数の収束,関数の連続性,積分法
(不定積分,定積分,広義積分,応用)
○ 達成できた内容
微分法と積分法についてはほぼ予定通り。
○ 達成できなかった内容
数列と級数の収束,関数の連続性については十分には講義できなかった。
○ 分析および自己評価
微分積分の計算に習熟することに重点をおいたため,上記の,収束や連続性といった内容に深く 踏み込むことができなかった。数理学科志望の学生には不満を残したかもしれない。
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
微分から始め, 早い段階で逆三角関数など高校では扱わない例を出して, 学生の好奇心に訴え ることを意図した。時間が足らないため講義内の演習はどうしても不足するので, レポート等で 補った。
○ 講義内演習の方針、目標
微積分の計算に学生が習熟することが第一の目標。
○ 学生からのフィードバック
学生の理解の状況は質問や,個別に話しかけたりすることで大体は把握していたと思う。
○ オフィスアワーは機能したか ?
講義直後に相当数の質問をいつも受け付けていたので, それが実質的なオフィスアワーとなり, オフィスアワーの時間は必ずしも機能しなかった。但し試験前は別。
○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
ある程度反映させた。D:評価方法
○ 評価の方針
中間試験と期末試験の合計点で評価。合否ぎりぎりの学生についてはレポートの点数を評価に 若干加味した。
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
基本的には,半分点がとれれば (つまり 200 点のうち100 点以上) 合格とした。○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生優 28 良 27 可 8
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
公正に評価した。E:学生の取り組み
○ 学生の取り組みで評価できる点
学生は結構積極的に質問に来るし, 必ずしも試験対策だけでなく,「この証明は厳密にやると大 変なのでこの講義では大筋だけ述べる 」と言って紹介したものの詳細を聞きたがるなど, 好奇心 旺盛な学生も少数ながら見受けられた。
A:基本データ
科目名 線形代数学I(理) 担当教官 落合 啓之 サブタイトル 行列と連立方程式 単位 2単位 必修 対象学年 1年生
レベル 0
教科書 三宅敏恒著「入門 線形代数」培風館 参考書
コメント これらの情報は初回の講義で学生に配付すると同時に、シラバス・講義のホームペー ジに提示した。教科書の準備に関する問題は下記の「出席状況」でのコメントを参照 のこと。
TAの有無など
TAの有無
有 1名
TAに力があった。
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 79 1 0 2 0 0 0 0 82 合格者数(人) 73 0 0 1 0 0 0 0 74
出席状況
この報告書では受講者とは履修届提出者と定義している。受講者で再履修者のうち不合格になっ た2名は、講義に出席せず試験も受けていないため実質的な履修放棄と思われる。
なお、1年生の線形代数と微分積分は名前の順に70名ずつクラス編成していくため、最後の クラス(IV 組)のみに年度の入学者に応じての人数の増減があるが、今回のように10名増ぐら いならば、講義演習等に特段の支障はないと思う。年度末の教科書発注の際に人数の増減を生協 に連絡してもらうことと、授業アンケートなどの配布物を必要部数用意するように係の方に連絡 することなどの、些細なことを次年度に申し送っておく。
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
