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nl2006 2 最近の更新履歴 北海道都市地域学会

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第 68 回全国都市問題会議

(報告)

      

「都市の連携と交流―まちのちからの活用―」

「 第68回 全 国 都 市 問 題 会 議 」 が7月20・21日 に 札 幌 コ ン ベ ン シ ョ ン セ ン タ ー で 開 催 さ れ た。 こ こにその開催概要を紹介する。

第1日 目 基 調 講 演 :川 勝 平 太 国 際 日 本 文 化 研 究 セ ン タ ー 教 授 : ま ち の 「 ち か ら 」 は 景 観 か ら ― 都 市 ( ア ー バ ン ) 化 か ら 農 業 ( ル ー ラ ル ) 化 へ ―

大 都 市 圏 へ の 集 中 と 地 方 の 過 疎 化 の 問 題 の 解 決 に は 都 市 の 農 村 化 ( 水 ・ 緑 ・ 土 志 向 ) を 進 め る 必 要 が あ る 。「 2 1 世 紀 の 国 土 の グ ラ ン ド デ ザ イ ン 」 で は 歴 史 と 風 土 の 特 性 に 根 ざ し た 新 し い 文 化 と 生 活 様 式 を も つ 人 々 が 住 む 美 し い 国 土 、庭 園 の 島 づ く り が 提 唱 さ れ て い る 。 市 町 村 合 併 の 次 に は 都 道 府 県 合 併 が 行 な わ れ る 。 日 本 は4区 分 し 、 西 日 本 ( 海 の 州 )、 関 東 地 方 ( 野 の 州 )、 中 部 地 方 ( 山 の 州 )、 東 北 ・ 北 海 道 ( 森 の 州 ) と す る の が 適 切 で あ る 。 日 本 の 自 然 は 日 本 人 の 精 神 性 を 反 映 し て お り 文 化 的 景 観 を 形 成 し て い る 。 新 首 都 は 杜 の 都 と し 、 全 国 に 鎮 守 の 杜 の 都 が 展 開 さ れ る こ と が 望 ま し い 。「 森 の 州 」 の 州 都 は 新 千 歳 空 港 と 札 幌 の 中 間 に あ る 豊 か な 森 の あ る 地 域 が 相 応 し い の で は な い か 。

主 報 告:上 田 文 雄 札 幌 市 長:「 二 人 の 偉 大 な ア ー テ ィ ス ト の 遺 産 」 ~ 「 モ エ レ 沼 公 園 」 と 「 P M F 」

「 モ エ レ 沼 公 園 」 は 、 イ サ ム ・ ノ グ チ の 「 公 園 全 体 を ひ と つ の 彫 刻 と み な す 」 コ ン セ プ ト の 下 、 昨 年7月 の 「 海 の 噴 水 」 の 完 成 に よ り グ ラ ン ド オ ー プ ン を 迎 え た 。「 P M F 」 は2 0世 紀 を 代 表 す る 指 揮 者 ・ 作 曲 家 ・ 教 育 者 で あ る 「 レ ナ ー ド ・ バ ー ン ス タ イ ン 」 が 創 立 し た 「 国 際 教 育 音 楽 祭 」 で あ る 。 二 人 の 偉 大 な 芸 術 家 の 遺 志 は 今 日 ま で 継 承 さ れ て お り 、今 後 は 「 経 済 」 と 「 芸 術 文 化 」 を 融 合 す る 視 点 を 大 切 に し て 行 き た い 。

