合計
通常治療群 身体活動支援群 不安得点
通常治療群 身体活動支援群 抑 うつ得点
通常治療群 身体活動支援群 EROTC‐QLQ口
C30
身体機能 通常治療群 身体活動支援群 日常生活機 能
通常治療群 身体活動支援群 社会機能
通常治療群 身体活動支援群 痛み機能
通常治療群 身体活動支援群 息苦 しさ機能
通常治療群 身体活動支援群
3166。93
2444。20
7。92
10。56 4.00
4。44 3.92 6.11
83.59 77.78
73.08 59.26
78。20 68.52
28.21
35。18
35。90 37.03
1654.99
1165。66
6。10 7.54
2.94
4。21 3.64 4.04
10.75
12。91 19.88 12.11
18.49 22.74
20.03
17。57 25.32 20.03
4336.25 4569.45
9.62
9。56
4。92 3.67
4.69 5.88
82.05
84。07
79。49 83.33
83.33 83.33
23。08 27.78
33.33
33。33
1081。09 2267.49
6.33 7.78
3.25 3.35
3。30 5.42
13.44
8。13
16。88 18.63
16.67
16。67
21。01 28.87
27。22 23.57
1169。32
2125。25
1。70
‐1.00
0.92
…0。77
0。77
‐0。23
‐1。54 6.29
6。41
24。07
5。13 14.81
‐5.13
‐7。40
…2。57
‐3。70 Note.通常治療 群
:n=13,身
体 活 動 支援 群:n=9,y=平
均,"=標
準偏 差,HADS=the
Hospital Anxiety and Depression Scale,EORTC QLQ‐ C30=European Organization for Research and■eatment of Cancer 30口item Core Quality Of Life QueStiOnnaire,各尺度得 点の変化量
=支
援後の尺度得点 ―支援前の尺度得点.Table 2‐2‑4
支援 前後 の1日の平均歩行数 の変化量 を 目的変数 とした階層的重回帰分析 の結果 目的変数 :1日 の平均歩行数 の変化量 (歩/口)
Step R2
調 名 ぷ ξ 12 R2刻 胆
Fl直人院前 の 1日の平均歩行数 痛み得点 (T4)
0.20
‑20.00
。38+
‐。31 。26+ 3.35 †
入院前 の 1日の平均歩行数
2 痛み得点 (T4) 群
0。25
‑22.47
1434.14
.50・
‐。35+
.47' 。47 。38 。21 5。24・' .27 Note。 1日の平均歩行数 の変化量=支援後 の1日の平均歩行数 ―支援前 の1日の平均歩行数,群 は身体活動支援群 (ョ=9)を 1,通常治療群 (n=13)を0とす るダ ミー変数 とした,3=偏回帰係 数,θ=標準偏 回帰係数,R2=決定係数,F2=R2/
(1̲R2),'十p<.01,'p<.05,十p<。 10
こ とを示 して い る と考 え られ る。
身 体 機 能 口日常 生 活 機 能 口社 会 機 能 に 対 す る効 果
支援 前 後 の身 体機 能得 点・ 日常 生活機 能得 点 0社会機 能得 点 の変化 量 につ い て
,群
の影響 の有無 の検討 を行 うた めに,支
援 前 後 の各 尺度 の得 点 の変化 量 を 目的 変数 と し
,群
を説 明変数 とす る単 回帰 分析 を行 つた。群 に 関 して は
,身
体活 動 支援 群 を1,通
常治 療 群 を0とす るダ ミー 変数 と した。 分析 の結 果 をTable 2‐2‐5に
示 した。 そ の結 果,有
意傾 向 の水 準 で は あ るが,群
が身 体機 能得 点 の 変化 量 を説 明す る こ とが示 唆 され た (β =.37,p<。10)。 ま た,
日常 生活機 能 得 点 の変化 量 に 関 して は,群
が有 意 に説 明す る こ とが示 され た (β =。45,p<。05)。 一 方 で,社
会機能 得 点 の変化 量 に 関 して は
,群
は説 明 しな い こ とが示 され た (β=.28,コ
