Carmignano, Toscana, Italia
アンブラ
カルミニャーノの最も重要なカンティーナ
最小のDOCG“カルミニャーノ”
1975年にキャンティ・モ ンタルバーノから切り離さ れたカルミニャーノ。歴史 的には13世紀より高品 質ワインの生産地として 認識されており、1716年、
コジモ3世の指示により生 産地域、収量や流通まで もが厳しく制限された。同 年イタリアで最初の生産
地呼称に指定され、当時は貴族のワインとして重宝されていたのだそう。
その影響もあり、現在でもイタリア最小のDOCGエリアとなっている。生 産者は10軒程度と非常に小さなもの。
“力強さ”よりも“フィネス”
キャンティは75%以上 のサンジョヴェーゼ比率 が求められるのに対して、
カルミニャーノでは50%
以上のサンジョヴェーゼ にカベルネ、シラー、メ ルローなどのフランス品 種。更にマンモロ、コロリ ーノなどの地品種のブレ ンドが認められている。『カベルネは僕等にとってはフランス品種という よりも昔からある地元の品種』と当主ジュゼッペが言うように昔からブレ ンドされている。ワインはキャンティよりも黒果実系のリッチさが現れる。
熟成ポテンシャルは高いが、ブルネロと比べれば大きなワインではない し、タンニン量も少なく、チャーミングなワイン。特にアンブラのスタイル は“力強さ”よりも“フィネス”の表現に長けている。
サンタ・クリスティーナ・イン・ピッリ
ファットリア・アンブラは1955年に設立。20ha の畑から年産6000ケ ースのワインを造っている。オーナーであり醸造責任者ジュゼッペはト スカーナの他のカンティーナの醸造コンサルタントとしても活躍していて トスカーナらしいおおらかでゆったりとした味わいには定評がある。単一 畑毎に4種類のカルミニャーノを造っている。最も重要なクリュがサン タ・クリスティーナ・イン・ピッリ。最も石灰岩比率が高い畑でストラクチャ ーのはっきりしたワインが生まれる。砂質比率が高く、小石とガレストロ 主体の畑がモンテフォルティー ニ。骨格ではサンタ・クリスティ ーナ・イン・ピッリに劣るが華や かさ、優しさでは群を抜く。最も 標高の高い畑がモンタルビオロ。
ガレストロ主体で若干の赤い粘 土質が混じる土壌から比類なき エレガントなワインが生まれる。
この畑は1985年から熟成期間 を延ばしリゼルヴァとなった。(フ レンチバリック熟成)もう1つのリゼルヴァがエルツァーナ。粘土とガレス トロが半分程度の比率のリッチな土壌。パワフルで濃密、目の詰まった ワインを生む。もう1つ面白いのがトレビアーノ。飾らない素朴なワイン。
比較的遅めの完熟したトレビアーノから蜜のようなワインが出来上がる。
トスカーナの昔ながらのスタイルのトレビアーノは今や貴重な存在と言 える。
商品記号 ワイン 葡萄品種 VIN 色 サイズ 参考上代 メモ 在庫
69W35 Barco Reale
バルコ・レアーレ
Sangiovese
C.S, Me, Sy 2012 赤 750ml 2,400
◎
69P74 Carmignano "Montefortini"
カルミニャーノ・モンテフォルティーニ
Sangiovese
C.S, Me, Sy 2009 赤 750ml 2,600 砂質
○
69R75 Carmignano "S.Cristina in Pilli"
カルミニャーノ・サンタ・クリスティーナ・イン・ピッリ
Sangiovese
C.S, Me, Sy 2009 赤 750ml 2,800 粘土+ガレストロ
○
69K36 Carmignano Riserva "Elzana"
カルミニャーノ・リゼルヴァ・エルツァーナ 完売 Sangiovese
C.S, Me, Sy 2007 赤 750ml 4,000 粘土質
○
69K37 Carmignano Riserva "Montalbiolo"
カルミニャーノ・リゼルヴァ・モンタルビオーロ 完売 Sangiovese
C.S, Me, Sy 2007 赤 750ml 4,000 石灰質
○