特別講演:建築家 安藤忠雄氏:市民参加のまちづくり

ま ち づ く り は、 そ こ に 住 ま う 人 々 が 積 極 的 に 参 加 し て こ そ 意 義 が あ る。 表 参 道 ヒ ル ズ で は、 半 世 紀 近 く 受 け 継 が れ て き た 同 潤 会 ア パ ー ト の 街 並 み 心 象 風 景 を ど の よ う な 形 で 残 し て い く か を 主 題 と し た。 サ ン ト リ ー ミ ュ ー ジ ア ム で は 美 術 館 の 敷 地 と 海 の 間、 大 阪 市 や 国 の 管 理 す る 空 間 ま で 領 域 を 超 え た 空 間 を 形 成 し た。 建 築 と は、 場 所 に 刺 激 を 与 え、 活 性 化 す る こ と を 目 的 と し た 環 境 芸 術 で あ る。 そ の 意 味 で は、 瀬 戸 内 オ リ ー ブ 基 金 や 造 幣 局 の 桜 の 会・ 平 成 の 通 り 抜 け 運 動 も ま た 建 築 で あ る。 日 本 人 は 恵 ま れ た 自 然 環 境 を 活 か し、 自 然 を 楽 し む 感 性 に 長 け た 民 族 で あ り、 文 化 も ま た 自 然 を 頼 り に 育 ま れてきた。その感性を呼び覚まし、市民の力によって理想の風景・現在の庭園づくりを進めたい。

一般報告:篠田昭 新潟市長:食と花で開かれる「政令市・新潟」の扉

新 潟 市 は 本 州 日 本 海 側 初 の 政 令 指 定 都 市 を 目 指 し て い る。 目 標 は「 1 .世 界 と と も に 育 つ 日 本 海 政 令 市2.大 地 と と も に 育 つ 田 園 型 政 令 市3.地 域 と と も に 育 つ 分 権 型 政 令 市 」 で あ る。 田 園 と 日 本 海 の

二つのキーワードを統合し、食と花で世界に貢献するため、食と花の世界フォーラムを開催する。また、

江 戸 時 代 か ら の「 町 人 自 治 」 の 気 風 を 活 か し て 全 国 で 初 め て 地 域 協 議 会 を 行 政 区 単 位 で 設 置 す る 予 定 である。

一般報告:小菅正夫 旭川市旭山動物園長:旭山動物園の改革

旭 山 動 物 園 は、 平 成8年 に 入 園 者 が26万 人 に ま で 落 ち 込 ん だ た め、 原 点 に 立 ち 返 り な ぜ 動 物 園 に

来ないのか聞き回った。動物が動かない。いつも同じとの答え。実は、動くところを見せていなかった。

そ こ で 理 想 の 動 物 園 を 夢 見 つ つ、 職 員 が で き る こ と か ら 試 行 錯 誤 し た。 動 物 た ち が 最 も 魅 力 的 に 見 え

200 6

北海道都市地域学会

ニュースレター

第2号

TOPICS

★第 68 回全国都市問題会議

  「都市の連携と交流―まちのちからの活用―」

★ 「都市の中の水辺」

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るには、動物が幸せに感じる、幸せな動物たちを見てもらうのが一番だと感じ、行動展示、能力展示、 環 境 エ ン リ ッ チ メ ン ト の 手 法 を 取 り 入 れ た。 職 員 た ち の 夢 も 次 第 に 実 現 さ せ、 平 成 17年 の 入 園 者 数 は200万 人 を 突 破 し た。 動 物 た ち が 幸 せ な 環 境 を 作 っ た こ と で、 多 く の 貴 重 動 物 の 繁 殖 に も 成 功 し た。 感 動 を 与 え る 展 示 を 通 し て、 多 く の 人 々 が 野 生 動 物 を 守 り、 自 然 環 境 を 損 な わ な い ように暮らし、世界の環境保全活動を支援する気持ちになることを願っている。

第2日目パネルディスカッション:都市の連携と交流―まちのちからの活用―

コーディネーター:平野次郎 学習院女子大学特別専任教授

森雅志 富山市長:富山市のコンパクトなまちづくり

富 山 市 は 人 口 密 度 が 薄 く 車 の 保 有 率 が 高 い 都 市 で あ る が、 公 共 交 通 を 軸 と し た コ ン パ ク ト な 街 づ く り に 取 り 組 み、 次 世 代 型 路 面 電 車・ 富 山 ラ イ ト レ ー ル を 開 業 さ せ た。 公 設 民 営 で 沿 線 ま ち づ く り に 取 り 組 み、 都 心 部 の 魅 力 付 け を 行 い、23時 台 ま で 公 共 交 通 を 走 ら せ、 乗 降 客 が 増 加 し て いる。

