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ふくしまし健康づくりプラン2018

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Academic year: 2018

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(1)

ふくしまし健康づくりプラン

2018

(計画期間:平成30年度~平成34年度)

平成30年3月

(2)
(3)

はじめに

健康で自己の価値観を活かして、自分らしく生きがいがある暮らしを送ることは、福島

市民一人ひとりの願いです。

我が国の平均寿命は、生活環境の改善や医学の進歩により急速に延伸し、世界有数の長

寿国となりました。

また、高齢化の進展に伴い、食生活・運動習慣等を原因とする生活習慣病の増加や、認

知症や寝たきり等の要介護状態となる人々の増加が社会的課題となっております。

このような中、本市におきましては、「健康日本21」及び「健康ふくしま21」を効

果的に推進するため、平成13年に本市の実情や特性を活かした「福島市保健計画」を策

定し、関係機関・団体の協力のもと市民の皆様の健康づくりに取り組んで参りました。

その後、平成18年度と平成25年度にそれぞれ計画を改訂し健康づくりの環境整備を

すすめてきましたが、平成28年度に実施しました「福島市民の健康と生活習慣調査」の

結果からみえてきた課題の状況を踏まえ、新たに「ふくしまし健康づくりプラン2018」

を策定しました。

本計画は、本市の総合計画のひとつである「いのちを大切にするまち」の推進のため、

「やすらぎと潤いのあるまちで生涯にわたって健康で安心して暮らす」ことを基本理念と

して、健康寿命の延伸をめざし健康づくりに関する方針を示しながら17からなる推進項

目を設けました。その中でも健康課題である9項目については、「ももりん元気

ナイン

をスローガンに掲げ重点的に推進して参りますので、市民の皆様には本計画の趣旨をご理解

いただくとともに、ご協力をお願いいたします。

結びに、本計画の策定にあたりまして、福島市健康づくり推進協議会の委員の皆様をは

じめ、ご協力いただきました関係各位、福島市民の生活習慣調査やパブリックコメントな

ど、様々な機会にご指導・ご協力をいただきました市民の皆様に厚く御礼申し上げます。

(4)

「9」の健康課題

福島市民の健康増進を目指して

その2

◎ ももりんは いつも口の中をきれいにしているよ ◎

自分の口の中を守る

【歯・口腔】

~おいしく食べられる自分の歯をいつまでも~

その3

◎ ももりんは がんの予防と

早期発見・早期治療を願っているよ ◎

がん検診の推進

【がん】

~がんの予防と早期発見・早期治療の大切さのための行動をしましょう~

その1

◎ ももりんは タバコがとても苦手 ◎

禁煙・受動喫煙防止の推進

【喫煙】

~「喫煙」には自分にも、周囲にも優しい喫煙対策を~

その4

◎ ももりんは 毎日体重計っているよ ◎

適正体重を維持できる生活習慣を送る

【肥満・メタボ】

~食事と運動のバランスを考えましょう~

福島市は「やすらぎと潤いのあるまちで、生涯にわたって健康で安心して暮らす」を

基本理念に掲げ、健康寿命の延伸をめざし健康づくりに関する17の推進項目を設けま

した。その中で特に重点をおく9つの項目『ももりん元気

ナイン』をご提案します!

自分に合った「健康づくり」に積極的に取り組みましょう。

地域、企業、地区組織、行政などすべての関係機関・団体は、連携して市民の「健康

(5)

その6

◎ ももりんは 早寝早起き

心も身体もすこやかに

睡眠十分・目覚めスッキリ

【こころの健康】

~規則正しい生活リズムをつくり、ストレスと上手につきあいましょう~

その7

◎ ももりんは 元気なふくしまっ子を応援するよ

未来の自分のための身体づくり

【子どもの健康】

~子どものときからの生活習慣を確立しましょう~

その8 ◎ ももりんは 家族とも地域とも仲良し

子育て環境の整備

【子育て環境】

~家族・地域で子育てする環境を~

その9

◎ ももりんは 放射線情報をチェックしているよ ◎

放射線に対する不安軽減

【放射線】

~放射線に関する健康管理の維持を~

(6)
(7)

第1章

計画の基本事項

第1節

計画策定の趣旨

… 1

第2節

計画の性格と位置づけ

… 2

第3節

計画の期間

… 3

第2章

福島市の現状

第1節

福島市のすがた

… 4

第2節

市民の健康動向

… 5

人口動態

… 5

乳幼児期の状況

…11

学童思春期の状況

…15

青年期・壮年期の状況

…20

高齢期の状況

…28

医療の状況

…32

放射線健康管理の状況

…34

第3章

ふくしまし健康づくりプラン2013評価の総括

第1節

ライフステージ別の評価

…38

第2節

項目別の評価

…39

第4章

計画推進方策

第1節

計画の基本理念

…48

第2節

基本理念を達成するための基本方針

…49

第3節

計画の体系

…50

第4節

基本方針を推進するための推進方策

…52

第5節

推進主体と役割

…53

第5章

ふくしまし健康づくりプラン2018推進項目

第1節

重点推進項目と目標および取り組み

…57

〇 喫煙

…58

〇 歯・口腔の健康

…61

〇 がん

…63

〇 肥満・メタボリックシンドローム

…65

〇 脳・心血管系疾患

…67

〇 こころの健康

…69

〇 子どもの健康

…71

(8)

第2節

継続推進項目と目標および取り組み

… 81

〇 栄養・食生活

… 82

〇 身体活動・運動

… 84

〇 休養

… 86

〇 飲酒

… 87

〇 糖尿病

… 89

〇 慢性閉塞性肺疾患(COPD)

… 91

〇 高齢者の健康

… 93

〇 ソーシャルキャピタルを活用した地域づくり … 95

資料

ふくしまし健康づくりプラン2018目標値一覧表 … 98

第6章

計画の進行管理等

第1節

計画の進行管理

… 104

第2節

計画の推進及び評価

… 104

(9)

第1章

計画の基本事項

(10)
(11)

