2 概要
3.4 RAC データベースの 11.2.0.2 へのアップグレード
DBUA の起動前に、アップグレード前情報ツール(<ORACLE_HOME>/rdbms/admin/utlu112i.sql)を使用して 環境を確認します。アップグレード情報ツールは、ソフトウェアに含まれる SQL スクリプトです。アップグレード対 象のデータベース環境へツールをコピーし、対象データベースに対して SYSDBA 権限を持つユーザーで実行し ます。
1. Database Upgrade Assistant (DBUA)
の起動
oracleユーザーでDBUAを起動します。以下のコマンドを実行してください。
2.
ようこそ
DBUAが起動すると、以下のような画面が表示されます。画面を確認後、「次へ」をクリックしてください。
3.
データベースの選択
アップグレードするデータベースを選択して、「次へ」をクリックします。
$ <ORACLE_HOME>/bin/dbua
DBCA により以下のような警告画面が表示された場合は、必要に応じて対応を行ってください。ここでは確 認を行い、「はい」をクリックします。
4.
アップグレード・オプションの選択
使用している環境の CPU 数に基づき、設定されたデフォルトの並列度でアップグレードを進めていきます。
また、ここでは「タイムゾーンのアップグレード」を選択(☑)します。選択後、「次へ」をクリックします。
11.2.0.2より、DBUAを使用してタイムゾーンのアップグレードが実施できるようになりました。以下の2つの
方法でアップグレードを行えます。
• DBUAの画面で「タイムゾーンのアップグレード」オプションを選択(☑)
• DBUAをサイレント・モードで実行する際に「-upgradeTimeZone」を付けて実行
5. リカバリおよび診断の場所
表示されている設定を確認して、「次へ」をクリックします。
6.
データベースのアップグレード・サマリー
表示されたデータベースのアップグレード・サマリーを確認して、「完了」をクリックします。
7.
アップグレードの実行
8.
進行
アップグレードが完了したら、「OK」をクリックして終了です。
9.
アップグレード結果
アップグレード作業の結果が表示されます。表示内容を確認後、「閉じる」をクリックしてデータベースのアッ プグレードは完了です。
4 11.2.0.1 から 11.2.0.2 へのアップグレード
4.1 11.2.0.1 の Grid Infrastructure から 11.2.0.2 へのアップグレード
Oracle RAC 11.2.0.1 のインストール手順
本ガイドでは、以下の手順で11.2.0.1のクラスタ環境が構成されています。
11.2.0.1のOracle Grid Infrastructureのインストールおよび構成
- OCRと投票ディスクの格納場所にはASMを使用
- インストーラによる構成作業にはNetCAによるリスナーの作成も含まれる
ASMCAを使用してデータベース・ファイル格納用のASMディスク・グループを作成
11.2.0.1のOracle RACインストール
- 非共有Oracleホーム、Enterprise Editionを選択
DBCAを使用したポリシー管理型のRACデータベースのインスタンス作成
インストール時にはソフトウェアごとに異なるユーザーを使用
- Oracle Grid Infrastructureには「grid」ユーザー、Oracle RACには「oracle」ユーザーを使用
Patch Set Update の適用と留意事項
Linux環境においてOracle Grid Infrastructureの11.2.0.1から11.2.0.2へのローリング・アップグレ ードを行う際にはPatch 9706490を適用する必要があります。このPatchが未適用の場合には
rootupgrade.sh実行時にASMディスク・グループリソースの停止ができなくなり、アップグレード
が失敗します。
また、11.2.0.1から11.2.0.2へのアップグレードを行う際には、アップグレード実行前(rootupgrade.sh 実行前)にPatch 9974223の適用が必要です。クラスタ用のOracle Grid Infrastructureはマルチキャ スト通信によりノード間で通信を行っていますが、この不具合によりノード間通信の際にエラーが発 生する場合があります。詳細はOracle Database Readme 11g Release 2のOpen Bugsセクションの 記載を確認するか、Note 1212703.1を参照ください。
Patch 9706490またはPatch 9974223に関する適用手順の詳細は、「5. Patch 9706490の適用」およ び「6. Patch 9974223の適用」を参照してください。
続けて11.2.0.2へのアップグレード手順について記載します。
1. Grid Infrastructure
のアップグレード作業を開始する前に、以下を実施してください。
全てのノード上でCluster Ready Services (CRS) プロセスが稼働している状態であるかの確認
(参考)
確認にはGrid Infrastructureの所有ユーザーで以下のコマンドを実行してください。crsctl
check clusterコマンドはクラスタに対応しているので、クラスタを構成しているいずれかのノ
ードから -allオプションをつけてコマンドを実行することで、全ノードのCRSプロセス稼働 状況が確認できます。以下は3ノードRAC環境における実行例です。
RACデータベースの停止が必要であるかの確認
Grid Infrastructureのアップグレード時に、Oracle Clusterwareに加えてOracle ASMも同時にア ップグレードされます。そのためアップグレード中はASMを使用していない状態でなければい けません。RACデータベースがASMを使用している構成においては、アップグレード実行前に RACデータベースを停止しておいてください。
(参考)
確認にはGrid InfrastructureあるいはRACの所有ユーザーでクラスタを構成しているいずれか
のノードからsrvctl status databaseコマンドを実行してください。実行例は以下です。
$ srvctl status database -d orcl
インスタンス
orcl_1はノード
stvm42で実行中です。
インスタンス
orcl_2はノード
stvm43で実行中です。
インスタンス
orcl_3はノード
stvm44で実行中です。
$ <GRID_INFRASTRUCTURE_HOME>/bin/crsctl check cluster -all
**************************************************************
node1:
CRS-4537: Cluster Ready Services