中山弘子 新宿区長:歩きたくなるまち 新宿

歌 舞 伎 町 か ら 危 険 な イ メ ー ジ を 払 拭 し、 外 国 人 を 含 め た 多 様 な 大 人 の 文 化 を 楽 し め る ま ち に す る た め、 歌 舞 伎 町 ル ネ ッ サ ン ス 推 進 協 議 会 を 設 置 し て、 安 心・ 安 全 を 推 進 す る ク リ ー ン 作 戦 プ ロ ジ ェ ク ト、 文 化 的 な 賑 わ い を 創 造 す る 地 域 活 性 化 プ ロ ジ ェ ク ト を 立 ち 上 げ た。 住 ん で い る 人 が 愛 着 を 持 て る よ う に、 ま ち の 個 性、 歴 史 と 自 然 の 記 憶・ 遺 伝 子 を 確 認 し そ れ を 磨 く 活 動 を 展 開 し て い る。 経 済 活 動 と の 一 体 化、 新 た な 担 い 手 を 引 き 込 ん で ゆ く た め の ビ ジ ョ ン が 大 切 で あ る。 地 方 の 役 に 立 つ 人 生 を 送 る 人 の た め の ふ る さ と 支 援 セ ン タ ー を 作 っ て お り、 地 方 と の 連 携 を 図 っ て 行 きたい。

小林英嗣 北海道大学大学院教授:「生命基盤としての美しい国づくり」による交流戦略

ア イ ル ラ ン ド で は50年 前 か ら タ イ デ ィ タ ウ ン 運 動 を 行 っ て い る。 コ ミ ュ ニ テ ィ や 企 業 を 対 象 と し た 美 し い ま ち づ く り の コ ン テ ス ト で あ る。 当 初 は 観 光 客 誘 致 を 目 的 と し た ゴ ミ の 片 付 け 運 動 だ っ た が、 1980年 代 半 ば か ら は、 風 景、 景 観、 国 民 の 精 神 と 文 化、 環 境 の 保 護 と 循 環、 生 活 質 の 固 有 性、 農 村 の 多 様 性 や 新 産 業 育 成 へ と 内 容 を 拡 大 し た。 美 し く 安 全 な ア イ ル ラ ン ド に 拠 点 を 置 く 企 業 も 増 え る な ど、 情 に 訴 え か け る 基 盤 づ く り と い え る。 北 海 道 シ ー ニ ッ ク バ イ ウ エ イ 構 想 が 今 年 か ら 全 国 風 景 街 道 の 取 り 組 み と し て 展 開 さ れ る。 地 域 が 連 携 し て 海 外 に 向 け て も 情 報 を 発 信しはじめる。危機感を共有し想いを集めることが大切である。

齋 藤 未 来( 株 ) ナ ム コ  チ ー ム ナ ン ジ ャ キ ャ ス テ ィ ン グ デ ィ レ ク タ ー: フ ー ド テ ー マ パ ー ク 時 代の到来~ナムコ・チームナンジャの事業戦略

フ ー ド テ ー マ パ ー ク は 坪 当 た り の 高 い 集 客 力 に よ り 母 体 施 設 の 活 性 化 を 狙 っ て い る。 取 材 に よ る パ ブ リ シ テ ィ の シ ャ ワ ー 効 果 も 多 大 で あ る。 自 由 が 丘 ス イ ー ツ フ ォ レ ス ト は、 パ テ ィ シ ェ を 社 会 現 象 に し、 自 由 が 丘 を 女 性 の 住 み た い 街 ナ ン バ ー1に し た。 テ ー マ 探 し の 根 幹 に あ る の は 地 域 の 歴 史・ 文 化 な ど の 特 色 で あ る。 リ ピ ー タ ー を 集 め 続 け る に は 話 題 性 を つ く り 続 け て い く こ と が 必要で、人間の力・想いの結集が重要である。