第1節

計画策定の趣旨

第 1章 計 画 の基 本 事 項

わが国においては、生活環境の改善や医療技術の進歩により平均寿命が延伸し、今や世界

有数の長寿国となっています。

このような人口の急速な高齢化とともに、生活習慣病の増加による疾病構造の大きな変化

に伴い、認知症や寝たきり等の要介護状態となる人々も年々増加し、深刻な社会問題となっ

ています。

こうした中、国では「健康日本21」、県においては「健康ふくしま21」を策定し、健康づ

くり運動を推進してきました。

本市では平成13年度を初年度とする「福島市保健計画」を策定し、市民の主体的な健康づ

く り を す す め、平 成 18 年 度 に は 計 画 を 改 訂 し、新 た に 母 子 保 健 国 民 運 動 計 画「健 や か 親 子

21」の内容をもり込んだ「新ふくしまし健康づくりプラン2006」を策定しさらなる推進

を 図 っ て 参 り ま し た。平 成 25 年 度 に 改 訂 し た「ふ く し ま し 健 康 づ く り プ ラ ン 2 0 1 3」で

は、平成23年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故による原子力災害(以下、「原子

力災害」という。)に関する健康管理について、福島市健康管理実施計画に基づき、総合的

に対応を図ることを目的とした内容をもり込み、健康づくりを推進して参りました。

平成28年度に実施した「福島市民の健康と生活習慣調査」の結果から見えてきた課題の状

況を踏まえて、国や県の計画を参照しながら、地域が主体となった健康づくり活動による健

康なまちづくりの推進、働く人々の健康増進対策による健康経営の推進、食生活改善と運動

機能の維持・向上を図り、さらなる健康増進と生活の質改善を進めるため、総合的な健康増

(12)

第2節

計画の性格と位置づけ

第 1章 計 画 の基 本 事 項

本計画は、健康増進法第8条に基づく「市町村健康増進計画」と位置づけ、国で策定した「健康日本

21(第二次)」及び県で策定した「第二次健康ふくしま21計画」を基本として策定した計画であり、市

民の健康づくり運動を推進するためのものです。

なお、策定にあたっては、「福島市総合計画」をはじめ、関連計画と整合性を図りながら策定しまし

た。

健康増進法

福島市総合計画

福島市地域福祉計画2016

新福島市障がい者計画

福島市障がい福祉計画

福島市障がい児福祉計画

福島市子ども・子育て支援事業計画

福島市高齢者福祉計画

福島市介護保険事業計画2018

ふくしまし健康づくりプラン

2018

第2次福島市食育推進計画

第二次健康ふくしま21計画(

福島市健康管理実施計画

第3期福島市国民健康保険特定健康診査等実施計画

(13)

第3節

計画の期間

第 1章 計 画 の基 本 事 項

この計画の期間は、平成30(2018)年度を初年度とし、平成34(2022)年度を目標年度

とする5年間とします。

な お、国 が 示 し た「健 康 日 本 21(第 二 次)」及 び 県 が 示 し た「第 二 次 健 康 ふ く し ま 21 計

画」においては、それぞれ計画期間を10年間としておりますが、本市においては急速に変化

する社会情勢に対応できるよう計画期間を5年間としました。

(14)
(15)

第2章

福島市の現状

(16)
(17)

第1節

福島市のすがた

2章 福 島 市 の現 状

本市は、福島県中通り地方の北部に位置し、明治40年の市制施行から平成20年まで数度の合併

を経て767.72k㎡の広大な市域を有しています。

西は吾妻連峰、東はなだらかな丘陵状の里山の阿武隈高地に囲まれた福島盆地の中に開け、中

心部には、緑豊かな信夫山があります。また、荒川、松川、摺上川などの河川が阿武隈川に注い

でいます。

那須火山帯に属している奥羽山脈があるため、飯坂、土湯、高湯をはじめ多種多様な効能を持

つ、いで湯や秘湯が数多くあります。

交通網についてみると、東北新幹線が縦貫し、さらに山形新幹線の起点となっており、主要道

路も東北縦貫自動車道をはじめ国道などが東西南北に延びており、さらには東北中央道の整備も

進み、東北圏と首都圏、太平洋と日本海を結ぶ交通の結節点として重要な位置を占めています。

市内には福島大学などの教育機関があり教育環境に恵まれています。また、福島県立医科大学

や総合病院などがあり医療機能も充実しています。

本市は、県都として県内の政治・経済・教育・文化を牽引し、農業・工業・商業・観光などの

産業がバランスよく発展した都市です。

(18)

第2節

市民の健康動向

2章 福 島 市 の 現 状

1

人口動態

(1)総人口と年齢構成別人口の推移

本市の人口は29万人で推移しています。平成29年10月1日現在の0~14歳までの年少人口

は 11.5%、15 ~ 64 歳 の 生 産 年 齢 人 口 は 59.2% と 減 少 傾 向 に あ り、65 歳 以 上 の 老 年 人 口 は

29.3%と高く、増加傾向にあります。

(図表1)人口動態

~平成12年以降、29万人台の人口で推移しています~

(図表2)年齢階級別人口割合の推移

~年少人口、生産年齢人口の割合が減少、高齢者人口の割合は増加~

資料:総務省統計局(国勢調査)、平成29年のみ「福島県の推計人口」平成29年10月1日現在 福島県企画調整部統計課

資料:総務省統計局(国勢調査)

区 分

1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2017 昭和60年 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年 平成29年 総 人 口

人 人 人 人 人 人 人 人 270,762 277,528 285,754 291,121 290,869 292,590 294,247 291,013 年 少 人 口

(22.2) (19.4) (17.7) (17.3) (14.7) (13.6) (11.9) (11.5) 60,051 53,704 50,510 50,481 42,688 39,736 34,412 32,972 生 産 年 齢 人 口

(67.6) (68.1) (67.2) (65.9) (64.7) (61.7) (60.4) (59.2) 183,142 188,874 192,165 191,820 188,241 180,618 175,079 169,595 老 年 人 口

(10.2) (12.3) (15.1) (17.9) (20.6) (23.5) (27.7) (29.3) 27,566 34,074 43,256 52,071 59,911 68,621 80,252 83,942 後期高齢者

