N o.9
1 9 8 C
蟻 類 研 究 会 誌
1 9 8 0 年7 月1 5 日発行
発行者蟻類研究会
代 表者 森下 正明
事 務所
〒187東京都小平市小川町1−83C 白 梅 学 園 短 期 大 学 自 然 研 究 室 内 電話0 4 2 3 -4 2 - 2 3 1 1 (内線3 8 ) 振 替 東 京 7 − 6 4 3 6 6
A R I R e p 〃 t s q f t 加 胸 " 伽 C C J C " s t s S 0 c 伽 〃 ( ん P α " )
P re s id e n t:Ma s a a k iMo R Ig T T A E d i to rs :Ma s a k i K o N D o H ,Ma s a o K u B o T A O缶Ce :c / o S hir a ume Ga k ue nCo lle g e ,1 −8 3 0 0 g a wa ,c ho ,K o da ir a ,T o k y o l8 7 ,Ja pa n
富 士 山 で 得 ら れ た 蟻 塚 虫 に つ い て
東京農業大学昆虫学研究室田野口康彦
T ANoGuc HI ,Y a s uhik o:Ps e la phidbe e t le s f ounda t Mt ・F uji
Z》・ j s s em" s aZ走刀" s SHARP,whi c hwas af r ee、 l i v i ngbeet l eunder l i t t er , andBas " 7℃‘たSI O" g〃γ " s JE A NNE L ,Wh ic h wa s a c o mme n s a ls in t h e c o lo n ie s o fF b " 7 z ja z 彫加α " B ONDR OI T a n d F b 7 ・ 7 " j“ j” o" ja z MOT S CHUL S KY ,we r e r e por t e df r om
Mt ・F uj i ・T he l a t t e r ha s be e nc ol l e c t e dby Dr .M・K UB OT A a tT Ok y o a s a c o mme n s a ls o f 凡かe 噌泌s s α " z " てz jY ANo .
『 I
0 − 1
F b " " j “ん" z α ”B o ND R o IT ヤマクロヤマアリの巣の 構造とハタラキアリの巣内分布を調査するために,1977 年11月12日から14日まで富士山御殿場口登山道に沿 った標高1480m の地点で,イタドリの株にそって作ら れた2巣を発堀した。そのうち1巣から数頭のアリヅカ ムシを採集したので報告する。
調査した凡?"z j a z陀加α 減の巣は火山藻からなる斜面 に散在するイタドリの株の根圏に作られていた。イタド リの株は3. 05m×3. 00mのほぼ円形にひろがったもの で, すでに枯死した茎の乾重が6.1kgであった。落葉は 厚さ1.5cm ほど堆積し,下部は黒変していた。この落 葉 層 中 に は ク モ ・ ハ サ ミ ム シ ・ ア ブ の 幼 虫 ・ シ ワ ク シ ケ ア リ の メ ス ・ ツ ノ ア カ ヤ マ ア リ の / 、 タ ラ キ ア リ ・ ゴ ミ ム
シダマシ・アリヅカムシなどが,その下の砂喋とイタド リの細根の層にはミミズ・ナガコムシ・F b 7 - 刀z北a ze "zα 減
・アリヅカムシが生息していた。
発堀方法は近藤(1965)に従い,巣のひろがりをはる かに越えた斜面の下方に1.5m×2.0mほどの作業穴を 堀り,巣に面した穴の壁を20cmの層に区切りながら, 巣の中心へむかって崩し広げていった。出現したFb γ ‐
” ” ん" α 刀j は,層ごとに砂操とともに吸虫管に集め,
酢酸エチルで殺し,ハンドソーティングをした。 F i g. 1.Mal eof Bt z s j Z7℃‘たs ん" gz " ・ Z‘s J EANNEL (×20)
1
1 9 8 0
蟻
N o.9 巣は深さ約40cm ,最大幅約2.5cm の範囲に作られ,イタドリの細根層に多くの坑道と室が見られた。こ の坑道内にはハタラキアリが多く,メスアリは数個体存 在したが,卵や幼虫は見当らなかった。また,少数のト ビムシやアリヅカムシも深さ20 ∼30 c m の細根層の坑 道から見られた。
当日の平均気温は4.Cであった。
この調査で採集されたアリヅカムシは下記の通りであ る。
地上部落葉層中のアリヅカムシ
Z 》・ j S s e 加泌s α " どれ" s S HA R P ナミエンマアリヅカムシ シワクシケアリのメスと共に日当りのよい落葉層下部 で採集した。
巣中で発見されたアリゾカムシ B上Z S " 7 ℃此S ん" g Z " wS J E ANNE L
オスは触角末端節および中脚腿節に突起をそなえてい る。本種は標高1 5 0 0 m地点のF b 7 7 7 zj “ん加α 刀i および F b7 弓刀z f a z jZ 加7 2 ja z MoT s c HuL s KY クロヤマアリの巣中 からも7月・8月・10月に採集されていた。
また,1 9 6 2 年6 月1 0 日にも東京都世田谷区深沢の都
立大学構内において久保田政雄氏がFb " 7 zj az sp ・ハヤ シクロヤマアリに寄生している乃妙e7宮況s s am " m z Y A N O サムライアリの巣内4 0 ∼6 0 cm・1 4 0 ∼2 2 0 cmの 間で採集されていた。
本種における生態事項については,いまだ充分な記載 に接していないが,おそらく平地から高地にかけてアリ の種類とは関係なく,不遍的にアリの巣内に生息する好 蟻 性 の ア リ ヅ カ ム シ で は な い か と 思 っ て い る 。
末筆ながら日頃御指導いただいている渡辺泰明,久保 田政雄失注,ならびにこの調査中おせわになった近藤正 樹先生に御礼申し上げる。
文 献
近藤正樹(1965)クロヤマアリの巣の構造について,蟻 No .1 ,2 頁
JE ANNE L ,R ,(1 9 5 8 )Mを" .Mi‘s 、 Z b o J、1 8 :3 0 ∼3 1 ,
1 0 0 ∼1 0 1 .
