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ドキュメント内 Ł\”ƒ-4 (ページ 137-200)

① 層序

調査区の全域で客土の堆積が認められた。西に林口城跡のある残丘があるため堆積層の大半は 東に傾斜するが,遺物包含層はほぼ水平に堆積していた。

第Ⅰ層 灰黄褐色(10YR5/2)シルト質砂層 第Ⅱ層 灰黄褐色(10YR5/2)砂質シルト層 第Ⅲ層 褐灰色(10YR5/1)砂質シルト層 第Ⅳ層 黒褐色(10YR3/2)礫質砂層 第Ⅴ層 黒褐色(10YR3/1)砂質シルト層 第Ⅵ層 褐灰色(10YR4/1)砂質シルト層 第Ⅶ層 黒褐色(2.5YR3/1)砂質シルト層 第Ⅷ層 黒色(10YR2/1)シルト層 第Ⅸ層 にぶい褐色(7.5YR5/4)砂質礫層 第Ⅹ層 暗灰色(N3/0)粘土質シルト層 第

É

層 灰色(N5/0)シルト層

Ê

層 黒色(5Y2/1)シルト層 第ⅩⅢ層 黒色(N1.5/0)シルト層 第ⅩⅣ層 黒色(10YR2/1)シルト層 第ⅩⅤ層 黒色(2.5Y2/1)粘土質シルト層 第ⅩⅥ層 黒色(N2/0)粘土質シルト層 第ⅩⅦ層 黒色(5Y2/1)シルト層

第ⅩⅧ層 オリーブ黒色(5Y3/1)粘土質シルト層 第ⅩⅠⅩ層 黒色(2.5Y2/1)粘土質シルト層 第ⅩⅩ層 黒色(7.5Y2/1)シルト質粘土層 第ⅩⅩⅠ層 黒色(5Y2/1)シルト質粘土層 第ⅩⅩⅡ層 黒色(2.5Y2/1)シルト質粘土層 第ⅩⅩⅢ層 黒色(N2/0)シルト質粘土層 第ⅩⅩⅣ層 黒色(N2/0)シルト質粘土層 第ⅩⅩⅤ層 黄橙色(10YR7/8)礫層

