No.2 物理 II 演習 月 日 2– 科 番 / 名前 点
ポイント1:力や電場を考えるとき,「加害者」と「被害者」の違いに注意する.
=⇒ 電場: 「加害者」=電場を作る人(電荷), 「被害者」=電場が生じる位置(空間上の点)
=⇒ 力: 「加害者」=力を及ぼす人(被害者の位置の電場), 「被害者」=力を受ける人(電荷) ポイント2:図示するとき,ベクトルの始点は「被害者」にとる.
1 (電場の考え方)空間上の点Aの位置に点電荷q1 が置かれ,点Bの位置にq2 が置かれているとき,次の それぞれの場合に対して「被害者」と「加害者」を答えよ(ポイント1参照).位置と電荷を区別して答えよ.
(1) Bの位置に Aの点電荷(q1)が作る電場を考える. (2) Bの点電荷によって点A に生じる電場を考える.
(3) Bの点電荷によって生じる電場が A の点電荷に及ぼす力を考える.
(4) Bの点電荷によって生じる電場から Aの点電荷が受ける力を考える.
2 (電場と力) 以下の問いに答えよ.ただし,クーロンの法則の比例定数はk とする. (1) 3C の電荷が電場から15 N の力を受けているとき,電場の強さはいくらか.
(2) (1, 2)に置いた点電荷 −3 Cに(6, 0) N の静電気力が働くとき,その場所における電場はいくらか. (3) ある場所に点電荷をおくと6 Nの静電気力が働いていた.その点電荷を電気量が 2 Cだけ大きいものに
変えると 9 Nの静電気力が働いた.このとき,点電荷の場所における電場の強さは いくらか. (4) 点電荷が電場から3 N の力を受けている.電場の強さを3倍にすると力はいくらになるか. 3 (電場の計算:公式と合成)A(1, 0) の位置に点電荷 q1(> 0) [C]が置かれ,B(−1, 0) の位置に q2
(> q1) [C]が置かれているとき,次の各問いに答えよ.ただし,クーロン力の比例定数は k0 とする.
また,図は小問毎にかくこと.
(1) Bの位置(被害者)にA の点電荷(加害者)が作る電場E⃗1 を図示せよ.また,ベクトルE⃗1 の成分表 示と大きさE⃗1
を求めよ.
(2) A の点電荷が作る電場(加害者)がBの点電荷(被害者)に及ぼす力F⃗1 を図示せよ.また,ベクトル F⃗1 の成分表示と大きさ
F⃗1
を求めよ.
(3) Bの点電荷(加害者)によって A の位置(被害者)に生じる電場E⃗2 を図示せよ.また,ベクトル E⃗2
の成分表示と大きさE⃗2を求めよ.
(4) A の点電荷がBの点電荷から受ける力 F⃗2 を図示し,ベクトルF⃗2 の成分表示と大きさF⃗2を求めよ. (5) 原点(0, 0) にA の点電荷が作る電場E⃗3 を図示し,E⃗3 の成分表示と大きさE⃗3を求めよ.
(6) Bの点電荷によって原点 (0, 0) に生じる電場 E⃗4 を図示し,E⃗4 の成分表示と大きさE⃗4
を求めよ. (7) 原点(0, 0) に生じる電場 E⃗0 の成分表示と大きさE⃗0
を求めよ. (8) C (0,√3)の位置に生じる電場E⃗C の成分表示と大きさE⃗C
を求めよ.
4 (電気力線) 空欄(A,B,· · ·) を正しく埋めよ.ただし,クーロンの法則の比例定数はk とする. (1) 電気力線の始点は A または B で,終点は C または D である.
(2) 電気力線の接線は E を表し,電気力線の F は電場の強さに対応している.
(3) 電荷 q [C]を持つ帯電体から出る電気力線の総数は G である.(入ってくる本数は負の数で考える) (4) 電荷 −3 Cを持つ帯電体から出る電気力線の総数は H である.(入ってくる本数は負の数で考える) 5 (ガウスの法則) 真空中で,電荷が半径 r [m] の球面上に一様に分布しており,その電気量が全体で
Q[C]であるとき,次の問い答えよ.ただし,クーロンの法則の比例定数は k0 とする.
(1) 球から出ていく電気力線の総本数を求めよ.ただし,入ってくる本数は負の数で表すとする (2) 球の中心から距離R [m](R > r) だけ離れた位置での電気力線の密度を求めよ.
(3) 上の結果を使って,球の中心から距離R [m](R > r) だけ離れた位置での電場を求めよ. (4) 球の中心から距離d[m] (d < r) だけ離れた位置での電場を求めよ.