S HARP ,,.(1 8 7 4 )コ ツ 稲z 刀s ・e lz f ,S OC・L o '2 伽〃2 2 :1 0 5
∼129
S HA R P ,,.(1 8 8 3 )Z 》てz " s ,” オ .S b c ・L o 刀伽〃3 1 :2 9 1
∼331
富 士 山 に お け る ク ロ ヤ マ ア リ の 餌 内 容
上智大学生命科学研究所増子恵一
MAs uKo, Kei i c hi :r bodc ont ent s of F b" ? " αz j ZZ加' z j mat Mt , F uj i
Thecont ent s of f oodwhi ch凡77" f “ ノヒZPo" j az wor ker s car r i edt ot hei r nes t s wer ei nves t i gat ed a t Mt ・F uj i dur i ng J une t oOc t obe r ,1975.Ont he t ot a l a v e r a g e of f i v e ne t s t hr oug ha bov e
per i od, 4. 8per cent of hom i ngw or ker sbr ought ani m al pr eysand28. 5per cent honey.
同種のアリでもコロニーごとにコロニー臭は異なる。 そのようなコロニテ臭を決める要因のひとつとして餌内 容が考えられ,飼育下で与えられる餌の種類によってコ ロニー臭に違いが生じるという実験結果もある(WA L‐ L IS , 1 9 6 4 ) 。筆者は, 実際に自然状態において同種のア
リで同地域内でもコロニーによって餌内容に差異が存在 するのかどうか存在するならばどのような差異なのかを 調べようと思いたった。そこで1975年の春から秋にか けて富士山御殿場登山口新二合目付近で,凡" 7 zf m” 、
加 " 加 M o T s c Hu L s K Y の い く つ か の 巣 を 対 象 と し て ,
ハタラキアリが巣に持ち帰る餌の内容調査を行った。6 月から10月にかけてほぼ隔週に調査地へ出かけたが, こ の年は天候に恵まれず雨に降られる調査日が多かった。 それ故,きわめて不完全な資料しか得られず,とても.ロニー臭の問題の資料にはなり得ない。しかし筆者には このような調査を今後行う計画はなく,粗雑なデータで はあるがアリの生態を研究する方々にとって,アリがど のような餌をどんな割合で巣に持ち運んでいるかについ ての一資料として役立てばと思い,ここに報告する次第 である。今回の調査を行うにあたりお世話になった近藤 正樹氏に厚く感謝します。
<調査方法>
対象としたFb γ”α z ノヒz 加宛z“の巣ごとに1 カ所調 査用の巣口を設定した。その巣口がアリによって放棄さ れ な い 限 り , 調 査 期 間 中 ず っ と そ こ で 調 査 を 続 け た 。 主 に朝から夕方まで毎時,1時間に10分間(ないし15分 間)の調査時間を設け,調査時間中に巣口へ入ろうとす る ハ タ ラ キ ア リ に つ い て , 大 顎 に 物 を く わ え て い る ア
︵一一ク’一一
1 9 8 0
蟻
N o .?リからはくわえている物を採集して8 0 % ア ル コ ー ル に つ け , 何 も く わ え て い な い アリは吸虫管で捕獲しておいて10 分間 の調査時間終了後,その場で一匹ずつ腹部 を指でそっと圧縮して蜜を吐き出すかどう かを見ることによって蜜の所持を調べた。 なお,F b γ mjmjz p o " ja z ,肋? 今加ja z 彫加α ” B OND R OIT では蜜で吸胃(c r o p )を満たし て い る ハ タ ラ キ ア リ が さ ら に 大 顎 に 餌 を く わえて帰巣することが近藤正樹氏によって 観察されている(私信)が,この調査では 動物を持ち帰ったハタラキアリについては 蜜の所持を調べなかった。また,採餌には 出かけずに巣口付近をうろつき巣口を出入 り す る ハ タ ラ キ ア リ が し ば し ば 見 う け ら れ るが,筆者が気づく限りにおいてそのよう なアリは対象から外した。
< 結 果 >
表1に,調査した5 コロニーについて動 物を持ち帰ったハタラキアリと蜜を持ち帰 ったハタラキアリそれぞれの個体数とその 百分率を示した。複数のハタラキアリによ ってひとつの比較的大きな餌が運ばれた場 合は,表中ではハタラキアリ1 匹として処 理してある。表1の結果を棒図表化して見 やすくしたものが図1である。但し,N o. 1 9 -J u n 、 2 9 の分とNo .2 0 -J u n 、 2 9 の分 は図1には示していない。帰巣個体数に対