遺物包含層は第Ⅲ層と第

É

〜ⅩⅢ層で,遺構が検出されたのは第Ⅲ層の下面であった。

第Ⅰ層は厚さ約8

Ú

を測る。客土直下で部分的に認められた層で,削平を受けているものとみられる。

第Ⅱ層は厚さ20〜40

Ú

を測る。調査区東半で認められた層で1

Ú

大の礫を含んでいた。客土直下 であるため削平・撹乱を受ける。

第Ⅲ層は厚さ10〜15

Ú

を測る。削平を受けたとみられ,調査区の東部でのみ見られた。主に12〜

13世紀の遺物を含む中世の遺物包含層で, 5 Ù

大の礫を含んでいた。

第Ⅳ層は厚さ約30〜45

Ú

を測る。調査区中央部に斜めに堆積する層で,宅地のあった西側は削平 受けたものとみられる。

5 Ù

〜1

Ú

大の黄色の礫を含んでいた。

第Ⅴ〜Ⅷ層は調査区西部で認められた層で,東に傾斜する。第Ⅴ層は厚さ約30〜70

Ú

を測り,

5 Ù

大の礫を多く含んでいた。

第Ⅵ層は厚さ約10

Ú

を測り,

5 Ù

〜1

Ú

大の礫を含んでいた。

第Ⅶ層は厚さ約60

Ú

を測り,

5 Ù

大の礫を含んでいた。

第Ⅷ層は厚さ約1.00

Û

を測り,

5 Ù

大の礫を若干含んでいた。第ⅩⅩⅤ層の岩盤の上に堆積する層で,

流れ込みとみられる遺物が出土している。

SD−401もこの層によって埋没する。

第Ⅸ層は部分的に認められた層で,厚さ5〜10

Ú

を測る。マンガンの堆積である。

第Ⅹ層は調査区西部で僅かに認められた層で,若干西に傾斜する。厚さ約10

Ú

を測る。青灰色

(10BG6/1)の5

Ù

〜1

Ú

の礫を多く含んでいた。

É

層は調査区の東半で認められた層で,厚さ20〜30

Ú

を測る。青灰色(10BG6/1)の礫を非常に 多く含む。

10世紀後半から12世紀の遺物を含む古代から中世初めにかけての遺物包含層である。

Ê

層は調査区の東半でみられた第

É

層と同時期の遺物を含む層で,厚さ10〜20

Ú

を測る。

1〜3 Ú

大の礫を多く含んでいた。

第ⅩⅢ層は調査区の東半でみられた第

É

層と同時期の遺物を含む層で,厚さ約8

Ú

を測る。腐植を 多く含み,

1 Ú

大の礫を少し含んでいた。

第ⅩⅣ層は調査区の東部で認められた層で,厚さ5〜20

Ú

を測る。腐植土を多く含み,

3 Ú

大の礫を 含んでいた。

第ⅩⅤ層は調査区の中央部で認められた層で,厚さ30〜40

Ú

を測る。

5 Ù

〜1

Ú

大の礫を多く含んで いた。

第ⅩⅥ層は調査区の中央部の一部で認められた層で,厚さ10〜20

Ú

を測る。砂と1〜3

Ú

大の礫を含 んでいた。

第ⅩⅦ層は調査区の東部で認められた層で,厚さ20〜30

Ú

を測る。

1 Ú

大の礫と腐植土を含んでいた。

第ⅩⅧ層は調査区の西部で僅かに認められた層で,厚さ40

Ú

を測り,若干東に傾斜する。

1〜3 Ú

大 の礫を含んでいた。

第ⅩⅠⅩ層は調査区の東部で認められた層で,厚さ25〜50

Ú

を測り,東に傾斜する。

1 Ú

大の礫と腐 植を含んでいた。

第ⅩⅩ層は調査区の中央部の一部のみで認められた層で,厚さ約50

Ú

を測る。

1〜3 Ú

大の礫を含ん でいた。

第ⅩⅩⅠ層は調査区の東部で認められた層で,確認した部分で約45

Ú

を測り,東に傾斜する。

5 Ù

の礫を含んでいた。

第ⅩⅩⅡ層は調査区の西部で僅かに認められた層で,確認した部分で約30

Ú

を測り,東に傾斜する。

5 Ù

大の褐色の礫を含んでいた。

第ⅩⅩⅢ層は調査区の西部で認められた層で,厚さ40〜70

Ú

を測り,

5 Ù

〜1

Ú

大の褐色の礫を多く含 んでいた。

第ⅩⅩⅣ層は調査区の西部で認められた層で,確認した部分で約30

Ú

の堆積がみられ,東に傾斜する と考えられる。

5 Ù

〜1

Ú

大の褐色の礫を含んでいた。

第ⅩⅩⅤ層は岩盤で,調査区の西部斜面部の検出面となった層である。著しく東に傾斜する。

Fig.94 D区セクション図

X= 55,065.44 Y=−7,290.08

W

撹乱 撹乱

撹乱

撹乱

暗渠 崩壊

客土 SD−40 1

ⅩⅢ

É

ⅩⅤ

ⅩⅥ

ⅩⅩⅠ

ⅩⅩ

ⅩⅩⅡ

ⅩⅧ

ⅩⅩⅢ

ⅩⅩⅣ

ⅩⅢ

É Ê

ⅩⅣ

ⅩⅦ

ⅩⅩⅠ

ⅩⅩ

ⅩⅥ

ⅩⅩⅤ

崩壊

E

W E

DL=7.40m

DL=7.40m X= 55,065.40 Y=−7,273.31

層序

第Ⅰ層 灰黄褐色(10YR5/2)シルト質砂層 第Ⅲ層 灰黄褐色(10YR5/2)砂質シルト層 第Ⅲ層 褐灰色(10YR5/1)砂質シルト層 第Ⅳ層 黒褐色(10YR3/2)礫質砂層 第Ⅴ層 黒褐色(10YR3/1)砂質シルト層 第Ⅵ層 褐灰色(10YR4/1)砂質シルト層 第Ⅶ層 黒褐色(2.5YR3/1)砂質シルト層 第Ⅷ層 黒色(10YR2/1)シルト層 第Ⅸ層 にぶい褐色(7.5YR5/4)砂質礫層 第Ⅹ層 暗灰色(N3/0)粘土質シルト層 第É層 灰色(N5/0)シルト層 第Ê層 黒色(5Y2/1)シルト層 第ⅩⅢ層 黒色(Nl.5/0)シルト層 第ⅩⅣ層 黒色(10YR2/1)シルト層

第ⅩⅤ層 黒色(2.5Y2/1)粘土質シルト層 第ⅩⅥ層 黒色(N2/0)粘土質シルト層 第ⅩⅦ層 黒色(5Y2/1)シルト層

第ⅩⅧ層 オリーブ黒色(5Y3/1)粘土質シルト層 第ⅩⅩ層 黒色(2.5Y2/1)粘土質シルト層 第ⅩⅩ層 黒色(7.5Y2/1)シルト質粘土層 第ⅩⅩⅠ層 黒色(5Y2/1)シルト質粘土層 第ⅩⅩⅡ層 黒色(2.5Y2/1)シルト質粘土層 第ⅩⅩⅢ層 黒色(N2/0)シルト質粘土層 第ⅩⅩⅣ層 黒色(N2/0)シルト質粘土層 第ⅩⅩⅤ層 黄橙色(10YR7/8)礫層

遺構埋土

1.灰黄褐色粘土質シルト 2.灰白色粘土質シルト 3.灰黄褐色シルト質砂

0 1 2m

② 堆積層出土遺物 第 Ⅰ 層 出 土 遺 物

土師質土器(Fig.95−4001〜4004)

