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Climatico y Gestión Estratégica del Riesgo, Ministerio de Obras Públicas, Transporte Vivienda y Desarrollo Urbano)

ドキュメント内 目  次 (ページ 59-95)

公共事業省(MOP)は、公共事業部門、運輸部門、住宅・都市開発部門、リスク管理部門からな る。リスク管理部門の

DACGER(気候変動・リスク管理戦略局)は一年間の準備を経て 2010

12

13

日に設立された新しい組織である。前政権時にはリスク管理が重要視されておらず、緊急対応・

災害後の対応がメインであった。頻発する災害で緊急対応費が膨大になり、MOP は経費節減のため にはインフラ強化など予防的対策が重要であるという方針に切り替えた。MOP の実施戦略では、災 害に対してより強いインフラに資源とコストが投入されることになった。

具体的には、気候変動適応策として、洪水に強い橋梁、斜面・法面の安定化、都市排水の整備など を進めている。気候変動に対応する新しい設計基準が必要になり、旧基準を改定しており、ほぼ完成 している。

DACGER

は斜面や橋梁の調査など

700

件の調査を自前で行っている。また、施設の脆弱性・リスク マップ作成と評価、投資と対応の適正化、脆弱性・リスク管理知識の普及を図っている。

DACGER

のメンバーは、局長のリーダーシップにより、防災、気候変動対策に積極的に取り組んで いる。メンバーの専門分野も地すべり及び地質工学、土木工学、道路・橋梁技術などのスタッフをそ ろえ、現地研修、共同でのレポート作成などで研鑽を深めている。

実施中プロジェクトとしては、レンパ川流域でのケサラパ川の橋梁新築工事を新しい基準に基づき 実施している。

2011

年度より

2013

年度にかけて、

JICA

の「公共インフラ強化のための気候変動・リ スク管理戦略局支援プロジェクト」を実施中である。このプロジェクトは

DACGER

の公共インフラ

(地すべり防止工、橋梁、都市排水)の防災性の向上、災害対応の能力向上、技術者育成体制の整備 を目標としている。

インフラ対策、都市開発、復旧・復興については、脆弱問題庁(SAV)、環境天然資源省(MARN)

との関係が重要となる。緊急対応するためのシステム構築、データ解析、自然現象的な危険の判断は

MARNが行い、災害の状況を踏まえて、災害に強いインフラ復旧・整備、具体的な都市開発計画を MOPが行う。ダムについてはレンパ川水力発電委員会(CEL

Comisión Ejecutiva Hidroeléctrica del Río Lempa)が雨量観測、水位調節、放水システムを管理しているが、公共事業省とは連携できてい

ない。

1,500mm/10

日間の雨が降った

2011

年熱帯低気圧(12E)の際、「

9

15

日ダム」という名前 のダムが大量に放水したため、下流の橋が被害を受けた。この事例からCELと公共事業省の連携の重 要性が明らかになっている。74

MOP

への聞き取り調査では、SICA 加盟国の公共事業大臣・環境担当大臣が、気候変動適応策に ついて協力の合意を結んだ会合の情報を得た。その内容を以下に示す。中米各国は気候変動、災害の 影響を受けやすく、各国の公共事業大臣と環境大臣が連携し、国家戦略のもと気候変動適応策を推進 すること、国境地帯の整備、災害に強いインフラ整備の推進などが方針として示された。

74 http://www.desenredando.org/public/articulos/2003/sdrrllv-sa/sdrrllv-sa_abr-24-2003.pdf, http://pdf.usaid.gov/pdf_docs/pnacr105.pdf

-

51 -

中米公共事業大臣・環境担当大臣会合

◆合意文書の名称

社会・生産インフラの気候変動適応策(Adaptacion la Infraestructura Social y Productiva al Cambio

Climatico)