表1調査時間中に帰巣したハタラキアリのうち動物を持ち帰 ったものと蜜を持ち帰ったものの個体数とその百分率
採 餌 個 体 数 帰巣
個体数
コ ロ ニ ニ ー
番 号 調 査 日
調査時刻動 物 蜜
●
L 昭 L L L
血Aaa仇
60●︾・4−Q・︾02 1 2
7 :0 0 - 1 7 :3 0 * 8 :1 0 -1 7 :2 0 1 3 :2 0 −1 6 :5 5 1 1 :0 0 −1 6 :1 5 7 :0 0 -1 1 :1 5
Q|||||||||||■■|||||||||クロ||||||||||■一■一一一一一一一一一一ヶ﹄|||||||■一■一■||||||||||PQ’’’’’’’’’’一■一一一一一一一一一一一一ロ巳|||||||||||■■|||||||||ワ
9 4 2 0 9
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ー8436 23543 くくくくく 17634 742
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No . 2
N a' ‘ 蝿 ;
7 :4 5 -1 6 :4 5 9 :1 5 -1 6 :1 5
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くく
20︹︻﹄|何一一一一一凸71 巳一一一一一一一一一一一■■|||||||||||ウQ|||||||||■||■|||||||||ク8512
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431●
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Q・一︾○J反JQ”︾。a二一の〃]﹃0︽、〃]7 :1 5 - 1 4 :4 5 * 7 :4 0 - 1 5 :0 0 * 1 0 :0 0 - 1 7 :1 5 * 7 :4 5 -1 7 :0 0 1 1 :0 0 - 1 6 :4 0
14( 17) 4 (4 ) 3 (3 ) 1 (2 ) 2(10) .
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81042
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7455 3324 くくくく
?.蛇弘皿加
N o .1 9
Ju n 、2 9 Ju 1 .2 7 Au g 、1 0 - 1 1 0 ct、2 0
7 : 4 0 - 1 5 : 0 5 * 9 :3 0 -1 7 :0 5 9 :5 0 −8 :4 0 6 :4 0 -1 0 :4 5
、︲ノ、︲ノ、●ノj
4430
く くくく
5720
ワ”。二、||一色○●一︾↑一’一
3051
11
378 211 くくく
? 師加2
N o .20
N o. 21J u1. 27
Aug 、1 0 −1 1
8 :1 5 -1 6 :0 5 9 :3 0 −8 :5 5
6 (2 )1 1 1 (3 5 ) 4 (3 )2 8 (1 9 )
6.−4−
14
31
()内の数字は帰巣個体数に対する百分率を示す。調査時間は1 時間あたり10分間。但し*は1時間あたり15分間調査した。?は 蜜の所持について調べておらず,△はハタラキアリが運んでいるも のを筆者が採集しなかったのでその内容は不明である。
する動物を持ち帰った個体数の割合が最も高いものは No . 1 9 -J u n 、 2 9 で1 7 %,次いでNo .2 −J u 1 .2 6 とNo . 2 −0 ct 、 2 0 でそれぞれ9 %である。蜜の所持個体数の 割合については,不明のNo .1 9 -J1 , . 2 9 ,No .2 0 -J u n 、 2 9 を除いて,最高がN o . 2 −0 ct , 4 の5 4 %,次いで No .2 −0 c t 、 1 9 が4 3 %,No .2 −A u g 、 1 9 が3 8 %であ る。ちなみにN o . 2 ,N o . 2 1 は比較的大きな植物群落 のごく周辺部に巣口を持つ巣であり,N o .1 8 ,N o . 1 9 .
