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PHREEOE Matrix dissolution

N- EOミJZ

nu -o

100 150 50

Corrosion time

/

day

各元素の規格化浸出量(Reaction Path Modelによる計算結果) 図5-4

図5-4より、Reaction Path Model による計算結果は実験結果をうまく説明できないことがわ (NLi)については、計算結 の規格化浸出量

かる。特に、可溶性元素(Ii、B、Na、Mo)

(汎i)に 果は実験結果に比べてかなり小さな値になった。また、Ca、Alの規格化浸出量

ついては、計算結果は実験結果に比べて大きな値になった。次に、浸出液のpHの計算結 このpHは900Cの浸出液が空気中の∞2と 果を図5引こ実線(Reaction Path Model) で示す。

としたときの計算値である。計算結果は実験結果に比べて

(PC02=10-3.5伽)

平衡にある

約1.5低いことがわかる。計算結果と実験結果の差の原因としては、浸出液のpH測定を90 で行っていることが考えられる。そこで、浸出液の温度を900C

℃ではなく、室温(25t)

この場合、浸出液と∞2の平衡状態、を考える から250Cに下げたときのpHを再度計算した。

と、250Cで空気と平衡にある浸出液中の∞2濃度は、900Cで空気と平衡にあるときのC02 しかし、C02の溶解速度が遅いため、浸出液の温度を900Cから250C 濃度よりも高くなる。

の浸出液中のC02濃度は、250Cでの平衡濃度ではなく900Cで に急冷した直後(pHi�IJ定時)

の平衡濃度が保たれていると考えられる(5-4)。そこで、pHの再計算で、は、900Cで空気と平 衡にあるときの浸出液中のC02濃度が250Cでも変化しないと仮定した。pHの再計算結果を

この様な方法で温度補正したpHの計算値は、

温度補正を行わない場合よりも高い値となったが、実験値に比べてまだ約0.5低い値であ 図5 で示す。

った。

規格化浸出量および、pHの計算結果を検討するために、 パラメータ(k+、ffin)の値およ びSi02の溶解析出反応の熱力学データを変化させて再計算を行ったが、 計算結果と実験結 果は一致しなかった。 また、 新たな鉱物(釦叫凶ne;N仏lSi2仇H20)の溶解析出反応、(5・7)を 考慮して再計算を行ったが、 計算結果と実験結果は一致しなかった。 再計算に用いた鉱物 の溶解析出反応の熱力学データを表5-4に示す。

この様に、 Reaction Path Model では今回の実験結果をうまく説明することができなかっ た。 その原因としては、 可溶性元素(11、 B、 Na、 Mo)の溶解挙動の評価が誤っていたこ とが考えられる。 Reaction Path Model では、 可溶性元素は他の元素と同様、 Si02のガラス マトリックスとともにCongruent溶解すると仮定したが、 実験結果では可溶性元素の規格 化浸出量はSiが飽和した後も増加し続け、 Siの規格化浸出量の約3倍になっている。 この ことは、 可溶性元素の浸出挙動がCongruent溶解だけでは説明できないことを示している。

また、 可溶性元素の溶解挙動は浸出液のpHにも大きな影響を及ぼし、 その結果、 Al、 ca、

Fe等の非可溶性元素の浸出挙動にも大きな影響を及ぼす(5・18)。 従って、 ガラス固化体の浸 出挙動を評価するには、 可溶性元素の浸出挙動を正確に評価することが重要であると考え られる。

5.4.2.拡散モデルと溶解析出モデルを組み合わせた浸出モデルによる解析

ここではまず初めに、 可溶性元素の浸出挙動を評価するために、 可溶性元素の規格化浸 出量とガラスマトリックスの主構成元素であるSiの規格化浸出量の差を浸出時間の平方根 に対してプロットしたO その結果を図5-5に示す。 この差が浸出時間の平方根に対しほぽ

比例することより、 可溶性元素の浸出挙動はCongruent溶解だけではなく、 拡散過程によ っても支配されていると考えられる。 可溶性元素の浸出挙動は浸出液のpHおよびAl、 Ca"

Fe等の非可溶性元素の浸出挙動にも大きな影響を及ぼすことから、 ガラス固化体の浸出挙 動評価にとって重要な要因となる。 そこで、 次に、 拡散モデルと溶解析出モデル

(Reaction Path Model)を組み合わせた新たな浸出モデル(Di仔usion-combined

Model)を開

発し、 実験結果の解析を試みた。

1.0

c、J 0.8 . Li

E 。 B

ロヲ

、、 0.6 + Na

一ω Â Mo

Z 0.4

_J 0.2

Z

0.0

-同-。 2 3 4 5 6

ザCorrosion time /ザday

図5-5 可溶性元素とSiの規格化 浸出量の差と浸出時間の平方根の関係

ここではまず、 Diffusion-combinedModelの内容について説明する。 Diffusion-combi ned

Modelで、は、 Reaction Path Modelと同様に、 ガラスの浸出挙動を(1)ガラスの溶解反応の速度 論的計算と、(II)各元素の溶解析出反応の熱力学的計算を組み合わせて計算 する。 し かし 、 Diffusion-combi ned ModelがReaction Path Modelと異なる点は、 ガラスの浸出形態のモデル