コースデザインに記載し学生に提示した目標を引用する
—
テキストに則して、取り扱う内容と進度の目安を提示しておく。
• 第1章「行列」初回には講義内容の説明なども行う。写像や集合の用語も説明する。行列の 演算や基本的な用語が登場する。難しくないがここをさぼるとあとが分からなくなるのでき ちんと押さえておく。
• 第2章「連立1次方程式」掃き出し法、基本変形、連立方程式。計算ができるようになるこ とと「階数」の概念を理解することが鍵になる。3回。
• 第2章4節「逆行列」掃き出し法の応用として逆行列を取り扱う。
• 第3章「行列式」行列式の計算問題は第2章の応用である。行列の基本的な性質(2節と3 節)の内容は高校では取り扱わない新しい内容である。しっかり修得してほしい。
詳しい内容は講義の進行に応じて適宜ホームページ
http://www.math.nagoya-u.ac.jp/~ochiai/
に掲載する予定である。
—
○ 達成できた内容
ほぼ達成できた。○ 分析および自己評価
もう少し前期のうちに多くを目標としてもよかったかもしれないが、学期の初めにあったFD(faculty
development)研修などで、コースデザインからの自由度があまりにも少ない印象を受けたため畏
縮してしまった。後期はもう少し自由にしよう。
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
講義内で演習を行うことを心掛けた。講義の時間と演習の時間を大きく2つに分けるのではな く、講義と演習を交互に繰り返す方式を取った。講義の説明に対する補足をなるべく熱いうちに 行える利点がある。講義と演習を交互に行うことで、メリハリを付けた。また、つまづきやすい 点を早めに拾い上げることに留意した。
○ 講義内演習の方針、目標
まずは、90分の講義に体を慣らして行くこと、プリント学習でなく、黒板に書かれたことや 口頭の説明をノートを取り、演習に活かすことが大切なことを回をおいて何度も強調し、実践上 の助言も与えた。毎回、紙を配って演習をしてそれを回収し、出席者のカウントにも利用すると 共に、答案のチェックは講義担当者本人が行って、講義へ活かした。課題は、講義内では時間の制 約もあり短い時間で到達可能なものを、一方で、持ち帰りの課題では時間を使って考えるものを それぞれ出題した。
○ 他の講義との関連
線形代数は動機が何であるかが分かりづらいので、それを説明するよう努力した。梅村先生担 当の数学展望や梁先生担当の演習との関連を説明し、そちらにも出席を促した。演習担当者とは、 講義・演習の進度を連絡しあい、活かした。ただし、時間割上の制約で、受講者の約半数弱しか 演習を受講できないことにも十分留意した。
○ 学生からのフィードバック
数理学科のオフィスアワー(木曜日)以外に共通教育棟での講義後の昼休み(水曜日)を利用 してオフィスアワーを行った。これは教務委員会からの要請を受け、理学部1年生講義担当8名 全員が分担して行ったものの一環である。私の場合は、昼休みに会議などの入った3回を除いて は常に行って一定の効果はあったと思うが、投入した労力に見合った効果があったかどうかは即 断できない。
○ 学生の自己学習の支援
章が終わるごとに章末問題を課題とし、提出されたレポートを元につまづきやすい点を講義で 重点的に補足した。学期の最後の章末問題は当然この解説ができなかったが、これをした他の章 の部分は授業アンケートなどでの評価は高く継続する予定である。これと合わせてレポートや試 験などの提出物はできる限り1週で学生に返却している。
夏休みに課題を出すべきだったかどうかは、後から考えて思うところである。ただし、提出や 採点、そのフィードバックなど、クリアすべき問題点はいくつもある。更に16年度からは前期 の期末試験が7月から8月上旬に移動するので、夏休みの取り扱いは、科目単位レベル以上の対 応も必要かもしれない。
○ オフィスアワーは機能したか ?