◆日時:2011年

11

25

◆検討項目

・ 気候変動による現象、影響、被害は多岐にわたる。

・ 貧困エリアほど影響が大きい。

・ 途上国ほど被害が大きい。

・ 支援機関の援助により、知識・技術で被害が軽減されることを期待する。

SICA

加盟国の公共事業省、環境省、脆弱問題庁は年一回、気候変動適応策・リスク管理戦略会合を 開催する事に合意した。

◆再確認項目

・ 地球温暖化は地域住民だけでなく、すべての人々に影響する。

・ 生物多様性の中米では特に気候変動対策に取り組むべきである。

2011

11

24、25

日に第一回気候変動適応策・リスク管理戦略会合をサンサルバドルで実施。

・ 気候変動適応策・リスク管理戦略と適切な行動に関する表明をした。

◆宣言

SICA

加盟国の

MOP、環境省、脆弱問題庁

は地域戦略の仲間として関係を強化する。

・ 国連気候変動会議と京都議定書に則り、気候 変動に取り組む。

・ 気候変動適応策・リスク管理戦略について持 続可能な開発、技術移転、技術支援を促進す る。

・ 国連気候変動会議の決定事項を守る。

・ 自然災害対策に関する

SICA

の合意や命令 に注目する。

・ 貧困根絶、持続可能な開発、現象の軽減の関 連性に注目し、軽減のための能力を強化す る。

・ 自然災害に対する備えや削減に対する取り決 めの強化

・ 各国の国家基金施設の促進

・ 環境保全などを目的とした総合エンジニアリン グの高度教育の促進

CEPREDENAC、CCAD、 SIECA、

SISCA

などと協力する。

・ 関係機関の参加により、森林、ジャングル、マ ングローブ、水、その他の保全に努める。

・ 中米の公共インフラと生産性向上環境プラン の実施は

CEPREDENAC、COMITRAN

(運輸省審議会)、CCADに依頼する。

・ 緊急時の国境開放、機材や援助物資の自由 な通過のための法整備

・ 中米道路網の整備

◆優先的プロジェクト

・ 気候変動適応策・リスク管理の部隊を作る

・ 国境地帯の土地整備プログラムの作成

・ 国境地帯の開発の公表

・ 各国の国家基金の創設

・ インフラ整備

・ 災害時における国境通過に関する検討

・ 国境地帯の橋、道路の整備、保全

・ 不安定な斜面対策

・ 排水と水利用

・ 安定した住宅と運輸

(4)

中米大学(UCA: Unversidad Centroamericana)との協働による耐震プロジェクト

UCA

JICA

が支援する「低・中所得者向け耐震住宅の建築技術・普及体制改善プロジェクト(2009 年~2012年)」(通称、

TAISHIN

プロジェクト)のカウンターパート機関となっている私立大学であ る。このプロジェクトのフェーズ

1

では

48

人の技術者・専門家が育成され、そのうち約半数が教師

-

52 -

になっている。それ以外は民間企業などにおいて、建築分野で活躍している。フェーズ

2

では

40

人 の技術者・専門家が育成された。

TAISHIN

プロジェクトに関係した機関は、次の通りである。

・ 小住宅・開発に関するエルサルバドル財団(FUNDASAL: Fundación Salvadoreña de Desarrollo y

Vivienda Mínima)

・ エルサルバドル建築家組織(ISC:Instituto Salvadoreño de la Construcción)

・ エルサルバドル国立大学(UES: Universidad de El Salvador)

・ 日本 国土交通省、独立行政法人建築研究所

・ メキシコ国立防災センター(CENAPRED:Centro Nacional de Prevención de Desastres)

TAISHIN

プロジェクトの成果により、エルサルバドル国内に耐震建築技術が普及し、小規模住宅

(床面積

50

㎡未満の住宅)の耐震化が都市部を中心にかなり進んできている。新築の小規模住宅の 多くは耐震工法を取り入れ、また、現在、最新の耐震基準の見直しが進行中であるが、そこには

TAISHIN

プロジェクトでの耐震実験の成果が生かされる予定である。

エルサルバドル国内での、建築、土木の専門家からなる組織として、エルサルバドル建築家組織

(ISC)、エルサルバドル建設業・商工会議所(CASALCO:

Cámara Salvadoreña de la Industria de la Construcción)

、エルサルバドル技術者・建築家協会(ASIA:

Asociación Salvadoreña de Ingenieros y Arquitectos

)居住環境に関する活動を行う

NGO

Hábitat

)、中米大学(

UCA

Unversidad Centroamericana)

、公共事業省住宅都市開発庁(VMVDU:Ministerio de Obras Publicas, Vice

Ministerio de Vivienda y Desarrollo Urbano)

、エルサルバドルコンサルタント協会(

ACODES:

Asociación de Consultores de El Salvador

)、エルサルバドル建築家協会(

Colegio Arquitectos de de El Salvador),

小住宅・開発に関するエルサルバドル財団(FUNDASAL:

Fundación Salvadoreña de Desarrollo y Vivienda Mínima)

、エルサルバドルセメント·コンクリート研究所(ISCYC:

Instituto Salvadoreño del Cemento y del Concreto

)などがあり、行政・民間・大学により構成される団体で、

技術交流・普及を行っている。

UCA

には耐震工学の修士課程、博士課程がないため、卒業生を

18

人日本に留学させ、そのうち修 士

12

名、博士

1

名を輩出した。

2013

年には

UCA

に耐震工学の修士課程が開設される予定であり、

JICA

が研修や

TAISHIN

プロジェクトを通じて実施してきたこれまでの協力の正の影響といえる。

UCA

は今後、中米における耐震工学分野の人材育成の拠点となり得る可能性がある。

南南協力に関しては、メキシコのCENAPREDからの支援を受けている。

CENAPREDによる南南

協力は定期的なものではなく、必要に応じて実施され、現在でも概ね

3

ヶ月に一度程度は相互に交流 しているが、

CENAPRED

のメキシコにおける業務量の増加やエルサルバドルの耐震に関する技術・

能力が向上したことにより交流頻度は減少してきている。南南協力の発展型として、エルサルバドル

「低・中所得者向け耐震住宅の建築技術・普及体制改善プロジェクト」のカウンターパートがニカラ

-

53 -

グア「地震に強い居住建設技術改善プロジェクト」(2010~2013年)を支援している。75

UCAには地

震の研究者は在籍しているが、地質、地すべりの専門家はおらず、その分野の学科もない。

(5)

エルサルバドル国立大学 (UES: Universidad de El Salvador)

UES

の災害に関連する学科として、基礎研究を行う理学部に火山学、地震学、地質学、地熱学な どがある。工学部では地質工学科が総合的に災害研究を行っている。理学部と工学部はある程度の交 流がある。理学部は基礎科学に重点を置いており、応用分野である防災プロジェクトへの参画は少な い。

UES

には土木工学、農業工学、水管理・地下水の修士課程、リスク評価の学部の専攻講座がある。

UES

の土木学科は、構造工学分野、地盤工学分野、水文と環境衛生分野、建設・道路分野、デザ イン・支援分野の

5

専門分野があり、構造工学分野のみ修士課程がある。これ以外の分野の修士、ま た、博士号を取得するためには米国、メキシコ、コロンビア、ヨーロッパ、日本など外国で学位取得 を目指さなければならない。土木学科の学長(2012年

1

月に着任、任期

4

年)の

Edgar Armando Peña Figueroa

氏は横浜国立大学で博士号を取得している。

工学部の地質工学科では基礎地盤研究が行われているが、必要な機材がないため、他の機関の機材 を借用するか、もしくは他の機関に出向き、共同で実験せざるを得ない。

UES

の土木学科の学生は

4

年間で上記

5

分野全てを学び、その後

5

年目はそれら

5

分野の内、一 分野を集中して勉強する(エルサルバドルの教育制度:小学校

6

年(6-12歳)、中学校

3

年(13-15 歳)、高校

2

年(16-18歳)、大学

5

年、小中学校

9

年間が義務教育)。また合わせて大学外での実務訓 練が義務づけられている。このような卒業前の実務訓練生が一年間、BOSAI プロジェクトに参画す ることについて、土木学科としては好意的意向を示している。

UES

の防災関係の教員・研究者としては、

Lesly Mendoza

氏(地すべり)、

Joaquin Cerreno

氏(洪 水)、Jorge Oswaldo Rivera Flores氏(建設・道路分野の道路防災)が在籍している。この他、理学 部に火山学の教員・研究者が在籍している。

UES

において津波の研究はほとんど行われておらず、ま た、エルサルバドル国内にも津波研究者はいない。

大学間の連携はほとんど行われておらず、UESと

UCA

の交流は少ない。UESと民間団体である エルサルバドル技術者・建築家協会(ASIA)は、研修・講習会などで、UES・

ASIA

相互に講師を 派遣している。

(6)

エルサルバドル技術者・建築家協会 (ASIA: Asociación Salvadoreña de Ingenieros y Arquitectos)

ASIA

は、

1929

年設立で、当該組織が策定した規程に基づき活動が行われている組織である。会員 数は約

2,000

人で、全国のエンジニア総数約

20,000

人の一割が加入している。

ASIA

の目的は、①技 術開発、②技術と知識の習得、③技術サービスの提供(特に緊急時)である。会員は多いが、地震、

洪水、地すべり、緊急対応の専門家が不足している。

ASIA

は汎米エンジニア組織協会(UPADI:

Unión Panamericana de Organizaciónes de Ingenieros)のメンバーでもある。

75 http://www.jica.go.jp/activities/issues/ssc/case/04.html

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