N o . 2 0 は 付 近 に 植 物 の 小 株 は あ る も の の 大 き な 群 落 か
らは数m 離れたところに存在する巣であった。 動物を持ち帰る個体数の帰巣個体数に対する割合は, 全コロニーの全調査日の平均で4 . 8 %,同じく蜜を持ち 帰る個体数の割合の全平均( N o . 1 9 - J u n 、 2 9 とN o . 2 0 - J u n 、 2 9 を除く)は2 8 . 5 %となる。帰巣する個体の半 数以上のものが何の餌も所持していないことになるが, それらのうちに採餌に失敗した個体がどのくらいいるの か,また採餌以外の仕事をしていた個体が含まれている
のなら,巣口からかなり離れたところで何をしていたの かなど興味ある問題である。
さて表2には,アリが持ち帰った動物の内容を大きな 分類群単位で示してある。特に多かった動物はアリと半 麺類であり,アリは大半がR j t zp o "j “ のハダラキアリ
で,半麺類では大半がアブラムシであった。この丑狗・
加刀j az の' 、 タラキアリについては,くわえられている 時にすでに死亡していたものがほとんどであったが,調 査の不備からa d u l t -t r a n s p o r t をされていたものが若干含 まれている可能性がある。アブラムシはすでに死亡して いたものばかりで,体が新鮮な状態であるものが多かっ た。文 献
WAL L I s ,D・I . (1 9 6 5 ) ,CART HY ,』. D・a ndE BL I NG, F、J 、 編(香原志勢雌尺)「攻撃性の自然史」, p p , 3 3 ∼4 6 , ペリかん社,1 9 7 1
、
蟻
N◎ .§1 9 8 0
岬 ⋮
喝 1
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、
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〃2
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i
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図1 帰巣したハタラキアリ中の採餌個体の割合(表1から作成した)
棒図表下の数字は調査時間中に帰巣した全個体数.餌内容の季節変化について の何らかの傾向はこのデータからは読みとれない.
表 2 ハ タ ラ キ ア リ が 巣 に 持 ち 帰 っ た 餌 ( 動 物 ) の 内 容
半 麺 類 { 二 二 息 ムシ
双 麹 類 成 虫
植物(イタドリの花) 種名不詳昆虫破片 種 名 不 詳 昆 虫 破 片 1
N o.19 N o.2
(Aug、9) 1 種 名 不 詳 昆 虫 破 片 ( J un、29)
ノ 、 チ
アリ
F b初l j a z j ” o" j a z 卑
半 麺 類 {二 三 急 ム シ
双 麺 類 成 虫 甲虫頭部 ムカデ
種名不詳昆虫破片 ( Aug、9)
アリ
│ 蹴 舟 鰯 患 単
半麺類頭部外骨格 種名不詳昆虫外骨格
1
1
2
1
1
( 0ct 、4)
" 、 チ 1
半 麺 類 ( ア ブ ラ ム シ ) 1
U
4
l q
由
■
■
■
■
a
●
■
。
。
( Aug、10- 11) 種名不詳昆虫破片
( 0ct 、4) 双麹類成虫
N o.21 N o .20
( J u1. 27)
ノ 、 チ
甲虫麺鞘 種 名 不 詳 昆 虫 破 片 ( J un、29)
アリ
F b" ' z j az j z po" j az 単 半 麺 類
甲虫 ( 0ct , 20)
半 麺 類 ( ア ブ ラ ム シ ) 1
111
( J u1.13)
アリ
F b77,z j a z j t z 加刀j a z 単1
鱗 麺類 幼 虫 1
ダ 二 2
そ11
N o .1 8
( Aug、10- 11)
/ 、 チ
種名不詳昆虫幼虫 種名不詳昆虫脚 種 名 不 詳 動 物 卵 ( J ul 、27)
アリ
│塞 栗 墓 勇 篤 単
( J u1. 27) 双 麹 類 成 虫 種名不詳昆虫破片
1111
( J u1. 25) 双 麹 類 成 虫
11
1
表中の餌の総数は5(
1
蟻
N ◎、91 9 8 0
ミゾシワアリL o 耐o mU y Ⅷα α z 邸肌α i ( S A N T s c Ⅲ)の新産地とその習性
上智大学生命科学研究所増子恵一
横浜市立南瀬谷中学校神成忠男
MAs uK o ,K e iic hia ndK ANNARI ,T a da o :Ane wlo c a lr e c o r da nds o me no t e s ont hebehav i or of L o7て!” y " ? z ααz " " z aj ( S ANT s c HI )
Lo' て!” y7●7' z aaz z ‘ " “ ( SANTs c HI ) , whi c hhas beenknownt oi nhabi t onl yt heKans ai di s t r i c t andar eas out hwar d,was newl y di s c ov er edat Mt ・Ki y os umi ,Chi baPr ef ・I nt hi s r epor t t henes t s i t es andt hec ompos i t i onof t hec ol l ec t edc ol omes ar edes c r i bedands omeobs er v at i ons ont he ex t r emel y t mi dbehav i or of t heant i nar t i f i c i al nes t ar eal s ogi v en.
