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ミクロ経済学 講義

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Academic year: 2018

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(1)

第5章 余剰分析

ミクロ経済学 講義資料

(2)

unit 17  余剰分析の仕方

(3)

余剰とは何か

• 望ましい経済社会を実現するためには,どのような政策や制度が有効

かを評価し判断する必要がある → 規範分析

• 経済状態を評価する尺度として[   ]という概念を用いる

• 余剰とは「経済活動から生まれる価値や便益を金銭的に評価した値」

のこと

消費者余剰 → 消費に伴って生まれる便益を金銭的に評価した値

生産者余剰 → 生産によって新たに生み出される価値を金銭的に評価した値

[   ]余剰 = 消費者余剰 + 生産者余剰

(4)

消費者余剰(1)

[      ]とは,財の消費から得られる満足度(効用)を金銭的に評価した値 から,財の購入に支出する金額を差し引いたもの

消費者余剰を図解するため,需要曲線のグラフの見方を横軸方向から縦軸方向へ変え

価格

数量 需要曲線

150

600

価格

数量 需要曲線

150

600

価格が150円のとき600個売れる 600個目を買う消費者は最高で 150円支払ってもよいと考える

(5)

需要曲線のグラフを横軸方向から縦軸方向へ読み替えると,消費者余剰は下図のよう に表される

消費者余剰(2)

1000! 900! 800! 700! 600! 520! 440  360  260  市場価格!

300円 

160  60 

0! 1! 2! 3! 4! 5! 6! 7! 8! 9! 10! 11! 本 金額

与作の缶ビールの需要曲線

支払ってもよいと思っていたが, 実際には支払わなくて済んだ金額

実際の支出金額 支払ってもよいと思う金額

(6)

滑らかな需要曲線を用いて描けば・・・

消費者余剰(3)

実際の支払額(=購入額)

数量

金額

消費者余剰



支払ってもよいと思っていたが, 実際には支払わなくて済んだ金額

D!

p*!

X*

[注意]上図では価格が  のとき需要量が  であると想定しているが,教科書p.215の図17-2と17-3では,     価格が pのとき需要量が何らかの理由で  より少ないケースを想定している

p* X*

X*

(7)

[      ]とは,財の生産・販売から得られる収入から,財の生産に要する 可変費用を差し引いたもの.生産によって新たに生み出される価値を計算する場 合,生産しなくてもかかる固定費用は除外する

「生産者余剰 = [   ]+[     ]」が成り立つ(なぜか?)

生産者余剰

数量

金額

S!

p*!

生産者余剰



可変費用

収入

[注意]上図では価格が  のとき供給量が  であると想定しているが,教科書p.217-8の図17-4と17-5では,     価格が pのとき供給量が何らかの理由で  より少ないケースを想定している

p* X*

X*

X*

第4章レジュメの スライドNo.35を参照

(8)

社会的余剰

[      ]とは,社会全体の余剰のことで,消費者余剰と生産者余剰の和で表 される

市場均衡における社会的余剰は下図のように表される

[注意]上図では均衡で需給量  が決まると想定しているが,教科書p.220の図17-6では需給量が     何らかの理由で  より少ないケースを想定している

X* X*

数量 金額

消費者余剰

D!

p*!

S!

生産者余剰

X*!

(9)

unit 18  市場均衡と余剰

(10)

市場均衡の最適性(1)

[      ]

:余剰の大きさを調べることにより,どのような経済

状態(資源配分)が望ましいかを分析すること

• 完全競争市場のもとで,市場均衡は社会的余剰を[   ]にする

→ 市場均衡の最適性(効率性)

[スライド No. 8 の図を参照]

これを示すために,何らかの理由で市場均衡が達成されず,取引量

(需給量)が  より少ない であると想定しようX*! X'!

(11)

このとき,社会的余剰は灰色の部分だけ減少する

この灰色の部分は「達成できる最大の社会的余剰と比べて減少する社会的 余剰の大きさ」を表し,[    ]と呼ぶ

需給量が均衡需給量より少ない場合,死荷重(つまり厚生の損失)が発生 する

市場均衡の最適性(2)

死荷重とは,もともと船舶や橋の自重を意味する 用語.船舶や橋の積載可能重量は最大積載重量で はなく,それから自重を差し引いた分である.つ まり,自重の分だけ貨物などを積載できない

数量 金額

D!

p*!

