3. 米国に関する調査
3.1 米国環境保護局( EPA )による規制
3.1.5 EPA が定めた測定方法
3.1.5.2 Method 8270
① 測定方法の目的等
Method8270は米国環境保護局(Environmental Protection Agency, EPA)によって定められた、
半揮発性有機物の濃度を決定するための方法である。
② 測定対象成分等
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本測定方法の 1.1 項において、測定対象となる化学物質の一覧が示されており、この中に、以下の PAHsが含まれている。
表 17 Method8270において測定対象となるPAHs
物質名 CAS番号
ベンゾ[a]ピレン 50-32-8
ジベンゾ[a,h]アントラセン 53-70-3
3-メチルコラントレン 56-49-5 ベンゾ[a]アントラセン 56-55-3 7,12-ジメチルベンゾ[a]アントラセン 57-97-6
アセナフテン 83-32-9
フェナンスレン 85-01-8
フルオレン 86-73-7
ナフタレン 91-20-3
アントラセン 120-12-7
ピレン 129-00-0
ベンゾ[g,h,i]ペリレン 191-24-2
ジベンゾ[a,e]ピレン 192-65-4
インデノ[1,2,3-cd]ピレン 193-39-5
ベンゾ[b]フルオランテン 205-99-2
フルオランテン 206-44-0
ベンゾ[k]フルオランテン 207-08-9
アセナフチレン 208-96-8
クリセン 218-01-9
ジベンツ[a,j]アクリジン 224-42-0
③ 測定対象物品
様々な種類の固形廃棄物、土壌、大気サンプルや液体サンプルから抽出された試料を測定すること を目的としている。
④ サンプル及び抽出方法の概要
抽出方法については、物質ごとに適用できる方法が示されており、候補として Method3510, 3520, 3540/3541, 3550及び3580が記載してある。
液体試料の抽出に関する標準であるMethod3510およびMethod3520は双方ともメチレンクロライ ドを用いる方法であるが、Method3520 は試料よりも濃度が高い抽出溶剤を用いる場合の方法を記 している。
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固体試料の抽出に関する標準であるMethod3540は抽出機(Soxhlet extractor)を用いる方法であ り、抽出剤として以下の物質を挙げている。
対象:土壌や堆積物、液状汚泥の抽出
アセトンとヘキサンの1:1 (重量)混合物 メチレンクロライドとアセトンの1:1(重量混合物)
対象:その他のサンプル メチレンクロライド
トルエンとメタノールの10:1(重量)混合物
溶出方法は溶出機(Soxhlet extractor)を用いて16時間から24時間実施することとしている。
Method3541 は Method3540 と同様に抽出機を用いる方法であるが、沸騰した溶剤中に試料を入 れ、短い時間で抽出させることなどで異なっている。
抽出剤としては以下の物質が挙げられている。
対象:有機塩素殺虫剤/PCBの抽出
アセトンとヘキサンの1:1(体積)混合物 対象:半揮発性有機物質
アセトンとヘキサンの1:1(体積)混合物
アセトンとメチレンクロライドの1:1(体積)混合物
抽出機に入れた後、120分間、抽出機の2つのモードを経て抽出を実施する。
また、Method 3540と同様に固体試料の抽出に関する標準であるMethod3550は超音波を用いる 方法である。溶出溶剤については測定方法により決めるべきとし、単一の溶剤の指定はせず、下記 の溶剤を挙げている。
対象:半揮発性(Semivolatile)物質
アセトンとヘキサンの(1:1)重量混合物またはアセトンとメチレンクロライドの(1:1)混合物 対象:有機塩素殺虫剤
アセトンとヘキサンの(1:1)重量混合物またはアセトンとメチレンクロライドの(1:1)重量混合物 対象:PCB
アセトンとヘキサンの(1:1)重量混合物またはアセトンとメチレンクロライドの(1:1)重量混合物 またはヘキサン
なお、他の溶出溶剤も条件が合致すれば使用可能としている。
抽出方法は低濃度方式と中/高濃度方式の2種類を記載しており、低濃度方式では3分間の超音 波抽出を3回、中/高濃度方式では2分間の超音波抽出を実施することとしている。
Method3580は液体ではない廃棄物について溶剤に溶出させる方法を記したものである。
⑤ 測定方法概要
45 抽出された試料はGC/MSを用いて測定される。