1.
発災後の活動の流れ
震災時の活動マニュアルの全体の流れを記載します。
大地震発生
大地震発生
大地震発生
各住戸の活動:身の安全を確保
各階の活動
各階の居住者の安否確認、人命救助・救護
対策本部の体制の充実
本部長/副本部長、情報班、救護班、安全班の人員補強 物資班の設置
情報班の活動:
居住者の情報把握、情報提供 等救護班の活動:
救護活動 等安全班の活動:
出入口管理、防犯活動、施設安全確認等物資班の活動:
備蓄品管理、救援物資配布 等C【復旧期】4日目以降の活動 対策本部の縮小:
平常時の体制へ移行
※大規模住宅の場合(P23,84 参照)拠点階の活動
ブロックの情報を集約対策本部の活動
【対策本部】設置場所:( 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 㻃 䟻㻃
・対策本部の設置(対策本部長/副本部長選出) ・情報班、 救護班、安全班の設置
(安否確認情報の整理、救護活動の支援、出入口の管理など) ・各階(各拠点階)からの情報を集約
2.
対策本部を設置する上で決めるべき内容
対策本部と各階の活動体制と活動内容、対策本部の活動場所を決めます。
(1)対策本部と各階の活動体制(P82 参照)
① 小規模住宅タイプ
② 大規模住宅タイプ
各階代表/代表補佐
情報 班長
安全班長 物資班長
安全班員 物資班員 情報班長 救護班長
情報班員 救護班員
本部長(全体指揮)/副本部長
救護
班長 安全 班長 物資班長
情報
班員 救護班員 安全 班員 物資班員
【対策本部】
各階代表/代表補佐
ブロック長(拠点階代表)
安全班長 物資班長
安全班員 物資班員 救護班長
情報班員 救護班員
本部長(全体指揮)/副本部長
情報
班長 救護班長 安全 班長 物資班長
情報 救護 安全 物資 情報班長
は必要とする場合に設置
は、被災生活期(2日目以降)に追加する班
※対策本部の人員が不足する場合は、各階から人員を派遣します
は、被災生活期(2日目以降)に追加する班
※情報収集のために、拠点階を 設置します。
【対策本部】
【各階】
管
理
人
防
災
セ
ン
タ
ー
要
員
︵
管
理
人
︶
勋
㝭
勌
(2)対策本部および各階の主な活動内容
対 策 本 部
各 階
部 署
主な活動内容
部 署
主な活動内容
(1)本部長
/副本部長
・活動全体の把握および指示 ・区、防災拠点と連携した活動の
実施
(1)代表
/ 代表補佐
・階全体の把握および指示(2)情報班
・居住者の安否等の情報収集、整理 ・区、防災拠点など関係機関の情報
収集
・居住者への情報提供
(2)情報班
・階の安否確認・情報収集と連絡
(3)救護班
・災害時要援護者および負傷者等 の救護、避難誘導
・待避所(救護所)の開設、運営
(3)救護班
・負傷者の救助、救護・待避所へ誘導
(4)安全班
・建物、設備の安全確保(防災セン ター要員、管理人への協力) ・出入口の管理
・建物内外の防犯活動(町会との連 携)
・救護班、物資班への協力
(4)安全班
・建物、設備の安全確保 ・建物の防犯活動 ・救護班、物資班への協
力
(5)物資班
・備蓄品、飲料水、救援物資等の管 理、配布
・炊き出しの実施、町会への協力 ・ごみ集積場所の確保、管理
(5)物資班
・備蓄品、飲料水、救援 物資等の管理、配布 ・救護班への協力
※防災センター要員、管理人がいる 時間帯の場合
・建物や設備の確認
・情報班と協力し、放送設備による 情報提供
・防災倉庫の鍵の開錠 ・エレベーターの確認
拠 点 階
主 な 活 動 内 容
(1)ブロック長
・ブロックの情報把握および指示(情報班)※拠点となる階代表がブロック長を兼務
(2)情報班
・ブロックの情報を集約し、対策本部に連絡 [情報集約方法]
① 拠点となる階の情報班 ② 各階の情報班長
(6)防災セン
ター要員
(管理人)
(3)対策本部の活動場所(P116参照)
【図面記載例】
対策本部 情報班
防災センター (管理事務室)
出入口
エントランスホール EV
安全班 救護班
■安全確保、安否確認、人命救助・救護を中心に活動します。
■活動項目は、チェック
܆
欄に
ݱ
を入れて確認します。
【発災期】:地震発生直後∼1日目の活動
大地震が発生した時は、まず、自分の身の安全の確保、家族の状況確認、住戸の
