C00イ メー ジ研 究 の初期段 階か ら1980年代 半 ば まで、C00と い うの は基 本 的 に単 一 国家 を指 して お り、つ ま り、ブ ラ ン ド原産 国 と製 品 の製造 国 は同様 で あ った。1980年 代後 半 か ら、特 に 日本企 業 によ る米 国へ の直接 投資 は激 増 して お り、海外 へ と生産 を シ フ トしつ つ あ る (Johansson&Nebenzahl,1986;Kim&Chung,1997)。 そ の結 果 、 い ま ま で企 業 の本 社 所 在 地 をC00と して取 り扱 って きた単 一 国籍 製 品 は二 国 また はそれ 以 上 の 国籍 を もつ 多 国籍 製 品 とな った。 国 家 変 数 は単 一次 元 的な概 念 で な くな って きた (Chao,1993)。 製 品 の生産 地 の変化 によ る消 費者 に もた らす影 響 、お よ び企 業 へ の戦 略 的な示 唆 を与 え よ う とす る研 究 は 1980年代 後 半か ら1990年代 前 半 にか けて盛 ん にな つ た 。 代 表 的 な 研 究 と して 、 Brodowsky et al。 (2004)、 Chao(1993)、 Johansson&
Nbenzahal(1986)、 Kim&Chung(1997)、 Roth&Romeo(1994)が 挙 げ られ る。
13消費 者 ア ニ モ シテ ィ とは、過 去 また は進 行 中 の 政治 、 腹 で あ り、 消 費 者 の購 買行 動 に影 響 を及 ぼす (Klein は 国 内製 品 と外 国製 品 に関わ る選 択 の 問題 で あ るが 、 際起 き る気 持 ち の こ とで あ る (Klein,2002)。
軍 事 、経 済 あ る い は 外 交 事 件 と関 連 す る 立 et al。 ,1998)。 消 費 者 エ ス ノ セ ン ト リズ ム
消 費 者 ア ニ モ シ テ ィ は 外 国 製 品 を購 買 す る
Johansson&Nebenzahl(1986)は 生産 地変化 によ る 日本 (マツダ と本 田)と米 国(シボ レ ー とビュイ ック)の ブ ラ ン ド0イ メー ジ評価 に関す るイ ンタ ビュー調 査 をニ ュー ジ ャー ジー の北部 で行 った 。COM変化 によ リイ メー ジが か え って 向 上 した ケー ス(例え ば、ビ ュイ ックの ドイ ツヘ の移 転 、日本 車 の米 国へ の移 転)14と 同 じ国家 の ブ ラ ン ドで あ って も、メー カー によ って移 転後 のイ メー ジの変化 も異な る とい う現 象 (本田よ リマ ツ ダ の マイ ナ ス影 響 はや や 小 さい)を発見 した 。
Chao(1993)も 同様 に米 国 の消費者 を対象 に、組立 国、設 計 国 と価 格 お よび品質 との 間 の 因果 関係 を検 証 した。製 造 品 の品質 が悪 い と評価 され る組 立 国 は優 れ た設 計 力 を 持 って いて も製 品 品質 知覚 を押 し上 げ る効 果 を示せ な い。 日本 の家電 製 品 の場合 、価 格 と品質 とは無 関係 にあ るが 、米 国や 台 湾 の製 品な ら、価 格 は製 品評価 の手掛 か りと して有効 だ とい う結 果 が示 され た。 つ ま り、消費者 のマイ ン ドに、特定 の国家な らで は の特 有 な優位 性 が 明確 で あ る場 合 、そ の優位 性 と一致 す る製 品 カテ ゴ リー の提供 は 戦 略 的 に有 意 な シナ ジー効 果 を生 み 出す(Roth&Romeo,1994)。 国家 イ メー ジは一種 の無 形資産 と して 、 ブ ラ ン ド評 判 との相 乗効 果 を生み 、 グ ローバル企 業 が長 期 的な成功 を 収 め るた め の主 要 因 とな る(Kim&Chung,1997)。