(3.8) (4.7) (5.5) (6.9) (9.6) (12.0) (13.9) (14.8) 10,268 13,146 15,774 20,034 27,986 35,013 40,357 42,525 年 少 人 口

32.8 28.4 26.3 26.3 22.7 22.0 19.7 19.4 老 年 人 口

15.0 18.0 22.5 27.2 31.8 38.0 45.8 49.5 従 属 人 口 指 数

(19)

(2)平均寿命と健康寿命

本市の男性の 平均寿 命は80.3 歳で県・国と比べ長く、65 歳の健康寿命を指す「お達者度」

は 17.39 年 で 国 よ り や や 短 く 県 よ り 長 く な っ て い ま す。女 性 の 平 均 寿 命 は 86.1 歳、「お 達 者

度」は20.47年で、どちらも国より短く県より長い状況です。健康な期間が65歳時の平均余命

に占める割合は男性は全国よりやや短く県と同じ、女性は国、県よりも長い状況です。

(図表4)主要死因別死亡数の割合

(平成27年)

~悪性新生物・心疾患・脳血管疾患で半数以上を占めています~

(図表3)平均寿命と健康寿命

~65歳健康寿命は男性17.39歳、女性20.47歳~

(3)主要死因別死亡数

平成27年の死因のうち、悪性新生物で死亡する人の割合は26.2%、心疾患が18.0%、脳血

管疾患が10.1%で、3疾患で54.3%を占めています。

福島市

福島県

全国

福島市

福島県

全国

平均寿命(歳)

80.30

78.84

79.59

86.10

86.05

86.35

65歳平均余命(年)

19.06

18.65

19.08

23.86

23.79

23.97

「お達者度」(年)

17.39

17.01

17.45

20.47

20.35

20.55

介護を要する期間(年)

1.67

1.65

1.64

3.39

3.44

3.42

健康な期間が

65歳時の平均余命に

占める割合(%)

91.2

91.2

91.4

85.8

85.5

85.7

資料:平均寿命

・福島市(厚生労働省「平成22年市区町村別生命表」) ・福島県、全国(厚生労働省「平成22年都道府県別生命表」)

65歳平均余命、お達者度、介護を要する期間、健康な期間が65歳時の平均余命に占める割合 ・平成25年 福島県市町村別「お達者度」

(20)

(4)年代別死因順位

年 代 別 の 死 因 順 位 を み る と、0 ~ 5 歳 で は「染 色 体 異 常」、6 ~ 19 歳 で は「先 天 奇 形」

「自 殺」「そ の 他 の 外 因」、20 ~ 39 歳 で は「自 殺」、40 ~ 64 歳 と 65 歳 以 上 で は「悪 性 新

生物」がそれぞれ第1位となっています。

年代

第1位

第2位

第3位

第4位

第5位

乳幼児期

0~5歳

染色体異常

(40.0%)

その他

(60.0%)

学童思春期

6~19歳

先天奇形

自殺

その他の外因

(各33.3%)

青年期

20~39歳

自殺

(35.7%)

心疾患

(10.7%)

不慮の事故

交通事故

(7.1%)

悪性新生物

くも膜下出血

肝臓疾患

(各3.6%)

壮年期

40~64歳

悪性新生物

(40.5%)

心疾患

(23.4%)

脳血管疾患

(6.2%)

自殺

(5.8%)

不慮の事故

(3.3%)

高齢期

65歳以上

悪性新生物

(25.1%)

心疾患

(17.6%)

脳血管疾患

(10.5%)

肺炎

(8.3%)

老衰

(8.1%)

悪性新生物

(26.2%)

心疾患

(18.0%)

脳血管疾患

(10.1%)

肺炎

(7.6%)

老衰

(7.3%)

(図表5)年代別死亡順位(平成27年)

~壮年期、高齢期では悪性新生物が1位~

(21)

(5)部位別がん死亡率

部 位 別が ん死 亡率 では 男 性、女 性と も第1 位は「気管 支・肺 が ん」で、男 性の 第2 位 は「胃

が ん」、女 性 は「結 腸 が ん」、男 性 の 第 3 位 は「結 腸 が ん」、女 性 は「胃 が ん」と な っ て い ま

す。

こ の 5 年 で は、男 性 は「胃 が ん」「結 腸 が ん」が 増 加 し、「膵 が ん」「結 腸 お よ び 直 腸 が

ん」「肝及び肝内胆管がん」などが減少しています。女性は「気管支・肺がん」「子宮がん」

「白血病」が増加し、「結腸および直腸がん」「肝および肝内胆管がん」などが減少していま

す。

(図表6)部位別がん死亡率(平成27年

人口10万対)

~男女とも「気管支・肺がん」が第1位~

【男性】

(22)

(6)自殺死亡率

自殺

死亡率は国、県よりも低い状況にあります。平成17年以降、減少する傾向にありま

すが、平成25年以降はほぼ横ばい状態です。

(図表7)自殺死亡率の推移(国・県・市

人口10万対)

~国・県同様減少傾向だが、平成25年以降横ばい~

(23)

(7)標準化死亡比(SMR)

年齢構成の異なる地域間の死亡状況を比較するために用いられる標準化死亡比(SMR)によ

ると、本市の急性心筋梗塞の標準化死亡比は男性 2.37、女性 2.04で県北や全国平均より高い状況

です。脳梗塞も、男性 1.23、女性 1.28と県北や国より高い状況にあります。

【男性】

【女性】

(図表8)標準化死亡比(SMR)

(24)

乳幼児期の状況

(1)出生数・出生率

本市の出生数は2,000人程度で推移していま す。出生率は国に比べ低い状況ですが東日本

大震災以降は回復傾向にあります。

(図表9)出生数

~出生数は約2,000人~

(2)合計特殊出生率

本市の合計特殊出生率は1.4程度で推移しています。県に比べ低い状況ですが、ゆるやかに

上がってきています。

(図表11)合計特殊出生率

~国同様1.4台で推移~

平成17年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 市 出生数 2,531人 2,402人 2,151人 1,941人 2,203人 2,186人 2,213人