安全確認を行います。慌てず落ち着いて行動することが大切です。
Ὡິහᐖ▼家具類の転倒や物の落下から身を守るために、机の下な
どで揺れがおさまるのを待ちます。
チェック܆
チェック܆
チェック܆
チェック܆
Ὡິහᐖ▼まずは身の安全を確保し、次に火元を確認します。
▼火災が発生した場合は、落ちついて消火器等で初期消火 を行います。
Ὡິහᐖ▼揺れがおさまった後に避難できるように、窓や玄関の戸
を開け、避難路を確保します。
(電気ブレーカーを落とし、ガス・水道の元栓を閉める)
Ὡິහᐖ▼電気、水道、ガスは、安全の確認が出来るまで使用を控
えます。
▼トイレは、排水管の状況が確認出来るまで使用せず、簡 易トイレ等で対応します。
自分と家族の身の安全を確保
避難路を確保
1.各住戸の活動
揺れがおさまったら、火元の確認
Point・マイコンメーターが設 置されている住宅は、 地震の際、ガスが自動 的に遮断されます(基 本は震度5相当以上)。
事前に確認しましょう。
Point
Point
活動内容 ▼各住戸からの避難経路で、エレベーターホール等のスペ ースに集合します。
■避難経路および各階の集合場所
・避難経路や集合場所が分かりやすいようにフロアの図面 や写真等を記載します。
・図面の入手は、管理会社の協力を得ます。
【図面記載例(基本階)】
※集合場所を各階エレベーターホールに設定した場合
・各階で居住者が集まれ るスペースを事前に決 めておきます。 ・事前に住戸からの避難 経路を確認します。
EV
住戸 住戸 住戸 住戸 住戸 住戸 住戸 住戸
避難ハシゴA 避難ハシゴB
避難階段A 避難階段B
バルコニー エレベーター(使用しない)
エレベーターホール エレベーターホールに集合
㑂㞬⤊㊨
各住戸での安全確認が済んだら、階ごとに集合して安否状況を確認します。体制を整え、
震災時活動マニュアル(以下マニュアル)をもとに活動します。
活動内容 ▼各階で集合したら、マニュアルを準備します。
■マニュアルの保管場所
・マニュアル保管場所の写真や、フロアの図面に位置を示 し記載します。
・消火栓格納箱等に保管する場合は、管理会社と事前に調 整します。
2.各階の活動
・震災時にマニュアルが 誰でも使える状況に します。
【例】
1.全戸配布 2.各階に保管 (1)消火栓格納箱 (2)ごみ置場等のスペ ースなど
【図面・写真記載例(基本階)】
※マニュアルを各階エレベーターホールにある消火栓格納箱に保管した場合
EV
住戸 住戸
バルコニー
消火栓格納箱に保管
活動内容 ▼集合した居住者で、階の 【代表(代表補佐)】を決めます。 代表は階全体の状況把握や指示を行います。
▼その他の居住者で【救護班長・班員】(負傷者の救助・ 救護)【情報班長・班員】(階情報のとりまとめ等)を決 めます。
▼代表は常に階の集合場所に在席し、活動指示に徹します。
活動内容 ▼代表(または情報班)は、集合した住民の安否確認をし
ます。
▼「階別安否情報シート」(P48参照)に状況を記入します。
活動内容 ▼安否不明の住戸は、玄関ドアを叩き呼びかけます。
▼玄関ドアが壊れている場合は、バルコニーなど、ほかの 経路を使い呼びかけます。
・事前に「階別安否情報 シート」の様式を作成 します。
⇒記載用様式集P48参照
・救助資器材は、管理組 合の備蓄品として保管 します。
・班体制は、事前に居住 者数や初動期に必要な 体制等を考慮して設定 します。
⇒第3編P89参照
㻃
階の代表の選出と役割分担
■代 表
(
氏名) : ( )
号室■代表補佐
(
氏名) : ( )
号室■情報班長
(
氏名) : ( )
号室■救護班長
(
氏名) : ( )
号室階の安否確認
救助・救護活動
Point Point
活動内容 ▼エレベーターホール等のスペース、または住戸内に安全 な場所を確保し負傷者を誘導します。
▼軽傷者は、各家庭の救急セットや備蓄の医療品を活用し 応急手当を行います。
▼重傷者は、対策本部を通じて消防署に救助を依頼します。
活動内容
ࠊ
※災害時要援護者: 高齢者、乳幼児、妊産婦、障害者など、災害時に安全な場所 に避難する等の際に支援を要する人。
活動内容
・必要な備蓄品は、高層 階にも配備しておきま す。
⇒P116参照