上述。○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
教務委員会が行った授業アンケートでは、マイクの使い方に関するコメントが多かったのが意 外であった。これは指摘の通り改善した。その他はおおむね不満のない解答だったので、その評 価が継続するように努力した。
D:評価方法
○ 評価の方針
初回の講義で学生に配布した評価の方針を引用する。
—
合格のために要求される学力の基準は、講義の際の演習問題や課題レポートのレベルの問題が 解けることである。行動目標における到達度を、課題レポートの提出頻度と成績、中間テストと
最終テストの成績から総合的に評価する。
—
実際の成績評価もこれに沿って行った。講義で紹介する内容の中には、合格のために要求する 学力を超える内容(トピック)も盛り込むようにした。これは、高学力の学生を飽きさせないた め、後の学習とのつながりの一端を与え動機とするため、コアの内容からは外したものの重要性 が高いから、などの理由からである。これらの上級の内容は、定期試験の出題からは外し、評価 の対象とはしないことをあらかじめ伝えた。
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
合格基準を満たしているものには可以上の成績をつける。8割の内容を理解しているものには 優をつける。良はその中間である。
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生 その他 計優 46 0 46 良 18 1 19
可 9 0 9
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
評価は公正に実行されたか、はい。例外は作らなかったか、はい。
合格基準はあらかじめ学生に告知されているか、はい。
試験を行った後で基準を決めるようなことはなかったか、はい。
補足:外国籍の学生で日本語がまだそれほど達者ではない(一番前に座って、電子辞書を引きな がらノートを取っていた)学生もいたが、評価においては特別措置を講じず例外を設けなかった。
A:基本データ
科目名 線形代数学I(理) 担当教官 木村 芳文
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 服部晶夫 中岡稔監修,線形代数入門,紀伊国屋書店 参考書
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 71 0 0 0 0 0 0 0 71 合格者数(人) 66 0 0 0 0 0 0 0 66
出席状況
80%以上の人は毎回出席していたと思われる。
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
講義計画として次のようなものを提示した。 第1回 2元連立方程式の解法
連立方程式の行列表現、逆行列を使う方法、困った場合(不定、不能な場合) 写像としての行列(正則行列と特異行列の像、不定、不能の意味)
第2回 3X3行列で表わされる連立方程式
平面の方程式、ベクトル積、方程式とその解の幾何学的意味 第3回 行基本変形による連立方程式の解法 I
行基本変形の定義、行基本変形を表わす行列 第4回 行基本変形による連立方程式の解法 II
階段行列、ガウスの消去法
第5回 中間テスト
第6回 連立方程式の解の構造 I
階数の定義と意味、同値関係、 斉次方程式の解 第7回 連立方程式の解の構造 II
解のパラメーター表示、斉次方程式と非斉次方程式の関係、非斉次方程式の可解条件 第8回 ベクトルの1次独立性 I
1次独立性の定義とその意味、方程式の可解性と1次独立性 第9回 ベクトルの1次独立性 II
線形部分空間、基底と次元 第10回 行列式 I
3X3連立方程式の形式解と行列式の定義、クラメールの公式 行列式の置換による定義
第11回 行列式 II
行列式の性質、行列式のもつ幾何学的意味、行列式の余因子展開、 斉次方程式の解と行列式との関係
第12回 最終テスト
大目標としては「連立1次方程式の解法と解の構造を理解すること」、付帯目標として「ベクトル の一次独立性や行列式など線形代数の基礎概念を理解すること」を挙げた。
○ 達成できた内容
行列式の内容の一部を除いて達成できた。
○ 達成できなかった内容
行列式は3元連立方程式に対する形式解(クラメールの公式)を導き置換を用いて発見的に定 義した。そのぶん時間がかかってしまい、行列式の代数的な性質、余因子展開、幾何学的な性質 などは後期にまわすことにした。
○ 分析および自己評価
「高校までは数学が好きで得意であったが大学に来て急に難しくなりドロップアウトしてしまっ た。」という学生の感想が数年前には強くあった。それを改善するために高校数学との橋渡しに留 意して講義を行ったことは学生に評価されたと思う。例えば初日はこんな具合に始まった。 最初に連立方程式を行列とベクトルを使ってAx = bという形に書く事から始めた。まず「行列は ベクトルを他のベクトルに写すもの」であると説明し、連立方程式を解くことはAによって写っ た先のベクトルがbであるような元のベクトルxを求めることであると解説した。行列がベクト ルを他のベクトルに写すという例を具体的に2行2列の行列でやってみせる。最初は正則な場合、 次は非正則な場合である。いろいろなベクトルを写してみると非正則な場合は写った先のベクト
ルがある共通性を持っていることが見えてくる。どうもある直線上にあるらしい。(この直線は何 なのかは後で問題になる。非正則なAを具体的に与えてそのときの直線の方程式を求める事を宿 題に出しておく。)写った先が直線になってしまうんだったらbが直線上にある場合と無い場合で は事情がずいぶん変わってくるよな...
