4 バイオマーカー探索のためのファーマコゲノミックス研究実施状況
4.4 結果
4.4.1. PGx 治験の実施状況
各社が、2008年4月から2012年8月末までに治験届を提出した全ての治験を対象に、
国内治験、国際共同治験(日本が実施国に含まれるもの)の試験数と、それぞれにおける PGx 治験の試験数を調査した。また、内資系企業のみを対象として海外治験の試験数と、
その中における PGx治験の試験数を調査した。本調査項目の有効回答数は 44社で、その 内訳は表4-1に示す通りであった。
これら治験の試験数はフェーズ別に集計し、PGx治験では更に分類別2の試験数も調査し た。解析はPGx治験実施率(実施治験数に対するPGx治験数の割合)、及びPGx治験数で 行った。
表4-1 PGx 治験実施状況回答企業数 内資系 外資系 大手 6 7 準大手 29 2
4.4.1.1.PGx 治験実施率による集計
各企業でPGx治験実施率を算出し、実施率を6カテゴリー(常に実施(95%以上)、頻繁 に実施(50~94%)、時々実施(25~49%)、あまりしない(1~24%)、未経験(0%)、該当な し)に分けて集計した。
全回答企業の実施率の集計結果を図4-1に 示す。期間中にPGx治験未経験の企業は43%で あり、PGx治験実施率50%以上の企業は全体の 20%とあまり高くなかった。この傾向は、フェ ーズ別の結果を見ても同様であった。
PGx 治験実施率は企業により差のあることが 予想されたため、内資系・外資系、企業規模の 企業属性に基づいた集計・解析を行った。なお、
外資系企業の多くが大手企業であったため、企 業規模別の集計は内資系企業のみを対象に行っ
た。これらの企業属性別にフェーズごとのPGx治験実施率を集計した結果を図4-2に示
2 PGx治験の分類は自主GL暫定版を基に行った。それぞれの内容は以下の通り。
分類A:治験実施時に具体的な方法と実施時期が決定されている当該薬物の評価に限定したゲノム・遺伝子解析
分類B:治験実施時に具体的な方法又は実施時期が決定されていない当該薬物の評価に限定したゲノム・遺伝子解析
分類C:当該薬物の評価とは直接関係しない探索的研究
図4-1 PGx 治験実施率
0%
10%
20%
30%
40%
50%
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80%
90%
100% 企業全体
未経験(0%)
あまりしない(1-24%)
時々実施(25-49%)
頻繁に実施(50-94%)
常に実施(95%以上)
35
す。外資系企業、大手企業で特にフェーズIIを中心にPGx治験が活発に実施されているこ とが見て取れた。なお、全PGx治験実施率、フェーズ別PGx治験実施率は、内資系・外資 系、内資系大手・準大手の間で差があることを確認した(Fisher の正確確率検定による、
Stata ver.10使用)。
図4-2 企業属性別に見たフェーズ別 PGx 治験実施率
4.4.1.2. PGx 治験数による集計
各企業の全治験、PGx治験、分類別PGx治験(分類A~C)の各試験数により企業を3 つのカテゴリー(試験数「0」、試験数「1~9」、試験数「10以上」)に分類し、国内治験(図 4-3)、国際共同治験(図4-4)、海外治験(図4-5)ごとに集計した。また、内資 系・外資系、内資系大手・準大手別にも集計した。なお、海外治験に関しては、外資系企 業の日本法人において全ての治験情報の入手が困難であるとの意見があったため、アンケ ートの回答を求めなかった。
国内治験は各フェーズで回答企業の80%以上が実施していたが、PGx治験を実施してい る企業はフェーズIでも41%に留まった。PGx治験を実施している企業の割合は全般的に 外資系企業、内資系大手で高く、内資系、内資系準大手で低かった。また、PGx 分類別に 見た場合は外資系企業、内資系大手企業を中心に分類A、Bを実施している企業は見られる が、分類Cを実施している企業は非常に少なく、経験のある企業は9%(4社)のみであっ
0%
10%
20%
30%
40%
50%
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70%
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90%
100% 内資系
0%
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60%
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80%
90%
100% 外資系
未経験(0%)
あまりしない(1-24%)
時々実施(25-49%)
頻繁に実施(50-94%)
常に実施(95%以上)
0%
10%
20%
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40%
50%
60%
70%
80%
90%
100% 内資系
準大手
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40%
50%
60%
70%
80%
90%
100% 内資系
大手
36 た。
国際共同治験に関しては、全治験で見ると実施経験のある企業が外資系企業や内資系大 手に偏っていた。国際共同治験の実施は開発後期に行くほど増えており、PGx 治験も同様 であった。分類別に見ると、治験薬に関連した探索的な分析を行う分類 B が開発後期で多 く、特に外資系企業で顕著であった。
海外治験に関しては、実施経験のある企業は少ないものの、開発早期で実施されていた。
その中でPGx治験を実施している企業は更に少なかった。
図4-3 国内 PGx 治験(企業全体、及び企業属性別)
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
国内治験:企業全体
0%
10%
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30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100% 国内治験:内資系
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
国内治験:外資系
0%
10%
20%
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40%
50%
60%
70%
80%
90%
100% 国内治験:内資系大手
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
国内治験:内資系準大手
試験数 0 試験数 1~9 試験数 10以上 図の数値は企業数
全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C
PGx分類 PGx分類 PGx分類
Phase I Phase II Phase III
全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C
PGx分類 PGx分類 PGx分類
Phase I Phase II Phase III
全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C
PGx分類 PGx分類 PGx分類
Phase I Phase II Phase III
全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C
PGx分類 PGx分類 PGx分類
Phase I Phase II Phase III
全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C
PGx分類 PGx分類 PGx分類
Phase I Phase II Phase III
37
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100% 国際共同治験:企業全体
0%
10%
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40%
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80%
90%
100% 国際共同治験:内資系
0%
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30%
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80%
90%
100%
国際共同治験:外資系
0%
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40%
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80%
90%
100% 国際共同治験:内資系大手
0%
10%
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50%
60%
70%
80%
90%
100% 国際共同治験:内資系準大手
図4-4 国際共同 PGx 治験(企業全体、及び企業属性別)
試験数 0 試験数 1~9 試験数 10以上 図の数値は企業数
全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C
PGx分類 PGx分類 PGx分類
Phase I Phase II Phase III
全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C
PGx分類 PGx分類 PGx分類
Phase I Phase II Phase III
全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C
PGx分類 PGx分類 PGx分類
Phase I Phase II Phase III
全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C
PGx分類 PGx分類 PGx分類
Phase I Phase II Phase III
全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C 全治験 PGx治験 分類A 分類B 分類C
PGx分類 PGx分類 PGx分類
Phase I Phase II Phase III
38
図4-5 海外 PGx 治験(全企業、及び企業属性別)
4.4.2. PGx 治験分類の組合せ