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Event Generator Mode

ドキュメント内 ii (ページ 46-49)

3.7 粒子の表式

4.2.19 Event Generator Mode

Captureの時と同じように、光子の放出、荷電粒子の放出だけが含まれる統計崩壊を行うことになります。

最後に、(n,Nn)反応ですが、まず、核データを用い一個目の放出中性子の運動量を決定します。この運動 量から運動学的に残留核の運動量と励起エネルギーが一意に決定されますから、この原子核に、通常の統 計崩壊を行います。即ち、中性子崩壊も含んだ、光子、荷電粒子の統計崩壊を行うことになります。この場 合だけ、終状態の中性子の数が核データで指定されたNになる保証はありませんが、そのずれは小さいこ とを確認しています。このようなモデルを用いることにより、核データを用いた低エネルギーの中性子の反 応も、イベント毎にエネルギー、運動量の保存したEvent Generatorになり、核データだけでは記述できな かった、残留核の運動量、2粒子相関など全ての情報がイベント毎に記述できるようになります。

次に、e-modeを使う場合の注意点を示します。まず、dmax(2)を設定し、核データを用意し、中性子の 核データによる計算を可能にします。粒子放出の精度をあげるために、原子核の基底状態の近くの励起状 態の情報を必要としますので、igamma=1, file(14)=trxcrd.datが必要になります。次に、統計崩壊モデルは、

GEM即ちnevap=3が必要です。更に、熱中性子の温度依存の散乱の記述はできません。常にT=0の取り扱

いになります。これらは、e-mode=1を指定すると自動的に設定されます。

次に、e-modeを使うと可能になる新しい観測量を示します。[t-yield], [t-product]では、通常、dmax(2)以 下のエネルギー、即ち、中性子の核データを使う領域の生成核種、生成粒子はタリーされませんが、これ が可能になります。[t-heat]では、dmax(2)以下のエネルギー、即ち、中性子の核データを使う領域の発熱 は、核データのKerma Factorを用いますが、e-modeでは、中性子からの直接の発熱の寄与はありません。

中性子反応から生成された荷電粒子、残留核のIonization Lossから計算されます。光子は、electron=0を指 定すると光子のKerma Factorを用いますが、電子の輸送も含みelectron=1を指定すれば、電子のIonization Lossから熱を計算します。[t-dpa]では、dmax(2)以下のエネルギー、即ち、中性子の核データを使う領域で も、ライブラリーを用いずDPAを計算することが可能になります。

4.3 [ S o u r c e ] セクション

このセクションでは、入射粒子の情報を定義します。ソースタイプは、s-type = 番号 で指定します。

表24:ソースタイプ ソースタイプ 説明

s-type = 1 円柱(円面、ペンシルビーム)

s-type = 4 エネルギー分布を有する円柱

s-type = 2 角柱(長方形)

s-type = 5 エネルギー分布を有する角柱

s-type = 3 ガウス分布(x,y,z独立)

s-type = 6 エネルギー分布を有するガウス分布(x,y,z独立) s-type = 7 一般パラボラ分布(x,y,z独立)

s-type = 8 エネルギー分布を有する一般パラボラ分布(x,y,z独立) s-type = 9 球及び球殻分布

s-type = 10 エネルギー分布を有する球及び球殻分布

s-type = 11 ビーム方向に垂直な位相空間で一様分布

s-type = 12 decay-turtleの出力を読み込む s-type = 13 ガウス分布(xy平面)

s-type = 14 エネルギー分布を有するガウス分布(xy平面) s-type = 15 一般パラボラ分布(xy平面)

s-type = 16 エネルギー分布を有する一般パラボラ分布(xy平面) s-type = 17 dumpファイルの読み込み

s-type = 100 ユーザー定義のソースプログラム

usrsors.fにプログラムを書きこみコンパイルする。

4.3.1 <Source>:マルチソース

s-typeで指定するソースを複数定義することができます。各ソースは、<source> = 相対比、の指定で 始まるサブセクションで定義します。相対比は、マルチソースのソース粒子の相対比を指定します。また、

totfact = で全体の規格化定数を定義します。

表25:マルチソース パラメータ 説明

<source> = マルチソースの開始、数字はこのソースの相対比 totfact = (D=1)マルチソース全体の規格化定数

正の数で与えた場合、相対比に従ってソース粒子を生成。

負の数で与えた場合、同数のソース粒子を生成し、

相対比に従ってweightを変化させる。

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