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G- 研各社が持つ問題の分析と対策の検討

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4−1  G-研  各社が持つ問題の現状分析

第3章(1)で各社が課題とされている技術伝承課題を内容別MAP解析し、

その問題の位置と対策へ向けて検討を進める対象を大きく 3 種に分類したが、

G-研では、その中から重要、かつ、仕事を解析した後、マニュアル化やビデオ 解析を適用する対象を取り上げ、詳細な内容紹介と共に、対策の進め方につい て 1 づつ討論〜検討を進めた。では、この内容を中心に、現状把握の形で紹介 願いつつ対策案を検討した内容を、以下に紹介することにする。

(1) 山形スリーエム㈱「不良対策」

① 内容紹介:過去、標準書を配布して現場でノウハウ書として活用してき た内容を、自社で独自に IT 化し、情報共有・一元化して種類の減、画 面で必要部を迅速に検索する方式を確立した。だが、チェックシートで 作業をフォローするが、不良が発生することがたまにあり、困っている 実状を紹介していただいた。

② G-研での討論と対策へのガイド:標準化と IT による活用方式は優れる が、チェックが人に対し強制する方式になっていないから、実際にチェ ックもれがあっても、チェックマークをつけて「こと無し!」とする現 場的な内容が残る状況を討論した。結論は、「お金をかけずにチェック を進めるには、図4-1のセコム方式を推奨したい」という話しとなった。

セコムでは過去、ビルへの侵入者監視員が巡回することを顧客と契約す るが、信頼して貰えない対策に、カギを持たせ、現地に行きカギを利用 して巡回場所に来たことを証明する方式を具体化させた例がある。この システムの適用で、セコムでは「チェックリストでは信用できない!」

という顧客の信頼を勝ち取り、現在のような地位と市場形成を進めて来 た歴史がある。「これと同じポカヨケ的な方式をICタグ+点在する端末 と共に設置してチェックを確実にする方式に(IT利用)すれば、この種 の人間的な問題は回避する方式が多数適用できるハズである」という討 論をした。なお、この手法に限らず、チェックを完全に、その場所へ行 って行ったか否かをチェックする多くの手法がある。例えば、チェック と同時に、マグネットを定められた位置に変更する。事前に仕掛けたピ ンを持ち帰るといった方式があるが、どの方式であっても、必要な場で 確実に点検をしたことを示す方式を適用すればよく、是非、簡単で効果 的な方法の適用を願うことにした。

(2)コカ・コーライーストジャパン「実ビン検査機の教育」

  ① 内容紹介:定着の問題と、製品多種切り替えが激しい中で、36ページもの 取扱説明書の教育と訓練に大きな時間と手間を要する内容が紹 介された。図入りの判りやすい工夫がなされたものだが、ご苦 労が判る内容だった。

        標準書は

        欠陥ゼロ!    適用

問題:どんなに良いチェ ックシートを用意して も人はチェックを忘れ る!さぼる?

方式4:IT活用

①アラーム式 音声・携帯電話 利用など

②「指南車」活用   ローランド式

  方式1:チェックシート        方式2:ポカヨケ      方式3:見える化       活用の徹底教育      【事例】セコム方式      【事例】

  【問題】        ICタグを利用して      注意点と実施内容を

:慣れるとやらない!      その場所へ行かない        注意書きと、共に       問題が起きたときは      と確認が出来ない      示す。

      やるが、やがて      方式とする。      【問題】

      問題ないと止める      (強制システム      方式1に似た問題       という傾向が出る。      中央CPU統括)          を持つ

図4-1  人的にチェックを確実にする方式の例:方式2or4を推奨します。

(選択は自由、確実性と共に、費用対効果を考慮下さい)

    ② 討論と対策へのガイド:ケーラムの事例紹介にあった、IT対策が有効な 内容と目される内容だったので、この面で多くの意見が出された。

    ③ その他、(1)ビン洗浄の手順書を作成したが、徹底の上で問題がある内容 に対して、治具製作により、治具で定めた方法以外では作業出来ない仕 組みをつくり運用した例、(2)パレットのシール確認ミスを無くすため、

全社統一で確認容易、ミスが発生しない工夫に関する事例紹介をいただ いた。「この例は両者とも、暗黙知を現存する技術の応用で一気に認識知 の領域に持ち込む代表例である」という内容であり、研究会メンバーの 他社でも参考にしていただきたい内容だった。

