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T.の文字作文

ドキュメント内 スライド 1 (ページ 60-80)

リテラシーの機能への気づき

「読めるといいことある?」

「書けるといいことある?」

追跡調査の対象

1.子ども面接調査

・・・・・・・ 2,607名

2.幼児期:5歳児・・・920名 男児 476名 女児 444名 3.小学生期:1年生・・・321名

男児 154名

女児 167名

文字の機能に気づくか?

「字が読めると(書けると)いいことがある?」

1.幼児期終わり・・・文字の機能や道具としての価値に はまだ気づいていない

e.g.,

「ママが誉めてくれる」

2.小学校入学後(6月・9月)・・・道具的価値に気づく ようになるのは・・・・

★立ち上がりの遅かった子どもたち

e.g.,

「お友達にお手紙が出せる」

「ママと交換日記をしてるの」

「パパから日曜参観お知らせに

パパから返事をもらった」

読めるといいことある?

年齢が上がるほど、

文字の道具的価値に 気が付いている。

とくに、本やコミュニ ケーションへの言及が 増えている。

■本が読める

■コミュニケーションに言及

■勉強・学校に言及

10.8%

27.7%

20.7%

道具的価値に関する3項目

■字が読めるようになる

■ほめてもらえる

表面的・無関連;2項目

書けるといいことある?

年齢が上がるほど、

文字の道具的価値に 気が付いている。

とくに、コミュニケーショ ン(手紙)への言及が 増えている。

■本が読める

■コミュニケーションに言及

■勉強・学校に言及

道具的価値に関する3項目

■字が書けるようになる

■ほめてもらえる

表面的・無関連;2項目

8.1%

17.3%

24.4%

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

5歳児 1年生

その他

わからない・答えない その他

その他 (%)

字が書ける

ほめてもらえる

コミュニケーションに

言及 勉強・学校に言及

書くことに言及

本が読める

読めると・書けるといいこと

読めるといいこと 書けるといいこと

→1年生になると読み書きの機能的な側面に気づく 子どもが多くなっている。

「手がみがかける」

「じがかけると口ではなくてもきもち がつたえられます。 」

「かん字が入ってる本がよめる。

たとえば「かぜのまたさぶろう」とか…」

15%

9%n.s.

1%n.s.

幼児期のテストと小学校のテストとの関連性

r(相関係数)

対応関係

幼児期のリテラシー能力と小学校1年での 国語学力と語彙力の関連

幼児期読み

幼児期書き

幼児期語彙

語彙

国語学力

.13

.08

.22**

.13* .14*

.31**

.21**

.12**

.38**

小学校1年

小学校1年

幼児期の語彙能力と書き能力は 小学校の国語学力に影響する!

.21

*

.4 7

**

幼児共有型

→語彙と国 語の成績が 高い

家庭経 済状況

共有型

蔵書数

子ども の得点

父学歴 母学歴

一緒に楽しい時間を過ごす 一緒に外出や旅行するのが好き 子どもにたびたび話しかける

子どもが喜びそうなことをいつも考える 教育費

収入

語彙得点 図鑑 マンガ 物語 絵本

学習雑誌

国語得点

.56.55 .27 .33

.50.47 .45

.54

.53.60 .22 .24 .65

.78 .69 .03

.08

.10

.36**

GFI=.918 AGFI=.882 CFI=.810 RMSEA=.06 0AIC=221.53 6

幼児期のしつけ

家庭経 済状況

強制型

蔵書数

子ども の得点

父学歴 母学歴

決まりを作りやかましく言わなければ 言いつけた通りにするまで責め立てる

行儀をよくするために罰を与えるのは正しい

した悪いことに罰を与えるべきだ 教育費

収入

語彙得点 図鑑 マンガ

物語 絵本

学習雑誌

国語得点

.54 .51 .33

.35

.53 .41 .38 .36 .51

.60.24 .24 .62

.72 .75 .15

.20*

.11

.49**

.13 *

.41**

幼児強制 型

=国語の 成績が低い

GFI=.885 AGFI=.850 CFI=.762 RMSEA=.064 AIC=364.769

言いつけどおりに従わせる 何度も事細かに言い聞かせる

できるだけ考え通りさせたい

すべきことをするまで何回でも指示する

.42 .47 .71

.54

冬休み中に何冊本を読んだか

●全体の約91%が冬休み中に本を読んでおり、

冊数は1~5冊がもっとも多い

●幼児期のリテラシー・養育環境と読書数には 関連がなかった

1.幼児期の語彙能力と書き能力は小学校の国語学 力に影響する。(読み能力も弱い関連がある)

2.幼児期のしつけスタイルは小学校の国語学力に 影響する。

⇒「子ども中心の共有型しつけスタイル」は語彙得 点や国語学力の成績に影響していることが明らか になった。

(強制型しつけ→語彙や国語の成績が低い)

小学校の学力への影響因

国語嫌いが多い!

1.自分から本当にやろうとしないと自分の力 にはならない.

2.自分で関心をもてばあっという間に習得して しまう.

3.文字は子どもの関心の網の目にひっかかっ てくるに過ぎない. 肝心なのは文字が書ける

かどうかではなく, 文字で表現したくなるよう な内面の育ちである.

⇔創造的想像力を育む

「50の文字を覚えるよりも

100のなんだろ?育てたい」

考える余地を残す働きかけ

1.子ども安全基地になる⇔愛着の絆

2.その子自身の進歩を認め誉める⇔他児と比 べない.

3.「生き字引」のように余すところなく定義を与 えない。

4.「裁判官」のように「判決」をくださない⇔禁 止や命令ではなく「提案」を!

5.子ども自身が考え、判断する余地を残すこと。

⇔ 自律的思考力・創造的想像力!

「これにもお豆がなるの?」

渡辺万次郎さんとお孫さん(5歳,4歳)

私はかつて幼稚園の二児を近郊に伴った。彼らは

「みやこぐさ」の花に注意を引かれたが、その名を 問うほかに能がなかった。当時、私どもの菜園には、

同じ豆科の「えんどう」の花が咲いていたので、私 は名を教えるかわりに、その花をもって帰り、おう ちでそれによく似た花を見出すようにと指導した。

彼らが帰宅後、両者の類似を見出した時には、小 さいながらも自力に基づく新発見の喜びに燃えた。

やがて一人は「みやこぐさ」について、「これにも

お豆がなるの?」と尋ねた。それは誰にも教えられ

ない,独創的な質問であった。

「これにもお豆がなるの?」

渡辺万次郎さんとお孫さん(5歳,4歳)

私はそれにも答えず、次の日曜に彼らに現場で確か めることを提案した。

次の日曜に彼らがそこに小さな「お豆」を見出した とき、そこには自分の推理の当たった喜びがあった。

秋がきた。庭には萩の花が咲いた。彼らは萩にも豆 のなることを予測した。彼らは過去の経験から、いか なる花に豆がなるかを自主的に知り、その推論を独創 的にまだ見ぬ世界に及ぼしたのである。

高橋金三郎『授業と科学』麦書房、渡辺万次郎『理科の教育』 1960

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