こともあるようである。しかもこのコロニーN o.2 で はメスアリが見つかっておらず,採集されたのはコロニ ーの一部であるらしい。
筆者らの一人(増子)は,Ta b l el に示したコロニー N o. 1を,巣室と採食場を備えた石こうの人工蟻巣を用 いて採集以来飼育しているが,このアリが蜂蜜水溶液を なめること,採食場に出ていたハタラキアリが蟻巣のご くわずかな振動によって急きょ巣室内に逃げ戻ったり, また強い接触刺激を与えると,このアリの形態的特徴で ある大きなa n te ma l scrO b e に触角をたたみ込み,体を 丸めて偽死を行うなど,きわめて臆病な習性をもつこと を観察している。このアリのこのような臆病な習性と大 きく深いa n te n n a l s c ro b e の存在との関係は興味深い。
最後に,アリの同定,文献貸与などでお世話になった 久保田政雄氏に感謝の意を表したい。
ミゾシワアリL o 'て加処W7 1 z a a z z " 'z “ ( S ANT s c HI ) は, S A N T scH I (1 9 4 1 )によって記載され,以来関西以南で し か 発 見 さ れ て い な か っ た 珍 し い ア リ で あ る が , こ の ア リ が 千 葉 県 安 房 郡 清 澄 山 か ら 採 集 さ れ た の で 報 告 し た い。
採集地は東京大学千葉演習林内清澄山域の大見山と呼 ば れ る 一 地 区 で , そ こ に お い て 短 期 間 の う ち に 5 コ ロ ニ ーが採集された。この地区の林相は広葉樹天然生林であ る(蒲谷ほか,1 9 7 6 ) 。採集内容はT a b l e l の通りで, 採集されたコロニーは様々な基質に営巣していたが,土 壌層位ではいずれもL F H ∼A層に属する位置であり, 湿り気も充分な場所であった。このアリは今までの報告 では低山地のみから知られているが(東1 9 4 9 , 1 9 5 1 , 1 9 7 7 , Y A s u MA T s u 1 9 5 0 ) ,今回の採集地の標高も約 350m でそれらと一致している。筆者らはここ数年間ほ ぼ毎月,清澄山の各所でアリの採集を行ってきたが,こ のアリが見つかったのは今回が最初であり,そのことは この地域内でもこのアリがさらに限局された場所にしか 分布していないことを示唆している。コロニー構成につ いては,従来このアリのコロニーは20∼30匹程度のも のといわれてきたが(東1 9 4 9 , 1 9 7 7 ) ,T a b l e l のコロ ニーN o. 2に見られるようにいま少し個体数が増える
文 献
東正雄(1949)アズマロケリアアリの新産地と営巣状 態. 新昆虫2 :2 2 2 ∼2 2 3
(1951〉大阪府の蟻類相について.兵庫生物 1:86∼90
(1977)六甲山の蟻について.兵庫生物7:
1 1 2 ∼1 1 8
Tabl el Thec ompos i t i onof t hec ol l ec t edc ol oni es of Lo' て!” W" z aaz " ” αj ( SANTs c HI ) andt hei r nes t s i t es ,at Omi y ama,Mt ・Ki y os hi ,Chi baPr ef .
Col ony Da t e o f c o lle c t io n
Compos i t i onof c ol ony Ne s ts ite Col l e Ct or
1▲、一一色q・Ula4眉.︺
0 0 0 O O
NNNNN
18/11, 18/11, 18/11, 18/ 11, 26/ 111,
1 9 7 8
1 9 7 8
1 9 7 8 1 9 7 8
1 9 7 8
字1,単32,L71 単74,L86 早1,単27,L48
単1 2,二2,合2 早 1
U n d e rs to n e lnde a dt wing ln c r a c k o fs to n e
ln fa lle n n u t
*
O O O m m
Ⅶ 皿 皿 恥 釦
恥伽恥伽肌
早:F e ma l e 皐:A l a t e d fe ma l e 合:Ma l e 単:Wo rk e r L :L a r v a e
*not cer t i f i edbeCaus et hi s f emal ewas f oundwal ki ngabout t hel eaf l i t t er br ought i nl abor at or y‘
1 9 8 0
涌谷筆ほか(1976)東京大学千葉演習林林相図.東京 大 学 農 学 部 附 属 演 習 林
S ANT s CH1,F .(1941)Quel quef our mi s j a pona i s es i n= 6 d it e s ・Mit t ・S c h we iz ・e n t ・Ge s 、1 8 :2 7 3 ∼2 7 9
蟻 N o.9
Y AS UMAT S U,K ・(1 9 5 0 )Dis c o v e r y o f a n a n t o f t h 電 g e n u s L o ノ ー α o " 2 3 ノ 7 - " z a E ME R Y me a s t e mAs i望
(Hy m.) .I ns e c t a Ma t s umur a na l7 :7 3 ∼7 9
糸 を つ か っ た チ ク シ ト ゲ ア リ の 巣
千葉県立八千代高等学校山岡寛人
Y AMAOKA,Hi r ot o:Ne s t of Bうりノ ー ノ カ αc 腕s ′" oe s Z a E ME RY us i ng s i l k
Nes t of 励む' ・ ノ l ac 版s 抑o“ “ EMERYus i ng s i l k was obs er v edat Chi baPr ef . , whi c hwas c on‐ s t r uc t edof c hi ppedbar kandLgノ" " z ” ノi j ノ" " " z vl ne・Thec ol onyc ompos i t i onwas al s odes c r i bed.