化の仕方にある。 Di仔usion-combi ned Modelでは、 まず初めに、 ガラス構成元素をその溶解 度 によって2つのグループに分類する。 1つは、 ガラスマトリックスの王構成元素である Si に比べて溶解度の高いU、 B、 Na、 Mo、 Cs等の可溶性元素であり、 もう1つは、 Siに比べ て溶解度の低いAl、 ca、 Fe、 zn等の非可溶性元素である。 そ して、 ガラスの浸出形態を

次のよう にモデル化 する。

(1)ガラス構成元素のうち、 非可溶性元素はSi02ガラスマトリックスとともに、 その組 成比に比例して表面から均一に溶解し(01ぉsM a出x溶解)、 その溶解速度はReaction Path Modelと同様、 1次 溶解反応則に従う。

( 2)ガラス構成元素のうち、 可溶性元素は(1)のOlassM atrix溶解に加えて、 ガラス 中を内 部から 表面に拡散することによっても溶解する(拡散による 溶解)。

(3)ガラスの溶解が進行すると、 溶解した元素の中で 溶解度の低い元素(Fe、 zn等 )か らガラス 表面に析出してくる。

Reaction Path Model では、 ガラス構成元素は全てSi02カ'ラスマトリックスとともにその組 成比に比例して表面から均一に溶解する(Congruent 溶解)と仮定したが、 Diffusion-combined Modelでは、 ガラス構成元素はその溶解度によって浸出形態が異なると考える。

この様なDiffusion-combined Modelの浸出形態の概略を図5-6に示す。

Initial glass surface

t

l

:

l801山n I

Hydroni lons

Alteration layer Precipitated

layer

図5-6 Diffusion-combined Model によるガラス浸出形態の概略

Ai A iO

図5-6では、 非可溶性元素は、 Si02ガラスマトリックスとともに、 その組成比に比例して 表面から均一に溶解し(Glass Ma甘lX溶解)、 その後、 大部分はガラス表面に析出層 (Precipitated layer)として析出する。 一方、 可溶性元素は、 Si02ガラスマトリックスとと もに溶解する( G lass Matrix溶解)ことに加えて、 浸出液中のヒドロニウムイオン

(hydronium ion; H30+)とのイオン交換反応により、 ガラス中を拡散することによっても溶

解する(拡散による溶解)。 このイオン交換反応によって、 ガラス表面のネットワーク構 造が部分的に水和された(hydra凶)領域を変質層(A1包ration layer)と定義する。 変質層 および析出層中では、 可溶性元素の濃度は、 図5-6に示すようにガラス表面に近付くにつ

れて減少する。 ここで、Aiはガラス中のi元素(可溶性元素)の濃度を表し、Aioは浸出前 のガラス中のi元素の濃度を表す。 また、可溶性元素の浸出挙動については、浸出の初期 段階ではGlass Ma甘ix溶解の速度が拡散速度に比べて速いため、Glass Matrix溶解が支配的 な過程であると考えられ、一方、浸出の後期段階では、Glぉs Ma甘ix溶解の速度が非常に 遅くなるため、拡散が支配的な過程になると考えられる。

このようなガラス浸出形態のモデル化から、i元素の溶解量Miは次のように表される。

Mì =

Mi.matrix

Mi

= Mi.matrix + Mi.diff

(非可溶性元素) (可溶性元素)

(5-9) (5-10)

ここで、Mi,matrixはGlぉsMa凶x溶解によるi元素の溶解量を表し、Mi,diffは拡散によるi元素

の溶解量を表す。 Glass Matrix溶解と拡散による溶解が同時に起こる場合、 図5-6に示すよ うに表面付近のガラスの組成(可溶性元素の濃度)は本来のガラスの組成と異なるため、

Glass Matrix溶解は正確にCongruentな溶解とは言えない。 しかし、Glass Ma出x溶解が支配 的な浸出初期段階では、拡散による溶解の影響は小さいと考えられるので、Diffusion-combined Modelでは、簡略化のために、Glass Ma廿1x溶解はCongruentな溶解と仮定する。

このような浸出モデルを基に、(わガラスの溶解反応の速度論的計算を行うと、 まず、

Glぉs Matrix溶解によるi元素の溶解量Mi,matrixは、浸出時間の関数として、Reaction Path

Modelと同様、 1次溶解反応速度式((5-3)式)を用いて次のように表される。

dM,

T"n�tMv

苫r弘山

= fiいfm =

fi川(休k+

(υ1 - a匂内 a匂句S釘i仇/

(5-11)

