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第 3 章 ユーザ要件に基づく情報統合環境のための準備

3.4 実験と結果

3.4.4 RDBToRDFContents

RDBToRDFContentsは,前述した関係データベースからRDF コンテンツを作成する

手法を実装したプログラムである.クラス図を図3.26に示す.RDBToRDFContentsには 二つのメソッドがある.一つ目のcreateRDFSメソッドは,関係データベースのスキーマ 情報から,クラスやプロパティを抽出し,RDFスキーマを作成する.二つ目のcreateRDF メソッドは,作成したRDFスキーマを利用して,関係データベースのデータをRDFコン テンツに変換する.

createRDFSメソッドの概要を図3.27に示す.createRDFSメソッドは,スキーマ情報

を取り出すために,JDBCが提供するConnectionクラスのgetMetadataメソッドを利用 する.つぎに取り出したスキーマ情報(DatabaseMetaData クラスのオブジェクト)の

getColumns メソッドを利用して,属性の名前と定義域を取得する.テーブルの名前から

図3.26 RDBToRDFContentsのクラス図 図3.25 SPARQL文例

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クラスを定義し,取り出した属性の名前と属性の定義域からプロパティを定義する.それ ら定義したクラスとプロパティをRDFスキーマに出力する.

createRDFメソッドはデータベースのデータからRDFコンテンツを作成する(図3.28).

createRDFはデータベースに対してSELECT文を発行しレコードを取得する.そして取

得したレコードに対してURIを割り振る.そして,そのリソースURIと,先に定義した RDFプロパティとそして取得したレコードのデータからRDFコンテンツ を作成する.

本研究では,RDFコンテンツ化するデータベースとして,医薬品コードや医薬品名など

図3.28 RDFコンテンツを作成する

図3.27 RDFスキーマを作成する

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が格納された医薬品マスタ[75],医薬品の併用禁忌情報を格納した併用禁忌データベース [76]を選択する.

医薬品マスタと併用禁忌データベースから RDF コンテンツを作成することで,医薬デ ータを含んだ医療データに対して意味情報の付与に寄与することができる.

医薬品マスタのスキーマ構造を表 3.2,症状措置マスタと相互作用テーブルのスキーマ 構造をそれぞれ表 3.3,表 3.4 に示す.これら医薬品マスタと併用禁忌データベースの二 つは独立して構築されたが,併用禁忌データベースでは医薬品マスタの薬剤コードを参照 している(表3.2を参照).

表3.4相互作用テーブルのスキーマ構造

属性名 型 主キー

agent_code varchar(200) object_agent_code varchar(200)

symptom_code varchar(200) 表3.3症状措置機序マスタのスキーマ構造

属性名 型 主キー

symptom_code varchar(200) ○

symptom varchar(1000) action_mechanism varchar(1000)

表3.2医薬品マスタのスキーマ構造(一部省略)

属性名 型 主キー

modification_category varchar(200) master_category varchar(200)

yakuzai_code varchar(200) ○

省略

interim_measure_date varchar(200)

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RDBToRDFContentsにより実際に作成したRDFコンテンツとそのRDFスキーマを示

す.図3.29は症状措置機序マスタから作成したRDFコンテンツである.症状措置機序マ スタでは,symptom_code が主キーとなっている(表 3.3 参照).したがって,図 3.29 の RDFコンテンツのリソースURIはその主キーの値とデータベース接続用URIとテーブル 名を利用した形になっている.このRDFコンテンツで利用している語彙はRDFスキーマ に定義されている(図3.30参照).

作成した RDF コンテンツは,関係データベースでの検索と同様に検索することができ る.図3.31は,薬剤名「サクシン注射液2% 2mL」の併用禁忌薬の薬剤名とその症状,

そして発生メカニズムを検索する問い合わせ文例である.この問い合わせ文では三つのテ ーブルを統合して検索している.医薬品マスタと相互作用テーブル統合のための指示は図 3.31の八行目と九行目,そして十行目と十一行目で記述されている.相互作用テーブルと 症状措置機序マスタ統合のための指示は図3.31の十三行目と十四行目に記述されている.

図3.29症状措置機序マスタから作成したRDFコンテンツ例

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図3.31 ある薬剤の併用禁忌薬を検索するSPARQL文例

図3.30症状措置機序マスタから作成したRDFスキーマ

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