㻃
・災害時要援護者の把握は、 事前に居住者アンケート 等で把握(希望者の手上 げ方式など)することや、 日頃から近所で意識して おきます。
⇒第3編P75参照
・緊急の場合は、ドアを壊 すことの了解を居住者 全体で共通確認しておき ます。
・医師、看護師、介護経験 者等の専門家は、あらか じめ居住者アンケート等 で把握します。
⇒第3編P75参照
▼救助用資器材を活用し、玄関のドアを開けます(バルコ ニーのガラス戸の破壊は、周辺の火災による延焼や高層 部の強風を考えると危険です)
▼安否不明の災害時要援護者の住戸は、ドアの外から在宅 を確認し、応答がない場合は、救助用資器材を活用して 玄関のドアを開け確認します。
住戸内に閉じ込められた住民の確認・救助
▼医師、看護師、介護経験者等の協力を要請します。 ▼救護活動は基本的に階単位で行いますが、活動人員が不 足する場合は、上下階や対策本部に応援を要請します。
協力要請
負傷者の応急手当
PointPoint
活動内容
活動内容 ▼情報班は、階の安否情報等を対策本部に報告します。
・担架(避難階段で転回で きるもの)、階段避難車 などを備蓄します。
・大規模住宅、小規模住 宅の2通りの連絡方法 があります。
⇒P22,第3編P84参照
㻃
▼待避所(救護所)が設置された場合は、避難階段を使用し、 各階の救護班が付き添って誘導します。(各階のリレー方式) ▼移動が困難な災害時要援護者、負傷者は、担架等を使用して 搬送します。
Point Point
災害時要援護者と負傷者の誘導
■情報連絡の方法
(第3編 P86 参照)各階の情報を直接対策本部に報告します。
活動内容
(1)小規模住宅タイプ【各階 ⇔ 対策本部】
各階の情報を対策本部に報告
▼各階で協力して、各住戸の安否確認をします。
▼各住戸の状況を「階別安否情報シート」(P48参照)に記 入します。
▼「階別安否情報シート」を対策本部に届けます。 【対策本部への伝達方法例】
① 上層階から順番に下の階へ情報を伝達するリレー方式 ② 各階から直接対策本部へ情報を伝達
は い
わ か り ま し た
了 解 で す !
(2)大規模住宅タイプ【各階 ⇔ 拠点階 ⇔ 対策本部】
各階の情報を拠点階に集約し、拠点階から対策本部に報告します。
活動内容 ▼各階で協力して、各住戸の安否確認をします。
▼各住戸の状況を「階別安否情報シート」(P48参照)に記 入します。
▼各階の情報班長は「階別安否情報シート」を拠点階に届 けます。
活動内容 ▼各階の情報班長は、拠点階の集合場所に集まります。
▼拠点階の階代表がブロック長を兼務します。
活動内容
■拠点階からの連絡
【手順・写真・図面記載例】※ 非常用電話を使用した場合 㻃
住戸
EV
住戸
㻃
バルコニー
・大規模住宅は、フロア ごとに非常用電話があ ります(例:エレベー ターホール近辺)。 ・緊急時は拠点階のみ情 報連絡設備を使用し、 防災センターを通し対 策本部に情報を伝えま す。
・情報連絡設備の使用方 法や使い方のルールを 事前に防災センターと 確認しておきましょう。
① エレベーターホールに 「非常電話・消火器格納箱」 があります。
②「非常用電話・消火器格 納箱」上部の非常用連絡 装置の扉を開けます。
③ 非常用電話で、防災セン ターにつながります。
拠点階(ブロック)体制の整備
ブロックの情報を集約、対策本部へ報告
▼各階の安否情報をブロックでまとめます。「ブロック別安 否情報シート」(P49参照)
【情報集約方法例】
① 拠点となる階の情報班が集約 ② 各階の情報班長が集約
▼情報連絡設備で対策本部に報告します。
▼情報連絡設備が使用できない場合は、上層階から順番に 下の階へ情報を伝達するリレー方式により報告します。
各階の情報を拠点階に報告(安否情報の集約)
活動内容
活動内容
3.対策本部の活動
建物全体の情報拠点として対策本部を設置します。対策本部は、情報の収集、情報発信、
活動指示を中心に活動します。対策本部の設置直後は、居住者の安否情報の集約、待避所
(救護所)の開設を優先的に行います。
▼震度5強以上の地震が発生した場合、対策本部を設置し ます。
【例】
・設置場所:防災センター、管理事務室など ・設 置 者:防災担当者や低層階の居住者など