筆者は1 9 7 6 年1 0 月より1 9 7 8 年7 月までの間に,千 葉県の房総丘陵清澄山地域において,チクシトグアヅ Rうり7 - ノ i a c ノ i f s 加oe s r a E ME RY を2 5 コロニー採集した。 いずれのゴロニーも樹上に営巣していた。営巣していた
コロニーを樹種別にみると,アオキでの営巣が18コロ ニー(7 2 . 0 %) ,ハコネウツギでの営巣が2 コロニー ( 8 . 0 %) ,アカマツでの営巣が1 コロニー(4 . 0 %) ,シ ロダモで1コロニー,ヒサカキで1コロニー,種名不詳 の木で2ゴロニーであった。アオキの場合についてみる と,垂直な枯枝での営巣が12コロニーで,アオキでの 営巣の66. 7%,水平な枯枝での営巣は2コロニーで
11. 1%,4コロニーにつ
F i g .1
いては記録していない。 ま た ハ コ ネ ウ ツ ギ で は 2 コ ロ ニ ー と も 垂 直 な 枯 枝 で の 営 業 , シ ロ ダ モ で の 営巣は同じく垂直な枯枝 に お い て で あ っ た 。 ア カ マ ツ で の 営 巣 は ア カ マ ツ の 生 き た 枝 に ひ っ か か っ た ア カ マ ツ の 枯 枝 を 利 用 していた。
房総丘陵清澄山地域に お け る チ ク シ ト ゲ ア リ の 営巣は垂直な枯枝,とく
Ne s t i ng pl a c e of 励むγ / Z a c ル s 脚oe s t a E ME RY . a :ne s t ,b:L e ノ " ノ " ” ノ bノ " z " 〃刀" c 7 - o汐版" " " z P R E s L ,(マメヅタ) ,c :E " 心ノ α J”o 池c a T Hu MB ,(ヒサカキ).
F ig .2 Ne s t o f 励む7 - ノ ia c 版s 〃z o e s “ E ME R Y u s ln 頁 s ilk ・a :s ilk ,b:e nt r a nc e ,c ;ba r k ,d昌 L e" z " z ” ノリ" z ‘" z 〃" c 7- ” 妙" 泌刀z PRE S L .
にアオキのものを利用することが多いと言える。枯枝の 腐朽の度合, 乾燥の程度は数量的には測定していないが: 清澄山地域にとくに多い樹上の枯枝を営巣空間として利 用するナワヨリポシオオアリC t z"ゆo ノ zo “s 7 z“2 ノ “IT C の も の に く ら べ , か な り 腐 朽 が す す み , 乾 燥 し て い る 枯 枝 を 営 巣 空 間 と し て 利 用 す る よ う で あ る 。
トゲアリ属勤砂7 ・“ c腕sのいくつかの種では幼虫が出 す糸によって巣をつくることが知られている(SuD D 、 1 9 6 7 ) 。チクシトゲアリについては,岡本(1 9 5 7 )が,
" 或種の蛾の幼虫が造ったものと考えられるつずり合わ された笹の葉の中に得た。これは職蟻3 0頭許りとそれ と殆んど同数の幼虫又は踊の入った繭からなるもので,
蟻
N ◎、91 9 8 0
S uDD, 』. H・(1967) :Ani nt r oduc t i ont ot hebeha v i 、
o u ro fa n ts
恐らく附近にあった巣の一部のものが一時的に利用した ロ甫育室兼溜場といったものではないだろうか。” とチク シトゲアリの幼虫が出した糸による巣であるとの断定を さけながら報告している。
筆者は1 9 7 7 年9 月2 5 日に,幼虫がはき出した糸と思 われるものを用いた巣を採集したので報告する。この巣 はヒサカキの樹上に,幼虫がはき出した糸と思われるも のと樹皮によってつくられ,マメヅタにおおわれ,この 茎によって,地上より1.3mの高さにぶらさがってい た。営巣の状況をF i g . 1 ,巣の形をF i g . 2 に示す。ま たコロニー構成をTabl el に示す。このコロニーは早 から幼虫・卵までそろった完全なものであった。
文 献
岡本啓(1 9 5 7 ) :四国の蟻(4 ),げんせい,V o l 、 5 , No .2 ,3 9 ∼4 3
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エ ゾ ア カ ヤ マ ア リ は 九 州 に 分 布 す る か
九州大学農学部生物的防除研究施設村上陽三
韓 国 国 立 慶 尚 大 学 金 昌 校
Mu R A K A MI ,Y 6 z 6 a n d K I MC h a n g Hy o :I s it t r u e t h e o c c u r r e n c e o f F b77? z j m( R) y e s s どれ” F oRE L i nKy us hu?
