第6章 比較研究
第4節 E-コマース事業の成功要件および業界の将来性
前節では、ユニクロ、VANCL、Metersbonwe、3社の比較研究を行った。具体的には、マーケテ ィング・インフラという理論的な枠組みを中心に、3社の流通とコミュニケーションの異同を分析 した。マーケティング・インフラの構築はブランディングと関連し、E-コマースを展開する基礎に なると考えられる。したがって、3社のE-コマース事業の成功要件は、これまでの分析を通して明
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3社はともにアパレル企業であり、近年E-コマースを展開している。ここでの分析を通して、各
社のE-コマース事業の成功要件をまとめることは、E-コマースを展開するアパレル企業(特に日系
企業)の手掛かりになると考えられる。
具体的には、物流面では、①IT技術を利用した情報システムを導入し、ネット販売の物流網を構 築していること、②3PL企業、OEM調達先企業、非資本提携先企業などと協働し、共生的で協働的 な市場流通を目指していること、③SPA方式を通してSCMを統合的に把握し、全体最適を重要視 していること、である。
またコミュニケーション面では、①Tmallと自社の店舗(ECサイトあるいは実店舗)との相乗効 果を発揮し、MCを促進させること、②微博等を利用し、ネットコミュニティを形成させ、ネット での広告を大々的に行なうこと、③有名人の起用、フラッグシップショップの出店、娯楽マーケテ ィングの展開、業界にまたがる協働を通してホリスティック・アプローチによるコミュニケーショ ン効果を向上させること、である。
今後、IT技術のさらなる進歩、ネット利用者数の増加、ネットコミュニティの成熟化、マーケテ ィング・インフラの構築などによって、E-コマース分野は一層の発展を遂げられると推測される。
E-コマース事業に参入しようとする企業は、マーケティング・インフラ、すなわち流通とコミュニ ケーションの両面について、他社の成功要因を参考にしながら事業を構築していく必要があろう。
第5節 小括
本章では、ユニクロ、VANCL、Metersbonwe、3社の比較研究を行った。
第1節では分析の枠組みを提示し、マーケティング・インフラの概念を説明した。第2節は
VANCLとMetersbonweの企業概要について紹介した。また、ユニクロの企業概要については第5
章ですでに紹介した。第3節では、流通とコミュニケーションといったマーケティング・インフラ の両側面から、3社の事例を比較分析した。第4節は前節での議論に基づき、E-コマース事業の成 功要件および将来性を述べた。
結論として、E-コマース事業の成功要件は、以下のようにまとめられる。
物流面では、①IT技術を利用した情報システムを導入し、ネット販売の物流網を構築しているこ と、②3PL企業、OEM調達先企業や非資本提携先企業などと協働し、共生的で協働的な市場流通を
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目指していること、③SPA方式を通してSCMを統合的に把握し、全体最適を重要視すること、で ある。
コミュニケーション面では、①Tmallと自社の店舗(ECサイトあるいは実店舗)との相乗効果を 発揮し、MCを促進させること、②微博等を利用し、ネットコミュニティを形成させ、ネットでの 広告を大々的に行なうこと、③有名人の起用、フラッグシップショップの出店、娯楽マーケティン グの展開、業界にまたがる協働を通してホリスティック・アプローチによるコミュニケーション効 果を向上させること、である。
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