4001・4002は杯である。 4001は底径8.2 Ú

を測る。体部はやや内湾して立ち上がる。底部の切り離

しは回転糸切りで,体部は回転ナデ調整である。色調は,内面が橙色,外面がにぶい黄橙色を呈す

る。

4002は底径8.7 Ú

を測る。体部はほぼ真直ぐ外上方にのびる。底部の切り離しは回転糸切りで,

体部は回転ナデ調整である。色調は内外面ともにぶい黄橙色を呈する。

4003・4004は椀で, 2点とも輪高台を有する。 4003は直立する高台を有するが,端部を欠損する。

高台内はナデ調整,体部は回転ナデ調整を施す。色調は内外面ともにぶい黄橙色を呈する。

4004は

底径6.1

Ú

を測る。高台は断面蒲鉾状を呈し,体部は底部から緩やかに立ち上がる。高台内にはナデ 調整,体部には回転ナデ調整,内面には細かいハケ調整を施す。色調は,内面がにぶい黄橙色,外 面がにぶい黄橙色ないし橙色を呈する。

磁器(Fig.95−4005)

4005は19世紀中葉の肥前系とみ

られる紅皿である。完形で,口径4.7

Ú

,底径1.3

Ú

,器高1.5

Ú

を測る。型 成形で,貝殻状に型押しする。底部 には小さい高台を有し,口縁部は内 湾して立ち上がり,端部は外傾する 幅の広い面をなす。内面と一部体部 下半までやや青味を帯びた白色釉 を薄く施す。

第 Ⅱ 層 出 土 遺 物

弥生土器(Fig.96−4006)

4006は甕で,底径6.6 Ú

を測る。体部は底部からほぼ真直ぐのびる。外底面はナデ調整,体部外面

はハケまたは板ナデ調整,内面はナデ調整である。色調は,内面が明赤褐色,外面が明赤褐色ない しにぶい黄色を呈する。

瓦器(Fig.96−4007)

4007は椀で,口径14.3 Ú

を測る。底部を欠損するが,器高は比較的低い。外面は口縁部にヨコナ

デ調整を1段施し,体部はヘラ磨きがみられ,ナデ調整の痕と指頭圧痕が残存する。内面には幅3

Ù

のヨコ方向のヘラ磨きがみられる。

土師質土器(Fig.96−4008〜4016)

4008〜4012は杯である。 4008は底径6.6 Ú

を測る。成形は粘土紐巻き上げロクロ成形で,体部はや

や内湾する。底部の切り離しは回転ヘラ切りで,板状圧痕が残る。体部は回転ナデ調整を行う。色 調は,内面がにぶい黄橙色,外面が灰色を呈する。

4009は底径7.2 Ú

を測る。底部の切り離しは回転

Fig.95 D区第Ⅰ層出土遺物実測図(土師質土器・磁器)

4001 4003

4004 4002

4005 0 5 10Ú

ヘラ切りで,体部は回転ナデ調整である。色調は内外面ともにぶい橙色を呈する。

4010は底径6.4 Ú

を測る。底部は厚く,体部はほぼ真直ぐのびる。底部の切り離しは回転糸切りで,体部は回転ナデ 調整である。色調は内外面ともにぶい黄橙色を呈する。

4011は内底面が高台内に落ち込むもので,

底部を欠損する。調整は回転ナデ調整の後一部ナデ調整を加える。色調は内外面とも灰白色を呈す

る。

4012は底径4.3 Ú

を測る。器壁は薄く,体部は底部から滑らかに立ち上がり,口縁部はやや外反

する。成形は粘土紐巻き上げロクロ成形とみられる。底部の切り離しは回転ヘラ切りで,板状圧痕 が残る。調整は回転ナデ調整である。色調は内外面ともにぶい橙色を呈する。

4013〜4015は小皿である。 4013は口径7.5 Ú

,底径4.0

Ú

,器高1.2

Ú

を測る。口縁部はほぼ真直ぐ 上がる。器面は著しく磨滅するため調整は不明瞭である。内面は一部煤が付着する。色調は,内面 が灰黄褐色,外面がにぶい橙色を呈する。

4014は口縁端部を欠損する。底径4.5 Ú

を測る。口縁部は やや内湾する。底部の切り離しは回転ヘラ切りで,板状圧痕が残る。体部は回転ナデ調整で,内底 面はナデ調整を加える。色調は内外面ともにぶい黄橙色を呈する。

4015は完形のもので,口径7.9 Ú

, 底径4.9

Ú

,器高1.6

Ú

を測る。口縁部は内湾して立ち上がり,端部は外反する。底部の切り離しは回 転ヘラ切りで,板状圧痕が残る。体部は回転ナデ調整で,内底面はナデ調整を加える。色調は内外

Fig.96 D区第Ⅱ層出土遺物実測図(弥生土器・瓦器・土師質土器ほか)

4006 4007

4008

4011

4016

4017

4019

4020

4021

4018

4022

4023 4012

4009

4014 4015

4013 4010

0 5 10 15Ú

0 5Ú

ドキュメント内 Ł\”ƒ-4 (ページ 137-200)

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