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次に実験結果を参考に路面モデルを構築した.路面モデルでは,実験の加速度波形を再現 するよう,反力‐貫入量特性を図5.6のように設定した.
Fig. 5.6 Force-Displacement graph to incorporated in MADYMO
Fig. 5.7 Acceleration-time on experiment and Analysis
図5.7に加速度‐時間の解析結果と実験結果の比較を示す.グラフの概形は似通った結果 が得られたが,加速度波形の積分値は実験結果よりかなり大きくなった.HICの値を比較し ても,実験では238に対し,解析結果では690と大きい値となった.これは,路面衝突時の インパクタの加速度波形が非常に暴露時間の短いスパイク状を呈しており,スパイク幅の再
0 5 10 15 20 25 30
0 0.001 0.002 0.003 0.004 0.005 0.006
Force(KN)
Displacement(m) Loading curve
Unloading curve Hysteresis
0 2000 4000 6000 8000
-0.005 0.000 0.005 0.010
Acceleration[m/s2]
Time[sec]
Analysis
Experiment
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現精度がHICの再現精度に直接影響したためと考えられる.今後,さらに路面特性を精度よ く再現する手法を検討し,路面衝突によって生じる頭部傷害や大腿骨頸部骨折の評価に結び つける.
5.3 まとめ
・路面のインパクタ試験に基づき,路面モデル構築を試みた.路面の特性は非常に硬く,傷 害解析に適用可能な精度でそれを再現することは難しかった.さらにチューニングの精度を 向上し,傷害解析用路面モデルを確立する必要がある.
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第 6 章
まとめと今後の課題
本年度の研究において,高齢歩行者及び高齢自転車乗員モデルを構築した.開発したモデ ルと自動車との衝突シミュレーションを実施し,頭部傷害リスクを中心に評価を行った.そ の結果,ある程度以上の速度域で頭部傷害リスクが高いこと,しかし必ずしも衝突速度の増 大につれて頭部傷害リスクが増大するものではないことがわかった.衝突速度が低い場合に おいても特異的に高い傷害リスクが予測されることがあり,高齢者モデルのさらなる検証と 傷害メカニズムの詳細検討の必要性が示唆された.
また,頭部傷害及び大腿骨頸部骨折の原因になると考えられる路面との衝突を評価するた め,路面モデルの構築に取り組んだ.しかし,路面の特性は自動車ボディと比較してかなり 硬く,その特性の再現は容易ではなかった.今後の傷害リスク評価の拡大のためにはさらに 高精度な路面モデルとするための改良が必要である.
高齢者の典型的な骨折の一つに脊椎圧迫骨折があるが,これを評価するための脊椎モデル を構築する必要がある.脊椎モデル構築のために,脊椎構造や材料特性の基礎検討を行った.
今後,有限要素モデルにより脊柱を再現し,マルチボディシミュレーションへの組み込み手 法の検討を推進する.
特に自転車乗員では,衝突時の腕部筋緊張の違いが頭部衝突位置に影響する可能性が考え られる.そこで,高齢自転車乗員モデルに腕部筋緊張を考慮するため,筋骨格シミュレーシ ョンを研究計画に導入することとした.今後,筋緊張と巨視的な関節剛性の関係を明らかに し,高齢者傷害シミュレーションモデルに導入する.