USA UK
S. Korea
Linear Trend Line
Total Expenditure on Healthcare per Capita (US$) A v e ra g e L if e E x p e cta n cy a t B ir th (Y e a rs)
Healthcare Spending per Capita vs.
Average Life Expectancy among OECD Countries (2009)
出典: IMF
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米国の医療費が高い理由
高い医療費
医療システム による理由 医療受給者
による理由
• 米国人は他国の人に比べ病気がち。特に肥満は深 刻な問題。
• 高齢化。特に米国では ”Age in Place” に対する要望 が強い。
• 患者と医者・病院の「仲介制度」 (intermediation
system) が存在しない。情報開示の義務がないため、
市場メカニズムが機能していない。
– 医療費が病院によって大きく異なる
– 病院の請求額に対して保険会社が支払う額が 大きく下回る
– 現金払いをすれば料金は格安になる(健康保険 に加入していない人の大半は知らない)
• 売り手市場のヘルスケアに純粋な資本主義を認め る限り、情報開示しても無駄? 国民すべてにメ ディケアを適用するしかない?
ESAW を上廻る項目
• 病院治療
• 外来診療
• 医薬品
• 医療制度の運営管理と保険
• 公共投資
ESAW を下回る項目
• 在宅看護
• 医療機器の耐久性
出典: AZCA分析
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米国ヘルスケア産業のメガトレンド
Healthcare Industry Categorization Enabling Technologies
Healthcare Industry
Healthcare Services**
Medical Device and Equipment**
Pharmaceutical
Healthcare IT Biotechnology and related Life Science*
Synthetic Chemistry
New technology and business opportunities
Convergence of Medical and IT
出典: AZCA分析
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ヘルスケア分野への地域別R&Dファンディング
$0 $500 $1,000 $1,500 $2,000 $2,500 $3,000 $3,500 $4,000
Indianapolis Salt Lake City Denver Atlanta Southern Wisconsin Minneapolis-St. PAUL Westchester/New Haven Central & Southern Florida Dallas/Fort Worth Southern Michigan Cleveland/Columbus/Cincinati Chicago Seattle Philadelphia Raleigh-Durham Suburban Maryland/DC/Arlington San Diego Los Angeles New Jersey/New York City Greater Boston Area San Francisco Bay Area
Biotechnology & Medical Device Venture Capital Funding NIH Funding
State of California
$Million; 2011
出典: NVCA; NIH; AZCA分析
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American Recovery and Reinvestment Act of 2009 (ARRA)
Health Information Technology for Economic and Clinical Health Act (HITECH)
出典: HIMSS09 Educational sessions
政府の施策 American Recovery and Reinvestment Act of 2009 (ARRA)
• ARRAのうち、Div. A Title XIIIとDiv. B Title IVは「HITECH」とよばれる。
• 2011年から5年間の間に、総額$30B以上が直接支出される予定。
• 焦点は「meaningful use」とは何かという点だが、これについてはまだ正確に定義されていない。
• ただし、「ePrescriptionを含む」との文言があるため、これだけは必ず含まれる。