SoNoBE( 1977) ,s r ec or dof Fbγ77z j az ( Fbl 弓" ‘たα) yes s e" s i s FoRELi nnor t her nKyus huwas bas ed ont hes pec i menc ol l ec t edby Mr .M・Got oi n‘‘Hi r at ani S pa,Kas hi ma、 s hi ,S ag aPr ef ec t ur eon J une9,1974' ,、Si nc et hes pec i es i nques t i onhas beenk nowni nJ apanoc c uI r i ngonl y i nSout h‐ we s t e r nHok k a i doa ndnor t hof Ha k one - F uj i Mount a i ns ,of Hons hu,i t i s a pe c ul i a r r e c or di n bi ogeogr aphi c al as pec t ・Theaut hor s s ur v ey edi nt ens i v el y t hear eaof Hi r at ani Spaandi t s v i c i ni t y onJ une lO,1 9 7 9 t oc e r t if ic a t e t he oc c ur r e nc e ,but c ouldnot f inda ny t r a c e of ne s t nor wor k e r a nt s ・T he r e f or e ,t he a ut hor s be l i e v e t ha t t he r e c or df r omKy us hui s v e r y doubt f ul a ndi t woul d bebas edont hes pec i mener r oneous l y l abel l ed.
エゾアカヤマアリF b l今" z jm(F b 7 ツ ,z ja z )y e s s e lz s z s F o R ELは日本では北海道西南部と本州中部以北に分布 することが知られている。最近園部(1977)は日本産 F b 7 今刀zi a z属の検索表の中で,本種の分布地として九州 北部を加えている。中部地方における本種の垂直分布は 海抜1000m 前後の範囲に限られており,シラカバの分 布範囲とほぼ一致している(森下,1945) 。したがって もし本種が九州にも生息するとすればこれは極めて特異 な分布であり,生物地理学上興味ある問題を提起するこ と に な る で あ ろ う 。
他方筆者の一人,金は韓国において本種を利用するマ ツカレハD e 刀〃o """s ゆe "α 尻姑B u T L E R の生物的防 除の研究を行っているが,韓国ではエゾアカヤマアリが 同国最南端部の慶尚南道南海( N amh ae) の平地にも分布
しており,これが生息するアカマツ林ではマツカレハの 被害がエゾアカヤマアリの捕食効果によって抑えられて いる(K IMa n d C H o I ,1 9 7 6 ) 。日本ではエゾアカヤマア リとマツカレハの分布域が殆ど重ならないので,マツカ レハの天敵としてのエゾアカヤマアリの役割は全く問題 に な っ て い な い が , 九 州 北 部 に エ ゾ ア カ ヤ マ ア リ が 分 布 するとすれば,応用上からも非常に興味が持たれる。
以 上 の よ う な 関 心 の も と に 筆 者 ら は , 九 州 に お け る 本 種 の 分 布 を 確 認 す る た め , 前 述 の 記 録 を 公 表 し た 園 部 力 雄氏に問合わせたところ,この記録は田中将宏氏から送 ら れ た 標 本 に 基 づ く も の で , そ の 標 本 の ラ ベ ル に は
‘‘Hir a t a niS pa ,S a g a ,1 9 7 4 .V 1 .9 ,CO1 .M.GoT o,,と あるとのことであった。採集者である後藤光男氏の私信 によると,氏は1 97 4 年6月8∼9日に佐賀県鹿島市平
”
‘
1 9 8 0
谷温泉で甲虫採集を行い,その折に採集したアリを田中 氏に渡したがその中に前記の標本が含まれていたのであ ろ う と の こ と で あ っ た 。
筆者らは後藤氏から詳細に教えていただい現場付近の 地図を参考にして,1 9 7 9 年6 月1 0 日平谷温泉を訪ねて 調査を行った。調査した区域は鹿島市能古見の中川に沿 った渓谷の道路を平谷温泉から奥平谷キャンプ場まで登 る区間の道路両側と,同キャンプ場及びその周辺,同所 から経ケ岳山頂に向かう登山道の中腹部までの範囲で, 標高は海抜3 7 0 ∼5 5 0 mである。とくにこれらの範囲内 でも,エゾアカヤマアリの生息場所として適していると 思われる,比較的日当たりのよい疎林などの環境を注意 深く調査した。
