No.5 物理 II 演習 月 日 2– 科 番 / 名前
1 次の四角(A,B,· · ·)を正しく埋めよ.ただし,語句に関しては正しい漢字で答え,単位が必要なとこ ろは単位も含めて解答せよ.
(1) 電圧V [V] をかけたコンデンサーに電荷Q[C] が蓄えられている.電圧を3V [V] にすると蓄えられる 電荷は A になる.
(2) 比誘電率が2 の誘電体を挿入した平行板コンデンサーの電気容量が C [pF] であった.この誘電体を比 誘電率が10 の誘電体で置き換えると電気容量は B になる.
(3) 電気容量C1 [F]のコンデンサーと電気容量 C2 [F]のコンデンサーを並列に接続したときの合成電気容 量は, C である.また,これに電圧 V [V] をかけたときC1 のコンデンサーに蓄えられる電気量 は D である.
(4) 電気容量C1 [F]のコンデンサーと電気容量 C2 [F]のコンデンサーを直列に接続したときの合成電気容 量は, E である.また,これに電圧V [V] をかけたとき C1 のコンデンサーに蓄えられる電気量 は F である.
(5) 電気容量C [F] のコンデンサーを電池に接続して電圧V [V] をかけると G の電荷が充電され,コ ンデンサーに H の静電エネルギーが蓄えられる.その後,電池を外し,電気容量2C [F] をもつ空 のコンデンサーとコンデンサー同士を接続すると,それぞれのコンデンサーに蓄えられている電気量が 変化してある値に落ち着いた.このとき静電エネルギーは I だけ減少する.(ヒント:接続の前後で 全体の電気量が保存されることと接続後は2つのコンデンサーにかかる電圧が等しくなることに注意.) 2 十分に広い金属板A,Bを平行に並べた平行板コンデンサーを考える.このコンデンサーの極板間隔が
d[m] で電気容量が C [F]とし,極板 A,Bに電荷 Q [C],−Q [C]がそれぞれ蓄えられているとする. このとき,次の問いに答えよ.ただし,極板は十分広いものと考え,端の効果は無視して良い.単位に 使っていいのはJ,V,C,N だけとする.
(1) このコンデンサーに蓄えられた静電エネルギーU はいくらか. (2) 極板 Bを基準としたときの極板 Aの電位 VAB はいくらか. (3) 極板 A を基準としたときの極板Bの電位 VBA はいくらか.
(4) 極板B から 極板A まで,微小な電荷 q [C] をゆっくり移動させるとき,外力がする仕事WB→A はい くらか.
(5) 極板A から 極板 Bまで,微小な電荷 q [C] をゆっくり移動させるとき,外力がする仕事WA→B はい くらか.
(6) 両極板の間で,極板 A から d
3 だけ離れた位置における電場 E はいくらか.ただし,Aから Bに向か う方向を正とする.
3 コンデンサーの直列,並列接続,および静電エネルギーについて次の問いに答えよ.
(1) C1 とC2 の並列接続の場合に,合成容量 C がC = C1+ C2 になることを証明せよ.ヒント:それぞれ にかかる電圧 V1,V2 が等しくなることを使う.
(2) C1 とC2 の直列接続の場合に,合成容量 C が 1 C =
1 C1
+ 1 C2
の関係になることを証明せよ.ヒント: それぞれにかかる蓄えられる電荷 Q1,Q2 が等しくなることを使う.
(3) 電気容量C のコンデンサーにQ の電荷が蓄えられているとき,電圧はV(Q) = Q
C である(V をQの 関数として V(Q)と書いた).このとき,コンデンサーに蓄えられたエネルギーを U(Q)と書く.この 量は,電荷をdQだけ変化させると U(Q) → U (Q + dQ)と変化する.(dQはひとつの量.d × Qではな い.)電荷をdQ だけ変化させるのに必要な仕事dW から,コンデンサーの静電エネルギーU の微分係 数が dU
dQ = Q
C となることを導け. (4) 前問の結果 dU
dQ = Q
C から,U = 1 2QV =
1 2CV
2 = 1 2
Q2
C を導け.(電荷が蓄えられていない状態はU = 0 と考えよ.)
————————— 解答 1 ————————— Q = CV,U = 12CV2,電気容量の性質,合成電気容量 の求め方を覚えておけば良い.