(図表10)出生率(人口千対)

~東日本大震災以降、回復傾向~

資料:福島県保健福祉部 保健統計の概況

(25)

(3)乳幼児健康診査実施状況

当市では母子保健法に基づき、4か月児・10 か月児・1歳6か月児・3歳6か月児健康

診査を実施しています。すべての健康診査で90%以上の受診率となっています。集団健康

診査の未受診者に対しては、ハガキによる受診勧奨をし、その後も未受診の場合は家庭訪

問を行い、全数の状況把握を行っています。

(図表12)乳幼児健康診査概況

~90%以上の受診率~

平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度

4か月児健診 96.3% 98.9% 98.8% 97.6% 97.8% 98.4%

10か月児健診 90.5% 91.0% 89.3% 89.8% 91.0% 92.3%

1歳6か月児健診 96.8% 98.2% 96.8% 97.6% 97.7% 98.3%

3歳6か月児健診 94.9% 96.3% 96.5% 97.6% 97.1% 97.0%

(26)

(4)むし歯の状況

1 歳 6 か 月 児 も、3 歳6 か 月 児 も 経 年 的 に 見る と、む し 歯 有 病 率 は減 少 は し て い る も の

の、国と比べ ると、3歳 6か月児 のむし 歯有病 率は、かな り高い 状況 にありま す。むし 歯

有病率は、平成28年度の1歳6か月児健診のむし歯有病率は0.90%ですが、3歳6か月児健

診では25.3%と、1歳6か月児よりも大幅に増加しています。

朝7時前に起きる子どもの割合は、1歳6か月児、3歳6か月児ともに以前より増加し

ています。しかし、21時前に寝る子どもの割合は、1歳6か月児では増加していますが、

3歳6か月児では減少しています。

資料:福島市乳幼児健康診査

(図表13)乳幼児健康診査におけるむし歯の状況

~3歳6か月児はむし歯が多い~

(5)生活習慣

①生活リズム

(図表14)7時前に起きる子どもの割合

~1歳6か月児 、3歳6か月児

ともに増加~

(図表15)21時前に寝る子どもの割合

~3歳6か月児は減少~

資料:国立保健医療科学院、福島県保健統計の概況、1歳6か月児及び3歳6か月児歯科健康診査 表の「-」は未発表につきデータが得られないもの

資料:福島市乳幼児健康診査

17年度 23年度

24年度

25年度

26年度 27年度 28年度

一人平均むし歯本数(本)

0.11

0.07

0.03

0.04

0.07

0.03

0.02

むし歯有病率

(%)

3.7

2.9

1.3

1.2

1.3

0.95

0.90

一人平均むし歯本数(本)

0.13

0.09

0.09

0.07

0.07

0.07

むし歯有病率

(%)

4.31

3.02

3.04

2.49

2.22

2.07

一人平均むし歯本数(本)

0.09

0.06

0.06

0.05

0.05

むし歯有病率

(%)

3.07

2.17

2.08

1.9

1.8

一人平均むし歯本数(本)

1.8

1.4

1.2

1.1

0.96

0.89

0.98

むし歯有病率

(%)

39.9

31.9

30.5

27.4

26.53

24.1

25.3

一人平均むし歯本数(本)

1.97

1.29

1.26

1.14

1.08

0.99

むし歯有病率

(%)

41.1

30.47

30.12

27.4

25.73

24.8

(27)

②食生活

ほとんど毎日甘い物を食べる習慣がある子どもの割合は1歳6か月児では減少していま

すが、1歳6か月児では横ばいです。ほとんど毎日甘味飲料を飲む習慣がある子どもの割

合は、平成17 年度から平成23年度は大きく減少しましたが、平成28年度はゆるやかな減

少にとどまりました。

資料:福島市乳幼児健康診査

(図表16) ほとんど毎日甘い物を食べる習慣のある子どもの割合

~1歳6か月児は減少、3歳6か月児は横ばい~

(図表17)ほとんど毎日甘い飲み物を飲む習慣のある子どもの割合

~平成23年度から平成28年度は1歳6か月児はゆるやかな減少~

(28)

学童思春期の状況

(1)肥満傾向

学校保健統計調査によると、本市の肥満傾向児の出現率は県より低い傾向、国より高い傾

向にあります。

(図表18)肥満傾向児の出現率

~国よりも高い傾向~

資料:学校保健統計調査(平成28年度)

*市:全数集計(n=20,424) 県:抽出集計(n=9,723) 国:抽出集計(n=496,320)

(2)むし歯被患率

学校保健統計調査によると、本市のむし歯被患率は県とほぼ同じ傾向、国より高い傾向

にあります。

資料:学校保健統計調査(平成28年度)

*市:全数集計(n=20,228) 県:抽出集計(n=38,568) 国:抽出集計(n=2,224,493)

(29)

(3)生活習慣

①栄養・食生活

「ほとんど毎日3食、食べる」「朝食を毎日食べる」児童・生徒の割合は、ともに、学年が上

がるごとに低くなっており、高校生が最も低い状況です。

「甘い物をほとんど毎日食べる」児童・生徒の割合は、小学生・中学生・高校生のすべて

で以前より増加しています。

(図表20)ほとんど毎日3食、食べる児童・生徒の割合

(図表21)朝食をほとんど毎日食べる児童・生徒の割合

~高校生が最も低いが、平成23年度よりわずかに増加~

資料:福島市民の健康と生活習慣調査

(「福島市民の健康と生活習慣調査」についてはp112~を参照)

0

0

(30)

(図表22)甘い物

(あめ、チョコレート、アイスなど)

をほとんど毎日食べる児童・生徒の割合

~小学生・中学生・高校生いずれも平成23年度より増加~

(図表23)甘味飲料

(ジュース、スポーツ飲料、乳酸飲料、缶コーヒーなど)

ほとんど毎日飲む児童・生徒の割合

~小学生・中学生・高校生いずれも平成23年度より増加~

資料:福島市民の健康と生活習慣調査

(31)