c0015は違 う次 元 にお いて ます ます 重 要 な経 営 意 思 決 定 変 数 にな りうる と主 張 した 研 究 者 と してBrodowsky et al。 (2004)が 挙 げ られ る。例 え ば、川 上 か ら川下 までそ れ ぞ れ の プ ロセ ス を ど この国で行 うか は、重 要 な戦 略 的意 思 決定 事 項 とな る。 生産や組 立 国 を選 択 す る基準 と して 、 コス ト優位 性 また はエ ン ドユ ーザ ー 市 場 の近接性 が挙 げ
られ る (Brodowsky et al.,2004)。
した が つて 、 設 計 国や 生産 国な どの組 み合わ せ によ る新 た な戦 略優位 性 の獲得 は、
企 業 の利 益 を維 持 し向上 させ るの に重 要 だ と考 え られ る。例 え ば、 トヨタが アメ リカ で 販 売 して い る カ ム リの 大 半 は カ リ フ ォル ニ ア で 生 産 され て い る (Brodowsky et
al。 ,2004)。 そ の場合 、日本 車 が持 つ 強 いポ ジ シ ョニ ング を発揮 しな が ら、輸入車 に抵 抗 感 を持 つ 消 費者 へ の販 売可能性 も増 して くる。 したが って 、 品質 によ る差別 で はな く、例 え ば、 エ ス ノセ ン トリズ ム の よ うな感 情 を持 って外 国 の製 造 品 に抵 抗 しよ うと す る消 費者 層 を惹 き付 け る には、 生産 国や 設 計国 の活 用 は重 要 な 戦 略 的意 義 を持 つ。
5.COM/C00イ
メージとブランドの関係 に関する研究C00イ
メー ジ効 果 は与 え られ る情 報 の手掛 か りや 刺 激 によ って変化 す る とい う点が 先行研 究 で既 に確 認 され た。1980年代 後 半 か らCOMの移 転 に伴 うブ ラ ン ド資産価 値 の14雇用 を支 援 す る こ とを訴 求 して 、米 国 消 費 者 の エ ス ノセ ン トリズ ム を希 薄 化 させ る こと と地 理 的 な 接 近 は 、米 国 で 直 接 投 資 を行 うメ リ ッ トだ と挙 げ られ る (Kim&Chung,1997)。
15こ こで ぃ ぅC00はブ ラ ン ド原 産 国 、製 造 国 、組 立 国 、設 計 国な どす べ て含 んで い る場合 を指 す 。
変 化 に 関 す る 問 題 に 焦 点 を合 わ せ た 。 と りわ け 、 ブ ラ ン ドとCOMイ メー ジ の効 果 に 関 す る比 較 研 究 は 数 多 く行 わ れ て き た 。
Han&Terpstra(1988)と Tse&Gorn(1993)の 研 究 で は 、ブ ラ ン ドよ りCOMイ メ ー ジ の効 果 が 大 き い と指 摘 した 。Han&Terpstra(1988)は 単 一 国 家 製 品 と二 国 家 製 品(テ レ ビ と 自 動 車 )を 用 いて COMイ メ ー ジ と ブ ラ ン ドの 関 係 につ いて検 証 を行 っ た 。そ の結 果 、製 品 品 質 の 評 価 にお け る製 造 国 イ メ ー ジ の 重 要 性 が 示 唆 され 、 国 家 一製 品 間 の 強 い 関 係 も 強 調 され た 。
Tse&Gorn(1993)は ス テ レオ サ ウ ン ド機 器 (日 本 製 対 イ ン ドネ シ ア 製 )を も っ て 消 費 者 の 使 用 後 の 評 価 に 関 す る 比 較 分 析 を行 っ た 。 使 用 前 に 比 較 して 、
COMイ
