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慶田ゼミ Keida's Website slide macro 01

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Academic year: 2018

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(1)

慶田 昌之

(2)

国民経済計算 : SNA

一国の経済全体の状態を知ることは、大変困難なことである。 そこで、国連では国の経済状態を知るための指標をつくる、 一定の手続きに基づいた方法を示して、これに基づいて統計 を発表することを各国の政府に勧告している。

その手続きに基づいて作成された統計を国民経済計算 (System of National Account; SNA) と呼んでいる。

(3)

SNAにはとても多くの統計が含まれている。

その中で、最も重要な統計指標は、一国全体の生産活動を示 す、国内総生産(GDP; Gross Domestic Product) である。

(4)

日本の GDP

250 300 350 400 450 500 550

yen

Nominal GDP Real GDP

(5)

GDP は、ある国の経済において生産された、全ての財・サー ビスの付加価値の総額である。

財・サービスの総額ではなく、付加価値の総額であることに 注意すること。

(6)

GDP はどのように計算されるか ?

次のような簡単な経済を考える。

農家: 外国から石油 (10 兆円) を輸入し、農作業によって小麦 (60 兆円) を生産する。

製粉所: 外国から石油 (20 兆円) を輸入し、農家から小麦 (60 兆円) を購入し、工場で小麦粉 (180 兆円) を生産する。 製パン会社: 外国から石油 (30 兆円) を輸入し、製粉所から小 麦粉(180 兆円) を購入し、工場でパン (360 兆円) を生産 する。

(7)

農家 60 10 = 50 製粉所 180 20 60 = 100 製パン会社 360 30 180 = 150 合計 600 60 240 = 300 総生産額 海外移転 中間財 = GDP

(8)

GDP はどのように計算されるか ?

総生産額は、この国で生産された財・サービスの総額である。 しかし、この総額をこの国の経済活動の指標とすることには 問題がある。

問題点は次の2点。 海外移転

中間財

(9)

海外移転は、石油を購入するために外国の石油企業へ支払わ れたものなので、この国の国内の経済活動の指標として算入 することは好ましくない。

中間財は、国内の取り引きを二重にカウントしているので、 これを控除しなければ、この国の国内の経済活動の指標とし ては望ましいとは言えない。

(10)

グロスとネット

ここではこの1年間の生産活動を考えているので、考慮され ていないが、農家は耕耘機、製粉所や製パン会社は工場と工 場に設置された機械を使って、これらの生産活動をしている。 それらの機械設備は資本と呼ばれる。金融資本と区別するた めに実物資本と呼ぶこともある。

資本は、この1年間の生産活動で、壊れたり、摩耗したりし て、来年も同じ生産活動をするためには、修理をしたり、新 しく購入しなおしたりする必要がある。

この修理や購入には資金が必要であり、その分を差し引いた ものを国内純生産 (Net Domestic Product; NDP)と呼ぶ。

(11)

このような資本の使用に伴う摩耗を、資本減耗と呼ぶ。 この経済で資本減耗が30兆円だったとすると、NDP270 兆円となる。

この国に住む人は、1年間に純額で270兆円を生産したと考 えられる。

(12)

グロスとネット

グロス (gross) は「粗」、ネット (net)は「純」と訳される場 合が多い。

通常の訳の規則に従えば、Gross Domestic Product は「粗国 内生産」、Net Domestic Products は「純国内生産」となるべ きだが、慣例として「国内総生産」、「国内純生産」となって いるので、注意すること。

(13)

一国の毎年のGDPの動きを正しく評価するためには、物価 水準の変動を正しく考慮しなければならない。

なぜならば、物価水準の変動によって貨幣で評価したGDP が変動したとしても、その国に住む人が買える財・サービス の量は変動したかどうかは分らないからである。

(14)

物価水準

例として、いま石油が1ガロン2000円、小麦が1トン3000 円、小麦粉が1トン10000円、パンは1トン30000円だった とする。

とすると、この国の石油輸入量は300億ガロンであり、小麦 は200億トン、小麦粉は180億トン、パンは120億トン、生 産したことになる。

次の年、石油は1ガロン4000円、小麦が1トン6000円、小 麦粉が1トン20000円、パンは1トン60000円だったとする。 そして、国内の生産活動が次のようになったとする。

(15)

農家 120 20 = 100 製粉所 360 40 120 = 200 製パン会社 720 60 360 = 300 合計 1200 120 480 = 600 総生産額 海外移転 中間財 = GDP

(16)

物価水準

この国の生産量は2倍に増えたか? 答えは No!

すべての物価が2倍になったので、石油の輸入量、小麦、小 麦粉、パンの生産量も変化していない。

この国に住む人は、パンを食べて効用を感じるとしたら、パ ンの生産量が増加しない限り、生産活動が増えたとは言え ない。

(17)

く控除しなければならない。

この例では1年目の物価水準を1とすると、2年目の物価水 準は2である。

なぜならば、全ての価格が2倍になっているから。

したがって、2年目のGDP2年目の物価水準で割ることに よって、1年目と2年目の生産活動を比べることが出来る。 その割算した結果を比較すると、1年目と2年目ではGDP

(18)

名目と実質

その年の物価水準のまま算出したGDPを名目GDP (Nominal GDP)、ある基準年ではかった物価水準で割ったGDPを実質 GDP (Real GDP)と呼ぶ。

この例では、1年目と2年目の名目GDP2倍になったが、 実質GDPは同じである。

実質GDPの意味は、パン1個ではかったこの国の生産量は いくらなのか、を示している。

(19)

産量についてみた。

ここまでで分るように、生産された付加価値は生産した主体 の所得となっている。

農家: 50 兆円 製粉所: 100 兆円 製パン会社: 150 兆円

製粉所や製パン会社の所得は、最終的には労働者に賃金とし

(20)

三面等価

結局、生産された付加価値はこの国の家計、企業、政府のい ずれかの経済主体に分配される。

GDP 家計の所得+企業の所得 +政府の所得

雇用者所得+営業余剰 +固定資本減耗 +間接税 補助金

このことは、生産されたGDPは、家計、企業、政府のいず れかの部門に分配されることを意味している。

生産面からみたGDP 分配面からみたGDP

(21)

パンは家計によって購入されている。

したがって、生産されたものは、この国のいずれかの経済主 体によって支出されている。

GDP ≡ 民間最終消費支出+ 政府最終消費支出 +国内総固定資本形成+ 在庫品増加 +経常海外余剰

このことは、生産されたGDPは、家計、企業、政府、海外

(22)

三面等価

生産面からみたGDP、分配面からみたGDP、支出面からみ たGDPが等しくなっていることを三面等価という。

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