(図表24)体育の授業以外で、運動をしている児童・生徒の割合

~平成23年度より回復する傾向~

②身体活動・運動

平成23年度に原子力災害の影響で減少したと考えられる、体育の授業以外で運動している児

童・生徒の割合は、回復する傾向にあります。

資料:福島市民の健康と生活習慣調査

③ストレス

ストレスを「とても感じている」「多少感じている」生徒は学年が上がるほど増えていま

す。「とても感じている」と答えた割合は平成17年度、23年度から減少しています。

(32)

(図表26)喫煙経験のある児童・生徒の割合

~経年的には減少~

(図表27)飲酒経験のある児童・生徒の割合

~経年的には減少~

④喫煙

喫煙経験のある児童 生徒の割合は、学年が上がるほど減少傾向に ありますが、まだ0%

ではありません。

⑤飲酒

飲酒経験のある児童生徒の割合は減少傾向にありますが、まだ0%ではありません。

資料:福島市民の健康と生活習慣調査

※平成17年度、23年度は「吸ったことがある」「時々吸う」「よく吸う」と答えた者を合算した割合。 平成28年度は「吸ったことがある」と答えた者の割合。

資料:福島市民の健康と生活習慣調査 ※平成17年度、23年度は「飲んだことがある」「時々飲む」「よく飲む」と答えた者を合算した割合。

(33)

青年期・壮年期の状況

(1)肥満

20 歳 代 で

10.9%、30 歳 代 で 21.9%、40 歳 代 で 28.0%、50 歳 代 で 29.1%、60 ~ 64 歳 で

28.5%(男女計)が肥満(BMI25以上)で、その割合は30歳代から50歳代にかけて増加して

おり、特に男性の増加が目立ちます。

壮年期のメタボリックシンドローム

※1

該当者・予備群の割合は28.1%で、県より低く、国

より高い状況です。

(図表28)肥満の人の割合(BMI25以上)

~50歳代の男性の約3人に1人は肥満傾向~

資料:平成28年度福島市民の健康と生活習慣調査

(図表29)メタボリックシンドロームの該当者・予備群の割合~国より高い状況~

資料:市:福島市国保年金課 平成27年度国保特定健診実施報告

県・国:厚生労働省「特定健康診査・特定保健指導・メタボリックシンドロームの

状況(都道府県別一覧)」より平成27年度市町村国保のデータを集計

資料:福島市国保年金課 平成28年度特定健康診査

青年期

壮年期

(%) (歳)

BMI(体格指数):体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出する。成人の肥満度を判定する。

(34)

(2)栄養・食生活

1日3食食べる人の割合は、年齢が上がるほど増加しています。野菜を毎日食べる人の割

合も青年期、壮年期ともに増加しました。また、甘い物をほとんど毎日食べている人の割合

も青年期、壮年期ともに増加しています。

(図表30)一日3食食べる人の割合

~年齢が上がるほど高い傾向~

(図表31)ほとんど毎日緑黄色野菜を食べる人の割合

~緑黄色野菜を食べる人は増加~

(%)

資料:平成28年度福島市民の健康と生活習慣調査

(%)

0

(35)

(図表32)甘い物をほとんど毎日食べる人の割合

~青年期・壮年期ともに増加~

資料:福島市民の健康と生活習慣調査

(36)

(3)運動習慣

運動習慣のある人の割合は青年期、壮年期ともに増加しており、特にほとんど毎日運動す

る人は平成23年度より青年期、壮年期ともに増加しています。

(図表33)週に2回以上運動する人の割合

~運動習慣のある人は増加~

資料:福島市民の健康と生活習慣調査

(4)ストレス

ストレスを感じている人の割合は、年々増加し、特に青年期の割合が高い状況にあります。

(図表34)ストレスをとても感じている人の割合

~ストレスを感じている人は増加~

資料:福島市民の健康と生活習慣調査 (%)

(37)

(5)喫煙

20歳以上の市民のたばこを吸う人の割合は、国や県に比べ低い状況にあります。また、

現在たばこを吸っている人のうち、62.7%の人が「たばこをやめたい」と思っています。

(図表35)たばこを吸う人の割合

~男女とも国や県より低い状況です~

(図表36)禁煙の意思

~たばこを吸っている人のうち、約6割の人が「禁煙したい」~

資料:市:平成28年度福島市民の健康と生活習慣調査(年齢20歳以上)

県:平成28年国民生活基礎調査(年齢20歳以上)

国:平成28年国民健康・栄養調査(年齢20歳以上)

資料:平成28年度福島市民の健康と生活習慣調査 注)20~84歳の現在喫煙している者で集計

(38)

(6)飲酒

お酒をほとんど毎日飲む人の割合は、青年期・壮年期ともに減少傾向にあります。

ほ と ん ど 毎 日 飲 む 人 の う ち、適 正 飲 酒 を 超 え る 1 合 以 上 を 飲 ん で い る 人 の 割 合 は、青 年 期 で

73.0%、壮年期で76.2%でした。

(図表37)ほとんど毎日、お酒を飲む人の割合

~ほとんど毎日、お酒を飲む人は減少しています~

資料:福島市民の健康と生活習慣調査

資料:平成28年度福島市民の健康と生活習慣調査)

(図表38)ほとんど毎日、お酒を飲む人の一日平均飲酒量

~ほとんど毎日飲む人のうち、7割以上が毎日1合以上飲酒~

(%)

(39)

(7)歯の健康

一日3回以上歯みがきをする人は、平成23年度に増加しましたが、平成28 年度では青年

期・壮年期ともに減少し、約3割となっています。

(図表39)一日3回以上歯みがきをする人の割合

~一日3回以上歯みがきをする人は減りました~

資料:福島市民の健康と生活習慣調査

(8)がん

がん検診受診率は、「肺がん」「大腸がん」「乳がん」はわずかに上昇しています。「胃がん」

「子宮頸がん」と「前立腺がん」は横ばいで経過しています。

精検受診率は「胃がん」「乳がん」「子宮頸がん」は平成27年度の結果では90%を超えています

が、「大腸がん」の精検受診率は低い状況が続いています。

(図表40)がん検診受診率

~肺がん・大腸がん・乳がんの受診率はわずかに上昇しています~

(%)