メ ー ジ は 情 報 の 手 掛 か り と して の効 果 は 弱 くな っ た が 、 そ の 結 果 は 有 意 で あ っ た 。 一 方 、 ブ ラ ン ドの効 果 は 有 意 で な くな った た め 、COMイ メ ー ジ は 消 費 者 の 製 品 評 価 にお いて 恒 久 的 な 効 果 を持 つ と主 張 され た 。ま た 、Okechuku(1994)は 、 米 国 、 カ ナ ダ 、 ドイ ツ とオ ラ ンダ のサ ン プル を用 い て ブ ラ ン ドとCOMイ メー ジ の 関 係 を分 析 した 。 情 報 の 手 掛 か り と して 両 者 と も重 要 な 役 割 を果 た して い るが 、 購 買 状 況 にお いて ブ ラ ン ドの効 果 は 目立 った 。Tse&Gorn(1993)は ブ ラ ン ドと
COMと
の 間 で 交 互 作 用 が 見 られ な いが 、Haubl&Elord(1999)はブ ラ ン ドとCOMイ
メ ー ジ の そ れ ぞ れ の 主 効 果 よ り も両 者 間 の交 互 作 用 の方 が 大 き い影 響 を及 ぼ し て い る た め 、 ブ ラ ン ドとCOMの一 致 性 の 重 要 性 も示 した 。 した が って 、 イ メー ジ とブ ラ ン ドとの 間 で 一 致 して 高 い信 頼 性 を持 つ 製 品 は重 要 で あ るた め 、 生産 拠 点 の移 転 は 慎 重 にす べ き で あ る(Thakor&Katsanis,1997)。つ ま り、1990年代 まで は 、ブ ラ ン ドに 比 べ て COMイ メ ー ジ の方 が 製 品 評 価 に よ り大 き な 影 響 を及 ぼ した 。こ こで 、近 年 の研 究 を概 観 して み る。Rosenbloom&Haefner(2009) に よ るC00と ブ ラ ン ド信 頼 の 関 係 に 関 す る研 究 で は 、 高 関 与 型 の耐 久 消 費 財 カ テ ゴ リ ー にお い て グ ロー バ ル ・ ブ ラ ン ドを購 買 す る傾 向 が 高 い と され る。 グ ロー バ ル ・ ブ ラ
ン ドな ら不 確 実 性 と リス ク を軽 減 で き るた め で あ る。
また 、 林 (2008)は中 国 の 消 費 者 を対 象 に、 国 家 イ メー ジ 、
C00イ
メー ジ 、 ブ ラ ン ド 知 覚 と ブ ラ ン ド選 好 と の 間 の 関 係 を検 証 した16。 国 家 イ メ ー ジ と ブ ラ ン ド知 覚 や ブ ラ ン ド選 好 との 直 接 関 係 よ り も、C00イ
メ ー ジ を媒 介 した 場 合 の 総 合 効 果 の 方 が 高 い と い う結 果 を示 され た 。特 に化 粧 品 と乗 用 車 カ テ ゴ リー にお いて 、日本 は他 の 国(米国 や フ ラ ンス な ど)よ り国 家 イ メー ジ で は優 位 性 を持 た な いが 、強 い ブ ラ ン ド知 覚 は ブ ラ ン ド選 好 に強 い正 の影 響 を与 え た と い う。Li et al.(20H)は 中 国 自動 車 企 業 を対 象 に企 業 ブ ラ ン ド信 用 性 、C00イ
メ ー ジ知 覚 と 自己 イ メ ー ジ の 一 致 と購 買 意 向 との 関 係 を検 証 した 結 果 、3者と も購 買 意 向 に 正 の 関 係 を及 ぼす こ とが 明 らか にな った 。そ の うち 、16林 (2008)は 多 国籍 企 業 学 会 西 部 部 会 2008年 4月例 会 にて 配 布 され た林 廣 茂 先 生 の報 告 資 料 に基 づ く。
企 業 ブ ラ ン ド信 頼 性 は 購 買 意 向 に最 も強 い影 響 を示 した 。
