Microsoft SQL Server 2008の 概要
このセクションでは、以下のトピックについて説明します。
• Microsoft SQL Server 2008の構成
• 仮想化されたSQL Server 2008環境の検証
Microsoft SQL Server 2008 の構成
設計に関する 考慮事項
SQL Serverのテスト構成は、次のプロファイルをベースとしています。
• サポートされているSQLユーザーの数:40,000
• 同時実行率1%とシンク・タイム・ゼロでシミュレーションされたユーザー・ワーク ロード。これは、Microsoftのテスト手法と一貫性がある
• ユーザー・データ:1 TB
SQL Server テスト・アプリ ケーション
この環境で使用されるSQLロード・テスト・ツールは、OLTPワークロードのシミュ レーションを実行します。このツールは、複雑なOLTPアプリケーション環境を代表 する方法でシステム機能を実行するよう設計されたトランザクション・オペレーション で構成されています。
OLTP ワークロード
このテスト環境でユーザー・ロードの生成に使用されるOLTPアプリケーションは、
TPC-E(TPC Benchmark-E)規格に基づいています。TPC-Eテストは、処理アクティ
ビティを表すトランザクションのセットで構成されています。データベース・スキーマ、
データ・ポピュレーション、トランザクション、実装ルールは、最新のOLTPシステム を広く表すよう設計されています。TPC-Eアプリケーションは、次の項目を実行する 証券会社のアクティビティをモデル化します。
• 顧客アカウントの管理
• 顧客の取引オーダーの実行
• 金融市場における顧客のアクティビティの管理
SQL Server のテストの
このベンチマークは、市場データ、顧客データ、ブローカー・データを表す3つのデー タベース・テーブル・セットに対して実行されるトランザクション・セットで構成され
SQLデータ ベース・
パーティション 設定
データを、より小さく、そして管理しやすいセクションに分割するのに、SQLテーブル・
パーティション設定が使用されます。テーブル・パーティション設定により、並列オペ レーションを通じて、パフォーマンスの向上を実現できます。極めて大きなデータセット
(たとえば、数百万の行)に対して大規模なアプリケーションを実行する場合、個別の サブセットに対して並行して複数のオペレーションを実行することで、パフォーマンス 上のメリットがもたらされます。
I/O競合を効果的に削減するため、個別のサブセットを複数のディスク・ドライブに移動 させることができます。
割り当てるテーブル・パーティションの数は、次の項目に依存します。
• テーブルのサイズ
• LUNの使用率
このアプリケーションの証券会社および顧客のファイル・グループは、パーティション 設定を実行するのに、最も大きくて最適な候補です。
証券会社および 顧客ファイル・
グループのパー ティション設定
証券会社および顧客ファイル・グループはそれぞれ11のパーティションに分割されます。
各パーティションは、個別のLUN上のVMDKファイルに格納されます。最初の10の パーティションは、最初のデータ・ポピュレーション時に生成されたデータを保持しま す。11番目のパーティションは、シミュレートされた新しいユーザー・アクティビティ の実行時に生成された新しいデータを保持します。
証券会社および 顧客ファイル・
グループ
次の表は、テスト・アプリケーションで使用されるファイル・グループの詳細を示して います。
ファイル・
グループ名
テーブル名 ドライブ(マウント・
ポイントが設定された ディレクトリ)
broker_fg1-10 • CASH_TRANSACTION
• SETTLEMENT
• TRADE
• TRADE_HISTORY
S:\B\B1-B10
customer_fg1-10 • HOLDING
• HOLDING_HISTORY
S:\C\C1-C4
broker_fg • CHARGE
• COMMISSION_RATE
• TRADE_TYPE
• TRADE_REQUEST
• BROKER
S:\B\B0
ファイル・
グループ名
テーブル名 ドライブ(マウント・
ポイントが設定された ディレクトリ)
market_fg • EXCHANGE
• INDUSTRY
• SECTOR
• STATUS_TYPE
• COMPANY
• COMPANY_COMPETITOR
• DAILY_MARKET
• FINANCIAL
• LAST_TRADE
• NEWS_ITEM
• NEWS_XREF
• SECURITY
• WATCH_ITEM
• WATCH_LIST
S:\TPCE_ROOT
misc_fg • TAXRATE
• ZIP_CODE
• ADDRESS
S:\TPCE_ROOT
Tempdb 適用不可 G:\, H:\, I:\, J:\
Transaction Log 適用不可 T:\
仮想化された SQL Server 2008 環境の検証
テストの概要 Microsoft TPCEベンチマーク・キットを使用してOLTPデータベースにデータが適用 されました。また検証テスト中に、ユーザー・ロードのシミュレーションを実行するの にもこのベンチマーク・キットが使用されました。SQL Server 2008 OLTP環境で次の テスト・シナリオが実行されました。
• この後のテストに関する比較ポイントを確立するためにベースライン・テストが実施 された
• 「VPLEX Metro > VPLEX Metro DR1への移行:ホスト・アクセスの停止が発生する」
で説明された方法を使用して、アプリケーション・ストレージがDR1構成にカプセル 化された
• ユーザー・ワークロードがSQL Server OLTPアプリケーション、SharePoint Server
