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FPGA を導入した実時間計測システム

ドキュメント内 高速波長掃引レーザを用いた (ページ 46-51)

4.2.1 実時間計測システムの構成

図4.4にTC-FDMLレーザを用いた実時間計測システムの構成を示す。本システムは光学系 と測定系により構成している。

光学系はTC-FDMLレーザ,サーキュレータ,ひずみセンサである5つのFBGと検出器からな

る。TC-FDMLレーザからの出射光はサーキュレータを介してFBGに入射される。FBGk(k=1~5)

のブラッグ波長λBk(k=1~5)はおのおの1530, 1540, 1550, 1560, 1565 nmであり,反射率は約80 %, 半値幅は約0.2 nmである。おのおののFBGで反射された光は再び,サーキュレータを介して検 出器に入射する。検出器の特性は周波数帯域幅がDC~300MHzであり,波長帯域幅は1100 ~ 1700 nmである。FBGk(k=1~5)の設置位置は基準位置PRからのファイバ長Lk(k=1~5)を7.19, 12.43, 18.01, 23.52, 29.34 mとした。ここで,FBG1とFBG2の間には長さがΔLDの遅延ファイバを挿入で きるようにしており,そのとき,L2~L5は遅延ファイバの長さ ΔLDだけ増加する。なお, TC-FDMLレーザから基準位置 PRまでのファイバ長はLTR,基準位置PRから検出器までのファイバ 長はLRDとした。

測定系は FPGA を導入したデータ集録装置(DAQ)ならびにパーソナルコンピュータ(PC) により構成されている。DAQ(PXIe-1071,National Instruments)は発振器 OSC の制御信号に同 期したトリガ信号と 10 MHzの基準クロック信号を入力し,周波数同期している。このDAQは ADCとFPGAが一体となったデジタイザとトランスミッタを搭載している。デジタイザ( PXIe-5170R,National Instruments)は分解能14 bitの4つのアナログ入力チャンネルがあり,サンプリ ング周波数 fsを 250 MHzとしたインラインの信号処理が可能となっている。信号処理された結 果は転送帯域幅が最大3.2 GByte/sのトランスミッタ(PXIe-8381,National Instruments)を介して PC に転送する。DAQ から PC のデータ転送は,転送速度の高速化を図るため,Direct Memory Access (DMA)転送方式を用いている。

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実験はTC-FDMLレーザの掃引周波数fmを50.7 kHzで駆動させ,双方向の掃引光を用いて,各

FBGの反射光を測定する。本システムは各FBGの反射波長λmk(k=1~5)をTC-FDMLレーザの 掃引周期Tmの半周期ごとに測定でき,その時間分解能tr(=1/2fm)は9.9 μsである。

図4.4 TC-FDMLレーザを用いた実時間計測システム Trg. signal

Detector

Data Acquisition System (DAQ) Ref. clock

ADC FPGA PC

FBG1

OSC TC-FDML

Laser

Delay fiber ΔLD

PR

transferDMA FBG2 FBG3 FBG4 FBG5

Trans-mitter Digitizer

AMP

Control signal

LTR

LRD

Circulator 2

L1 L2 L3

L4 L5

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4.2.2 FPGA による実時間信号処理

FBG の反射信号の検出を高速化するため,FPGA を用いた信号処理を導入した。図4.5に FPGA を用いた信号処理のフローを示す。検出器の信号はトリガ信号により ADC を介して,

FPGAに転送される。FPGAはしきい値処理により検出器の信号からFBGの反射信号を抽出する。

そして,2.3節で述べた重心法を適用するため,抽出した FBG の反射信号は振幅がピークと なった位置のデータ番号N0とその前後2点ずつ(Mm=2)の計5データをホールドする。つぎに,

(2.4)式の重心法により重心位置 Ncpを算出する。実時間測定を行うためには,この一連の 処理を順掃引と逆掃引において,FBGの反射信号ごとに行い,それをTC-FDMLレーザの掃引周

期Tm(=1/fm)以内で出力する必要がある。そのため,FPGAはパイプライン処理を用いた並列処理

の実装により信号処理を高速化した。FPGAにより算出された各FBGの反射信号の重心位置Ncp

の結果はFPGA内のFIFOバッファに順番に入力し,PCへ転送する。この重心位置Ncpの結果を 用い,反射信号の時間tcpを(2.5)式により算出している。

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図4.5 FPGAによる信号処理のフロー FPGA

Threshold processing

Data hold (5 data)

Centroid peak

FPGA buffer FBG1

FBG2

FBG5

FBG5

Forward-scan

Backward-scan FBG2

FBG1

NCP1

NCP2

NCP9

NCP10

NCP5

NCP6

Detection of FBG Signal

Data Hold in Peak Area

Calculation of Centroid Peak

NCP

FPGA Buffer

PC ADC

Amplitude VD

Data number i Sample

data

Vth

Amplitude VD

Data number i Sample

data Hold data

( Mm= 2 )

N0

Amplitude VD

Data number i Sample

data Hold data

( Mm= 2 )

Ncp

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4.2.3 計測システムのモニタ画面

計測システムはFPGAを搭載しているDAQを制御できるLabVIEWを用いて開発した。図4.

6は計測システムのモニタリング画面である。モニタリング画面は制御部と表示部からなる。

制御部はDAQやOSCなどの測定系の動作状態の確認やデータ集録の設定が行える。表示部は測 定したおのおのの FBG の反射波長を実時間で表示している。また,同時に測定した反射波長の データはバイナリ形式のファイルに保存する。計測システムはこれら複数のタスクを効率よく 実行させるため,並列分散処理を実装した。これにより,計測システムは複数の FBG の反射波 長を実時間でモニタリングすることができる。同図は動的なひずみを印加したときの反射波長 をモニタリングした表示であり,ひずみにより FBG の反射波長が変化していることがわかる。

計測システムは複数のFBGの反射波長を実時間モニタリングできる。

図4.6 計測システムのモニタ画面

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