さ らに 、Pappu et al.(2007)は 、 多 くの 製 品 で 自国 以 外 の 国 に 生 産 が シ フ トして い るが 、 そ の ブ ラ ン ドが 依 然 と して グ ロー バ ル ・ ブ ラ ン ドと して 認 め られ る の は 、 そ の ブ ラ ン ドに資 産 価 値 お よ び 競 争優 位 性 を表 す 強 い ブ ラ ン ド0エク イ テ ィが 維 持 され て い る か らだ と指 摘 して い る。 彼 らは 、C00イ メー ジ(マク ロ と ミ ク ロ)と 顧 客 ベ ー ス 0 ブ ラ ン ド・ エ クイ テ ィ との相 関 関 係 を実 証 研 究 に よ り明 らか に した 。 顧 客 ベ ー ス・ ブ ラ ン ド・ エ クイ テ ィ は ブ ラ ン ド認 知 、 ブ ラ ン ド連 想 、 知 覚 品 質 、 ブ ラ ン ド0ロイ ヤ ル テ ィ と い っ た 指 標 か ら測 定 され 、 製 品 カ テ ゴ リー (テ レ ビ と 自動 車 )に よ っ て 各 指 標 の 得 点 も異 な る こ とが検 証 され た 。
した が って 、2000年代 以 降 とそ れ 以 前 で は 、ブ ラ ン ドが 製 品 評 価 に及 ぼす 効 果 に つ い て か な り異 な って い る。 と りわ け 、2000年代 半 ば 以 降 、 グ ロー バ ル 0ブラ ン ドに焦 点 を合 わ せ る研 究 が 増 え 、 グ ロー バ ル 。ブ ラ ン ドは信 頼 の 印 で あ り、 購 買行 動 にお け る リス ク を軽 減 させ る重 要 な 情 報 の 手 掛 か りと して 国 際 社 会 で 認 め られ る よ う にな っ て き て い る。 消 費 者 の 購 買 意 思 決 定 プ ロセ ス にお いて 、
C00イ
メ ー ジよ り も グ ロー バ ル ・ ブ ラ ン ドの 方 が 購 買 意 向 に強 い購 買促 進 効 果 が 見 られ る と言 え る。6.C00イ
メー ジと購 買意 向 の 関 係 に関 す る研 究C00イ
メー ジ は製 品 評 価 や 品 質 判 断 に有 効 で あ る(Agarwal&Sikri,1996;Hamzaoui一 Essoussi,2010;Hui&Zhou,2002;Iyer&Kalita, 1997;Jo,2005;Nagashima, 1970;1977 ; Samiee, 1994;Schooler, 1965;1971;Schooler&Wildt, 1968;Verlegh&Steenkamp, 1999;White&Cundiff,1978)。 そ の影 響 は 製 品 全 体 の 評 価 に言 及 す る研 究 もあれ ば 、製 品 の特 定 の 属 性 の み に 関 わ る もの もあ る。
一 方 、C00イ メ ー ジ が 購 買 意 向 に及 ぼす 影 響 ま で 言 及 した 研 究 は 少 な い (Hui&Zhou, 2002)。 品 質 評 価 と購 買 意 向 と リ ン ク させ て 測 定 しな けれ ば 、C00イ メー ジ に よ る 消 費 者 購 買 行 動 へ の 影 響 を測 り に く い と い う (Li&Dant,1997)。 Peterson&Jolibert(1995)
とVerlegh&Steenkamp(1999)は、メ タ分 析 を用 い て 、C00イ メ ー ジ と製 品 品 質 評 価 お よ び 購 買 意 向 との 関 係 を検 証 した 。 製 品 品 質 評 価 と購 買 意 向 にお け るC00イ メー ジ の効 果 は確 か め られ た と 同 時 に 、 製 品 品 質 評 価 に比 べ て 、 購 買 意 向 に及 ぼす 効 果 が 比 較 的 小 さ い こ と も分 か っ た 。