安田潤一郎 早稲田商店会長:安心・安全はまちのうりもの

夏 休 み で 学 生 が い な い 商 店 街 の 夏 枯 れ 対 策 と し て エ コ サ マ ー フ ェ ス テ ィ バ ル を 開 催 し た。 ゴ ミ ゼ ロ 実 験 に 取 り 組 み、 ゴ ミ 減 量 リ サ イ ク ル が ま ち づ く り へ と 進 化 す る ま ち 場 の 活 動 を 展 開 し て い る。 人 手 が な い の で、 学 生 や 高 齢 者 を 担 い 手 と し た。 道 路 管 理 者 な ど に は 文 句 を 言 う の で は な く 相 手 の 喜 ぶ こ と を 考 え 実 施 し て い る。 イ ベ ン ト を 行 う 理 由 は す ば ら し い 時 間 を 共 有 す る た め で あ る。 商 店 主 が そ こ に 住 ん で タ ウ ン キ ー パ ー を 自 分 達 で や る こ と が 重 要 で、 住 ま う こ と に イ ン セ ン ティブを与える必要がある。

井上繁 常磐大学教授:都市の連携と交流の現代的意義と新展開

キ ー ワ ー ド は、「 連 携 と 交 流 」、「 集 客 都 市 」、「 ま ち の 力 」 の 3 つ で あ る。 ま ち の 力 が 集 客 に 繋 が る。 地 域 の 人 が 住 み、 誇 り を 持 つ、 そ の 姿 が 魅 力 と な る。 地 域 条 件 の 似 通 っ た 都 市 同 士 が 互 い の 技術や経験を交流することによって新たな発想や試みが生まれる。

夕 張 市 の 財 政 破 綻 で 打 ち ひ し が れ て い る の で は な く、 中 心 都 市 の 首 長 は リ ー ダ ー シ ッ プ を 発 揮 するべきである。

      (北海道都市地域学会企画委員会)

(3)

都 市 の 中 の 水 辺

小 川 祐 美

(北海道大学地球環境科学研究院)

 環 境 教 育 や 自 然 に 触 れ 合 う こ と の 重 要 性 が 認 識 さ れ る と 同 時 に 、 コ ミ ュ ニ テ ィ 再 生 の 重 要 性 も 叫 ば れ て い る 今 日 、 都 市 域 に お け る 河 川 空 間 は 様 々 な 可 能 性 を 秘 め た 貴 重 な 場 で あ る と い え る 。 河 川 空 間 は 都 市 空 間 の 約1割 を 占 め 、 ま た 、 市 街 地 に お け る 水 辺 ま で の 距 離 は 約3 0 0 mで あ り

1

、 徒 歩 や 自 転 車 な ど で 行 け る 範 囲 に 存 在 し て い る か ら で あ る 。 ま た 、 私 有 地 の 土 地 利 用 の 改 変 や 規 制 が 難 し い 日 本 に お い て 、 河 川 空 間 は 、 公 有 地 で あ り な が ら 、 河 川 に 沿 っ た 広 い 空 間 と な っ て い る か ら で あ る 。

  今 日 、 川 に 隣 接 し て 都 市 生 活 を 送 っ て い て も 、 そ こ を 流 れ る 水 に 触 れ た こ と の あ る 人 は 少 な い の で は な い だ ろ う か 。 か つ て は 水 遊 び の 場 で あ り 、 洗 い 物 な ど の 生 活 用 水 と し て 利 用 さ れ 、 秋 に は 鮭 の 遡 上 の 様 子 を 見 る こ と が で き る 、 身 近 な

場 所 で あ っ た 、 市 街 地 を 流 れ る 中 小 の 河 川 の い く つ か は 、 現 在 は 暗 渠 や 排 水 路 と し て の 役 割 し か 果 た さ な く な っ た 、。 川 の 流 れ を 橋 の 上 か ら 眺 め る こ と は あ っ て も 、 そ の 水 面 ま で ア ク セ ス す る こ と は 日 常 生 活 で は ほ と ん ど な く な り 、 暗 渠 や 水 路 と な っ た 河 川 に い た っ て は 、 そ の 存 在 す ら 意 識 す る こ と が 少 な く な っ て い る と 思 わ れ る 。