.s。)。 この結 果 は,日 常身 体活 動 量 の支援 プ ログ ラム を実施 した場 合 の方 が,実施 しなか った場 合 よ りも,身 体機 能 や 日常 生 活機 能 が よ り回復 す る こ とを示 して い る。
不 安 ・ 抑 うつ に 対 す る 効 果
支援 前 後 の
HADS得
点 (合計 得 点・ 不 安 得 点・ 抑 う つ得 点)の
変化 量 につ い て,群
の影 響 の有 無 の検 討 を行 うた め に,支
援 前 後 の各 尺度 の得 点 の変化 量 を 目的 変数 と し,群
を説 明変数 とす る単 回帰 分析 を行 った。群 に関 して は,こ
れ ま で と同様 に
,身
体 活 動 支援 群 を1,通
常 治療 群 を0とす るダ ミー 変数 と した。 分 析 のTable 2‐2‐5
支援 前 後 のHADS得点及 び機 能 尺 度 得 点 の変 化 量 を 目的 変 数 と した 単 回 帰 分 析 の結 果
R2 自由度
調整 済みR2 離 F2
目的変数 :身 体機能得点の変化量
群 7.83 。37+ .14 .10 3.23† 0。16
目的変数 :日常生活機 能得点の変化量
群 17.66 .45 。20 。16 5。13 0.25
目的変数 :社 会機 能得フ点の変化量
群 9.69 .28 .08 .03 1.66 0。09
目的変数 :HADS合計得点の変化量
群 ‐2.69 ‐.37† 。14 .10 3.20† 0.16
目的変数 :不 安得点の変化 量
群 ¨1.70 ‐.39† 。15 3.64+ 0。18
目的変数 :抑 うつ得点の変化量
‐0。99 ‐。19 .04 ‐。01 <1 0。04
Note.B=回帰係数,θ=標準回帰係数
,R2=決
定係数,各尺度得点の変化量=支援後の尺度得点 一支援前 の 尺度得点,群 は身体活動支援群 (n=9)を1,通常治療群 (η=13)を0とす るダ ミー変数 とした,F2=R2/(1‑J′),・★
p<.01,★ p<.05,十 p<。 10
結 果 をTable 2‐2‐
5に
示 した。そ の結 果,有
意傾 向 の水 準 で は あ るが,群
がHADS合
計 得 点 (β =‐。37,p<.10)及
び 不 安 得 点 (β =‐.39,p<.10)の
変 化 量 を説 明す る こ とが示 唆 され た。 一 方 で,抑
うつ得 点 の変化 量 に関 して は,群
は説 明 しな い こ とが示 され た (β=…。19,コesa)。 この結 果 は,日 常身 体活 動 量 の支援 プ ログ ラム を実施 した場 合 の方 が
,実
施しな か つた場 合 よ りも
,患
者 の不 安 が軽 減 す る こ とを示 唆 して い る。2‑2‑4
考 察本 研 究 で は
,手
術 後 の肺 が ん患者 に対 して,日
標 設 定 とセ ル フモ ニ タ リン グ を主 な技 法 とす る 日常身 体 活 動 量 の 回復 プ ログ ラム を実施,そ
の効果 の検 証 を行 つた。効果 の検 証 に は,プ
ログ ラム を実施 した場合 の方 が,実
施 しなか った場 合 よ りも(1)歩
行 数 を指標 と群
す る 日常身 体 活 動 量 が 回復 した か
,(2)自
己報 告 式 尺度 に よつて測 定 され た身 体機 能 0日 常 生 活機 能 0社会機 能 が 回復 した か,不
安・ 抑 うつ の緩 和 が あ つた か とい う2点
につ い て 検 討 を行 った。(a)日
常 身 体 活 動 量 (歩 行 数)に
対 す る 効 果日常身 体 活 動 量 の回復 プ ログ ラム を 実施 した身 体 活 動 支援 群 の患者 は
,実
施 しな か つた通 常治療 群 の患者 よ り,退
院 後 の1日 の平 均 歩 行 数 (歩/日 )の
回復 量 が多 い こ とが示 され た。 この結 果 に よ り,一
般 成 人 や 身体疾 患 患者 (e.g"冠動 脈 性 心疾 患 患者
,糖
尿 病 患者)の
健 康 行 動 (eogり 食 行 動,身
体 活動
)を
対 象 と した メ タ分析 や レビュー論 文 (Ferrier et ale,2011;Michie et al.,2009)と 同様 に,様
々 なセル フマネ イ ジ メ ン ト法 の 中で も, 日標 設 定 とセル フモ ニ タ リン グが 中核 的 な要 素 で あ る こ とが支 持 され た。つ ま り,セ ル フマ ネ イ ジ メ ン ト0モデル (Kanfer,1970) に基 づ く と,歩