Lim&Darley(1997)は 同 様 の見 解 を 示 しな が ら、 過 去 の研 究 で は C00イ メー ジ の 重 要 性 を強 調 しす ぎ た と主 張 した 。また 、製 品 水 準 (一般 的 対 特 殊 的)、製 品 タ イ プ (産業 財 、 消 費 財 、あ る い は ミ ッ ク ス)、 製 品 の 種 類 (耐久 財 、非 耐 久 財 、あ る い は ミ ック ス)が異 な っ て も 、 品 質/信頼 知 覚 に お け る 効 果 の 差 が 見 られ な い と い う見 解 も 示 さ れ た
(Peterson&Jolibert,1995)。
Iver&Kalita(1997)は COM、 C00と価 格 に よ る製 品 評 価 や 購 買 意 向 に もた らす 影 響 に つ い て検 証 した 。 ブ ラ ン ド名 が 知 られ て いな い場 合 、COMと C00と と も に 、 製 品 品 質 と価 値 評 価 や 購 買 意 向 に重 要 な 影 響 を及 ぼ す 。 ブ ラ ン ド、
C00イ
メー ジ 、価 格 と製 品 評 価 、価 値 知 覚 と購 買 意 向 の 関 係 にお いて 、C00イ
メー ジ は 全 体 的 な 製 品 評 価 に直 接 に影 響 す る。 一 方 、 購 買 意 向 に及 ぼす 影 響 は 間 接 的 で あ る。 つ ま り、 製 品 評 価 は製 品 価 値 に影 響 し、製 品価 値 を通 して 購 買 意 向 に影 響 を及 ぼす (Hui&Zhou,2002)。 また 、Liet al.(2011)に よ る ブ ラ ン ド信 頼 性 とC00イ メー ジ が 購 買 意 向 に及 ぼす 影 響 に 関 す る 実 証 研 究 で は 、C00イ メー ジ よ り もブ ラ ン ド信 頼 性 の方 が 購 買 意 向 に強 い影 響 を与 え た と い う結 果 を得 た 。 とは い え 、C00イ メ ー ジ は 購 買 意 向 や 行 動 に及 ぼ す 効 果 を否 定 す る の は 時 期 尚 早 だ と い う点 も強 調 され る (Hui&Zhou,2002)。
した が っ て 、C00イ メー ジ に よ る製 品 評 価 と購 買 意 向 に及 ぼ す 効 果 に は差 が 見 られ た 。C00イ メ ー ジ を情 報 の 手 掛 か り と して の効 果 が 十 分 に検 証 され て も、 そ れ は購 買 意 向 に結 び 付 か な けれ ば 、 情 報 の 手 掛 か り と して の存 在 意 義 も弱 め られ る と考 え られ る。 つ ま り、 情 報 の 手 掛 か りの有 効 性 を測 る に は 、 製 品 評 価 や 品 質 判 断 よ りも購 買意 向 に及 ぼ す 効 果 が 存 在 す る か を確 認 す る こ と は肝 心 で あ る。
C00イ
メー ジ に 関 す る研 究 は膨 大 な 数 に の ぼ っ て い る もの の 、 欧 米 の 消 費 者 を 中心 に研 究 を進 ん で き て お り、 製 品 評 価 や 品 質 判 断 の 有 効 性 の確 認 に と どま って い る。 新 興 国 は 市 場 と して の 魅 力 が 高 ま っ て き て い る 中 、 こ う い っ た 国 家 の 消 費 者 を対 象 とする研 究 は ます ます 重 要 性 が 増 す と考 え られ る。
第
4章
国 際 化 プ ロセ ス に お け るブラン ドとC00イ