69W37 Sangiovese "S.Cristina in Pilli" すみれ
サンジョヴェーゼ・サンタ・クリスティーナ・イン・ピッリ・すみれ 日本限定 Sangiovese 2011 赤 750ml 3,000 100%サンジョヴェーゼ
○
69W36 Trebbiano
トレッビアーノ Trebbiano 2012 白 750ml 2,400
◎
69997 Vin Santo di Carmignano
ヴィン・サント・ディ・カルミニャーノ
Trebbiano
San Colombano 2002 甘 375ml 5,600
△
Trebbiano90% San Colombano10% 収穫後3月まで陰干し。スロヴェニア産の中樽で熟成6年間。
Sangiovese90% Cabernet sauvignon10% 1haの畑から年産400ケースのみ生産。12ヶ月バリック熟成。カベルネをブレンドすることにより凝縮感の強いワインに仕上がっていてタンニンも豊富。
33年樹。ステンレスタンクで醗酵、熟成。南向き斜面に位置する畑からよく熟したトレビアーノを収穫。バランスの取れたテーブルワインで、今では珍しい昔っぽいトスカーナワイン。
比較的シンプルなワイン。ガレストロ土壌が主だが粘土質の強い畑など多岐にわたる。ステンレスタンク醗酵。仏産トノーで8ヶ月熟成。
砂質比率が高く、小石とガレストロ主体の畑がモンテフォルティーニ。骨格ではサンタ・クリスティーナ・イン・ピッリに劣るが華やかさ、優しさでは群を抜く。
アンブラを代表するワイン。カルミニャーノらしさをよく表しているワインで最も人気。平均樹齢30年。ライムストーン比率が非常に高い4haの畑。ワインはミネラル感が反映され、ストラクチャーがはっきりする。50%トノー、50%
小樽で12ヶ月熟成。
カルミニャーノでは法規上カベルネなどのブレンドが義務付けられている。しかし年々、サンタ・クリスティーナ・イン・ピッリのサンジョヴェーゼの樹齢が高まり状態が良くなるにつれサンジョヴェーゼのみでも十分に個性を発揮で きることに気付く。そこで、日本向けにサンジョヴェーゼのみで実験的に造ったのがこのワイン。
最も標高の高い畑がモンタルビオロ。ガレストロ主体で若干の赤い粘土質が混じる土壌から比類なきエレガントなワインが生まれる。この畑は1985年から熟成期間を延ばしリゼルヴァとなった。
| 52
Cantine
Dei
Montepulciano, Toscana, Italia
デイ
最も高貴なトスカーナを造る“カテリーナ・デイ”
家族用に造ったワインに魅了された
1964年、現在の当主カテリーナのお爺 さんであるアリブラン ド ・ デ イ が “ ボ ッ ソ ー ナ”を購入し、葡萄を 植えた のが、 このカ ンティーナの始まり。
ボッソーナは古くから、
その土壌の複雑性と、
すり鉢状になった丘 陵地である為に水は
けの良さ、日照量の多さを得ることから、この地域では最良の畑の1つ と言われていた。その後、1973年は“ボッソーナ”とは違う個性である 畑“マルティエーナ“と糸杉に囲まれた別荘を購入(この別荘が現在の デイのカンティーナとなっている)。当時は葡萄の段階で販売していた が、1985年、1樽だけ家族用にワインを造ったのだそう。『素晴らしか った。友人のセラーを 借 り て シ ン プ ル に 発 酵させたワインであっ たが、想像以上の味 わいで、一気に魅了 されてしまった』/ガリ レオ・デイ(カテリーナ の父)こうしてデイはワ イン造りを開始。199 1年にはそれまで歌 手として活動していた 娘カテリーナが現場に復帰。更に品質を高めている。『私達のやりたい 事は単純なことなの。モンテプルチャーノの中でも特に優れたテロワー ルを最大限に活かすこと。それだけ』/カテリーナ・デイ
トスカーナのポムロール
ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチャーノはトスカーナのポムロールと称 されることがある。若いうちから柔らかく肉厚。硬さはなく、丸さ、ヴェル ヴェットのような質感がポムロールを連想させるのだろう。『本当に良い ワインは若いうちから飲める。果実の力がみなぎり主張する。熟成と共