2007、Oracleアプリケーションに対して生成されている状態で、アプリケーション
可用性テストが実施された
カプセル化前の 検証
各サイトで1つずつ、合計2つのインスタンスでSQL Server OLTPアプリケーションが 実行しています。SQL Serverインスタンスは、VMware ESXサーバ上のゲスト・ホスト で実行しています。両方のインスタンスは、VMware ESXサーバに接続されたCLARiX ストレージを使用しています。さらに両方のインスタンスは、同じ方法で実行されます。
SQL Server OLTPアプリケーションは、データ・アクセス・パターンが均等でないこと
を示しています。一部のLUNが頻繁に使用されますが、それ以外のLUNはあまり使用 されませんでした。次の表は、検証テスト中に最も頻繁に使用されたストレージ・デバ イスのパフォーマンスを表しています。
LUN IOPS レイテンシー
Broker\B10 569.9 9ミリ秒
Broker\B2 712.6 8ミリ秒
Broker\B6 719.3 6ミリ秒
Broker\B1 714.7 5ミリ秒
Broker\B8 714.7 5ミリ秒
カプセル化後の 検証
SQL Serverのストレージがカプセル化および仮想化されました。ストレージが2つの
サイト間でDR1構成に変換され、VPLEX Metroを介してSQL Serverで利用できるよう になりました。その後、ストレージ・パフォーマンスへの影響を監視するため、以前と 同じロードを使用してOLTPアプリケーションが再起動されました。次の表は、検証テ スト中に最も頻繁に使用されたストレージ・デバイスのパフォーマンスを表しています。
カプセル化前 カプセル化後
LUN IOPS レイテンシー IOPS レイテンシー
Broker\B0 569.9 9ミリ秒 550.0 10ミリ秒
Broker\B1 712.6 8ミリ秒 683.5 9ミリ秒
Broker\B2 719.3 6ミリ秒 689.5 7ミリ秒
Broker\B3 714.7 5ミリ秒 712.5 5ミリ秒
Broker\B4 714.7 5ミリ秒 712.5 5ミリ秒
最も頻繁に使用されるLUNは、平均的なレイテンシーがわずかに増加するほか、
IOPSがわずかに減少しました。
サイト間
VMotionの検証
VPLEX Metroを介してストレージにアクセスされると、長距離VMotionが検証されます。
各SQL Server OLTPアプリケーションのストレージは、DR1デバイスとして構成され
ています。データのコピーが、VPLEX Metroの両方のサイトに存在します。
この検証テストでは、SQL Serverアプリケーションをホストしているゲスト仮想マシン が、ロード実行中にサイト間でVMotionを介して移行されました。他のアプリケーショ ンからもワークロードが生成されました。両方のサイトでデータのコピーが利用できる ため、次の表に示された時間は、16 GBのメモリを使用して、実行中のアプリケーショ
ンが1台のVMware ESXサーバからもう一方のサイトのサーバに移行するのにかかる
時間を表しています。移行の実行中でもOLTPアプリケーションは利用可能です。
距離のシミュレーション VMotionの実行時間
0 km 3分57秒
100 km 5分17秒
SAP
SAPの概要 このセクションでは、以下のトピックについて説明します。
• SAPの構成
• 仮想化されたSAP環境の検証
SAP の構成
SAP ERP 6.0 SAP ECC6(ERP 2005)は、あらゆる業界およびマーケット・セクターで中堅企業お よび大企業のコアとなるビジネス・ニーズを満たす、完全に統合された世界最高クラス のソリューションです。SAP NetWeaverテクノロジー・プラットフォームによって実現
されるSAP ERP 6.0により、企業は、分析、企業サービス、エンド・ユーザー・サー
ビスの提供向けの機能によってサポートされる、財務分析、人材管理、調達/物流、製品 開発と製造、セールス/サービスを実行することが可能になります。SAP ERP 6.0は、
SAP NetWeaverおよびエンタープライズ・サービスのリポジトリと組み合わせて活用
することで、継続的な拡張、技術革新、優れたオペレーションをサポートする、堅牢な ビジネス・プロセス・プラットフォームとして機能することができます。
SAP BW 7.0 SAP BIとしても知られるSAP NetWeaver BW(SAP NetWeaver Business Warehouse) は、BI(ビジネス・インテリジェンス)、分析レポート、データ・ウェアハウジング・
ソリューションです。このソリューションは、SAP NetWeaverテクノロジーに含まれ ており、ビジネス・オペレーションをサポートするためにエンタープライズSAPラン ドスケープの他のSAPアプリケーションと緊密に統合されます。
ビジネス・
シナリオ
VPLEX Metroにより、アプリケーション向けの仮想化ストレージが、データセンター・
サイト間のLUNにアクセスできるようになるほか、データセンター間で仮想マシンを 移動させる機能が提供されます。これにより、データセンターのリソースが最適化さ れ、データセンターの移転およびサーバの保守に伴うダウンタイムがゼロになります。
SAPアプリケーションとモジュールを複数の仮想サーバに分散でき、標準のオペレー ションに、こうしたアプリケーションとモジュール間の広範囲に及ぶ通信が含まれるた め、個別の仮想マシンをサイト間で移動するときに、通信が中断されないことが重要と なります。
サイト間で仮想マシンを無停止で移動できるVPLEX Metroの機能を示すため、SAP ERP
からSAP BIにデータを転送するよう、SAP BW抽出プロセスが構成されました。抽出
プロセスの実行中、サイト間でSAP ERPインスタンス(DBとCIを含む)の移動が実 行されました。