メー ジ の 関 係第 1章 で は 、歴 史 的な視 点 を用 いてCBと PBの研 究 を概 観 した 。本 章 で は、 まず 、 グ ロー バ ル 進化 論 を述 べ る。 次 に、 国際化 プ ロセ ス に沿 いな が らCBと PBの効 果や 役 割 を検 討す る。そ の上 で 、C00イ メー ジ との関係 を考 察 す る ことを通 して 、 ブ ラ ン ド
とC00イ メー ジが持 つ企 業 の海外 戦略 にお ける意義 を確 か めた い。
第
1節
グ ロー バ ル・マー ケティングヘ の進 化情 報 通 信 技 術 の発達 お よび 貿 易 自由化 の進 展 に伴 い、地球 的規模 で のマー ケテ ィ ン グ活 動 が顕 著 に見 られ る。 グ ローバル・ マ ー ケテ ィ ングの起 点 は輸 出マ ー ケテ ィ ング で あ る。 図表 6はグ ローバ ル 0マ ー ケテ ィ ングの進化 プ ロセ ス を示 す 。 国 を単位 とす る国際マー ケテ ィ ング、地域 を中心 とす る多 国籍 マー ケテ ィ ング を経 て 、地球規模 を 単位 とす る グ ローバ ル 0マ ー ケテ ィ ングヘ と時 間 の経 過 と と もに発展 して い く。
図表
6
グローバル・ マーケティングヘの進化 プロセス地 球 的規 模 で の活 動 地 域 内 で の標 準 化
多 数 国 を対 象 、 ロー カル 志 向
国 内 製 品 の 輸 出
国 内 マ ー ケテ ィ ング
多 国 籍 マ ー ケ テ ィ ン グ
グ ロー バ ル・ マ ー ケテ ィ ング
「広 義 」 ン グ
国 際 マ ー ケ テ ィ ン グ
マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 の 場 の拡 大
輸 出 マ ー ケ テ ィ ン グ 際 マ ー ケ テ ィ
20世紀 初 頭
第 2次大 戦 後 1960年代 半 ば 1970年代 出 所)Kotabe&Helsen(2011),pp.14‑18を 参 照 に筆 者 作 成
1990年代
年 代
マ ー ケ テ ィ ン グ は
20世
紀 初 頭 に大 量 生 産 問 題 を解 決 す る た め に 、 需 要 創 造 活 動 を 行 う際 に生 まれ た 学 問 と言 え る。 マ ー ケ テ ィ ン グ は 国 内 マ ー ケ テ ィ ング か らス ター トし、 輸 出 を通 して 海 外 市 場 に関 わ り合 うよ う にな った 。 輸 出活 動 に の み マ ー ケ テ ィ ン グ技 術 を部 分 的 に活 用 した の は 、1920年代 に まで 遡 る。一 つ の 戦 略 体 系 と して マ ー ケ テ ィ ン グ が 推 進 され た の は第 二 次 大 戦 後 で あ る (竹田 、1996)。 輸 出 マ ー ケ テ ィ ン グ は 基 本 的 に 国 内 マ ー ケ テ ィ ン グ の 海 外 へ の 適 用 に過 ぎ な い。 国 内 マ ー ケ テ ィ ン グ の延 長 で あ り、 国 内 マ ー ケ テ ィ ン グ と は 質 的 な 相 違 が 見 られ な い と い う指 摘 も あ る(大石 、
2004;竹
田 、1996)。企 業 は 自国 を含 め 多 数 の 国 々 にお い て 、 マ ー ケ テ ィ ン グ活 動 を 同 時 に行 う とな れ ば 、 国 際 マ ー ケ テ ィ ン グ の 時 代 に突 入 した 証 し と も い え る。 産 業 や 企 業 の 発 展 段 階 の違 い