(3)文化シャッター・福岡工場

  ① 内容紹介:シート扉の作業手順書作成過程を紹介していただいた。現在、

作業者により作業性に3倍もの差があるので、まず、作業をビデオに撮り、

作業の標準化と共にスピード化する要点を写真と共に標準書にまとめてい る段階である。この分析と整理が進めば、次に、伝承面の工夫に入る予定 が解説された。

  ② 討論と対策へのガイド:ここまで討論の内容にあるように、技能伝承は、

まず、現在の仕事の実態把握を正確に行い、標準化した後に運用面、即ち、

伝承方法を検討する必要がある。この例は、仕事のチェックポイント+スピ ードアップのモデルになる内容なので、その後の取り組み経過を第3回G−

研でご紹介願うことにした。

(4)ヤマハメタニクス「圧延設備運転の技術伝承対策」

  ① 内容紹介:一般に、圧延作業は『圧延師』という名称が作業者につけられ るほど、運転技能の修得に経験と年月を要する作業である。設備の制御を 中心に、製品品質に関する、板厚、フレ、歪み、欠陥などを高速運転で制 御しながら設備の運転を進めるからである。このため、現在、表4-1のよ うな修得期間を要してきた。

        表4-1  圧延作業の技能者レベルと修得過程・内容

    区      分 習熟期間       内容(レベル)

サブオペレータ見習い 1〜3ヶ月 圧延機の段取り(補助)作業手伝い

サブオペレータ 3〜6ヶ月 圧延機の段取り(補助)作業、機械の構造の理解、

機械の構造を理解し、動かせるレベル

メインオペレータ見習い 6〜12ヶ月 指導員による実機教育、機械の構造を理解し、動 かせるレベル

メインオペレータ(半人前) 12ヶ月 中間圧延(厚板)で最終製品前の圧延が出来る。

トラブル時の対応はまだ未熟

メインオペレータ(1人前) 36ヶ月 全工程の仕事ができる。トラブル時にもほぼ対応 できる。

メインオペレータ(指導員) 工程の責任者

  過去、全て先輩の経験を伝承〜習得する形で、教育を図ってきたが、以下に示 す技術改善により、過去、熟練者が感覚的に管理してきた内容を定量化すると 共に、一部、修正が発生する事項も明らかになった事例の紹介があった。

(1) 板厚計を接触式からX線に変更した:この変更で精度向上と共に、過去 2〜3年を要した作業修得が短期間で進むようになった。

(2) 歪みの判定に形状検出器を適用した:過去、圧延中に板をたたいて歪み の状況をつかむ作業と共に、その作業の良否を後工程の品質情報を得て、

チェック、蓄積、修正するなどの技能対策がなされてきたが、形状検出 器の導入で運転中に圧延機械の調整の良否判定が可能になった。

  ② 討論と対策へのガイド:事例紹介で、圧延師のレベル評価と教育課程とそ の内容が判った。同時に、この種の判定基準を設けた技能伝承教育が、こ の種の技能修得過程には必須であることが理解された。また、過去、勘と 経験、後工程の情報を得て、その修正とあるべき技能蓄積努力をしてきた 仕事が、技術や測定機器の進化によりかなり軽減されること、また、習熟 時間が短縮されることが、この事例で理解された。このような内容から、

「その他、技術・技能伝承経過を作業日報や、作業者から過去、技能修得 に努力した内容を聴取し、情報として整理することをお奨めしたい」とい う内容をガイドとした。その理由は伝承内容、各項目の難易度評価や修得 のコツの整理だけでなく、事例に示されたような最新技術の利用によって、

品質+技能修得容易化と時間短縮の可能性研究の題材となる可能性が高 いからである。このため「是非、検討を進め、第 3 回 G-研で、ご紹介い ただければ幸いである」とした(なお、G-研では、御社の秘守事項の紹介 までは希望ない)。「この対策の参考として、先のTZD(不良ゼロ対策)研 究会で、設備の構造とそこに発生する問題、例えば、部品精度や部品劣化 が製品に及ぼす影響は、ソリッドワークス社製のデザイン CAEで解析可 能な対象であるように思われる。

(5)堀場製作所「TPM・カスタムメイド設備トラブル問題」

① 内容紹介:カスタムメイド設備に対し、現場で設備トラブルを起こした 設備に延命処置を繰り返してきたが、最近は停止が多くなり困っている 例がある。構造もよく判らない内容なので、リプレイスする計画で進行 中の内容を紹介いただいた。

②討論と対策へのガイド:「リプレイスする設備もやがては、同じ経過をた どる危険性がある。従って、この種の設備の要点をどのように残して、

未来に伝承するか?という課題を第 3 回テーマで提示願えると幸いで す」とした。

以上、G-研出席企業の解析結果

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