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悪性度不明の平滑筋腫瘍 

Smooth muscle tumor of uncertain   malignant potential 

初診時の患者の最初の言葉「私はあとどのくらい生きられるのでしょうか?」 

 われわれの施設を受診する2年7か月前、前総合病院で子宮頸癌ⅡB期、粘液性癌(cT2bN0M0)と 診断され、同時化学放射線療法(全骨盤照射50Gy+RALS 24Gy、CDDP 7コース)を施行された。

腫瘍の残存が認められDC療法2コースが施行され、初回治療終了とされた。その1年後の子宮頸部の生 検で腺癌が認められ、再燃の判断で同院腫瘍内科でDC療法6コース施行されたが腫瘍の縮小は得られ ず、一旦は経過観察となった。しかし、6か月間の経過観察中に腫瘍は増大傾向にあり、レジメンを変 更した化学療法が予定されたが、セカンドオピニオン外来を受診した。 

 理学的に腹壁は軟らかく、予想外に放射線の影響を受けていなかった。子宮腟部と考えられる部位は  癌腫様で、病巣の腟壁への浸潤が円蓋部から2cmに及んでいた。子宮頸部は2cmで、腫大していなかっ  たが、右側子宮傍組織の抵抗が骨盤壁まで連続していた。 

 骨盤部造影MRI検査では、子宮頸部粘膜面〜腟壁に淡いT2WI高信号域が認められ、緩徐に造影され  た。腟後壁の病巣は直腸と近接していた。

 

T2WI矢状断  造影T2WI矢状断  T2WI横断像 

 主に粘液産生性の円柱上皮より構成される  腺癌で、通常型内頸部腺癌の形態を示す領域  がみられる。免疫組織化学染色では、p16陽 

性、p53陰性、HNF1βが一部に弱陽性で、 

HIK1083が陰性であった。CDX2は6〜7割 

の腫瘍細胞で陽性であった。 

p16 

x100 

子宮頸部生検組織の検鏡 

HPV関連腺癌 

特定不能 (NOS) 

粘液性癌+通常型内頸部腺癌 

全骨盤除臓術+人工肛門造設術+回腸導管造設術 

手術時間:10時間18分 術中出血:2,345 g 

摘出組織の外面に腫瘍性病巣は認められない。膀胱、直 腸はやや硬く触知され、放射線治療の影響が考えられた。 

膀胱のやや左側から腟および子宮に割を入れると、子宮 頸部から腟壁は2 cmにわたり全周性に粗造な腫瘍性病巣 が認められた。膀胱と直腸の内腔は平滑であった。 

膀胱  子宮 

腟  直腸 

外陰 

S状結腸 

 術後は骨盤死腔炎や腸管吻合不全の発症などの大きな合併症を起こすことなく、術

後29日目に退院した。現在、3人の子供さんと平穏な生活を送っている。 

最終後期研修医指導 

(2012年2月16日) 

担 当 1,361日  新 患 3,829人 

執 刀 854症例 

卵巣癌 307症例 

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