Enterprise Media Manager (EMM) は、すべてのメディア情報やデバイス情報を 1 つのリレーショナル データベース
に集約します。ボリュームが追加されると、これらのボリュームはリレーショナル データベースに記録されます。その後、
NetBackup リソース ブローカはデータベースに照会し、ストレージ ユニットやドライブ (ドライブ パスを含むなど)、お
よびメディアを割り当てることができます。再構築により、NetBackup メディアやデバイスのパフォーマンス、スケーラビ リティ、および管理性が向上します。次の表は、NetBackup 6.0 に追加された変更点のいくつかをまとめたものです。
NetBackup カタログ
NetBackup は、バックアップと、バックアップが保存されるボリュームとを関連付ける情報を含むカタログを保持します。
NetBackup は、バックアップまたはリストアにボリュームが必要となったときに、カタログを参照します。カタログに、
バックアップ ジョブに対する適切なボリュームがなかった場合は、NetBackup はメディア マネージャにボリュームを 1 つ割り当てさせます。このように、NetBackup がバックアップにおいて新しいメディアを使用すると、カタログに情報が 記入されていきます。
ボリューム上のすべてのバックアップの維持期間が終了した場合、NetBackup はカタログからボリュームを削除します。
NetBackup はメディア マネージャに要求を送信してボリュームの割り当てを解除し、後の再割り当てに備えておきます。
NetBackup カタログのバックアップ用のボリュームは特殊なケースであり、NetBackup カタログには表示されません。
これらのボリュームは通常、カタログ バックアップ ボリューム プールに割り当てられるので、NetBackup カタログが 破損したときに検索することができます。これらのボリュームの割り当ては、カタログ バックアップ設定からこれらを削 除したときにのみ解除されます。
または、物理的なインベントリ ユーティリティを利用し、カタログ バックアップ用のメディアを探すこともできます。1 本 のテープのマウントに時間がかかることがあるので、記録されたラベルを読み取ることができます。
NetBackup カタログに関する詳細については、『NetBackup Scalable Data Protection for the Enterprise』のホワイト ペーパーを参照してください。
ボリューム管理の基本プロセス
NetBackup Enterprise Media Manager の 3 つの主な要素は以下のとおりです。
• ロボット管理 – ロボット セカンダリ ストレージ デバイスをサポートします。
• デバイス管理 – さまざまなユーザーやアプリケーション間で、セカンダリ ストレージ デバイスを共有することがで きます。
• メディア管理 – システム上のすべてのリムーバブル メディアやセカンダリ ストレージ デバイスの場所を追跡し、メ ディア利用統計情報を収集します。
NetBackup におけるボリュームという用語は、NetBackup がバックアップを保存する物理ストレージ メディアを指しま
す。たとえばテープや光ディスクなどです。デバイス マネージャは、NetBackup やその他の製品からの要求に応え、
テープや光ストレージ デバイスのボリュームのマウントを制御します。これらの要求は、ボリューム名とデバイス密度の 両方を指定します。
NetBackup では、デバイス マネージャがリレーショナル データベースから取得したボリューム情報を使用します。要
求にロボットが使用される場合、この情報には、ボリュームがある特定のロボットと、ロボット内のボリュームのスロット 場所が含まれます。その後デバイスは、そのロボットを制御するロボット デーモンにマウント コマンドを発行します。こ れにより、指定のボリュームがマウントされ、NetBackup に制御権が戻ります。必要なボリュームが、ロボットに物理的 に存在する場合は、オペレータの手を借りる必要はありません。
ボリュームがテープ ライブラリにない場合は、デバイス マネージャは NetBackup コンソールにマウント要求を送信し、
オペレータに警告します。オペレータはボリュームを探し、それをライブラリに挿入します。そうすると、操作を続行するこ とができます。バーコード リーダーを実装したロボットについては、バーコードによる検証もサポートされます。これによ り、正しいボリュームをより確実にマウントすることができます。
スタンドアロン ドライブでは、NetBackup は、ドライブにあるメディアを使用しようと試みます。ドライブにメディアがない 場合、デバイス マネージャは NetBackup コンソールにマウント要求を送信して警告します。オペレータはボリューム を検索し、手動でマウントして、このジョブにボリュームを割り当てます。
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NetBackup EMM は、これまで未割り当てだったボリュームを NetBackup に割り当てます。NetBackup に割り当て
られたボリュームは、特定のバックアップ ファイルに対して指定されたボリューム プールから得られたもので、デフォ ルトでは NetBackup ボリューム プールになります。ボリューム プールという用語は、特定の用途のために割り当て られた一連のボリュームを指します。
NetBackup EMM は、ボリュームを割り当てる以外に、オンライン ボリュームとオフライン ボリュームの両方の場所を
追跡し、この情報をボリューム データベースに格納します。