0

(40)

(図表41)がん検診精検受診率

~胃がん・乳がん・子宮頸がんの精検受診率は90%を超えています~

資料:福島市市民検診

(%)

0

~ ~

(41)

高齢期の状況

(1)高齢化率の推移

本市の高齢化率は全国平均より若干高く、県より低い状況で推移しています。本市でも全国

同様、高齢化が急速に進んでいます。

(図表42)高齢化率の推移~4人に1人が高齢者~

(2)要介護(要支援)認定者数の状況

要介護認定者数は年々増加し、高齢者人口に対する要介護(要支援を含む)認定者数率も増加す

る傾向にあります。

(図表43)要介護認定者数の推移~高齢者の約5人に1人が要介護認定を受けています~

資料:福島市市民課 住民基本台帳(各年10月1日現在)

区分/年度

平成24年

平成25年

平成26年

平成27年

平成28年

第1号被保険者数

(65歳以上)

①(人)

70,212

72,711

74,806

76,771

78,646

要介護認定者数②(人)

13,425

14,322

15,306

15,705

15,960

要支援1

1,817

1,978

1,986

1,954

1,881

要支援2

1,823

1,941

2,213

2,185

2,162

要介護1

2,383

2,703

3,120

3,211

3,288

要介護2

2,553

2,675

2,761

2,875

2,962

要介護3

1,739

1,831

1,934

2,054

2,149

要介護4

1,632

1,677

1,686

1,759

1,896

要介護5

1,478

1,517

1,606

1,667

1,622

要介護認定者率(②/①)%

19.1%

19.7%

20.5%

20.5%

20.3%

0

(42)

(3)寝たきり高齢者の状況

平成28年度高齢者調査結果によると寝たきり高齢者は922人でした。その原因の第1位は脳血

管疾患です。

(図表44)寝たきり高齢者の原因

~男女ともに脳血管疾患が一番多く、男性は4割、女性は3割を占めてます~

(43)

(4)栄養

高齢者の 低栄養の 基準 とされる BMI 20 以下 の割合は 18.2% で、平成 23 年度よ りわず か

に減少しました。

(図表45)低栄養(BMI20以下)の高齢者の割合(65~84歳)

~低栄養高齢者は18.2%~

(図表46)80~84歳で20本以上自分の歯がある人の割合

~男女ともに増加しています~

(5)歯の健康

食品の咀嚼が容易であるとされている残存歯数が20 本以上ある80~84 歳の割合は、男性

40.7%、女性37.5%で平成23年度より増加しています。

(44)

(6)社会参加

何らかの地域活動に参加している人の割合は、年代が上がるごとに増加しています。65~

84歳の高齢者が一番高く38.3%となっています。

(図表47)地域活動に参加している人の割合

~高齢者の約4割は地域活動に参加しています~

(45)

医療の状況

(1)医療機関の状況

本市の医療機関施設数は、平成17年度より病院数は減少し、一般診療所・歯科診療所は増

加 し て い ま す。病 床 数 で は、病 院 で 383 床、一 般 診 療 所 で 321 床 の 減 少 が 見 ら れ ま す。今

後、地域医療構想に基づく機能分化と病床削減が進められます。

(図表48)医療施設数・病床数の推移

~病院数・病床数は減少、一般診療所・歯科診療所施設数は増加しています~

(図表49)国民健康保険医療費の推移

~1人当たりの医療費は年々増えています~

資料:福島県県北保健福祉事務所業務概要

(2)国民健康保険医療費の状況

本市の平成28年度の国民健康保険加入者の医療費は203.7億円となっています。1人当た

り医療費は322,711円で年々増加しています。

内訳をみると、生活習慣病(がん、高血圧症、糖尿病など)に対する医療費は、医療費全

体の38.4%を占めています。

年度

施設数

病床数

(46)

(図表50)主な生活習慣病に対する医療費の割合(平成28年度)

~生活習慣病にかかった医療費は全体の4割弱~

(47)

放射線健康管理の状況

(1)市内の空間線量率の推移

原 子 力 災 害 に よ り 放 出 さ れ た 放 射 性 物 質 は、本 市 で は 特 に 平 成 23 年 3 月 15 日 夜 半 の 雨 に

よって地表に落下し、土壌等を広く汚染したとみられます。

※1

その後の計画的な除染等を経て、市内の空間線量率は減少し、平成29年3月測定の市内各

地区の平均空間線量率は0.21マイクロシーベルト/時で、「福島市ふるさと除染実施計画<

第2版再改訂>」の将来目標にあげられている、空間線量率0.23マイクロシーベルト/時を下

回 っ て い ま す 。

※2

こ の 数 値 を 平 成 23 年 6 月 測 定 時 と 比 較 す る と、84.2% の 減 少 と な っ て い ま

す。

※1 「福島市ふるさと除染実施計画<第2版再改訂>」p.1より

※2 〃 p.5より

(図表51)市内各地区の空間線量率の推移

~平成23年6月から市内各地区平均でマイナス84.2%の減少~

地区

①平成23年6月測定

(マイクロシーベルト/時)

②平成29年3月測定

(マイクロシーベルト/時)

増減率(①-②間)

(%)

中央

1.59

0.17

-89.30

渡利

2.23

0.29

-87.00

杉妻

1.17

0.13

-88.90

蓬莱

1.55

0.18

-88.40

清水

1.80

0.17

-90.60

東部

1.60

0.26

-83.80

大波

2.24

0.40

-82.10

北信

1.43

0.21

-85.30

吉井田

1.19

0.16

-86.60

西

0.63

0.13

-79.40

土湯温泉町

0.26

0.06

-76.90

信陵

1.63

0.23

-85.90

立子山

1.76

0.30

-83.00

飯坂

1.05

0.24

-77.10

茂庭

0.33

0.10

-69.70

松川

1.16

0.24

-79.30

信夫

0.91

0.17

-81.30

吾妻

1.15

0.17

-85.20

(48)