数 計 に よ る一 日の歩行 数 のセ ル フモ ニ タ リン グが客観 的 な一 日の 日常身 体 活 動 量 の把握 を促 した (Step l:自 己観 察)。 そ して,各
患者 の退 院 後 の状 態 に合 わせ た,歩 行 数 の無 理 の な い範 囲 で の緩 や か な 目標 設 定 を 基 準
"と
し,セ
ル フモ ニ タ リン グ した 歩 行 数 と比較 す る こ とで (目標 歩行 数 の達成 の有 無 を確 認 す る こ とで), 日常身 体活 動 量 の 回復 が具体 的 な数値 で フ ィー ドバ ック され た (Step 2:自 己評 価)。 この フ ィー ドバ ック に よ り, 自動 的 に 「頑 張 つた」「退 院 直後 に はで きな か つた こ とが で き る よ うに な った 」 な ど,自 己賞 賛や 自分 自身 に対 して ポ ジテ ィブ に語 りか け る機 会 の増 加 が促 され (Step 3:自己強化), 日々 の生 活 の 中で
,歩
行 数 の増加 に結 び つ く,
日常活 動 へ の従 事 が維 持 ・ 促 進 され た と考 え られ る。実 際 に
,身
体活 動 支援 群 へ の参加 者 に対 す る内省 報 告 にお い て も,
歩数 計 をつ けて い た か ら歩 けた。 も しつ けて い な けれ ば家 にい た と思 う",
毎 晩,歩
数 計 をあ け る こ とで 動 く 目安 にな つた",
歩 行 数 を見 る こ とで 回復 が 実感 で きた。 これ く らい の距 離 な らい け る とい う自信 や 見通 しがつ くよ うに な った",
目標 を立 て なか つた らダ ラダ ラ して い た と思 う"な
ど歩 行 数 に 関す る 目標 設 定や セ ル フモ ニ タ リン グが 日常身 体 活 動 量 の回復 に 役 立 った とい う感 想 が複 数 あ った。た だ し
,日
標 設 定 に関 して は,
目標 歩 行 数 を 自分 で決 め るの が難 しか った。 で きない か も と思 い,少
し低 め に 目標 を設 定 した"と
い う参加 者 や 痛 み止 め の薬 が終 了 した こ とによ り,上手 く 目標 設 定 を行 うこ とがで きな か った患者 もお り,患者 自身 に よつて
,2週
目,も しくは3週 日以 降 の 目標 設 定 を行 わせ る こ とに 関す る課 題 もあ つた。 この課 題 の改 善策 と して
,例
えば,2週
目の終 わ りに電話 セ ッシ ョンな どに よ り,そ
れ まで の 目標 歩行 数 の 達成 度 を振 り返 り,3週
日以 降 の 目標 設 定 を行 うの を支援 す るな どが考 え られ る。 ま た, 階層 的重 回帰 分析 の結 果 か ら,退
院後 の痛 み が退 院 後 の 日常身 体活 動 量 の 回復 を抑 制 す るこ とも示 され た。 した が って
,退
院後 の 日常身 体 活 動 量 の回復 へ の支援 に は,医
師や 薬剤師 な どの他 の 医療 チー ム ス タ ッフに よ る痛 み に関す る コ ン トロール も行 うこ とで
,よ
り効 果 的 に回復 をサ ポー トで き る と考 え られ る。ま た
,群
を投 入 した場 合 のPの
変化 量 を基 に効 果 量 を算 出す る と,F2=.27で
あ つた。Cohen(1992)に
よる と,回帰 分析 にお け る効 果 量 (ρ)は
,.35が 大 きい (Large)",。15 が 中程 度(Medium)",.02が
小 さい (Sma11)"と され て い る。 した が つて,本
研 究で用 い た 日常身 体 活 動 量 の 回復 プ ログ ラム の効果 量 は 中程 度
(Medium)"で
あ る と考 え られ る。この結 果 は,運 動 療 法 の が ん患者 の身 体活 動 量 に対す る効 果 量(の の平均 が ∂=。38 と/Jヽさい(Small)こ
とが示 され て い る近 年 の メ タ分析 研 究 (Speck et al.,2010)と 比較 す る と,本