がオンラインです
CRS-4529: Cluster Synchronization Services
がオンラインです
CRS-4533:
イベント・マネージャがオンラインです
**************************************************************
node2:
CRS-4537: Cluster Ready Services
がオンラインです
CRS-4529: Cluster Synchronization Services
がオンラインです
CRS-4533:
イベント・マネージャがオンラインです
**************************************************************
node3:
CRS-4537: Cluster Ready Services
がオンラインです
CRS-4529: Cluster Synchronization Services
がオンラインです
CRS-4533:
イベント・マネージャがオンラインです
**************************************************************
上記の実行例のように実行中(稼働中)と表示された場合は、以下のコマンドを実行しRACデータベー スの停止を行ってください。
以下のように表示されれば、RACデータベースは停止されています。
11.2.0.2 Grid Infrastructureのインストール・ディレクトリの作成
11.2.0.2 Grid Infrastructureのホーム・ディレクトリを作成します。Grid Infrastructureは
out-of-placeでのアップグレードが必須ですので、ソフトウェアのインストールには最低要件と
して5.5GBの容量が必要です。以下はディレクトリの作成例です。
既存の環境変数の解除
Grid Infrastructureの所有ユーザー(ここではgridユーザー)に対して設定しているOracle関連 の環境変数(ORACLE_HOME、ORACLE_BASE、ORACLE_SIDなど)があれば解除しておき ます。CRS_HOMEやORA_CRS_HOMEといった環境変数は使用しないでください。
2. OUI
の起動
gridユーザーで11.2.0.2のインストーラを起動します。以下のコマンドを実行してください。
3. Software Update
のダウンロード
11.2.0.2 よりインストール中に最新のパッチ等の更新をダウンロードするソフトウェア更新のダウンロードの
オプションが提供されています。ダウンロードはインターネット接続(My Oracle Support (MOS) 経由)で実施 されます。インストール中に更新をダウンロードし、適用する際にはオプションを選択します。ここでは「ソフト ウェア更新のスキップ」を選択して「次へ」をクリックします。
# mkdir /u01/app/11.2.0/grid_11202
# chmod 775 /u01/app/11.2.0/grid_11202
# chown grid:oinstall /u01/app/11.2.0/grid_11202
$ srvctl status database -d orcl
インスタンス
orcl_1はノード
stvm42で実行されていません。
インスタンス
orcl_2はノード
stvm43で実行されていません。
インスタンス
orcl_3はノード
stvm44で実行されていません。
$ srvctl stop database -d orcl
$ <GRID_INSTALL_IMAGE>/Disk1/runInstaller
4.
インストール・オプションの選択
「Oracle Grid InfrastructureまたはOracle自動ストレージ管理のアップグレード」を選択して、「次へ」を クリックします。
5.
製品言語の選択
製品を実行する言語として「日本語」と「英語」を選択して、「次へ」をクリックします。
6. Grid Infrastructure
ノードの選択
アップグレードを実行するノードとして全てのノードが選択されています。確認後、「次へ」をクリックします。
7.
権限付きオペレーティング・システム・グループ
ASMに対するOS認証に使用するOSグループをそれぞれ指定します。ここでは「ASMデータベース管理 者 (OSDBA) グループ」に「asmdba」、オプションである「ASM インスタンス管理オペレータ (OSOPER) グループ」に「asmoper」、「ASM インスタンス管理者 (OSASM) グループ」に「asmadmin」を指定します。
設定後、「次へ」をクリックします。
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(補足)
11.2.0.2においてオプションとしてASM用のOSOPERを設定する場合、OSグループは、
クラスタを構成する全てのノード上で存在する必要があります。ただし、Oracle Grid
Infrastructureの所有ユーザーがOSグループのメンバーとして設定されている必要はあり
ません。
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8.
インストール場所の指定
「Oracleベース」と「ソフトウェアの場所」を指定します。Grid Infrastructureのアップグレードでは
out-of-placeアップグレードを実施しますので、ソフトウェアのインストール場所として既存のホーム・ディレクト
リとは別の場所を指定する必要があります。事前に全てのノードにおいて作成したディレクトリを指定します。
入力後、「次へ」をクリックします。
9.
前提条件チェックの実行
アップグレード実行前に、前提条件のチェックが実行されます。
全てのチェック項目に成功すると、自動的にサマリー画面に遷移します。失敗した項目がある場合には、ア ップグレードを開始する前に適宜修正を行ってください。
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(補足)
11.2.0.1から11.2.0.2のアップグレードにおいて、Oracle Grid Infrastructureのアップグレード は、out-of-placeでのアップグレードのみサポートされます。in-placeでのアップグレードはサポ ートされませんのでご注意ください。また、既知の問題により共有のGrid Infrastructureホーム から非共有のGrid Infrastructureホームへのアップグレードや、非共有から共有のGrid Infrastructureホームへのアップグレードは実施できません。
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