S!

X'!

死荷重

消費者余剰

生産者余剰

X*!

[   ]

(12)

市場均衡の最適性(3)

数量 金額

D!

p*!

S!

X*! X”!

死荷重

消費者余剰 =

生産者余剰 =

取引量(需給量)が  より多い である場合は,社会的余剰は灰色の部分 だけ減少する

需給量が均衡需給量より多い場合,死荷重が発生する X”!

X*!

(13)

市場均衡の最適性(4)

以上より, 需給量が均衡需給量より多くても少なくても,[    ]

が発生して社会的余剰が減少することがわかった

• 結局,完全競争市場のもとで[     ]は社会的余剰を最大にする

ことが示された

このことは,以下のように説明することもできる(スライド No. 14-17)

(14)

市場均衡の最適性(5)

価格

数量 需要曲線

価格

数量 供給曲線

追加的な購入に対して消費者が

支払ってもよいと思う価格 追加的な生産に要する限界費用

需要曲線と供給曲線の高さは,それぞれ以下のような意味を持っている

(15)

市場均衡の最適性(6)

価格

数量

需要曲線 供給曲線

X*! 追加的な財に対す

る消費者の評価額

追加的な財の生 産に必要な費用

均衡需給量より少ない場合は,追加的な財に対する消費者の評価額がその生 産費用を上回るので,財の数量を増やすことで社会的余剰が増大する

X'!

(16)

市場均衡の最適性(7)

均衡需給量より多い場合は,追加的な財の生産費用がその財に対する消費者 の評価額を上回るので,財の数量を減らすことで社会的余剰が増大する

価格

数量

需要曲線 供給曲線

X*! 追加的な財に対す る消費者の評価額

追加的な財の生 産に必要な費用

X”!

(17)

市場均衡の最適性(8)

結局スライド No. 8 の図から分かるように,均衡においては追加的な財に 対する消費者の評価額とその生産費用とが一致しており,財の数量を変更 しても社会的余剰をそれ以上増やすことはできない

数量 金額

消費者余剰

D!

p*!

S!

生産者余剰

X*!

(18)

市場均衡の最適性の経済的意味

市場では,多数の消費者と多数の企業が,それぞれ利己的な動機に基づいて 経済活動を営んでいる

市場均衡の最適性が意味することは,個々の経済主体が利己的に経済活動を 営む結果として,社会全体では望ましい経済状態が実現するということ

一般の社会生活においては,利己的な行動はしばしは反道徳的あるいは反社 会的であるため,社会に混乱と無秩序をもたらすことがある

これに対して,経済活動においては,利己的な行動こそが経済に秩序と効率 性をもたらす! → アダム・スミスの[       ]

(19)

余剰分析の留意点

余剰分析を用いると資源配分メカニズムの社会的な評価をすることが可能で ある.そのため,たとえば道路や空港などの社会資本を建設する公共事業の 社会的価値を評価することなどに用いられる

しかし,以下のような余剰分析の問題点にも留意すべきである

社会的余剰の大きさで資源配分の効率性を測るため,それが社会でど のように分配されるかを見逃しがちになる.できるだけ公平な配分を 考える必要がある

社会的余剰が増えても,必ずしもすべての経済主体の余剰が増えるわ けではない.余剰が減少してしまった人に対する補償を考えなければ ならない

(20)

unit 19  余剰分析の応用

(21)

税金の効果(1)

余剰分析の応用として,まず税金の効果を考える

ある財の価格が P,需給量が X であったとする

この財に内税方式の間接税(従量税)がかけられたとする

需給量 価格

D!

P!

S!

X!

消費者余剰

生産者余剰

課税前 課税後

E! A!

O!

需給量 価格

D! S!

X’! E! A!

O! P’!

S

税額分

E’!

P

死荷重

F!

税収

消費者価格

生産者価格

(22)

税金の効果(2)

供給曲線は S から S’ へと,[    ]だけ上方にシフトする(なぜか?)