(2)外部被ばく・内部被ばく検査

原 子 力 災 害 に よ る 放 射 能 汚 染 を 踏 ま え、平 成 23 年 12 月 に 福 島 市 健 康 管 理 実 施 計 画 を 策

定、外部被ばく・内部被ばくの検査を実施しています。

①個人線量計(ガラスバッジ)による外部被ばく検査

平成28年度3か月間測定した3,062人のうち、年間積算線量の推計値で1mSv未満は99.1%

となっています。平成23年度から平成28年度までの結果については、福島市放射能対策ア

ドバ イザーや市医 師会の医 師等で構成さ れた「福島市健 康管理検討委員 会から、『将 来、

放射線によるがんの増加などの可能性は少ない』と判断される」との見解を得ています。

資料:放射線健康管理課 ※平成23年度は妊婦も含む。

(図表52)中学生以下の3か月間追加被ばく線量平均値年次推移

~平成23年度以降、減少を続けています~

②ホールボディカウンタによる内部被ばく検査

平成29年3月末現在、受検者全員(延べ153,328人)の預託実効線量

※3

は1mSv未満となっ

て い ま す。平 成 23 年 度 か ら こ れ ま で の 結 果 に つ い て は、福 島 市 健 康 管 理 検 討 委 員 会 よ り

「健康に影響を与えるような数値ではない」との見解を得ています。

※3 預託実効線量:成人では50年間、こどもでは70歳までに体内から受ける内部被ばく線量

(49)

(3)東日本大震災後の生活習慣の変化

東日本大震災後の市民の生活習慣の変化を、平成23年度と平成28年度を比べてみると、

健 康 の 3 本 柱 で あ る「栄 養」「運 動」「休 養」の 全 て に お い て、「東 日 本 大 震 災 前」と 比

べ て「現 在」が 良 く なっ た(「か なり 良 く なっ た」「多 少良 く な った」)と 答 えた 人 の 割

合が増加しています。

(図表53)「東日本大震災前」と「現在」を比べ、生活習慣が良くなった人の割合

~震災後5年を経て、生活習慣が良くなっている方が増加しています~

【栄養・運動・休養の生活習慣で

「かなり良くなった」「多少良くなった」と答えた人の割合(18~84歳)】

【飲酒・喫煙の生活習慣を「やめた」「減った」と答えた人の割合(18~84歳)】

資料:福島市民の健康と生活習慣調査

(50)

(4)健康への放射線の影響の不安

健 康 へ の 放 射 線 の 影 響 の 不 安 を、原 子 力 災 害 が 起 き た 直 後 と 平 成 28 年 度 で 比 べ る と、

「た く さん」「非 常 に」不 安 を 感じ てい た 人の割 合 は 減り、「全 くない」と 答え る 人の 割

合 は 増 加 し て い ま す。特 に 中 学・高 校 生 は 約 半 数 が 不 安 は「全 く な い」と 答 え て い ま す

が、18~84歳では半数以上が「いくらか」以上の不安を感じています。

(図表54)健康への放射線の影響について不安を感じている割合

(原子力災害直後と平成28年度の比較)

~強く不安を感じていた割合は原子力災害後5年を経て減少していますが、

18歳以上の市民は、現在も半数以上の人が何らかの不安を感じています~

資料:平成28年度福島市民の健康と生活習慣調査

(5)放射線に関する知りたいこと

中 学 生・高 校 生 で は「放 射 線 に つ い て 知 り た い こ と が あ る」と 答 え た 人 の 割 合 は 25.5%

で、「ない」という人は73.3%でした。

(図表55)放射線に関する知りたいことの有無

~知りたいことがある中高生は25.5%~

(51)

第3章

ふくしまし健康づくりプラン2013

評価の総括

(52)
(53)

第1節

ライフステージ別の評価

第 3章 ふ く し ま し 健 康 づ く り プ ラ ン 20 1 3評 価 の 総 括

(1)乳幼児期(0歳~就学前)

早寝早起きする子どもの増加については、1歳6か月児はほぼ目標達成しましたが、3歳

6か月児については目標値には至りませんでした。

甘いものや甘味飲料を摂る習慣のある子どもの割合は1歳6か月児では減少しましたが、

3歳6か月児では横ばいです。むし歯有病率も減少傾向にはあるものの国と比べ高い状況です。

(2)学童思春期(就学後~19歳)

毎日家族と一緒に食事をする子どもの割合は増加し、目標を達成しました。体育以外で運動

をしている児童・生徒の割合も増え、震災後、回復する傾向にあります。

しかし、甘い物や甘味飲料の摂取割合は増加しており、肥満傾向・むし歯被患率は、国よりも

高い傾向にあります。

一方、喫煙・飲酒する未成年者は着実に減少しましたが、目標値のゼロには至りませんでした。

(3)青年期(20歳~39歳)

週2回以上運動習慣のある人の割合は増加しました。

一日3食食べる人、毎日朝食を食べる人、牛乳・乳製品を毎日食べる人の割合は、いずれも増加

傾向にありますが、目標値には至りませんでした。

ストレスを解消できない人の割合は男性は減少しましたが、女性は増加しています。

4)壮年期(40歳~64歳)

一日3食食べる人、毎日緑黄色野菜を食べる人は増加し、また、運動習慣のある人も増加しまし

た。しかし、肥満やメタボリックシンドローム該当者は増加し、国と比較しても高く推移していま

す。

また、60歳で24本以上歯がある人の割合は増え、特に女性は目標値を超えて改善されました。

一方、ストレスを解消できない人の割合は男性はほぼ横ばいで、女性は減少傾向にあります。

(5)高齢期(65歳以上)

低栄養の危険性のある高齢者の割合は減少傾向にあり、また、残存歯20本以上の80歳代高齢者

(54)

