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NGO との連携可能性

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(4) HFA4:潜在的なリスク要因を軽減する

3.4.2 NGO との連携可能性

コミュニティ防災の活動を行っている

NGO

は多く、各

NGO

の実績、得意分野などを把握した上 で連携の可能性を検討することが必要である。2章の各

NGO

の現状把握結果に示すとおり、聞き取 り調査、関連収集資料(各機関の概要説明資料、年次報告書、個別プロジェクトの説明資料や報告書 など)、各

NGO

のホームページ等インターネットの情報などに基づいて、調査団が整理した得意分野、

過去の実績、資金源などを下表に整理する。

41 防災事業を実施するNGO139

NGO 活動実績、得意分野、連携可能性

CARE International

中米ではグアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグアの4カ国で活動している。エルサル バドルが中米の本部になり、各国支部は首都にあり、さらに活動場所にサイト事務所がある。災害に 対する準備、防災教育、災害リスク管理(DRM)に関する活動を行っている。CARE International の中米各国での活動は、ホンジュラスが最も先進的である。技術者を共同作業者(委託先)とするよう な連携が考えられる。(2章2.1.5(19)より)

国際赤十字 CRUZ ROJA

赤十字は各国の国家防災会議メンバーになっている。各国の法体系、防災組織の枠組みの中で活 動している。組織は常勤職員、登録しているボランティアによって構成される。緊急対応のうち、被災 者支援として食料、水、医薬品、生活用品などの確保・配給、緊急病院的な対応、小児の健康維持、

生産財の支援、職業訓練、人道的支援として家族のつながりの保護支援などを行う。緊急対応、医 療面に特化した連携が可能である。(22.1.518)より)

Plan International

子供の権利保護をテーマに活動している国際的NGOである。防災面では災害リスク管理、減災を 子供の立場・視点で考える。災害時、緊急時における子供の問題を事前に考え、無視や虐待からの 保護、保健・衛生、安全な食料・水の確保、就学などの支援を行っている。こどもの保護、学校防災 の技術者を共同作業者(委託先)とするような連携が考えられる。(2章2.1.5(20)より)

ASODEL

ニカラグアのチナンデガ(Chinandega)県の気候変動や自然災害に対する脆弱性の削減のための プロジェクトを行っている。ニカラグアのコミュニティ防災ではJICAと協力して災害対応と軽減の住 民研修を行っている。(http://www.asodel.org/より)

カ ト リ ッ ク 救 援 事 業 会

CRS: Catholic Relief Services

カトリックコミュニティの国際的人道支援団体。中米・カリブ地域では、17カ国で活動している(エルサ ルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、メキシコ、ハイチ、ドミニカ共和国など)。プロジェク トは農業、水、衛生、保健、教育、緊急対応、飢餓、栄養失調、平和、人権、公共政策、マイクロ·ファ イナンスなど。(http://crs.org/latin-america/ より)

139調査団(2012)

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3.4.3

民間団体との連携可能性

防災対策を推進するためには、公的研究機関や行政機関だけでなく、民間セクターとの協働により、

一般社会に定着させることが重要である。そのためには、例えば、建設工事に従事する民間コンサル タントや工事請負事業者がインフラにおける防災に関する知識・技術を身につける必要がある。また、

民間に技術を蓄積することで、政権交代の影響を受けない持続性の確保が可能になる。そのような防 災技術の定着と普及、社会への実装という観点から、防災、特に建築・土木・地質に関する民間団体 を対象として調査も今回実施した。各民間組織に対する聞き取り調査結果、関連収集資料(当該団体 が発行する業界誌、団体の説明資料、年次報告書、当該民間団体が実施するプロジェクトの報告書や 説明資料など)、各ホームページ等インターネットの情報などに基づいて、調査団が整理した民間組織、

活動実績、得意分野、連携内容を下表に示す。聞き取り調査を行ったほとんどの団体が各国政府機関 や他ドナーとのプロジェクト経験もあり、参考にすべき既存資料も所有していることが多い。

42 防災事業を実施できる民間団体140

業界団体名 活動実績、得意分野、連携可能性

CESEM

(グアテマラ)

防災地質分野の研究者や専門家(メンバー50人)が集っている。分野は地震、耐震、地すべり、火 山である。メンバーは様々な組織に所属する。プロジェクトを実施した経験はないが、それぞれの所 属組織で対応してきている。今後もそのような対応になる。(22.2.26)より)

CIG

(グアテマラ)

20115月頃から実働し始めた。現時点でも十分な活動を実施できておらず、成果を上げられて いない。協会の中に複数の委員会がある。例えば、インフラ委員会、住宅設計基準小委員会、土地 利用委員会、地震委員会などがある。防災の専門家(地質の専門家、地すべりの専門家、洪水の専 門家など)とのネットワークを持っている。(22.2.2(7)より)