こそ あれ 、 国 際 マ ー ケ テ ィ ン グ と多 国籍 マ ー ケ テ ィ ン グ は ほ ぼ 同 時 期 に起 き た 現 象 と 見 られ る。Kotabe&Helsen(20H)に よ る と、国 際 マ ー ケ テ ィ ン グ は 多 数 国 に対 す る現 地 適 合 戦 略 の 計 画 や 実 行 、 多 国 籍 マ ー ケ テ ィ ン グ は共 通 性 の あ る地 域 内 にお け る標 準 化 を 図 っ た マ ー ケ テ ィ ン グ戦 略 の 計 画 や 実 行 で あ る と定 義 され る。 つ ま り、 国 際 マ ー ケ テ ィ ン グ は 多 国 籍 マ ー ケ テ ィ ン グ の 初 期 段 階 に位 置 付 け られ る。 進 出 先 国 数 が 増 え て 事 業 活 動 が 地 理 的 に拡 大 す る に伴 っ て 、最 大 の 規 模 と範 囲 の 経 済 性 を実 現 で き る結 果 、 収 益 性 が 確 保 され る。
一 方 、グ ロー バ ル・ マ ー ケ テ ィ ン グ の定 義 は まだ 定 着 して いな い(嶋、2000;堀出 、 2003)。 グ ロー バ リゼ ー シ ョ ン を 力 説 した Levitt(1983)に よ る と、 グ ロー バ ル 企 業 は 全 て の 場 所 で 、同 じ方 法 で 、同 じ もの を売 る の を グ ロー バ ル・マ ー ケ テ ィ ン グ と い う。
しか しな が ら、 堀 出(2003)は世 界 中 の顧 客 全 て を 、 一 律 に 同 質 的 、 同 一 的 に見 る の で は な く、 グ ロー バ ル に共 通 な 要 素 と ロー カ ル な 要 素 が 併 存 した マ ー ケ テ ィ ング活 動 と して 定 義 して い る。グ ロー バ ル 。マ ー ケ テ ィ ン グ の本 質 は 、「画 一 的 な マ ー ケ テ ィ ン グ」
に あ る の で は な く、「世 界 的視 野 に立 った マ ー ケ テ ィ ン グ」 に あ る (大石 、2004)。 国 内 マ ー ケ テ ィ ング と対 比 す れ ば 、 国 際 マ ー ケ テ ィ ング の本 質 的 な 特 徴 は 、 対 市 場 活 動 が 国 境 を越 え て 行 わ れ る と ころ に あ り、 グ ロー バ ル ・ マ ー ケ テ ィ ン グ にな る と、 多 数 国 の 国 境 を越 え る対 市 場 活 動 が 同 時 に行 わ れ て い る(諸上 、2007)。
他 方 、 川 端 (2009)はグ ロー バ ル か ロー カ ル か と い う こ とで は な く、 各 市 場 (地域)が 有 す る ロー カ ル な 市 場 の 脈 絡 の 理 解 と利 用 に焦 点 を 当 て 、 ロー カ ル 戦 略 の成 功 だ けで は な く、 グ ロー バ ル 戦 略 の 支 援 に ロー カ ル 戦 略 を要 す る と主 張 して い る。 国や 地 域 、 政 治 、 法 律 、 言 語 、 文 化 や 伝 統 また は 流 通 政 策 、 販 売 網 な ど に違 いが あ るた め 、 グ ロ ー バ ル 0マー ケ テ ィ ン グ と い え ど、 世 界 的 範 囲 で の事 業 活 動 の完 全 標 準 化 は あ りえな い。 む しろ 、 グ ロー バ ル 0マー ケ テ ィ ング は 主 に企 業 活 動 の 地 理 的 範 囲 の 地 球 規 模 化 を指 して お り、 そ の 上 で 、 世 界 的 規 模 を視 野 に入 れ た 事 業 活 動 の 調 和 と統 合 を企 て な が ら、 規 模 と範 囲 の 経 済 性 の 最 大 化 を 目標 とす る もの と考 え られ る。
第
2節
国 際 化 プ ロセス に お けるCBと PBの
関 係1ロ ブランド間 の 関係 に関 す る考 察
ブ ラ ン ドが 市 場 に溢 れ 出 して い る 今 や 、企 業 が 所 有 す る ブ ラ ン ドの集 合 を合 理 的 に 整 理 し体 系化 す る こ と を通 じて 無 駄 を排 除 し効 率 性 を 図 らな けれ ば 、 競 争 優 位 は獲 得