————————— 解答 1 ————————— (1) 被害者=B の位置(点B),加害者=Aの電荷 (2) 被害者=A の位置(点A),加害者=B の電荷 (3) 被害者=Aの電荷,加害者=Aの位置における電場 (4) 被害者=Aの電荷,加害者=Aの位置における電場
※問題(3),(4) の加害者となる電場は,被害者と同じ 位置における電場であることに注意.
————————— 解答 2 —————————
(1) F = qE の関係より,5 N/C (2) (−2, 0) N/C (3) 32 N/C
(4) F = qE の関係により力も3倍になるので,9 N/C
————————— 解答 3 —————————
B A
60°
x
y
単位ベクトルE2
E1 60°
60°
E3 EC
u→BA
1
→a
60° 60°
→
b
60°
a cos 60° a sin 60°
→a
Aが作る 電場
E4
Bが作る 電場
(注意)実際の力の向きは矢印と逆になることもある.そ の場合は,電場の大きさの式に実際の数値を入れると負 になるだけである.数値を入れるまでは,とりあえずこ の向きにとっておけばよい.
(1) A から B に向かう単位ベクトルを ⃗uBA とする
と,⃗uBA = (−1, 0).点電荷の作る電場の公式より, E⃗1 = k0
q1
r2⃗uBA. 成分表示:E⃗1= k0
q1
22(−1, 0) = (
−k0q41,0 ). 大きさ:E⃗1
=k0
q1
4 .
(2) 点電荷が電場から受ける力の公式より,F⃗1= q2E⃗1.
前問の結果から, 成分表示:F⃗1 =(−k0
q1q2
4 ,0 ). 大きさ:F⃗1 =k0q1q2
4 .
(3) B から A に向かう単位ベクトルを ⃗uAB とする と,⃗uAB = (1, 0).点電荷の作る電場の公式より, E⃗2 = k0
q2
r2⃗uAB. 成分表示:E⃗2= k0
q2
4(1, 0) = (
k0
q2
4,0 ) 大きさ:E⃗2 =k0q2
4 .
(4) 点電荷が電場から受ける力の公式より,F⃗2= q1E⃗2.
前問の結果から, 成分表示:F⃗2 =(k0
q1q2
4 ,0 ). 大きさ:F⃗2
=k0
q1q2
4 .
(5) 成分表示:E⃗3 = (−k0q1,0). 大きさ:E⃗3
=k0q1. (6) 成分表示:E⃗4 = (k0q2,0).
大きさ:E⃗4
=k0q2.
(7) 成分表示:E⃗0 = (k0(q2− q1) , 0). 大きさ:E⃗0
=k0(q2− q1).
(8) Aから Cに向かう単位ベクトルを⃗a,BからC に 向かう単位ベクトルを⃗bとすると,その成分表示は,
⃗a= (− cosπ3,sinπ3) = (−12,√32 )
⃗b = (cosπ3,sinπ3) = (12,√32 )
となる.q1 がC の位置に作る電場は E⃗CA= k0
q1
4⃗a.
q2 がC の位置に作る電場は E⃗CB= k0
q2
4⃗b. これらを合成して, E⃗C=
( k0
q2− q1
8 ,
√3k0
q2+ q1
8 )
.
E⃗C
=
k0
4
√
q12+ q22+ q1q2.
—————————解答 4 —————————
(1) A: 正電荷,B:無限遠,C: 負電荷,D: 無限遠 (2) E: 電場の方向(向き)F: 密度
(3) H: 4πkq (比例定数kに注意)
(4) I: −12πk (符号と比例定数kに注意)
—————————解答 5 —————————
(1) 球を囲むような閉曲面を考えると,その内部の電 荷の量は Qである.したがって,その閉曲面を貫 いて出ていく電気力線の数は,ガウスの法則より, N = 4πk0Q本.閉曲面を変形して球面に近づけて いっても内部の電気量はQクーロンのまま変わらな いから,電気力線の本数も変わらず,N = 4πk0Q 本である.
(2) 前問の答より,球面の外側での電気力線の本数は N = 4πk0Q本.この電気力線は球から出ていくの で球対称に広がっている.球対称なので,中心から距 離Rの位置では,どこでも電気力線の密度は同じで ある.半径Rの球を考えると球の面積はS= 4πR2. 総本数を面積で割って,密度が N
S = k0Q
R2 と求まる. (3) 電場と電気力線との関係より,電場の強さは電気力
線の密度に等しい.よって,E = k0Q R2
(4) 考えるのは球の内部の点である.半径dの球を考え ると,全ての電荷はこの小球の外側にあり,この小 球面内部の電荷はゼロである.よって,この小球面 に対してガウスの法則を適用するとN = 0.した がって,電場は E = 4πdN2 = 0.