すべてこんな調子であったから、高校数学のテクニカルな問題を解く事で頭がガチガチになって いた学生はかなり面食らったかもしれない。(逆にこのような議論に余裕を持って面白そうだと思 えた学生は結構楽しんでよい成績がとれたように思われる。)
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
高校での数学との橋渡しをしたりギャップを埋めたりするために、まず行列やベクトルなど既に ある程度聞いていて馴染みがあるものは無定義で使いはじめ、またなるべく発見的な議論や簡単 な論理を積み重ねるような議論をするように心がけた。連立方程式の解の構造を中心的な題材と し、自分の知っている身近な題材が数学的に見るといろいろと面白い数学的な概念を含んでいる ことを感じてもらうように配慮した。学生の記憶を呼び戻すために講義の最初に必ず前回の要点 の復習を短くなるべくグラフィカルに行った。また講義で例題を実際に解き、その変形をレポー ト問題として出題した。中間テストは講義で行った例題とレポート問題と同じ形式にし、確認テ ストといった趣きにした。講義内演習が無い分、基本問題を反復して解くといった訓練にはなっ たと思う。
○ 講義内演習の方針、目標
共通教育で講義内演習は無かった。
○ 他の講義との関連
演習の担当者(太田氏)とは頻繁に連絡を密にとり、進路、理解の度合いなどを確認した。そ の結果、講義と演習は大変うまく相補的な関係が保てたと思う。
○ 学生からのフィードバック
理解度については繰り返し確認しながら講義を進めた。線形代数学にリアリティーをもっても らうことに努めた結果か、概ね良好な評価が得られた。
○ 学生の自己学習の支援
幾何学に興味を持っているという学生から参考書の推薦を依頼された。物理と数学の両方に興 味があるとのことだったので相対論の数学的入門書何冊かを推薦した。
○ オフィスアワーは機能したか ?
線形代数学Iの講義が水曜の2限であったのでオフィスアワーは微分積分学Iの松本氏と交互に
12:00∼13:00まで講義室で行った。学生は講義の直後ということでかなり活発に質問をしてきた。 昼食を講義室でとる学生もいて、リラックスした雰囲気でオフィスアワーが行えたことはよかっ たと思う。
D:評価方法
○ 評価の方針
中間試験と期末試験およびレポートを総合的に評価して成績をつけた。
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
中間試験と期末試験の成績の合計で素点を算出しレポートは採点は行ったが合否の判定のみに 用いた。レポートは復習補助の色彩が強く、またどの程度独自で解いたのか判断が難しいことも あったので点数に加えるのは適当でないと判断した。
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生優 26 良 26 可 14 不可 0 欠席 5
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
大学数学への導入として基本的ではあるがなるべく多段階の論理や手続きを必要とする問題を 試験には出題した。講義の中での例題や宿題と同じパターンの問題は大変できがよかったがすこ しでも自分で論理を積み上げなければならない問題に対してはお手上げの学生がかなりいた。
A:基本データ
科目名 線形代数学I(理) 担当教官 庄司 俊明
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 線形代数入門、内田伏一他著、 裳華房 参考書
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 69 0 0 0 0 0 0 0 69 合格者数(人) 63 0 0 0 0 0 0 0 63
出席状況
毎回、60人以上が出席した。
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
1. 行列の性質、2. 連立方程式の解法、3. 数ベクトル空間、 4. 行列式
○ 達成できた内容
1, 2, 3, 4の前半○ 達成できなかった内容
4の後半
○ 分析および自己評価
学生の要望が多かったので、シラバスを消化することより、学生に理解させることを優先した.
やりきれなかった分は後期にまわすことにした. 実際これは両立させるのが難しい問題である. 後 期にしわ寄せがいく恐れがある.
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
毎回、その回の講義の内容について簡単な問題を出し、翌週に提出させた。レポートは添削し て翌翌週に返し、講義の折に簡単な解説を加えた.
○ 講義内演習の方針、目標
時間的な制約で、講義内演習は出来なかった。
○ 学生からのフィードバック
学生のレポートをチェックして、学生の間違い易い点を講義の際に説明した.
○ オフィスアワーは機能したか ?
機能した. 授業の直後の昼休みを同じ教室でオフィスアワーに使ったので、学生の質問が出やす かった.
