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・2007 年 1~12 月の総収入は前年比 22.1%増の 1,423 億$であった。総資産は 600 億$、株主の 総資本は 157 億$であった。第 4 四半期の主なトピックスとしては、DRC コンゴの KOV 銅・コ バルトプロジェクトの拡張、アルミ大手 Rusal を巡る動き、豪州 Lady Annie 銅プロジェクト の生産開始および買鉱契約締結、ペルーでの保有鉱山の閉山・除名処分などがある。

(1) M&A、業務提携

①アルミ分野で Glencore と提携の Rusal の動き

Glencore と共にアルミ大手の Rusal の権益を有する Basic Element Co. (Rusal の権益の 66%

を保有) は、2007 年後半より話題とされてきた Rusal のロンドン株式市場への上場を 3 年以 内に計画しており、Rusal は市場価値 90 億 US$規模の世界最大のアルミ生産者となる見込み である。なお、Basic Element Co.はロシア石油大手の Russneft の買収も目論んでおり、

Glencore もこの買収を巡る競争への参入を表明している。Rusal は 2007 年前半に OAO Sual を買収し、Glencore のアルミナ生産施設を取得している。

さらに、Rusal はニッケル最大生産企業 Norilsk の買収も考慮しロシアの富豪 Mikhail Prokhorov の Onexim Group から Norilsk の権益 25%を購入することを決定。この取引で Onexim Group は Rusal の権益 11%を取得、Rusal の Oleg Deripaska 氏は BHP Billiton、Rio Tinto といった資源メジャーに匹敵する多様な業務展開を見据えている。Norilsk はこの取引でエ ネルギー部門を分離し、70 億 US$で譲渡する予定 (2008 年 1 月)。

②Vale と Xstrata 合併を巡る動き

Vale は、2008 年 1 月に約 900 億 US$で Xstrata を買収合併することを発表した。

世界最大の鉄鉱石生産者 Vale による Xstrata の買収が成立した場合、Xstrata の権益 35%を 保有する Glencore は Vale の第 2 株主になりうる可能性を持っている。しかし、Glencore は 合併企業の適正な権益と市場取引権の増加が担保されない限りこの合併に賛成しない模様で ある。Glencore は合併会社のニッケルの世界シェア 25%、銅・アルミの市場取引権に注目し ているが、鉄鉱石は相対契約であり興味はない模様である。

(Vale は、2008 年 3 月、Xstrata の買収断念を発表した。)

③DRC コンゴの KOV 銅・コバルトプロジェクトを巡る動き。

5 月に DRC コンゴの KOV 銅・コバルトプロジェクト権益の 75% (残り 25%は国有企業 Gecamines) を所有する英国 Nikanor 社の株式 16.7 億 US$分を買い取り、100%の長期買鉱契約を締結。

Nikanor 社はこの契約等で総額 10 億 US$を得て、総額 18 億 US$の開発費に充てる。銅地金生 産は 2009 年までに開始され、2010 年末までには生産量が計画生産能力の 400 千 t/年に達す る見込み。

さらに、2007 年 10 月に Katanga Mining と Nikanor 社が統合に合意、権益比率は Nikanor が 60%、Katanga Mining が 40%。統合会社の資産価値は 33 億 US$で、2011 年までにアフリカ最 大の銅生産企業で世界最大のコバルト生産企業の成立を目指す。

Katanga 州の Kamoto 鉱山から 2007 年 12 月より銅生産開始、2011 年にはフル操業、年産銅 150 千 t、コバルト 8 千 t を予定している。

これに関連し Glencore は Katanga Mining と 1.5 億 US$の融資および 10 年間の買鉱契約を締 結。

英国 Cobalt Development Institute によると、2010 年には世界のコバルト市場規模は 80.3 千 t で、Glencore が 2011 年にはそのうち 42%を占めると推定している (2008 年 1 月)。

④ボスニア・アルミ精製企業 Aluminij Mostar 買収に向けた動き (続報)

2007 年 5 月の時点で、ボスニア・アルミ精製企業 Aluminij Mostar の権益 88%取得に Glencore の他、Vedanta Resources plc,ギリシャの鉱工業企業 Mytilineos、英国の En+group Ltd.

が名乗り上げていたが、ボスニア政府が権益売却額の試算に時間を要するため売却が当初の 予定より 3 か月遅れるとの発表があった (2007 年 11 月)。

⑤南ア Copper Resources 社 (CRC) の買収を巡る動き

CRC 社は、Glencore への 116 百万 US$分の権益譲渡 (Copper Resources 社の株式シェア 35.7%

に相当) を計画していたが、代替資金調達として Metorex 社による買収提案を受入ると発表。

CRC 社は調達された資金を DRC コンゴの Katanga 州で Kinsenda 銅プロジェクトの再開、Musosi 鉱山の FS、Lubembe 銅プロジェクトの探査活動に投入する予定 (2007 年 12 月)。

(2) 探査開発

①メキシコ・Luz del Cobre 銅プロジェクトの拡張

Glencore が 22 百万 US$の開発資金を融資しているカナダ Zaruma Resources 社のメキシコ・

ソノラ州 Luz del Cobre 銅プロジェクトの操業が 2008 年 12 月に開始する見込みであること が発表された。融資資金は同プロジェクト西方 1km に位置する Trion 地域を含む San Antonio 鉱区の銅探査プロジェクトにも投入され、Glencore はこれらの資金融資によりこれらの 2 プ ロジェクトから生産されるベースメタルの全量を市場価格で受け取る権利を有する。これら 2 プロジェクトの総開発資金は 25 百万 US$であり、Zaruma Resources 社は、残り 3 百万 US$の 開発資金を自社で調達する予定である (2007 年 10 月)。

