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100 mW/cm2

図3-8 I-V特性測定系の概略図 マルチメータ

図3-9 一般的な太陽電池のI-V特性

43 3-4 I-V特性及び変換効率評価結果

表3-1に試料の作製条件を示す。これをすべての試料の条件とする。また以下に各裏 面電極のI-V特性および変換効率の結果を示す。

表3-1 試料の詳細条件

ZnO膜厚[nm] 1000

RF電力[W] 75

導入ガス[sccm] Ar/26 H2/4 裏面電極の膜厚[nm] 300

※ZnO成膜後はアニール処理を行っていない。

表3-2 Alワイヤ1本ドープした各裏面電極の変換効率

Al 2.47×10-2[%]

Au 6.99×10-2[%]

Ag 1.91×10-2[%]

図3-10 Alワイヤ1本ドープした各裏面電極のI-V特性

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図3-10と表3-2より、裏面電極の種類による違いが見られた。Alワイヤ本数1[本]

ドープしたものにおいてはAuが裏面電極の場合の6.99×10-2[%]が最も変換効率が大 きくなった。また図3-9のような一般的な太陽電池のI-V特性とは違いグラフが直線に なってしまった。原因として導線を導電性エポキシで付着させる際に上手く付着させる ことができず、接触抵抗が大きくなってしまったと考えられる。

表3-3 Alワイヤ2本ドープした各裏面電極の変換効率

Al 4.27×10-2[%]

Au 2.25×10-2[%]

Ag 1.16×10-2[%]

図 3-11 と表 3-3 より、Al ワイヤ本数が 2[本]ドープした試料では裏面電極が Al である試料が最も大きい変換効率 4.27×10-2[%]となった。また先ほどと同様にグラ フが図3-9のような一般的な太陽電池のI-V特性とは違い直線的になってしまった。こ れは導電性エポキシを乾燥させるのにドライオーブンでベークしたことで、前章でも述 べたようにZnOを加熱してしまったことで抵抗率、キャリア密度、ホール移動度の電 気的特性が低下した可能性がある。

図3-11 Alワイヤ2本ドープした各裏面電極のI-V特性

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表3-4 Alワイヤ3本ドープした各裏面電極の変換効率

Al 1.14×10-1[%]

Au 4.60×10-2[%]

Ag 4.32×10-3[%]

図3-12と表3-4より、Alワイヤ本数3[本]ドープした試料に関しては裏面電極が Al の試料の変換効率 1.14×10-1[%]が最も大きい値となり、10-1オーダーの変換効率 になった。また裏面電極Agの試料は10-3オーダーとなってしまった。今回もやはり図 3-9 のような一般的な太陽の I-V 特性とは違い直線的なグラフとなってしまった。式

(3-2)のFF(曲線因子)は作製したすべての試料において約0.25なった。FFは1に近づ

くほど品質が良いものとされ一般的に約0.5~0.8くらいである。本研究では0.25と半 分以下となり、FFの改善が変換効率の向上につながる。

図3-12 Alワイヤ3本ドープした各裏面電極のI-V特性

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表3-5 Alワイヤ4本ドープした各裏面電極の変換効率

Al 2.90×10-2[%]

Au 6.22×10-2[%]

Ag 3.96×10-3[%]

図3-13と表3-5より、Alワイヤ本数4[本]ドープした試料では裏面電極Auが最 も大きい変換効率6.22×10-2[%]となった。またAlワイヤ本数3[本]と同様に裏面 電極Agの変換効率が10-3オーダーとなってしまった。さらに図3-9のような一般的な 太陽のI-V特性とは違い直線的なグラフとなってしまった。原因は光を入射したときに Si 基板が反射してしまうことも一つの要因であると考えられる。これを防ぐためには 周期構造や反射防止膜等をつけるのも打開策の一つである【17】。

図3-13 Alワイヤ4本ドープした各裏面電極のI-V特性

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表3-6 Alワイヤ5本ドープした各裏面電極の変換効率

Al 4.15×10-2[%]

Au 5.06×10-2[%]

Ag 2.84×10-2[%]

図3-14と表3-6より、Alワイヤ本数5[本]ドープした試料では裏面電極Auが最 も大きい変換効率 5.06×10-2[%]となった。また図 3-9 のような一般的な太陽電池と は違い、グラフが線形になってしまった。このことはZnO薄膜がすべての光を吸収で きないことが原因の一つであると考えられる。防止策は表面電極に入射光の波長をシフ トさせる表面膜をタンデムに重ねて積層する等が挙げられる【18】。

図3-14 Alワイヤ5本ドープした各裏面電極のI-V特性

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表3-7 Alワイヤ6本ドープした各裏面電極の変換効率

Al 2.08×10-2[%]

Au 3.94×10-2[%]

Ag 2.00×10-3[%]

図3-15と表3-7より、Alワイヤ本数6[本]ドープした試料では裏面電極Auが最 も大きい変換効率 5.06×10-2[%]となった。そして裏面電極 Agの変換効率は 10-3オ ーダーとなった。そして図3-9のような一般的な太陽電池のグラフとは異なり、線形に なってしまった。また一般的なアモルファス系太陽電池の変換効率より小さくなった。

これはpn接合が不完全であり内部損失が増加したこと等が挙げられる。さらに本研究 ではi層をp層とn層の間に成膜していない。i層を入れることで変換効率の向上が報 告されているのでこちらも考慮していかなければならない【19】。

図3-15 Alワイヤ6本ドープした各裏面電極のI-V特性

49 3-5 まとめ

第3章は第2章で作製した試料の中で光学的・電気的特性が最も優れていたArガス26

[sccm]、H2ガス4[sccm]、そして膜厚1[μm]の条件でAlワイヤ本数を1~6[本]

変化させて作製した試料のI-V特性と変換効率の評価を行った。

表3-8 変換効率の結果のまとめ

Alワイヤ本数

[本]

裏面電極Alの 変換効率[%]

裏面電極Auの 変換効率[%]

裏面電極Agの 変換効率[%]

1 2.47×10-2 6.99×10-2 1.91×10-2

2 4.27×10-2 2.25×10-2 1.16×10-2

3 1.14×10-1 4.60×10-2 4.32×10-3

4 2.90×10-2 6.22×10-2 3.96×10-3

5 4.15×10-2 5.06×10-2 2.84×10-2

6 2.08×10-2 3.94×10-2 2.00×10-3

I-V特性については、全体的にグラフが線形なことが確認できた。これは導電性エポ キシを付ける際のベークによる影響や端子と電極部の接触抵抗、ZnO はすべての光を 吸収できずバンドギャップ未満のエネルギーの波長が無駄になってしまっていること、

Si 基板の反射による光吸収の妨げ等が挙げられる。今後原因を一つ一つ解決していく 必要がある。またFFはすべての試料が約0.25前後となった。FFの改善はI-V特性の 改善に繋がるので向上を目指していく必要がある。

変換効率については、裏面電極AlのAl ワイヤ本数3[本]の1.14×10-1[%]が最 も大きい数値となった。しかし一般的なアモルファス太陽電池は約8~10[%]である ため比較すると一桁以上低い値となった。これはpn接合が不完全であり内部損失が増 加したこと等が挙げられる。また過去のデータは6.25×10-2[%]が最も数値の大きい 変換効率であったのでこちらと比較すると一桁向上したといえる【7】。

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