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ER F F F F

F    

ここで、 F

ESS

:機器応答評価用入力地震動に関する係数

F D

:機器の設計用減衰定数に関する係数

F EM

:機器の解析モデル化に関する係数

F EMC

:機器のモード合成に関する係数

NL M SS

SR F F F F

F    

ここで、 F

SS

:入力地震動のスペクトル形状に関する係数

F σ

:建屋の減衰に関する係数

F M

:建屋のモデル化に関する係数

F NL

:建屋の非線形応答に関する係数

3.2-12

 F F F EC S

ここで、 F

S

:機器の限界強度に関する係数

F μ

:機器の塑性化によるエネルギー吸収効果に関する係数 原子炉建屋の応答係数及び耐力係数については第

3.2-7

表の値を使用する。

以下では、各安全係数の詳細について示す。

(a)機器応答係数F ER

の評価法

i. 機器応答評価用入力地震動に関する係数F

ESS

設計評価において用いた機器入力動に対する機器応答値と、機器入力動の中央値 に対する機器応答値を用いて、次式により機器入力動特性に関する安全係数の中央 値

F 

を評価することができる。

対する機器応答値 機器入力動の中央値に

動に対する機器応答値 設計評価での機器入力

F

“機器入力動の中央値”としては、設計評価における拡幅前の床応答曲線による 機器の1次固有周期での応答値などが適用できる。なお、機器入力動には、建屋の 応答特性や建屋への入力地震動に起因する不確実さが内在し得るが、これらについ ては建屋応答係数において考慮されるため、本係数では評価不要である。

具体的な設定方法としては、マージンの取り方に応じた評価手法を選定しており 以下のとおりとなる。

①拡幅有りの設計用床応答曲線を用いた評価を実施しているもの

(拡幅無し)

(拡幅有り)

Sa F ESSSa

ここで、

Sa(拡幅有り(無し)

):拡幅有り(無し)の床応答曲線での応答加速度

拡幅は建屋・地盤の物性値の不確実さを考慮したものであり、その不確実さは 建屋応答係数の評価で考慮されているため、本係数では不確実さは考慮しない。

β

R

=β

U

=0

②1.2ZPA(最大床応答加速度)評価を実施しているもの

F ESS

=1.2

建屋応答解析の不確実さは、建屋応答係数の評価で考慮されているため、本係 数では不確実さは考慮しない。

β

R

=β

U

=0

3.2-13

③建屋連成時刻歴解析を実施し、発生荷重のマージンを考慮しているもの

F ESS

=設定マージン

建屋応答解析の不確実さは、建屋応答係数の評価で考慮されているため、本係 数では不確実さは考慮しない。

β

R

=β

U

=0

④ZPA評価または時刻歴解析を実施しているもの

F ESS

=1.0

建屋応答解析の不確実さは、建屋応答係数の評価で考慮されているため、本係 数では不確実さは考慮しない。

β

R

=β

U

=0

ⅱ.機器の設計用減衰定数に関する係数F

D

減衰定数の保守性及び不確実さが、機器の応答に与える影響を安全係数として評 価する。

設計評価で一般に使用されるJEAG4601記載の設計用減衰定数は、既往の各種 試験から得られた実機の減衰定数に関するデータ等を基に、機器種別ごとに保守的 に定められたものである。従って、設計用減衰定数が現実的減衰定数の中央値に対 して持つ保守性を評価するために、設計用減衰定数及び現実的減衰定数の中央値に 対する床応答曲線による機器の1次固有周期での応答値を用いて、次式により減衰 定数に関する安全係数の中央値

F 

を評価する。

機器応答値 減衰定数の中央値での

器応答値 設計用減衰定数での機

F

現実的減衰定数の中央値及び不確実さとして、各種試験から得られる減衰定数デ ータを統計処理した結果を用いることができる。

不確実さの評価では、減衰定数の不確実さ(例えば+1.0β)に対応する機器応 答値と減衰定数の中央値の機器応答値を基に次式により評価する。

 

 

答値 減衰中央値での機器応

βでの機器応答値

= 減衰+

機器応答値の不確実さ

1.0 1.0 ln

1

具体的には設計減衰定数の床応答曲線を用いて評価する。

(減衰定数中央値

(設計減衰定数)

Sa F DSa

ここで、

Sa

(設計減衰定数(減衰定数中央値)):設計減衰定数(減衰定数中央値)

の床応答曲線での応答加速度

3.2-14

不確実さについては、設計減衰定数が99%信頼下限と考え、次式のとおりとする。

(減衰定数中央値) β

(設計減衰定数)

β UR

Sa

Sa ,

33 ln . 2

1

ⅲ.機器の解析モデル化に関する係数F

EM

設計評価での機器のモデル化におけるモデル形状・諸元等の実機との差などに起 因する保守性及び不確実さが、機器の応答に与える影響を安全係数として評価する。

保守性及び不確実さの評価では、解析における固有周期・振動モード形状と試験 などによる実機の固有振動数・振動モード形状の差異等を考慮した評価や、米国の 評価事例を参考とした工学的判断に基づく評価が適用できる。

なお、設計評価において1質点系でモデル化される機器の場合は、比較的単純な 形状で実機の現実的な応答も1次の振動モードが応答に支配的であると考えられ る場合、かつ、設計評価において解析モデルの諸元が保守的に与えられている場合 は、不確実さは考慮しなくてもよい。具体的には、多質点系でモデル化される場合 は、主にモデル形状等に起因する不確実さが生じ得るため、β

U

=0.15*(F

EM

=1.0、

β

R

=0)とする。

*:”Seismic Fragilities of Civil Structures and Equipments at The Diablo Canyon Power Plant”, Pacific Gas and Electric Company, 1988

ⅳ.機器のモード合成法に関する係数F

EMC

設計評価において機器の地震応答がモーダル解析により評価されている場合に、

実機の現実的な応答挙動をより精度良く模擬できる直接積分による時刻歴解析に 比べ、モード合成に起因する保守性及び不確実さが生じるため、これが機器の応答 に与える影響を安全係数として評価する。

不確実さの評価では、モーダル解析による応答と試験や直接積分による時刻歴解 析の応答の比較に基づく評価や、米国の評価事例を参考とした工学的判断に基づく 評価が適用できる。具体的には、設計評価では一般にモード合成はSRSS(二乗和平 方根法)により行われており、この場合は大きな保守性は有さないと考えられるこ とから、F

EMC

=1.0とする。

また、モード合成の不確実さは、解析モデルにより分類した以下の値を用いる。

1質点系 β

R

=0 、β

U

=0 多質点系 β

R

=0.15* 、β

U

=0

*:H14年度電共研「PWRプラントの地震PSA手法の高度化に関する研究」

(以下、

「H14年度電共研」という。)及びR.P.Kennedy and M.K.Ravindra “Seismic

Fragilities For Nuclear Power Plant Risk Studies”, Nuclear Enginnering

and Design 79(1984)47-68

3.2-15