○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
板書が取りにくい、という意見が多かったので、翌週に前回の講義ノートをまとめたものを配った.
D:評価方法
○ 評価の方針
提出レポート(11回)、中間試験、期末試験 の成績を総合して判断する. 単なる点数ではなく、 基本事項をどの程度理解したかを評価の基準にする.
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
上の考え方によって評価した. 従って単純に得点の公式にあてはめるようなことは避けた.○ 最終成績はどうであったか
題材を絞ったこともあって、8割程度の学生は、講義の内容について最低限の理解を得られたと 思う.
評価 1年生 優 37 良 14 可 12
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
問題なしA:基本データ
科目名 線形代数学I(理) 担当教官 原 隆
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 「線形代数概説」内田,浦川著.(裳華房) 参考書 「線形代数入門」斉藤正彦著(東大出版会) コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 71 0 0 0 0 0 0 0 71 合格者数(人) 68 0 0 0 0 0 0 0 68
出席状況
中間テストまでは毎回60人以上出席.中間テスト後,55∼60人程度に減少.レポート,中 間テストを全く出していないものが1名おり,基本的に単位を取る意志がないと判断される.
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
線形代数の基礎的な計算技術(掃きだし法,逆行列の求め方,行列式)および線形空間の概念
(基底・次元・部分空間を含む)を身につけて貰うこと
○ 達成できた内容
基礎的な計算技術については大体,達成できた.線形空間については,部分空間以外は達成で きたと考える.
○ 達成できなかった内容
部分空間についても講義したが,困難を感じている学生が多いようである.
○ 分析および自己評価
線形空間,特に部分空間の概念は学生にとっては非常に「抽象的」で困難が予想された.この 意味では大体,予想通りの結果であった.
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
講義では毎回レジュメを配り,学生の板書の負担を減らすようにした.ごく少数の学生を除き, これは好評だったようである.また,できるだけ抽象的な導入は避け,例から入るようにした.な お,時間の関係で講義内演習は諦め,代わりにほぼ毎回レポート問題をだし,採点・返却・解説 という形をとった.
○ 講義内演習の方針、目標
上に述べたように,講義内演習という形ではやっていない.しかしほぼ毎回のレポート出題と その採点・返却,および講義内解説という形での「演習」は行えたと考える.
○ 他の講義との関連
可能な限り物理や工学などとの関連を述べるようにはしたが,なにぶん一年生でもあるので,難 しかった.
○ 学生からのフィードバック
講義後のオフィスアワーでの反応,また毎回のレポートの結果をフィードバックとして考えた. これらで理解が足りないと思われたところは次回の講義でくり返すなどの工夫をした.ただ,講 義時間中での質問は奨励しているものの,なかなか質問できないようである.
○ 学生の自己学習の支援
上記のオフィスアワー,および毎回のレポートに尽きる.毎回のレポートは強制的に学習させ る価値はあったと考える.(本来,大学生は「強制的に学習」させられるものではなく,自主的に 学習するはずのものであるが,昨今の学生のmajority を考えると仕方ないのかもしれない.)
○ オフィスアワーは機能したか ?
講義が水曜の2限だったので,その後の昼休みにその教室でオフィスアワーをおこなった.こ れは学生にとっても質問しやすく,好評である上に効果も大きかったと考える.
○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
できるだけ反映させるようにした(例:黒板の使い方,マイクを使って欲しい,など).ただし, 相反するアンケート結果も多く(下に例),これらはある意味で「平均的な」学生には適度な講義 内容であることの反映であろうと考えて,特段の措置は講じなかった.
結果に対するコメント:まあまあの結果だったと思っている.評価が一方に偏った項目はあま りなく,大抵相反する結果が出た.
(例)
進度が遅すぎてつまらないvs 速すぎてわからない;
何度も同じ事を説明するなvs 丁寧に説明してくれて非常に良くわかる 黒板の方がよいvs 今のホワイトボードで十分だ
その意味で,「まあまあ」の結果だと理解している.ただし,一部の学生から「進度が遅すぎて つまらない」との指摘があることは十分に予想はしていたが—もともと,上位の数人を相手にし た講義はやっていないし,そのような講義にした場合,大半がついてこれなくなることは容易に 予想できる— 内心忸怩たるものはある.