課税前の市場均衡 E は,課税後には E’ へと移動する

市場価格は P から P’ へと上昇し,均衡需給量は X から X’ へと減少する

消費者余剰は△APE から[     ]に減少する

税込みの生産者余剰は台形 P’OFE’,納税額は長方形 P’P”FE’ である

生産者余剰は△POE から[     ]に減少する

政府は税収 P’P”FE’ を社会に役立てるために利用すると考えれば,これを  社会的余剰に加えるべきである

したがって,課税後の社会的余剰は「消費者余剰+生産者余剰+税収= 

[       ]」であり,課税前と比較して△E’FE の分だけ[   ] が生じている

(23)

税金の効果(3)

このように,課税によって社会的余剰が減少し,死荷重が発生する

税金が社会的余剰の観点から問題とされる点は,消費者や生産者の負担が 増えることではない

→ 消費者や生産者の負担は政府の税収となり,やがて社会に還元されるので,社会的余 剰には影響を与えない

税金が社会的余剰の観点から問題とされる点は,税金の導入によって需給 量が[   ]し,経済の効率性を悪化させることである

→ 財への課税は消費者価格の上昇と生産者価格の下落をもたらすので,消費者の需要量 と生産者の生産量が[   ]してしまい,経済の効率性を悪化させる

(24)

補助金の効果(1)

次に,補助金政策の効果について考える

例として,わが国で1995年まで行われていた米価政策(食糧管理制度)を取 り上げる(教科書p.238のコラムを参照)

この制度のもとでは,政府は高い価格(生産者米価)でコメを農家から買い 付け,安い価格(消費者米価)で消費者に販売していた

生産者米価と消費者米価の差額は政府が支払うので,この差額は補助金と見 なすことができる

(25)

補助金の効果(2)

米価政策実施前のコメ価格が P,需給量が X であったとする

米価政策が実施され,生産者米価が P ’ に上昇するとコメの供給量は X ’ に増加する

需要量が X ’ と一致するためには,消費者米価を[   ]に下げればよい

需給量 価格

D!

P!

S!

X!

消費者余剰

生産者余剰

補助金実施前 補助金実施後

E! A!

O!

需給量 価格

D! S!

X’! A!

O! P’!

P

F! 死荷重 補助金

生産者米価

消費者米価

E! G!

(26)

消費者余剰は△APE から[    ]に増加する

生産者余剰は△POE から[    ]に増加する

一見すると,消費者余剰も生産者余剰も増加するので望ましい政策である  ように思える

しかし,補助金が政府の税収で賄われることを考えれば,補助金は誰かが負 担しなければならない。

つまり,社会的余剰を求めるためには,補助金額 P’P”FG を差し引かなけれ ばならない

したがって,米価政策実施後の社会的余剰は「消費者余剰+生産者余剰ー補 助金=[      ]」であり,実施前と比較して△EFG の分だけ[     ]が生じている

補助金の効果(3)

(27)

補助金のお陰でたくさん生産し,たくさん消費できるようになったのに, なぜ社会的余剰が減少してしまうのか?

消費者余剰と生産者余剰の増加に比べて,補助金の必要額が大きいから

需給量が X を超えたところでは,供給曲線が需要曲線より高い位置にあ る。そのため,追加的な1単位に対する消費者の評価(支払ってもよいと 思う額)よりも,追加的な1単位にかかる費用(限界費用)の方が大きい ことを意味する

→ これが,死荷重が[     ]の分だけ発生する理由である

補助金は過大な消費と生産を招き,社会的余剰を[    ]させる

→ 補助金のもとでは,消費者は安く買え,生産者は高く売ることができる。この点で, 補助金は税金に比べて有権者に受け入れられやすいが,過剰な消費を生産をもたら し,結局は経済の効率性を悪化させる

補助金の効果(4)

(28)

課税と数量割当(1)

社会的余剰の観点から見て,課税と同じ効果を持つものに数量割当がある

数量割当とは,政府が生産者に対して生産量を割り当て,市場に出回る財の 数量を直接制限する政策である

例として,二酸化炭素の排出量を削減するために,ガソリンの消費を抑える ことを考える。政府の政策手段として,ガソリンに課税するか,ガソリン取 引量を直接制限する(数量割当)か,の2通りがあるとする

(29)

課税と数量割当(2)

課税政策の効果はスライド No. 21 に同じ(社会的余剰は台形 AOFE ’)

数量割当政策によって,課税政策のときと同じ生産量 X ’ を割り当てたとする

ガソリン価格は P ’ に上昇する

課税政策

需給量 価格

D! S!

