第 4 章 Speckle Area Nulling 法の実証実験
4.2 Speckle Area Nulling 法の実証実験
図4-3: Achromatic Vector Vortex Coronagraph (AVVC) の模式図
さらに、制御エリアが 0.62~5.0[λ/D]の半月状のターゲット領域を制御した。初期のスペ ックルのコントラストは、5.3×10-6である。SAN法によって、16回の繰り返し制御を行うと
3.6×10-7と0.068 倍まで低減した。このとき、シミュレーションも行い、実験結果と比較し
た。シミュレーションでは、実験と同じ条件にするため、瞳面にあるLyot-stopの直径を160 ピクセルとした。実験では、λ/D =3.2ピクセルだった。シミュレーションではアレイの大き
さとLyot-stopの直径の比で決まるため、直径を160ピクセルとして、λ/D =3.2ピクセルと
した。さらに、実験では、入射瞳径とLyot-stop径の比は、0.86となる。シミュレーション でも入射瞳径を186ピクセルとして、Lyot-stop径との比を0.86とした。シミュレーション では、初期の波面誤差として、位相誤差をλ/83[rms]、振幅誤差を0.3%とした。ターゲット 領域も、0.63~5.0[λ/D]の半月状の領域と実験値に近い値とした。初期のコントラストが
1.2×10-5から16回の制御で2.5×10-7と0.020倍低減した。シミュレーション結果は、初期の
コントラストに差はあるが、実験結果と近いコントラストカーブを描いた。
図4-5: 波長671nmのレーザーでのSAN法で制御後の画像 (a)初期のスペックル画像 (b)1
回制御後の画像 (c)2回制御後の画像 (d)3回制御後の画像 (e)4回制御後の画像 (f)5回制御 後の画像 (g)10回制御後の画像 (h)16回制御後の画像 (i)制御回数vsスペックルのコントラ ストのグラフ
-7 -6 -5 -4
0 5 10 15 20
Log (relative Intensity )
Iterative number
SAN experimet SAN simulation
(a) (b) (c) (d) (e)
€
(f) (g) (h)
10-8 10-4
(i)
波長635nmで同様の実験を行った。ターゲット領域を0.97~4.5[λ/D]の半月状とした。こ のとき、λ/Dは3.1ピクセルである。ターゲット領域内のスペックル電場の初期のコントラ ストは、1.9×10-5から10回の制御で1.1×10-6と0.060倍低減した。シミュレーションによっ て、確かめを行った。実験でのλ/Dは3.1ピクセルなので、アレイサイズを1024×1024ピク セルとし、Lyot-stopでの開口を330ピクセル、望遠鏡瞳での開口径を380ピクセルとした。
初期の波面誤差は位相誤差をλ/20[rms]、振幅誤差を5%として、λ/Dは3.1ピクセル、ター ゲット領域は 0.97~4.5[λ/D]の範囲でシミュレーションを行った。初期のコントラストが
6.2×10-5から10回の制御で1.2×10-6まで低減した。これは、図4-6より実験値と一致する。
図 4-6: 波長 635nm のレーザーでの SAN 法での制御後の画像 (a)初期のスペックル画像
(b)10回制御後の画像 (c)制御回数vsスペックルのコントラストのグラフ
波長705nmで同様の実験を行った。ターゲット領域を0.90~4.2[λ/D]の半月状とした。こ
のとき、λ/Dは3.3ピクセルである。ターゲット領域内のスペックル電場の初期のコントラ ストは、5.1×10-5から15回の制御で2.9×10-6と0.056倍低減した。シミュレーションによっ て、確かめを行った。実験でのλ/Dは3.3ピクセルなので、アレイサイズを1024×1024ピク
-7 -6 -5 -4
0 5 10 15 20
Log ( relative Intensity )
Iterative number
635nm_experiment 635nm_simulation
(a)
10-7 10-4 (b)
(c)
セルとし、Lyot-stopでの開口を310ピクセル、望遠鏡瞳での開口径を360ピクセルとした。
λ/Dは3.3ピクセル、ターゲット領域は0.90~4.2[λ/D]の範囲でシミュレーションを行った。
初期の波面誤差として、位相誤差は約λ/13[rms]、振幅誤差は3%とした。初期のコントラス トは、1.1×10-4で15回の制御で2.6×10-6と0.024倍低減した。これは、図4-7よりコントラ ストの低減が実験値と一致する。
図 4-7: 波長 705nm のレーザーでの SAN 法での制御後の画像 (a)初期のスペックル画像
(b)15回制御後の画像 (c)制御回数vsスペックルのコントラストのグラフ