ここで、fiはガラス試料中のi元素の重量分率を表す。 一方、拡散による溶解によるi元素 の溶解量Mi,diffは、拡散方程式を用いて表される。 ガラス粒子は半径 aの均ーな球形とし、

析出層は薄く、透過性であると仮定すれば、拡散方程式は次のように表される。

dAi

=D ; (芝 +

2_ dAi

\

dt

. \

d r2 r dr

J

ここで、Ai:ガラス中のi元素の濃度 E五:ガラス中のi元素の拡散係数

r :ガラス試料中の半径方向の位置

(5-12)

t :浸出時間

拡散が支配的な過程となる浸出の後期段階では、Glass M a甘ix溶解は極めて遅いと考えら れるので、以下のような固定境界条件、初期条件を仮定できる。

Ai( a, t)

=

0, t> 0 Ai( f, 0 )

=

AiO, 0

<

r

<

a

(5-13) (5-14)

また、 変質層中で、水和したガラスの一部はスメクタイト(s mectite)、サーペンタイン (serpentine)等の粘土鉱物に変化することが報告されているが(子19)、ここではこのような

変質層中の粘土 鉱物の生成はi元素の拡散に影響を及ぼさないと仮定する。 以上のような 条件の基に(5-12)式を解くと、拡散による溶解によるi元素の溶解量Mi,di百は、浸出時間の 関数として次のように表される。

!

1 6で1

r...rJ

Di n2rc2t

\ \

Mi,d.ift{t)

=

Mi,g \ 1 - ー ラ - ex pi -- l j

ò

\ π 2 J Tl n2 1 a 2 1) (5-15)

ここで、Mi,gは浸出前のガラス中のi元素の総量を表す。(5・9)、(5-10)式および(5-11)、(5-15)式を用いて、全ての 元素についてその溶解量(Mi)を浸 出時間の関数として求めるこ とができる。

次に、(II)各元素の溶解析出反応の熱力学的計算では、(I) の様な機構で溶解するとした 各元素が浸出液中でどのような状態で存在するか(溶解しているのか析出しているのか) を、Reaction Path Modelと同様に、地球化学計算コードPHREEQEを用いて計算し、各元素 の浸出量(浸出液中に溶解している各元素の濃度)を計算する。そして、(1)で求めた各元 素の溶解量と浸出時間の関係を組み合わせて、最終的に各元素の浸出量(浸出液中に溶解 している各元素の濃度)を浸出時間の関数として求める。

Diffusion-combined

Modelでは、

k+ (溶解反応の速度定数)、 rfin(飽和後の溶解反応速度)、考慮する溶解析出反応およ びその熱力学データ(反応の平衡定数K、エンタルピ一変化ムH)に加えて、D(可溶性

元素の拡散係数)が計算パラメータとなる。

Diffusion-combined

Model による解析に用いた条件およびパラメータの値を表5・5に示す。

ここで、簡略化のために、全ての可溶性元素は同じ拡散係数Dをもっと仮定した。 図5-7に

の浸出時間依存性の計算結果 の一例を示す。 図5・7より 、 Diffus

ion-(NLi)

規格 化浸出量

combined Modelによる計算結果は実験結果を非常に良く説明できることがわかる。特に、

可溶性元素の浸出挙動だけではなく、 Al、 Caといった非可溶性元素の浸出挙動も良く説明 これは、 可溶性元素の溶解で 浸出液のpH が上昇し、 非可溶性元素 できることがわかる。

の浸出量が抑制されることを表す。 また、 Csの浸出実験結果が計算結果よりも低い値と なったのは、 溶解したCsの多くが析出層または変質層中の析出物に収着されているため と考えられる。 次に、 図5・2に浸出液のpHの計算結果を、 ReactionPath Model の場合と同様 および浸出液の (Pco2=10-3. 5atm)場合、

に、 90tの浸出液が空気中のC02と平衡にある

温度を900Cから250Cに下げた場合について、 それぞれ実線および破線(Diffusion -combine d で示す。 浸出液の温度を900Cから250Cに下げた場合のpHの計算結果は実験結果 と 非常に良く一致した。

Model)

2

Measured

• Si +

・ Li .

o B ロ

t:. Mo M Calculated

一一一 Li,B,Na,Mo,Cs Si

Ca AI

Na Cs Ca AI

NaE町三JZ

ハU -o

100 150 50

Corrosion time / day

(Diffusion-combined Modelによる計算結果) 各元素の規格化浸出量

図5-7

Diffusion-combined Modelによる解析では、 溶解反応の速度定数k+や飽和後の溶解反応速

度rfinはあまり重要な パラメータとはならず、 可溶性元素の拡散係数Dが浸出挙動に最も大 ここで、 Diffusion-combined Modelに よる解析で求められた可溶性元素の拡散係数Dの値(5.2xl0・20m2çl )は、 他の研究者ら(5・

きな影響を与えるパラメータであることがわかった。

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