• 「誰でも受けられる」のではなく、メディケア・メディケイド患者に投資効果が反映されるように種々の条件がついている。
• 2016年からは、未整備の病院・医師にはペナルティが課される。
• この法律に含まれる金額以外にも、毎年の通常予算で種々の援助が出ることが予想される。
金額 対象となる病院・医師 対象となる技術の条件 医師の受け取り金額
メディケア $17.7B メディケイド扱い患者
が20%以上 •指定された分類の医師であること
•CCHIT認証を受けたEHR技術であること
•“Meaningful Use”をされていること
•他のソースと情報を電子的に交換できること
支出額の75%を払い戻す
上限額は$44K(ただし開始年度によ り異なる)
メディケイド $12.4B より対象は広い 州により異なる
支出額の85%を払い戻す 詳細は州ごとに決定される
その他 $2.0B ブロードバンド整備、ローン、グラントなど
オバマ政権のEconomic Stimulus Package(経済刺激施策)の一環として、ヘルスケアITへの投資に対し、公的資金の補助 が得られることとなり、ヘルスケア IT 業界は「特需」を見越して技術開発を進め、顧客にアプローチし始めている。
33
補助金受け取りの開始年が早いほど、合計上限金額が高くなる。従って、ベンダーは最初の部分を取り込もうとして、 2010 年か ら2012年あたりにかけ、種々のベンダーが顧客に売り込み合戦をかける「ラッシュ」時期になっている。
医師一人当たりの「ARRA」補助金受取額
(単位US$、医師一人当たり)
出典: HIMSS09におけるヒアリング
ARRA補助金受取額
開始 年
2011 2012 2013 2014 2015
1 18K 18K 15K 12K 0
2 12K 12K 12K 8K 0
3 8K 8K 8K 4K 0
4 4K 4K 4K 0 0
5 2K 2K 0 0 0
合計 44K 44K 39K 24K 0
Early adopter Middle Majority
2016年から はペナルティ が発生
2016 2009~10
ユーザーは ベンダー選定 を開始 ベンダーは、
受給資格認 定や売り込 みを行う
ラッ シュ 開始
34
病院(Acute Care)においては、メディカル・レコードが基幹データベースとなり、これが医療サポート・システムやバックオフィス と連携する情報フローが「 Electronic Healthcare Record (EHR)* 」システムとして IT のバックボーンを形成する。病院の場合、
部門や機能をまたがった情報フローが多いことが特徴。定型フォーマットはペーパーレス化が進みつつあるが、まだ紙が多く 残っている。非定型フォーマットの多い部分は、長期的にペーパーレスに置き換わりにくい。
*CPR(Computer-based Patient Record)とも呼ばれることがあるが、最近はEHRという呼称のほうが多く用いられている。
出典: 専門家インタビュー、各種文献、HIMSS09ヒアリング 医療行為
患者 メディカル・レコード バックオフィス
外部ベンダー
保険会社
外部の医師 検査機関(Lab)
EHR
薬局
医療行為 メディカル・レコード バックオフィス 部門1 EHR
部門2
定型フォーマット 非定型フォーマット
Clinical System Financial System
病院における情報フロー概念図
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クリニック(Ambulatory care)では、部門間の連携は必要なく規模も小さいが、基本的な流れは同じ。やはり、非定型フォーマッ トはペーパーレス化しにくい。
注: クリニック分野では、基幹ソフトはEHRではなくElectronic Medical Record (EMR) と呼ばれる。
医療行為
患者 メディカル・レコード バックオフィス
外部ベンダー
保険会社
外部の医師 検査機関(Lab)
EMR
薬局
定型フォーマット 非定型フォーマット
Clinical System Financial System
クリニックにおける情報フロー概念図
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病院において紙の文書が利用されるフローのうち、①受付および⑥処置後のデータ入力は署名が必ず含まれ、⑨ EOB は非定 型で保存が必要な書類であることから、ペーパーレス化しづらい。このため、ECM・文書管理の対象にしやすい。一方、それ以 外のフローは、技術的にはペーパーレス化は可能ながら、多くの病院でまだ「紙」が残っている。
出典: 専門家インタビュー、各種文献、HIMSS09ヒアリング 患者
受付・
退院 医者・
看護婦 検査ラボ
薬局
バック オフィス
予約
予約 受付 来院
医者
スケジュール 設備割当
診察・施術
検査
過去の 患者データ 他部門・
外部医師
薬 服用
情報
患者データ アップデート
退院 退院
保険申請
①
②
①保険証コピー、患者署 名入りコンセントフォーム、
手書き質問表の保存