その結果,エゾアカヤマアリの巣はもとより,巣の痕 跡も働き蟻の個体も全く確認することができなかった。 エゾアカヤマアリは周知のように蟻塚を形成する大きな
コロニーを作り,しばしば巨大なスーパーコロニーを作 って生活し,この季節はすでに活発に活動する時期で, しかも当日は晴天で気温も高かったので,もしこの地域 に生息していれば必ず発見できたはずである。したがっ て筆者らはこの地域におけるエゾアカヤマアリの分布に 関 し て は 否 定 的 な 結 論 に 達 し た 。 採 集 者 の 後 藤 氏 は 山 梨・群馬・新潟・宮城各県でもしばしば甲虫採集を行い,
蟻
N ◎、9その折々目にとまったアリを採集して管びんに納め,前 記の田中氏に渡しておられた由であるので,平谷温泉で 採集したアリの管びんの中に誤って他の所で採集したエ ゾアカヤマアリがまぎれていた可能性もある。因みに山 梨・群馬・新潟・宮城各県はいずれも本種の分布域を含 ん で い る 。
以上のことから,今後確かな採集記録が得られるまで は,エゾアカヤマアリの分布地から九州を除外するのが 妥当であろうと思われる。
本調査に当たって貴重な情報を提供して下さった後藤 光男・園部力雄・田中将宏各氏と,現地へ案内して下さ った九州大学大学院農学研究科(蚕学)院生原和二郎氏 に心からお礼申し上げる。‐
引用文献
K IM,C 、H・a n d J.C ・C HO1 , 1 9 7 6 .S tu d i e s o n th e bi ol ogi cal cont r ol of pi necat er pi l l ar ( De刀‘ ル℃Z伽" s 妙e c t α6" j S BuL T E R) by r e dwooda nt ( 凡'弓''z j a z γ " / Zz オ'・ Z" z 血o〃v a r , y es s oe刀蜘F ORE L ) .Kbγ , 灰〃.P γ o f .,1 5 :7 ∼1 6 .(I n K o r e a n )
森下正明,1945. 蟻類.古川晴男編:昆塁下巻(日本 生物誌第5 巻) .4 9 1 p p ・研究社,東京:1 ∼5 6 . 園部力雄,1 9 7 7 .日本産のアリ(3 )Fb γ刀zj a z属.蟻
(蟻類研究会誌),8 :1 ∼2 .
アリに関する記録(2 )
久 保 田 政 雄
KuBoT A,Ma s a o:Re c or ds of a nt s (2 )
Anar t hr opodeggwhi c hwas c ol l ec t edby B℃c 巴7てz j 〃mz f ノ ” αs ei ( WHEEL ER) was i dent i f i ed as anE鉱α鉱電刀z α" 〃" s s p. ,c ent i pede, af t er l abor at or ybr eedi ng.
4)ワタセハリアリの卵狩猟
B - o c g 7 Z z " " 郡やD伽" んy 7 でα 属のアリが,節足動物の 卵を主要な食餌としていることはよく知られているが,
これらのアリを調査すると巣室の中に球状の卵が塊にな って蓄えられていることがしばしばある。しかし,これ らの卵がどんな節足動物のものであるかは,いまだには っ き り し て い な い 。
筆者と酒井春彦は1978年4月9日,神奈川県足柄下 郡真鶴町海岸の常緑広葉樹林の林縁で,ワタセハリアリ B ℃" 、" Z " ,z ”“α s E j(WHE E L E R )の一巣を調査した。 巣は地下15∼20cm の深さに6∼7室の巣室が認めら れ , そ の 大 部 分 の 床 に は 径 1 m m 前 後 の 球 状 の 節 足 動 物卵が一面に蓄えられていた。ちなみに,この巣から採
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集することのできたコロニーには雌1,職蟻42,およ び若干の幼虫を含んでいた。
このアリを,食物である節足動物卵と共に持ち帰り, 人工蟻巣で飼育したところ数日おきにムカデの幼生が3 匹ふ化してきた。ムカデの幼生は篠原圭三郎先生によっ てケジムカデ(E S オ a s f i g 加α ”尻z‘ s )属の1 令幼生である と同定された。なお,日本産の本属のムカデは4種が記 載されているが幼生では種までの同定が不可能なこと,
この球をした卵はイシムカデ目(L i th o b i o mo rp h a ) のほ と ん ど す べ て に 共 通 な 特 徴 を も っ て い る こ と , 産 卵 後 ふ 化 ま で の 日 数 は 春 で 約 2 カ 月 , 夏 で は ほ ぼ 1カ 月 で あ る
と の ご 教 示 を う け た 。