Shared Storage Option ( ダイナミック ドライブ共有 )
NetBackup Shared Storage Option ソフトウェアを利用すると、スタンドアロン ドライブまたはロボット ライブラリにあ
るテープ ドライブを複数の NetBackup サーバー間で共有することができます。ドライブは、バックアップやリストア処 理の指示に従い、動的に割り当てることができます。このソフトウェア オプションでは、SCSI マルチプレクサまたはファ イバ スイッチやハブ、Storage Area Network (SAN) など適切なハードウェア接続が必要になります。ロボット制御が
SCSI ベースであれば、1 台のホストでロボットを制御します (以下の「テープ ライブラリの共有」の項を参照してくださ
い)。
Shared Storage Option では、メディア サーバーや NDMP-NAS デバイス間でテープ ドライブを共有することができ
ます。この機能はテープ ドライブへの複数パスを提供し、冗長性をもたらします。
図 36 は、共有ドライブ構成を示します。複数の NetBackup サーバー (マスター サーバーまたはメディア サー バー) が、ファイバ チャネルで接続された複数のマルチドライブ ライブラリを中心にグループ化されています。システ ム管理者は、セットアップにおいて、どのドライブを NetBackup サーバー間や NDMP ホストと共有するかを決定しま す。共有サーバーとして指定されないドライブは、単一サーバー専用として使用されます。
自動テープ ライブラリ ファイバ チャネル
スイッチ
図 36: NetBackup Shared Storage Option を使用し、NetBackup サーバー間でテープ ドライブ リソースを共有する
テープ ライブラリの共有
NetBackup EMM では、複数のバックアップ サーバーがマルチドライブ テープ ライブラリを共有することができます。
1 台の NetBackup サーバーが「ロボット制御ホスト」として機能し、別の NetBackup サーバーは、制御ホストからの テープ マウントや取り外し要求を処理します。このような構成では、各 NetBackup サーバーは専用のデータ パスを 保持し、大規模なテープ ライブラリのコスト効率や経済性を犠牲にせずに、パフォーマンスを最大限に引き出すことが できます。
ロボット インベントリの管理
ロボットの内容を管理することは重要な作業です。しかし、サイトに多数のロボット ボリュームがある場合は、非常に困 難な作業となります。NetBackup メディア マネージャは、管理者が以下のことを行えるようにし、この作業を大幅に簡 素化します。
• 新しいロボットに対応した情報のボリューム データベースへの自動登録
新しい構成では、管理者は新しいメディアでロボットをロードします。NetBackup EMM は、ボリューム データベー スにボリュームを自動的に追加します。バーコードが使用される場合は、NetBackup EMM はバーコードに応じて 新しいメディアを自動的に登録します。バーコードに基づくルールを定義すると、管理者はボリューム プールやメ ディア タイプ、マウントの最大数、およびボリューム解説に対して特定の値を指定し、NetBackup EMM にボリュー ム データベースへの入力を開始することができます。
• ロボットの内容の変更に伴うボリューム データベースの更新
ボリュームの追加または削除後、管理者は NetBackup EMM に対して、ロボットの物理インベントリと、インベント リ結果に合わせたボリューム データベースの自動更新を指示することができます。ロボットからのボリュームの出し 入れがあると、NetBackup EMM はそれに応じてデータベースを更新します。
管理者は、以下のことを示すレポートも生成することができます。
• ロボットの物理的内容
• ロボットの物理的内容とボリューム データベースの登録内容の相違
スクラッチ プール
NetBackup EMM では、管理者はスクラッチ プールを設定し、有効にすることができます。NetBackup などのアプリ
ケーションに追加メディアが必要になった場合、スクラッチ プールから新しいメディアを取得することができます。スク ラッチ プールは、ライブラリなどのように 1 つのストレージ ユニットに対してローカルであるか、複数のストレージ ユ ニットにわたって設定することが可能です。これにより、管理者は、特定のアプリケーション用として新しいメディアを静 的に割り当てるのではなく、スクラッチ プールにすべての新しいテープ ボリュームを追加することができます。
NetBackup では、スクラッチ プールから生成されたテープ上のバックアップ イメージが期限切れになっても、テープを
スクラッチ プールに自動的に返して再利用できるよう設定することも可能です。
サイズの大きいイメージを複数のボリュームに分散する
バックアップ イメージが大きすぎて 1 つのボリュームに収まりきらない場合、NetBackup は、各ボリュームの容量を 最大限使用した後、自動的にイメージを別のボリュームに分散します。これにより、メディア利用の効率性が高まります。
これは、一般的にデータベースで発生するような大きいサイズのイメージのバックアップにおいて便利です。複数ボ リュームにわたってイメージを保存したくない場合は、管理者は必要に応じてこの機能を無効にすることができます。
メディアの使用期間およびマウント回数の追跡
使用期間を重ねるごとにメディア障害の可能性が高まるため、NetBackup EMM ではメディアの使用経過時間と、マウ ントされた回数を統計として維持しています。管理者は、日付や指定のマウント数に基づき、物理メディアを期限切れに することができます。