D:評価方法
○ 評価の方針
大きな形式的方針は以下の通り:
・期末テスト,中間テスト,レポートを用いる.
・以下の3とおりの点数の最大値を最終評価に用いる:
評価A=(期末)× 0.5 +(中間)× 0.35 +(レポート)× 0.25 評価B=(期末)× 0.55 +(中間)× 0.45
評価C=(期末)
(理由)今回の講義は学生の majorityを相手にした.このため,非常に「良くできる」学生に とってはつまらないものになる可能性があった(実際,アンケート結果などでもそのような感想 が見られた).特にレポート問題は基本的なものばかりで,できる学生にはほとんど無意味であろ う.このような観点から,自学自習がきちんとできる学生も良い成績がとれる余地を残したもの である.
なお,レポートの採点は提出点がほとんどになるようにした.こうすることで「わかっていな いのに丸写し」したくなる誘惑を押さえ,しかし日々の学習の動機付けにしたつもりである.テス トの成績とレポートの出来にはかなりの相関があり,その意味でもこの方針は成功したと考える.
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
中間・期末テストについては・基本的な概念,定義がわかっているか,(定義に従って論理を展開できるか)が最重要である,
・前期の内容はかなりの部分,計算練習であるところもある.そのため,きちんと計算ができ ることも重要である,
と思って採点した.
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生優 26 良 31 可 11 不可 1
(他に欠席して試験放棄が2名いるので不可は合計3名.また,レポートなどの成績でかろう じて単位を取得したものが若干名いる.)
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
評価は公正に遂行し,例外は作らなかった.また,合格基準は「毎回のレポート問題と類似の 問題が解けること」と告知したので,学期が終わった時点では総て明らかになっていたはずであ り,この意味でも試験の後で基準を作ったわけではない.この意味で上記の基準は総てクリアー している.
ただし,この基準にこだわるあまり,全体的に「甘い」評価になってしまった嫌いがある.特に 中間テストの結果が割合に良かったので,一部の学生が安心して勉強しなくなったように思われ る.これは失敗だったので,後期では工夫したい.(後期の内容はもっと難しいからこれほどのこ とにはならないと思われるが.)
E:学生の取り組み
○ 学生の取り組みで評価できる点
かなりの学生(60人以上)がほぼ毎回のレポートを提出し,基礎的な問題は一通り解いたこ とになる点.このため,基礎的な計算力は割合ついていたと思う.また,オフィスアワーなどで も積極的な質問が見られた点.
○ 学生の取り組みで改善した方がいいと思う点
話が少し「抽象的」になるととたんに努力を諦める点.レポートや試験の解き方が粗っぽく,ショ ウモナイ計算ミスなどが散見される点.(これは高校までの訓練に原因があると考える.)Hにも書 くが,自分で努力をせずに,人のせいにする学生が散見される点.
A:基本データ
科目名 数学展望(理) 担当教官 梅村 浩
サブタイトル 数学の楽しみ 単位 2単位 選択
対象学年 1年生 レベル 0 教科書
参考書 高木貞治: 解析概論、
E. ハイラー/C.ワナー: 解析教程、
小林 昭七: なっとくするオイラーとフェルマー、 オイラー: オイラーの無限解析、
C.Jordan: Cours d’analyse, 微積分の教科書。
コメント
TAの有無など
TAの有無
無
受講者が152名と多いのでTAがいればもっと効率をあげられる。
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 150 2 0 0 0 0 0 0 152 合格者数(人) 131 0 0 0 0 0 0 0 131
出席状況
出席状況は良かった。130名程度が毎回出席した。
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
高校生の知識でも理解できる18世紀の数学の花園に遊ぶこと。
○ 達成できた内容
1. 一般的な注意。 (A)欠席、遅刻を決してしないこと。(B)講義の復習を速やかに行うこ と。(C)オフィスアワーの利用。(D)ノートのとりかた。(E)参考書。