②ザンビア Cheowa 銅金プロジェクトの試掘結果発表

Zambezi Resources Ltd が 84%の権益を持つザンビア Cheowa 銅金プロジェクトの試掘結果を 発表、RC ボーリングで着鉱幅 10m で、銅品位 3.00%、金品位 0.31g/t、コアボーリングで着 鉱幅 10m で、銅品位 1.66%、金品位 0.65g/t の好結果を得た。同社はさらにボーリングを続 け鉱床範囲を広げる予定。Glencore は残り 16%を保有しているが10 百万 US$を投入し権益を 51%まで上げる予定 (2008 年 1 月)。

(3) 操業

①ザンビア Mopani 鉱山を巡る動き

2007 年 4 月に坑内出水で操業停止していた Mopani 鉱山会社 (権益比率:Glencore 73.1%、

First Quantum 社 16.9%、国有企業 ZCCM 社 10%) の Mufulira 銅鉱山が 5 月に操業を再開した。

なお、操業停止による損失は 210 百万 US$以上と推定される。

また、Mufulira 銅鉱山・製錬所近傍の Lumwana 銅鉱山 (Equinox Minerals Ltd.本社パース が保有) は 2008 年第 2 四半期末に生産開始する見込み。同鉱山は、資源量は銅金属量で 6.3

へ拡張する予定。鉱石は、鉱山サイトで選鉱され、中国有色鉱業集団有限公司 (CNMC) 他が 建設している Chambishi 製錬所及び Glencore 社の Mufulira 製錬所にトラック輸送される。

Equinox 社は、両社と 5 年間の長期買鉱契約を締結した。同鉱山にはウランも賦存しており、

その資源量は、21.8 百万 lb (U3O8、9,900t)。Equinox 社は、2008 年第 1 四半期に 1.5 百万 lb (680t) のウラン処理プラントを建設する予定。

Mopani鉱山会社はこの他にNkana鉱山・コバルト製錬所を操業している。なお、2007 年 12 月に はFirst Quantum社が発行済み一般株を購入し新たに権益獲得。権益比率は 17.27%となった。

ザンビア政府が Mopani 鉱山会社の新規のリーチングプラントが環境基準を満たしておらず、

酸性廃水が流出し上水源に混入して地元住民に被害が及んでいるとして環境影響アセスメン トレポートを提出するまでプラントは操業停止を命令した (2008 年 1 月)。

②買鉱契約を締結した豪州 Lady Annie 銅プロジェクトが生産開始

CopperCo Limited (本社パース、以下 CopperCo 社) は、2007 年 10 月に Glencore と買鉱契 約を締結している同社の Lady Annie プロジェクト (クィーンズランド州 Mt.Isa 北西) から 銅カソードを生産・出荷を開始した。同プロジェクトは SX-EW 方式であり、現在の生産能力 は銅カソード 19,000t/年であるが 2008 年半ばまでには 25,000t/年を目指している。

2007 年第 4 四半期には銅カソード 2,984t を生産し、そのうち 2,928t が平均価格 7,974A$/t で取引され、キャッシュコストは 1.11US$/t であった (2008 年 1 月)。

③豪州 WA 州 Murrin Murrin ニッケル鉱山 2007 年の生産実績

Murrin Murrin ニッケル鉱山 (Minara 社権益 60%、Glencore40%) における 2007 年 12 月末四 半期の生産は、11 月までの 7 週間の操業停止を含んでいるため、ニッケル金属量 6,020t、コ バルト金属量 320t であった。操業停止は、100 百万 A$の高圧酸リーチングプラントの更新に よるものであったが、再開後も、雷の影響やその他のメンテナンス問題で、操業は必ずしも 順調ではない。2007 年の鉱山生産は、ニッケル含有金属量で 27,600t であり、目標の 28,000

~30,000t/年を下回った。Minara 社は、鉱山生産を、2008 年上半期までに四半期でニッケル 金属量 10,000t まで増加させ、40,000t/年生産する計画である (2008 年 1 月)。

(4) その他

①2007 年の業務実績

Glencore の発表によると 2007 年の売上高は前年比 22%増の 1,423 億$となった。また業界紙 によると、引き続き金属価格および原油・石炭価格、穀物価格の高い水準に後押しされ、純 利益は 2006 年の 53 億$から 15%増の 61 億$となった模様。Glencore の純利益の 53%は金属関 連事業に起因し、Glencore が保有する Xstrata の権益 (35%) の業績向上も寄与していると される。

②Glencore が権益を保有する Casapalca 鉱山、ペルー鉱業協会より除名処分

ペルー鉱業協会は、2007 年 4 月に労働者との激しい対立問題によって 6 名の死者を出し、そ の 後数 々の労 働・ 環境基 準違 反が発 覚した Casapalca 亜鉛 鉱山 (Empresa Minera Los Quenuales (Glencore 97%) が所有) の除名処分を決定した。これはペルー鉱業協会による環 境・労働関連調査を拒否したためである。同鉱山の 2006 年の亜鉛生産量は 31 千 t(2007 年 10 月)。

Ⅳ.その他企業の動向、主要国の生産統計

1.豪州企業

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