X! E! A!

O! P’!

S

税額分

E’!

P

F! 税収

消費者価格

生産者価格

P!

数量割当政策

需給量 価格

D! S!

X! E! A!

O! P’!

E’!

P!

F!

(30)

消費者余剰は,課税のときと同じく△AP’E’ である

生産者余剰は,課税のときより増えて台形 P’OF E’ となる

したがって,数量割当政策による社会的余剰は「消費者余剰+生産者余剰=

[        ]」であり,課税政策の結果と一致する

このように,課税と数量割当という一見異なる2つの政策は,ガソリン消費 量の削減を同じように達成し,社会的余剰も同じになる。

2つの政策の違いは,[      ]にある

→ 課税政策による税収額(長方形 P ’P”FE ’)は,数量割当政策では[    ] に帰属する

課税と数量割当(3)

(31)

余剰分析の観点からは,課税政策と数量割当政策は,結果として得られる社 会的余剰の大きさが同じなので,どちらが望ましいかの判断はつかない

どちらが望ましいかは価値判断に左右される[     ]であり,政治的 判断が必要となる

→ 政府が税収を増やしたいと思えば課税政策を実施するであろうし,石油業界 から強い要望があれば数量割当政策が実施されるかもしれない

課税と数量割当(4)

(32)

unit 20  余剰分析と弾力性

(33)

税の転嫁(1)

余剰分析に弾力性の概念と用いて,さらに詳しい分析をする

例として再び間接税(従量税)を取り上げ,税の転嫁の問題を考える

税の導入後は,消費者価格が上がり,生産者価格が下がる

企業に間接税を課税したとき,その全額を企業が負担するとは限らず,消費者価格の上昇を 通じて,消費者にも部分的に負担が回ってくる。これを消費者への税の[    ]という

消費者余剰

生産者余剰

需給量 価格

D! S!

X E!

O! P’!

S

税額分

E’!

P

F!

消費者価格

生産者価格

死荷重!

P!

X’!

(34)

税の転嫁(2)

「消費者価格 ー 生産者価格 = 税額」なので,消費者価格の上昇の程度と生産 者価格の下落の程度によって,消費者と生産者の税の負担の度合が決まる

転嫁の程度は,需要曲線と供給曲線の傾きに依存する

→ 需要の[    ]と供給の[    ]の大きさが転嫁の度合を決める

価格弾力性の[   ](傾きの[   ])側が,より多く税の負担をする

需給量 価格

D! S!

X E!

O! P’!

S

税額分

E’!

P

F!

消費者価格

生産者価格

P!

X’! 需給量

価格

D! S!

X E!

O! P’!

S

税額分

E’!

P

F!

消費者価格

生産者価格

P!

X’!

(35)

税の転嫁(3)

なぜ価格弾力性の大きさによって,転嫁の度合が左右されるのか?

「需要の価格弾力性 < 供給の価格弾力性」のとき

需要の価格弾力性が小さい → 価格が上昇しても需要はそれほど減らない

供給の価格弾力性が大きい → 価格が下落すると供給は大きく減る

均衡では「需要=供給」なので,消費者価格は相対的に大幅に上昇し,生産者価格 はあまり下落しないような調整が起こる

このため,生産者よりも消費者の税負担の方が増え,消費者への転嫁が大きくなる

「需要の価格弾力性 > 供給の価格弾力性」のとき

各自考えよ

(36)

税の転嫁(4)

一般的な場合について,消費者と生産者の間の税金の負担割合が,需要と供給の価格弾力性の

[  ]によって表されることを示す

需要の価格弾力性は次のように計算できる(講義資料「第2章 需要と供給の均衡分析」のスライドNo.8を参照)

価格

D! S!

A! E!

O! P’!

S

税額分

E’!

P

F!

消費者価格

生産者価格

P!

B! C!

A: 消費者への税の転嫁分 B: 生産者への税の転嫁分 C: 課税による需給量の減少分

= !

変化前の需要量 変化前の価格

需要曲線の傾き

! 1 需要の価格弾力性

= !

均衡需要量 均衡価格

A C

= ! X P

A C

ー 需要曲線の傾き = A/C

(37)

!

変化前の供給量 変化前の価格

供給曲線の傾き 1

供給の価格弾力性 =



 !