  こ の よ う な 都 市 河 川 へ の 関 心 、 ア ク セ ス 低 下 の 背 景 に は 、 さ ま ざ ま な 問 題 が あ る 。 か つ て は 市 街 化 に よ る 河 川 水 質 の 悪 化 が 顕 在 化 し 、 一 部 都 市 の 河 川 で は 悪 臭 を 放 つ よ う な 状 況 も あ っ た 。 こ の よ う な 環 境 の 悪 化 に 伴 い 、 1 9 7 0年 水 質 汚 濁 防 止 法 が 制 定 さ れ 、 翌 年 度 か ら 水 質 汚 濁 に 関 わ る 環 境 基 準 項 目 に つ い て 水 質 の 測 定 が 行 わ れ て き た 。 現 在 で は 、 工 場 か ら の 排 水 規 制 や 下 水 道 整 備 な ど も 進 め ら れ 、 河 川 水 質 は 向 上 し つ つ あ る 。 環 境 省 に よ る 公 共 用 水 域 で の 水 質 測 定 結 果 で は 、 河 川 に つ い て 、 有 機 汚 濁 の 指 標 と な るB O D又 はC O Dの 環 境 基 準 達 成 率 は 、 1 9 7 4 年 度 の5 1 . 3 % か ら2 0 0 4年 度 で は8 9 . 8 %と 向 上 し て き て い る

2

。 し か し 一 方 で 、 下 水 道 整 備 に よ る 雨 水 の 流 域 外 へ の バ イ パ ス や 、 道 路 や 建 物 な ど に 地 表 面 が 覆 わ れ る こ と で 、雨 水 の 地 下 浸 透 が 妨 げ ら れ 、地 下 水 か ら の 河 川 水 の 涵 養 量 が 減 少 し 、 平 常 時 の 流 量 の 低 下 が 認 め ら れ る 河 川 も あ る 。 ま た 、 都 市 河 川 の 多 く が 、 護 岸 工 事 に よ り 2面 張 り や3面 張 り の コ ン ク リ ー ト で 覆 わ れ 、 水 路 と し て の 機 能 に 重 点 が 置 か れ て し ま っ て い る 。 こ の よ う な 流 量 の 変 化 と 水 質 の 悪 化 、 河 川 の 形 状 の 変 化 ( 直 線 化 、 護 岸 工 事 な ど ) に よ り 、 都 市 河 川 の 多 く で 、 そ の 河 川 生 態 系 が 失 わ れ 、 あ る い は そ の 多 様 性 が 劣 化 し た 状 態 に な っ て い る 。

  こ の よ う に 、 構 造 的 な 理 由 と 、 河 川 に ア ク セ ス し よ う と す る 動 機 付 け に 欠 け る と い っ た 理 由 か ら 、 日 常 生 活 で 近 く の 河 川 空 間 を 利 用 す る こ と は 、 難 し く な っ て い る 。 も し 、 身 近 な 河 川 空 間 に 、 安 全 が 確 保 さ れ 、 適 度 に 管 理 さ れ た 自 然 の 場 を 再 生 で き れ ば 、 景 観 の 向 上 と と も に 、 身 近 に 自 然 を 感 じ る こ と の で き る 憩 い の 場 、 遊 び の 空 間 を 創 造 で き る の で は な い だ ろ う か 。 そ し て 、 そ う し た 空 間 は 、 周 辺 住 民 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 機 会 を 与 え 、 間 接 的 に コ ミ ュ ニ テ ィ 再 生 に も 寄 与 で き る の で は な い か と 思 わ れ る 。

  現 在 、 自 然 再 生 の 試 み は 、 湿 地 や た め 池 な ど と 同 様 に 、 全 国 各 地 の 河 川 で も 行 わ れ つ つ あ る 。 か つ て の 川 が 持 っ て い た 多 様 な 機 能 を 持 た せ る こ と で 、 河 川 空 間 か ら の 都 市 環 境 へ の メ リ ッ ト を 最 大 限 に 生 か そ う と す る も の で あ る 。 こ の よ う な 自 然 再 生 事 業 を 進 め て 行 く

(4)