ASIA

(エルサルバドル)

会員数は約2000人で、全国のエンジニア総数20000人の一割が加入している。エンジニアには 土木が最も多い。ASIAの目指すものは、①開発と保護、②技術と知識の取得、③サービスの 提供(特に緊急時)である。会員は多いが、地震、洪水、地すべり、緊急対応の専門家は少な い。行政機関への公開の技術研修活動を積極的に実施している。(2章2.3.2(6)より)

Geologos del Mundo

(エルサルバドル)

本拠地がスペインにある。所長(地質工学)、地震学、リスクマネジメント、地質工学、水文 学、地質学の専属スタッフからなる。防災関係では、地すべり、水害、火山のハザード評価の プロジェクトを手がけている。発注元はAECIDが多い。スタッフ数が少なく、キャパシティ の問題はあるが、成果のレベルは高い。(2章2.3.2(7)より)

IGH

(ホンジュラス)

IGHUPIとの関連の深い組織である。すべてがボランティアなので、あまり活動的ではない。ホ ンジュラスにおける地すべり調査や対策の見当に関するプロジェクト経験も多く、JICAにおいても 地すべりや地盤解析など専門分野プロジェクト先の候補と考えることができるであろう。また、IGH 通じて、関係するエンジニア、専門家を集めることができる。(22.4.27)より)

CNC

(ニカラグア)

建設、建材、コンサルタントに関する会社及び個人コンサルタント、個人建築家など150名程度で構 成されている。建設基準策定支援を行っている。災害時、この協会はSE-SINAPREDと調整し、会 員企業・個人の重機・資機材などを提供することができる。建築・建設の関連法制度整備、災害対応 をテーマとした活動での連携が考えられる。(2章2.5.2(7)より)

CFIA

(コスタリカ)

土木、技術エンジニア、機械、地形、建築家のエンジニアで構成され、会員数は24,000人。耐震、

基礎地盤、電気等に関する法制度整備に大きな役割を果たしている。災害時に建物被害調査など の専門家派遣を行っている。CNEMIVAHなどのリクエストに応じて災害脆弱性の調査や、政府 機関への建物品質に関するチェック、アドバイスも行っている。また、建築・建設の関連法制度整 備、災害対応をテーマとした活動も行なっている。(22.6.29)より)

140調査団(2012)

3.5 組織・人材の活用に当たっての制約要因と課題

3.5.1

組織、人材の活用に当たっての制約要因

調査の結果から、中米地域の組織・人材の活用に当たっての制約要因を整理する。

(1)

政府機関の調整能力の不足

JICA

を含め、ほとんどのドナーは、政府機関、特に防災調整機関をカウンターパートにしてプロジ ェクトを実施する。しかし、ドナーとカウンターパートの間で目的が十分に共有されていない点が問 題である。また、カウンターパート機関に充分な質と量の人材がいない、案件が多いため多忙となり、

適切なプロジェクト管理が出来ていない状況である。コミュニティ防災を行う場合は、防災調整機関 は地方行政機関と連携を図らなければならないが、上記の理由により、充分な連携が取れていない。

(2)

緊急対応時の問題

災害の緊急事態になると、重要なスタッフは緊急対応に投入され、計画していたプロジェクトから 離れざるを得ない。その場合、プロジェクトの実施・継続は困難になる。大きな災害の場合は数年単 位でプロジェクトの実施が滞ることになりかねない。

(3)

予算の不足

各国は財政難のため防災予算が少なく、独自に特別なプロジェクトは実施できない。特別なプロジ ェクト実施のための資金はドナーに頼るほかない。

(4)

専門家が少ない

各国中央政府の防災機関でも専門家・技術者は少ない。地方行政には専門家はほとんどいない。多 くの場合、コンサルタントの雇用、NGOとの協働で活動をしている。

(5)

人事異動、退職問題

中米のほとんどの国は、政権交代の頻度が高く、その度に省庁の方針・組織体制が変わり、公務員 が人事異動となる。そのため政府機関での防災関連事業の知識・経験の蓄積が難しい状況にある(前 政権の職員が成果を持ち出すケースや、新政権は前政権の成果を否定する場合もある)。しかし、大学 や研究機関、行政の中でも専門性の高い技術部門では、比較的異動は少なく、支援による効果が得ら れやすいと考えられる。

(6)

複数国、近隣国との協力の難しさ

国際河川での水害や国境近くの火山で噴火した場合には近隣国が協力し合うことは重要である。ま た、防災体制・役割分担などについて事前に協議されることが望ましい。しかし、予算配分、実施体 制、責任範囲、成果の活用など、各国間での調整が難しいことが課題である。レーダー雨量観測デー タを近隣国と情報共有できれば、洪水・土砂災害対応に活用可能だが、上記のような調整が難しく、

協力・連携体制の構築には至っていない。

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