②過去の診察データ、X 線写真
③他部門・外部医師との 紹介、患者情報転送、作 業指示
④検査指示、検査結果、
X線写真
⑤処方箋
⑥処置後のデータ入力、
保険申請用医師署名入 りまたは手書き添付書類 の保存
⑦退院用情報パッケージ
⑧保険申請、添付書類
⑨EOB(Explanation of Benefit、保険会社支払 い内容説明)
③ ④
⑤
⑧
⑦
⑥
⑨ トランザクション型 アーカイブ型
病院における日常業務フローと文書の所在
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ECM 利用ケーススタディ ( Perceptive Software )
受付システム ECM/DMI
システム
EHR システム
(Meditech)
文書インプッ ト・アウトプット
イメージ保管 システム
患者番号で データを結合 保険証・署名
入りフォーム スキャン・取り込み
データ取り込み
保管
必要に応じて 取り出し Anderson Hospital
受付システム
HIM/MRシ ステム ECM/DMI
システム
EHR システム
(McKesson)
文書インプッ ト・アウトプット
イメージ保管 システム
患者番号で データを結合 メディカル・レ
コード
スキャン・取り込み
データ取り込み
保管
必要に応じて 取り出し Ardent Health Services メディカル・レコードシステム
他部門 バックオ フィス
トランザクション型 アーカイブ型
*ただし、Account Payableなどのhorizontalシステムも含む。
出典:
実際、Perceptive Software社のImageNowは、米国の12%以上の病院が利用*しており、「トランザクション型」と「アーカイブ 型」の両方で、 ECM が使われ始めている。
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ヘルスケア IT 業界全体としては、 EHR ( EMR )の導入と統合運用が年来の最大の課題であり、それ以外の新技術に関してはま だ動きは小さく、 ECM ・文書管理に直接関わる大きな変化は今のところまだ見られない。 PHR は、患者主体で情報を統合する 手段として期待されるが、まだ始まったばかりの段階であり、普及にはまだ課題が多い。
出典: 専門家インタビュー、HIMSS09ヒアリング、各社ウェブサイト
PHR
Google Health(08/5開始)
MS Health Vault(07/10開始)
個人が自分(または家族)の医療
・健康情報をPHRにまとめて保存 し、データベース化 患者
病院 薬局
別の病院・医師 自分でもデー
タ入力 データ・フィード
データ持参
理想
•病院・薬局などが相互に直接データをやりとりで きないため、個人がPHRにデータを保存して、持 ち歩く。(米軍で試験的に利用したケースあり)
•APIを公開、データベースを利用して各種アプリ ケーションを提供。
現状
•よく利用される機能は、「病院の予約」「医師とのeメー ル」「処方箋のリフィル」など。
•ユーザー数は公表されておらず、まだ少ない。
•情報をフィードする提携先がまだ少ない。
•ビジネスモデルは両者とも不明。
•ユーザーにはプライバシーの懸念や入力が面倒など の心理的な壁がある。
提携アプリケーション API利用
PHRの現状
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クリニック向けではSaaSがすでに提供されて始めているが、今のところ病院システムのクラウド化は進行が遅い。
出典: 専門家インタビュー、HIMSS09ヒアリング、各社ウェブサイト 病院内のネットワークは、セキュリ ティへの配慮から、インターネット と直結していない
• 「医師とのメール連絡」が簡単にはできない。
• クラウド化も、一般企業のようなシンプルな形では進まな い。
• メールは、病院のウェブサイト経由のサービスや、PHR などを経由して、「セキュアeメール」で行われる。
インターネットへの接続が容易な クリニックでは、SaaS型サービス や各種オンライン・サービスが利 用できる
• Athena Health: クリニック向けFinancial Systemの SaaSサービスから開始、現在はClinical Systemも持つ
。保険会社へのクレームを一括して請け負い、回収でき た分のうち決まったパーセンテージを料金として受け取 るという独自のビジネスモデルが特徴。
• eClinical Works: クリニック向けSaaS型EMRシステム をディスカウント店Sam’s Clubで販売する(Dellがサポ ート・パートナー)と発表して物議をかもしている。
• クリニックが独自で、または地域のクリニックが共同でウ ェブサイトを運営し、「予約」「医師とのメール連絡」「処方 箋リフィル」などを実施する例もある。
クリニック 病院
クラウドおよびSaaS
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