第2節

項目別の評価

第 3章 ふ く し ま し 健 康 づ く り プ ラ ン 20 1 3評 価 の 総 括

項目別の評価内容

ふくしまし健康づくりプラン2013における項目別の評価は次のとおりです。

(1)健康観

「健康だ」と思う人はやや減少しましたが、健康を維持するために心がけている人はやや増加

しました。一方、地域活動に参加している高齢者は他の世代に比べるとその割合は高いものの、

減少しています

(2)栄養・食生活

一日3食食べる人や毎日朝食を食べる人、緑黄色野菜・牛乳をとる人、家族と一緒に食事をする

子どもは増加し、低栄養高齢者の割合も減少するなど、食習慣は改善されてきています。しかし、

甘味飲料の摂取量は多くの世代で増加し、肥満の割合も男女とも増加しました。

(3)身体活動・運動

運動習慣のある人や、体育以外で運動する子どもは増加しました。一方、足腰に痛みを抱える高

齢者の割合はあまり改善されていません。また、ロコモティブシンドロームを知っている人の割合

は国の直近値より若干低い状況でした。

(4)休養・こころの健康

自殺による死亡率は全ての世代で減少し、特に壮年期では大きく減少しましたが、高齢期では

ゆるやかな減少に留まりました。ストレスを解消できない人の割合は、世代や性別により違いが

見られます。青年期では、ストレスを解消できない人の女性の割合が増加傾向にありますが、男

性は減少し改善傾向にあります。壮年期では、男性はほぼ横ばいでしたが、女性はやや減少し改

善傾向にあります。

(5)喫煙

喫煙者の割合はやや減少しましたが目標値には至りませんでした。一方、タバコの健康への影響

を知っている人は増加しており、特に学童思春期の伸びが大きくなっています。

また、喫煙する未成年者や妊婦の割合は減少しましたが、目標値であるゼロには至りませんでし

(55)

(6)飲酒

多量飲酒者の割合は減少しているものの、習慣的飲酒者の割合は男女共に横ばいで目標値に達し

ていません。

また、飲酒する未成年や妊婦は目標値のゼロには及びませんが大きく減少しました。

(7)歯の健康

むし歯のない3歳6か月児の割合は減少しましたが、全国よりも高い傾向にあります。甘いものや

甘味飲料を摂取する習慣については、1歳6か月児では減少傾向にありますが、1歳6か月児はほぼ横

ばいです。

歯みがき習慣については、幼児期で仕上げみがきの習慣がある割合は増加しましたが、青年期・

壮年期では減少しています。

また、壮年期・高齢期の残存歯の状況は改善しました。

(8)主な生活習慣病

○がん

がん検診受診率は減少しました。胃がん・大腸がん・肺がん・乳がんの精密検査受診率は増加

しましたが、目標値には到達していません。

○循環器疾患

特定健診受診率および特定保健指導実施率はわずかに増加しました。高血圧や脂質異常症など

の指標はあまり改善されず、メタボリックシンドロームの人の割合も増加しています。脳血管疾

患・虚血性心疾患死亡の状況は依然として全国より高く、健康寿命の延伸を脅かす状況にありま

す。

○糖尿病

糖尿病の指標のひとつであるヘモグロビンA1c高値の人の割合が増え、また、糖尿病の発症や

重症化と関連する肥満の人も増加しています。

(9)感染症

予防接種率は目標に達していない種類もありますが、高い水準にあります。

(10)すこやか親子

妊婦健康診査の受診率や妊娠初期に妊娠届出をする妊婦の割合は改善され、相談相手のいる妊婦

や欠食をしない妊婦の割合も増加傾向にあります。

起床・就寝の生活リズムや家庭内での事故防止対策などは改善傾向にある一方、子育てに自信が

(56)

項目別目標値評価

10 分 野158 指標(重複 指 標 は 除 く)の う ち、「目 標 値 を 達成 し た」S 評 価 は、17 指標(12.3%)あり

ましたが、「目標に対する達成状況が5割未満」のC評価は、93指標(67.4%)でした。

S:目標に対する達成状況が、10割以上(達成)

A:目標に対する達成状況が、8割以上10割未満(概ね達成)

B:目標に対する達成状況が、5割以上8割未満

C:目標に対する達成状況が、5割未満

区 分

S

A

B

C

合計

評価できず

(1)健康観

5

100.0%

5

100.0%

(2)栄養・食生活

5

27.8%

1

5.6%

4

22.2%

8

44.4%

18

100.0%

2

(3)身体活動・運動

1

12.5%

2

25.0%

3

37.5%

2

25.0%

8

100.0%

1

(4)休養・こころ

1

25.0%

3

75.0%

4

100.0%

8

(5)喫煙

4

19.0%

17

81.0%

21

100.0%

1

(6)飲酒

1

14.3%

3

42.9%

3

42.9%

7

100.0%

(7)歯の健康

5

38.5%

1

7.7%

1

7.7%

6

46.2%

13

100.0%

1

(8)主要な生活習慣病【計】

3

9.7%

1

3.2%

1

3.2%

26

83.9%

31

100.0%

5

《がん》

(10)

100.0%

(10)

100.0%

《循環器疾患》

(12)

100.0%

(12)

100.0%

(2)

《糖尿病》

(1)

20.0%

(4)

80.0%

(5)

100.0%

(1)

《COPD

(1)

100.0%

(1)

《生活習慣・他》

(2)

50.0%

(1)

25.0%

(1)

25.0%

(4)

100.0%

(1)

(9)感染症

1

25.0%

3

75.0%

4

100.0%

(10)すこやか親子【計】

2

7.4%

2

7.4%

3

11.1%

20

74.0%

27

100.0%

2

《安全な妊娠・出産》

(1)

16.7%

(1)

16.7%

(2)

33.3%

(2)

33.3%

(6)

100.0%

《すこやかな発育・発達と子育て》

(2)

14.3%

(1)

7.1%

(11)

78.6%

(14)

100.0%

《小児保健の環境整備》

(2)

33.3%

(4)

66.7%

(6)

100.0%

《思春期保健》

(1)

100.0%

(1)

100%

(2)

(57)

また、目標指標項目の数値の改善状況を、平成23年度と平成28年度で比較すると、全体の

68.3%が改善傾向で、悪化が29.6%でした。

項目数

改善した

97

68.3%

横ばい

3

2.1%

悪化した

42

29.6%

評価できず

16

158

100.0%

参照

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