均衡需要量 均衡価格

B C

= ! X P

B C

税の転嫁(5)

供給の価格弾力性は次のように計算できる(講義資料「第2章 需要と供給の均衡分析」のスライドNo.22を参照)

これらを用いれば,供給の価格弾力性と需要の価格弾力性の比は 次のように求まる

供給曲線の傾き = B/C

[     ]

この関係式からスライドNo.35の 結果を求めることができる

 =

!

X P

B C

B A

!

X P

A 需要の価格弾力性 C

供給の価格弾力性

(38)

価格弾力性は,税負担の割合を決めるだけでなく,課税によって生じる死 荷重の大きさとも密接な関係がある

(A)課税前の市場均衡のもとで,需要と供給の価格弾力性のどちらかが

[     ]なら,課税により発生する死荷重は小さくなる

(B)需要と供給の価格弾力性がともに[     ]なら,死荷重は大 きくなる

以下でこれを説明する。まず(A)について。

死荷重の大きさ(1)

(39)

需要の価格弾力性が小さいため,消費者価格が上昇し てもあまり需要量が減らない。そのため,需給量はあ まり減少せず,余剰の損失分,つまり死荷重が小さい

死荷重の大きさ(2)

需要の価格弾力性が大きいため,消費者価格が上昇する と大幅に需要量が減ってしまう。そのため,需給量が大

幅に減少し,余剰の損失分,つまり死荷重が大きい

① 供給曲線は同じで,需要曲線が異なる場合

需給量 価格

D! S!

X E!

O! P’!

S

税額分

E’!

P

F!

消費者価格

生産者価格

P!

X’! 需給量

価格

D! S!

X E!

O! P’!

S

税額分

E’!

P

F!

消費者価格

生産者価格

P!

X’!

(40)

死荷重の大きさ(3)

このことから,需要の価格弾力性の[    ]財に課税すると,社会的余剰 の損失が大きくなり,余剰の観点から望ましくないと言える

反対に, 需要の価格弾力性の[    ]財に課税する方が,社会的余剰の損 失が小さくすむのでよい

→ 酒やタバコに高い間接税が課される理論的根拠

→ 酒やタバコは嗜好性や習慣性が強く,代用品がないため,需要の価格弾力 性が[    ]

→ 高い税を課して消費者価格が高くなっても消費量があまり減らず,社会的余 剰の損失が小さくすむ

(41)

死荷重の大きさ(4)

② 需要曲線は同じで,供給曲線が異なる場合

供給の価格弾力性が小さいため,生産者価格が下落し てもあまり供給量が減らない。そのため,需給量はあ まり減少せず,余剰の損失分,つまり死荷重が小さい

供給の価格弾力性が大きいため,生産者価格が上昇する と大幅に供給量が減ってしまう。そのため,需給量が大

幅に減少し,余剰の損失分,つまり死荷重が大きい 需給量

価格

D! S!

X E!

O! P’!

S

税額分

E’!

P

F!

消費者価格

生産者価格

P!

X’! 需給量

価格

D! S!

X E!

O! P’!

S

税額分

E’!

P

F!

消費者価格

生産者価格

P!

X’!

(42)

このことから,供給の価格弾力性の[    ]財に課税すると,社会的余剰 の損失が大きくなり,余剰の観点から望ましくないと言える

反対に, 供給の価格弾力性の[    ]財に課税する方が,社会的余剰の損 失が小さくすむのでよい

→ 土地や固定資産に課税する理論的根拠

以上,①および②の結果をまとめると次のようになる。 需要と供給の価格弾力性 のどちらかが[    ]なら,課税により発生する死荷重は小さくなる。特に,いず れかの価格弾力性が 0 となる(いずれかの曲線が垂直になる)ような極端なケースで は,死荷重はまったく発生しない

死荷重の大きさ(5)

(43)

死荷重の大きさ(6)

次に(B)について

需要と供給の価格弾力性がともに大きい場合

需要と供給の価格弾力性がともに[    ]なら,死荷重は大きくなる

需給量

D! S!

X E!

O! P’!

S

税額分

E’!

P

F!

消費者価格

生産者価格

P!

X’! 価格

需給量 価格

D! S!

X E!

O! P’!

S

E’! 税額分

P

F!

消費者価格

生産者価格

P!

X’!

参照

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