▼対策本部は、情報収集、情報発信、活動指示を行います。
・防災センターや管理事 務室がある場合は、放 送機器の活用を考慮し、 隣接する場所に設置しま す。
・対策本部の立ち上げは、 地震が発生した際に住宅 にいる人で行いますが、 参集基準を事前に検討
しておきます。(防災担
当者、低層階居住者等) ・班体制は、居住者数や 発災期に必要な活動等 を考慮し、事前に設定 します。
⇒第3編P82参照
□本 部 長
(氏名 ):( )号室□副本部長
(氏名 ):( )号室□情報班長
(氏名 ):( )号室□救護班長
(氏名 ):( )号室□安全班長
(氏名 ):( )号室▼本部長、副本部長、救護班長、情報班長、安全班長の5 人が中心となり、対策本部として活動を指示します。 ▼集合したほかの居住者および防災担当者は、対策本部の 活動に協力します。
▼人員が不足する場合は要員を募ります(伝達、館内放送 および住戸内インターホンの使用)。
▼防災センター要員・管理人がいる場合は、情報班長を補 佐します(主に機械操作、設備点検等のハード面を担当 します)。
対策本部の設置
役割分担
対
策
本
Point
■対策本部の設置場所
・対策本部の設置場所、写真を示します。
【図面・写真記載例】
※防災センター(管理事務室)に対策本部を設置した場合
対策 本部
防災センター (管理事務室)
防災センター(1階)
出入口
エントランスホール
■対策本部の活動【発災期】
(1)本部長
活動内容 ▼各班の配置を指示します。
▼各班からの情報や報告等により、建物全体の状況を把握 し、対策の検討や活動全体の指揮をとります。
▼本部長は、常に対策本部に在席して活動指示に徹します。
(2)情報班
小規模住宅は各階のリレー方式、大規模住宅は防災センターの情報連絡設備により情報を収集しま
ࡌࠊ
▼各階(拠点階)から集められた情報を「対策本部安否情 報シート」(P50参照)に整理します。
▼あらかじめ把握している災害時要援護者リストと照合し、 支援が必要な人をリストアップします。
▼対策本部で建物内の安否情報を正確に把握します。
活動内容
【大規模住宅タイプの場合】
▼拠点階から情報連絡設備により情報を把握します。 >ᡥ㡨ౚ@
(本部長が通話、情報班が記録、センター要員は機器操作 を担当)
① 館内放送で拠点階の情報連絡設備の使用を促します。 ② ブロック長との通話を順次確認します。
(一斉通話の場合は、本部から通話先を指示)
活動内容 ▼各階の状況を整理後、館内放送または口頭による伝達で
指示内容を伝えます。
【指示内容例】負傷者の誘導・搬送、災害時要援護者の救護等 ▼各階(拠点階)の状況を定期的に把握します。
・大規模住宅タイプの場 合、防災センターの機 器を使用します。 使用方法や手順をセン ター要員と事前に確認 し、操作マニュアルを 作成しておきます。
㻃
状況の把握と全体の活動を指揮
安否確認の情報収集と整理
各階への情報連絡と居住者への状況報告
Point
情
報
班
救
護
班 安
全
班
物
資
(3)救護班
活動内容 ▼室内の安全を確認し、【場所: 】に待避所
(救護所)を開設します。
▼待避所(救護所)を開設したら対策本部へ報告します。 ▼避難者、救護者等の名簿「待避所受付名簿」(P51参照)
を作成します。
活動内容 ▼各階の救護人員が不足する場合は人員を派遣します。
(4)安全班
活動内容 ▼エレベーターの閉じ込め、建物や設備の安全確認、危険
箇所を把握して対策本部に報告します。
活動内容 ▼備蓄倉庫から、救助資器材、救急医療セットを取り出し、
準備しておきます。
活動内容 ▼安全班は、出入口の管理を行い(出入口は1箇所に限定
する)、居住者、帰宅者、来訪者等のチェックをします。 状況を「出入口管理シート」(P52参照)に記入します。 ▼居住者、帰宅者、来訪者等に行き先を指示します。
・事前に待避所(救護所) を開設する場所を設定 します。(P60参照) ・救護が必要な人、一時 的に避難する人、高層 階帰宅者等の利用が考 えられます。マンション に適した待避所(救護所) を検討します。
・建物や設備の点検方法 は、事前に管理会社と 調整します。
(危険が伴うため、安全 確認の手順等)
・防犯上の観点から、出 入口は一箇所に限定す ることが望ま
しいです。