に あ た っ て は 、 多 角 的 な 視 点 か ら 都 市 域 の 河 川 空 間 の 機 能 に つ い て 客 観 的 に 評 価 し 、 そ こ か ら 得 ら れ る 効 用 を で き る 限 り 向 上 さ せ る よ う な 自 然 再 生 の あ り 方 を 提 示 し て 行 く 必 要 が あ る 。 ま た 、 都 市 域 に あ る 河 川 は 、 多 く の 場 合 下 流 部 に 存 在 し 、 そ の 流 量 や 水 質 は 上 流 側 の 地 域 と 密 接 に 関 わ り を 持 つ 。 こ う し た 意 味 か ら も 、 上 流 域 も 含 め た 、 流 域 内 の 様 々 な 場 の 条 件 に 応 じ て 、 河 川 空 間 に 要 請 さ れ る 機 能 を 客 観 的 に 評 価 し 、 適 切 な 利 用 の 仕 方 に つ い て の す み わ け 、 ゾ ー ニ ン グ を 進 め て い く 必 要 が あ る 。

  こ う し た 考 え の 下 、 北 海 道 の 河 川 流 域 を 対 象 と し て 、 そ の 土 地 利 用 配 置 や 河 川 整 備 の 方 法 に よ っ て 、 河 川 環 境 や 周 辺 の 生 活 環 境 に ど の よ う な 効 用 が 得 ら れ る か を 明 ら か に す る こ と で 、 よ り 良 い 河 川 流 域 環 境 の あ り 方 に つ い て 提 示 し て 行 け る の で は な い だ ろ う か 。

  近 年 、 行 政 機 関 か ら 様 々 な デ ー タ が 公 開 さ れ 、 G I S ( 地 理 情 報 シ ス テ ム ) な ど を 通 じ て 利 用 可 能 と な っ て い る 。 こ の よ う な 情 報 資 源 を 有 効 に 活 用 す る こ と で 、 河 川 や 流 域 の あ り 方 に 関 す る 様 々 な 客 観 的 評 価 が 可 能 と な る 。 例 え ば 、 北 海 道 の 河 川 流 域 に お け る 、 農 地 や 市 街 地 の 分 布 、 そ こ で の 人 為 活 動 が 与 え る 水 環 境 へ の 影 響 な ど の 定 量 的 評 価 が 挙 げ ら れ る 。 上 述 し た 都 市 域 に お け る 河 川 空 間 で の 自 然 再 生 事 業 な ど に つ い て も 、 都 市 河 川 の 水 質 、 流 量 へ の 上 流 域 か ら の 影 響 を 考 慮 し て 行 う こ と が 可 能 と な る 。 ま た 都 市 住 民 の ア メ ニ テ ィ の 質 や コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 機 会 へ の 寄 与 な ど を 含 む 、 多 角 的 な 視 点 か ら 、 よ り 多 く の 効 用 を 得 ら れ る よ う な 最 適 配 置 に つ い て 検 討 す る こ と も 可 能 と 考 え ら れ る 。 北 海 道 に お い て は 、 豊 か な 自 然 と そ れ に よ っ て 作 ら れ る イ メ ー ジ が 観 光 資 源 と も な っ て い る 。 そ の 意 味 で も 、 流 域 全 体 で の 管 理 と 一 致 性 を も っ た 、 都 市 域 で の 自 然 豊 か な 河 川 空 間 作 り が 、 よ り よ い 流 域 環 境 を 創 出 し て い く た め に 、 重 要 で あ る と 考 え て い る 。

(Footnotes)

1

吉川勝秀(2005)「河川流域環境学」、技報堂出版、p199

2

環境省:平成16年度公共用水域水質測定結果

1. 「都市学研究44 研究論文投稿のご案内

  現在、「都市学研究 44」の研究論文の投稿を受け付けております。会員の皆様からの活発な投稿   をお願いいたします。

2.会員情報の変更のお届けと会員の紹介について

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   また、身近に当学会に関心をお持ちの方がおられましたなら、是非ご紹介ください。

3.学会事務局連絡先

    〒062-8520 札幌市豊平区西岡3条7丁目3-1

       札幌大学女子短期大学部経営学科小山研究室内        北海道都市地域学会事務局(庶務担当 小山 茂)

       TEL 011-852-9342(直通) E-mail:[email protected]        URL: http://wwwsoc.nii.ac.jp/haus/index.html

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