(1) Q = CV より,電圧が3倍になったら電気量も3倍 になる.
A 3Q [C]
(2) B 5C [pF]
(3) C C1+ C2 [F] D C1V [C] (4) E C1C2
C1+ C2
[F] F C1C2V C1+ C2
[C] (5) G CV [C] H 1
2CV
2 [J]
接続前の電気量はQ= CV,接続後は,電圧をV′と すると電気量がCV′+2CV′.接続後も電荷の総量は 変化しないので,CV′+2CV′ = CV となる.よって V′ = 13V.接続後のエネルギーは 12QV
′ = 16CV2. したがって,減少したエネルギーは
I 1
3CV
2 [J]
(∵ ∆U = 16CV2−12CV2 = −13CV2)
————————— 解答 2 ————————— (1) 公式より(または U = 12QV とQ= CV より)
U = 1 2
Q2 C [J] (2) VAB = Q
C [V] (または[J/C]) (3) VBA= −Q
C [V] (または[J/C])
(4) 外力のする仕事は極板間の位置エネルギーの差に等 しいので,
WB→A = qVAB = qQ
C [J] (または[C V]) (5) 外力のする仕事は極板間の位置エネルギーの差に等
しいので,
WA→B= qVBA= −qQ
C [J] (または[C V]) (6) 電場は極板間で一様であるから,極板の間ならどの
場所でも電場は同じ大きさである.よって,電荷q をA から Bまで運ぶ時に外力がする仕事は W =力·距離= (−qE) × d = −qEd
と書ける.(マイナスが付く理由は,引力に逆らって 仕事をするので運ぶ向きと外力の向きが逆になるか ら.)これと前問で求めた仕事より,
E = Q
Cd [N/C]
(別解1) 電場は極板間で一様であるから,極板間の電 圧は V = Ed. ここで Q= CV より,E = CdQ [N/C].
(別解2)ガウスの法則より N = 4πkQ であるから,こ れをコンデンサーの面積で割って電場の向きを考慮する とE = 4πkQS . ここで C= 4πk1 Sd より E= CdQ [N/C]
—————————解答 3 ————————— (1) 公式より Q1 = C1V1,Q2 = C2V2.並列なので
V1 = V2 = V全 とする.電気量の総和は Q全 = Q1+ Q2= C1V1+ C2V2 = (C1+ C2)V全.よって, 合成電気容量は C = Q全
V全 = C1+ C2 となる. (2) 公式より Q1 = C1V1,Q2 = C2V2.直列なの
で Q1 = Q2 = Q とする.全体にかかる電圧 は V全= V1+ V2= Q1
C1
+Q2 C2
= Q全( 1 C1
+ 1 C2
)
. よって,合成電気容量は 1
C = V全 Q全 =
1 C1
+ 1 C2
と なる.
(3) 電荷を dQ だけ変化させるということは,極板か ら極板へ dQ の電荷を運ぶことである.そのため には,電荷を運ぶ仕事を dW = dQ × V (Q) だ けしなければならない.この仕事の分だけエネル ギーが変化するので,エネルギーの変化分はdU = dW = V (Q)dQとなる.これを dQ で割った形で 書けば,コンデンサーの静電エネルギー U の微分 係数が dU
dQ = V (Q) = Q
C となる. (4) dU
dQ = V (Q) = Q
C より,U(Q) は微分すると Q の 一次関数になるものであるから,U はQ2 に比例す る.そこで U = AQ2+ B (A,B は定数)と置 くことができ,後は A,B を決定すればよい.実 際に微分してみると dU
dQ = 2AQとなるので,これ が Q
C になるためには A= 1
2C.また,Q = 0 の ときをエネルギーの基準として U(0) = 0 とする と,U(0) = B = 0となる.A,B を代入して, U = 1
2 Q2
C .これに Q = CV の関係を使えば,す べて示される.
(別解)dU dQ =
Q
C の両辺をQで積分する.積分範囲をQ= 0 から Qまでとすると,(Q= 0 でU = 0,電荷が Q のとき,静電エネルギーはU.)
∫ Q 0
dU dQdQ=
∫ Q 0
Q CdQ 左辺=
∫ U 0
dU = U 右辺= 1
C
∫ Q 0
QdQ= 1 C ×
[ Q2 2
]Q 0
= Q
2
2C よって,U = 1
2 Q2
C .