に妖艶さを増していくが果実の力は失わな い』キャンティにもブルネロにもないヴィー ノ・ノビレの個性だ。
最良の畑“ボッソーナ”
最も重要な畑はボッソーナ。彼等の起源と も言える畑でリゼルヴァを造る畑だ。最も標 高が高く、トスカーナと言うよりはピエモンテ のような急斜面。水はけが良いので葡萄 粒は小さく、日照量は多いので果皮は厚い。
岩盤が地中20mに通っていて2003年の ような酷暑でも岩盤の上には水が貯まって いる為、葡萄が焼けることはなかった。黄 色がかった粘土質に小石や化石が混じる。
また、年間を通してウンブリアとの州境の湖からの冷涼な風が吹き抜け る為、カビの発生率が低く、昼夜の温度差によって酸度も落ちることが ない。もう1つの重要な畑マルティエーナ。ボッソーナより粘土が強く、
小石や岩の含有率は低い。グレーがかった表土はねっとりと重く湿度 を持っている。石灰比率は低く、標高も低くなる。この畑は柔らかいタン ニンと滑らか な質感をワイ ンに与えてく れる。最もヴ ィーノ・ノビレ・
デ ィ ・ モ ン テ プルチャーノ ら し さ を 感 じ させる畑。全 て の 畑 は 有 機 栽 培 を 実 践 。 除 草 剤 は 一 切 使 用 しない。基本 的には有機肥料も与えないで、空豆などを植えることで窒素を補給す る。下草を年に1回、掻き込むことで土壌はストレスを感じないのだそう。
商品記号 ワイン 葡萄品種 VIN 色 サイズ 参考上代 メモ 在庫
69V56 Rosso di Montepulciano
ロッソ・ディ・モンテプルチャーノ
Sangiovese
Ca, Me 2011 赤 750ml 3,000
◎
69T20 Vino Nobile di Montepulciano
ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチャーノ
Sangiovese
Canaiolo 2009 赤 750ml 3,600 Wine Advocate 91p
◎
69T19 Vino Nobile di Montepulciano Riserva"Bossona"
ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチャーノ・リゼルヴァ・ボッソーナ 240本 Sangiovese 2007 赤 750ml 6,000 Wine Advocate 92p
Corona vini buoni d'Italia
△
69V58 Sancta Catharina
サンタ・カタリーナ 120本 C.S, Sg, P.V 2009 赤 750ml 7,200 4Grappoli/DUEMILAVINI
△
69V57 Bianco di Martiena
ビアンコ・ディ・マルティエーナ
Trebbiano
Ma, Gr 2012 白 750ml 3,000
◎
セカンドワインのような立ち位置だが、マルティエーナの葡萄が中心になっている。各畑の下部の少し水分が多くなってしまう区画や若い樹が使われる。樹齢の高まりと共に、年々レベルが上がっていてお買い得なワインになっ てきた。香の立ち上りはヴィーノ・ノビレ以上で楽しめる。
まさにポムロールのような柔らかい果実、口中ではヴェルヴェットのような質感で滑らか。若いうちから全てのバランスが取れているのが、このワインの素晴らしさ。色々な畑のブレンドで、それぞれの畑の個性を合わせることでバ ランスを取っている。赤身肉との相性は最高。
最も重要な畑。最も標高が高く、急斜面。水はけが良いので葡萄粒は小さく、日照量は多いので果皮は厚い。岩盤が地中20mに通っていて2003年のような酷暑でも岩盤の上には水が貯まっている為、葡萄が焼けることは なかった。黄色がかった粘土質に小石や化石が混じる。
50%Trebbiano, 40%Malvasia, 10%Grechetto 樹齢40年の畑。