報告者:古賀 克之 報告書作成日:2010年11月12日
ソ ー シ ャ ル メ ディア 研 究 会 : 第 3 回 勉 強 会 レ ポ ー ト
これまでの勉強会(第1回:Twitter、第2回:FacebookやUstreamなど)では、ソー シャルメディアのツールについてデモを含めて概観し、ソーシャルメディアの概念や現状 を共有してきた。これらソーシャルメディアに関するツールは、これからも機能が変化し たり新たなものが増えたりと、進化したり多様化したりしていくと思われる。
一方で、ソーシャルメディアがもたらす新たなコミュニケーションなどは、ビジネス の現場や消費者の生活を少しずつ、あるいは劇的に変えていく可能性があり、それにつれ て新たなマーケティング手法や新たな課題解決方法も登場すると考えられる。
そこで今回は、前回までに理解したソーシャルメディアの概念や現状に基づいて、そ れらがビジネスの現場に与える影響や活用方法について議論した。
テーマ 開催日時
開催場所(会場)
プログラム概要
参加者数
マーケティングや社会問題の解決への活用方法や期待効果の検討 2010年11月10日(水)20:00から21:00くらいまで
中央市民センター 第1会議室 福岡市中央区赤坂2-5-8
1) 発表:iPadのビジネス活用事例紹介(話題提供:古賀) 2) ソーシャルメディアの影響や活用について議論
11名
ソーシャルメディア研究会
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フリーディスカッションで出たポイント(一部抜粋)
iPadなど最先端のITに興味を持っているのは若年層だけではない。介護ビジネスの 対象である高齢者も非常に興味を持っている。デイサービスの現場でも、iPhoneで 写真や動画を撮影して、すぐにみんなで見ながら(触って?)拡大縮小などをする と喜ばれている。
iPadのインパクトは、コンピュータとインターネットを利用するシーンを大幅に拡 大する点ではないか。発売当初は、子供や高齢者に範囲が広がると考えたが、どう やらビジネスの現場においても利用範囲の拡大が起こりそうである。今までもノー トパソコンの導入が技術的には可能であったにも関わらず、デバイスとして不適切 で導入されていないビジネスシーンが多く残っているかも知れない。iPadおよび今 後追随するもっと安い同種のデバイスによって、ビジネスの様々なシーンに、今ま で以上にコンピュータ&インターネットを活用できるデバイスが浸透しそうだ。 コンピュータとインターネットを活用する人&利用シーンが増えるに従って、マー ケティングにおけるソーシャルメディアの重要性が増すと思う。TwitterやFacebook などの個別のツールのシェア動向(利用者数動向)だけでなく、利用者間でどう いった活用がなされているのか、コミュニケーションの質的な変化に注意が必要で はないか。
前回の勉強会でも採り上げたように、Facebookの利用者は全米のインターネット利 用者の大多数を占める程になっている。あまり使いやすいツールではないが、これ 程の利用者数になってしまうと、現実社会やビジネスへの影響が大きく無視できな い。
勉強会の参加者でも多くの人がTwitterを使っているが、Twitterユーザー同士のコ ミュニケーションにメールを使う頻度は明らかに減っている。Twitterでコミュニ ケーションした方が手軽で早くて便利である。Twitter前と後とで、明らかにコミュ ニケーションの質や形態が変化している。(実感として)
総括
ソーシャルメディアがマーケティグやビジネスに与える影響のうち、具体的に顕在化して いるものはまだ少なく、そのインパクトを十分に実感できている訳ではない。しかしなが ら、iPadなどの新たなデバイスが登場し、スマートフォンが急速に普及している状況を見 れば、今後ますますソーシャルメディアを活用する事例は増えて行くと考えられ、引続き 大きな流れくらいはフォローしておく必要があるだろう。次回はこの流れを受けて、「こ れから我々に新たに求められるIT知識・スキル」について議論する予定である。
ソーシャルメディア研究会
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