第 14 章 経営陣にメトリクスを
うまく伝え
るには
2012/05/26 たけうち
• 意思決定をするためにタイムリーで正確な情報
• マネージャとして
目標に向けて適切に進んでいるか? そうでない理由は何か?
どのような措置が可能か?
何を測定するか、また測定結果をどのように伝える?
• ソフト開発でのリスク管理
• 本章では、経営陣に対して焦点を当てているが、説明にある手 法は、チームメンバーのコミュニケーションにも役立つ
経営陣にメトリクスをうまく伝えるには
Decide オーディエンスのニーズに基づいて
意味あるメトリクスを決定する
Draw それぞれのメトリクスについて、
適切な絵 ( グラフ、ヒストグラムなど ) を描く
Dashboard 関連するメトリクスを、
1 枚のダッシュボードに集約する
Dril down 問題の兆候を示すメトリクスを詳しく掘り下
げする
メトリクスをうまく伝えるための
「 4D 」
• 誰に見せることを意図しているか?が一番大事
• 誰:メトリクスのオーディエンス ( 顧客 )
• 次にその顧客がメトリクスデータに何を要求し
ているかを理解する
• GQM アプローチとかが有効
• 合意事項は文章化しておく
14.1 メトリクスに基づいて決定す
る (Decide)
• スケジュールパフォーマンス
計画通りに出荷できるようチーム進捗を評価する
スケジュール完了率、工程進捗メトリクス、スケジュール効率指数 (SPI)
• 技術的な製品パフォーマンス
ソフトウェアに期待される機能性が計画どおりに開発されているかを評価する
修正未了欠陥数、ライフサイクルを通じて測定可能な特定パフォーマンスのメトリクス 例えば、製品の処理の向上を図るプロジェクトだとしたら、その処理速度に着目
• 財務パフォーマンス
プロジェクトが、費用と収益について目標値を達成できるかを評価する。 コスト予算消化率、マネジメントリザーブ消化率、コスト効率指数 (CPI)
• 顧客満足
プロジェクトが、プロジェクトおよびソフトウェアのパフォーマンスに対する 顧客の期待を満たしているかを評価する
顧客調査スコア、顧客から報告された欠陥数、
14.1 メトリクスに基づいて決定す
る (Decide)
Decide で重要なこと
少数の管理可能なメトリクスについて、
メトリクスの顧客と合意すること
そのメトリクスは、プロジェクトのニーズに
合致していること
14.1 メトリクスに基づいて決定す
る (Decide)
収集・提示すべきメトリクスを定義
→それぞれのメトリクスが意図した情報を効果的に伝 えられるようにする (雄弁なメトリクス )
雄弁である (eloquent)
1. 美しく、力強く話すこと。
力強く、表現豊かに説得力ある方法で言うこと 2. 感情を明確に表現すること。
感覚または思考内容を、明確に、印象的に、または 感動的に表現すること
14.2 絵を描く (Draw)
メトリクスを雄弁にするには
1. メトリクスを定義する:メトリクスが何を表現し、 どのように計算するのかを明確に示す
2. 目標値を設定する:メトリクスの望ましい目標値を示す 3. 現在の状態を示す:現在のメトリクスの値を示し、
目標値に対する位置づけを明確にする 4. メトリクスの時系列での傾向を示す
5. 利用できるなら、ベンチマークを提示する (業界平均、クラス 最高 )
14.2 絵を描く (Draw)
例)テストマネージャーがテスト進捗をソフトリリースマ ネージャーに提示するというシナリオ
オーディエンス:リリースマネージャー 選択したメトリクス:成功テストケース数
定義:テストケースとは、成功テストケースとは 目標値:テスト進捗の許容範囲を
上方管理限界 (UCL) と下方管理限界 (LCL) で表 す
傾向の把握:進捗の傾向を毎週把握
ベンチマーク:ベンチマークは示していないが、 UCL で
14.2 絵を描く (Draw)
グラフを定義し、目標値を示す
→予定した時期に現状のデータを、達成度で示
す
グラフを使い、色を使い、明確で簡潔な定義を使う
→経営陣が一目で良し悪しを判断できる
14.2 絵を描く (Draw)
関連する複数のメトリクスを一括して把握するには →ダッシュボードを作るのが効果的
ダッシュボードを作るのに必要なのは
1. 「全体像」を把握するのに、一緒に参照することが多い メトリクスを特定する
2. それぞれのメトリクスについて、「雄弁なメトリクス」の ガイドラインに従う
3. それぞれのメトリクスのグラフを、 1 ページにまとめる。
通常 1 ページに 2 ~ 6 個のグラフを含めるとよい
14.3 ダッシュボードを作る
(Dashboard)
欲しい情報を得るのにグラフを 2 ~ 3 枚使ってい
るなら、それらのグラフを 1 枚のダッシュボードに
入れて、オーディエンスが情報を簡単に得られるよ
うにする
14.3 ダッシュボードを作る
(Dashboard)
メトリクスの値が計画から外れている
原因を掘り下げていく
根本原因が特定できるまでドリルダウンし、是正措
置がとれるようにする
14.4 情報をドリルダウンする
(Dril down)
品質保証担当の副社長の例
品質保証組織のコスト効率
→ LOC 当たりのテスト費用
顧客満足のレベル
→期待通りと評価した顧客の比率
出荷した製品の品質レベル
→ MLOC 当たりのフィールド障害密度
(FFD)
14.5 ある副社長の例
メトリクスプログラムを継続的に改善する
ビジネスの目標や要望が日々変化するように、ビ
ジネス管理に用いるメトリクスも合わせないといけ
ない
しかし注意を払う必要もある
頻繁に変更すると、過去データとの比較や時系列で
の把握ができなくなる
メトリクスの変更は組織の目標へ向かわせるのに役
立てるようにすることが大事
14.6 メトリクスを進化させる
メトリクスを経営陣に効果的かつ効率的に伝えるには
1. オーディエンスを知る。そのオーディエンスに応じて メトリクスの数とレベルをぴったりと合わせる
2. メトリクスの数をできるだけ少なくする
3. すべてのメトリクスが雄弁であるようにする。説明しなく
ともグラフだけでも意図した情報が正確に伝えれるように 4. メトリクスプログラムの鮮度を保つ。