研 究 の プ ログ ラム は これ ま で の運 動 療 法 の プ ログ ラム よ りも効 果 的 に 日常身 体 活 動 量 の 回復 を促 した と考 え られ る。以 上 の こ とか ら,これ まで の運 動療 法研 究 の よ うに, 定期 的 な運 動 療 法 のセ ッシ ョンの参加 を求 め な くて も,日標 設 定 とセ ル フモ ニ タ リン グ と い う患者 自身 が 日々の生活 の 中 に導入 可能 で具体 的 な支援 方 法 を用 い て,手
術 後 の肺 が ん 患者 の 日常 生活 へ の復 帰 に貢 献 で きた点 が本研 究 の意 義 で あ る と考 え られ る。(b)身
体 機 能 ・ 日常 生 活 機 能 口社 会 機 能 及 び 不 安 口抑 うつ に 対 す る 効 果日常身 体 活 動 量 の 回復 プ ログ ラム を実施 した身 体 活 動 支援 群 の患者 は
,実
施 しな か つた通 常 治療 群 の患者 よ り,QOL尺
度 に よつて測 定 され た身 体機 能 及 び 日常 生活機 能 状 態 の 回復 が大きい
,不
安 が よ り減 少 す る とい う効 果 が示 唆 され た。身 体機 能 に対 す る群 の影 響 力 はサ ンプル サ イ ズ が小 さか つた こ ともあ り
,有
意傾 向 の水 準 で あ つた が,効
果 量 (F2)の値 に基 づ く と,中
程 度(Medium)の
効果 が あ る こ とが示され た。運動 療 法 は
QOL尺
度 の身 体機 能 得 点 に は小 さい (Sma11)効果 が あ る こ とを示 し た メ タ分析研 究 (Speck et al。,2010)の
結 果 と比較 す る と,本
研 究 の プ ロ グ ラム は これ ま で の運 動 療 法 の プ ログ ラム よ りも効果 的 に身 体機 能 の 回復 を促 した と考 え られ る。身 体機 能 の 回復 に一 定 の有 効性 が示 唆 され た理 由 と して,以
下 の こ とが考 え られ る。 本研 究 にお い て は, 日常身 体 活 動 量 の支 援 プ ログ ラム に よつて, 日常 生活 の 中で,家
事 や ゆ っ く りとした散 歩 な どを意 識 的 に実施 す る こ とに よ り
,歩
行 数 を指標 とす る 日常身 体活 動 量 の 回復 が促 され た。 この歩 行 数 を指標 と した 日常身 体活 動 量 は,肺
が ん患者 や他 の肺 疾 患 (慢性 閉塞性 肺 疾 患)の
患者 を対 象 と した研 究 に よ り,肺
機 能 状 態(eog,FEVl%)と
有 意 な 関連 が あ る こ とが示 され て い る (Novoa et al。,2011;Schonhofer et al。 ,1997)。 した が って,生活 活 動 (eogり 家 事 や 余 暇
)や
強度 の低 い運 動 (e.gり 散 歩)を
通 した 日常身 体活 動 量 の 回復 に よ り,手
術 に よつて低 下 した肺機 能 の 回復 も促 され,そ
の結 果 と して,患
者 は主観 的 に歩 くこ とや 力仕 事 な どに対 す る支 障 が軽 減 した と報 告 した と考 え られ る。 た だ し,本
研 究 で は
,肺
機 能 に関す る客観 的 なデ ー タが含 まれ て い なか つた た め,実
際 に本 プ ログ ラ ム に よつて肺機 能 の回復 が促 され たか につ い て は明 らか で は ない。 よつて,今
後 は肺 機 能 に 関す る客観 的 なデ ー タ を含 めた検 討 が必 要 で あ る。ま た
,本
研 究 で 実施 した プ ログ ラムで は,散
歩 な どの運 動 だ けで な く,家
事 や 余 暇・ 趣味 な どに 関す る生活 活 動 に も着 目 して 日常身 体活 動 量 の 回復 を試 み た。 具 体 的 には, 料 理 をす る", 洗濯 をす る", 図書館 に行 く",
DVDを
借 りに行 く"な
どの活 動 リス トを 作 り,1日
の終 わ りに行 つた活 動 のセル フモ ニ タ リン グ をす る よ うに教示 した。 身 体 活 動 支援 群 の方 が通 常 治療 群 よ りも,QOL尺
度 に よつて測 定 され た家 事・ 仕 事 ・ 余 暇 な どの日常 生活機 能 得 点 の増加 が多 い とい う結 果 は