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3.2-5 ここで、FSR:応答係数(

的応答 入力地震動による現実 建屋の基準応答評価用

基準応答

F SR

F C

:耐力係数(

基準応答 建屋の現実的耐力

C

F

応答係数

F SR

と耐力係数

F C

は、さらに、以下に示す係数に分離して評価した。

M SS

SR F F F

F  

ここで、

F SS

:入力地震動のスペクトル形状に関する係数

F

:建屋の減衰に関する係数

F M

:建屋のモデル化に関する係数

F

F F CS

ここで、

F S

:建屋の終局強度に関する係数

F

:建屋の塑性化によるエネルギー吸収効果に関する係数

これらの係数は、フラジリティ評価上に存在する各種の不確定性要因を評価したものであ り、全て対数正規分布に従う確率量と仮定した。

なお、建屋の応答に関する安全係数

F SR

を構成する各係数は、いずれも対象とする建屋の 1次周期に対する加速度応答スペクトル値に基づいて評価される。その際、基準応答評価用 地震動及び現実的な地震動の加速度応答スペクトル値は、いずれもフラジリティ評価用地震 動を用いて評価した。

以下に、各安全係数の詳細について示す。

(a)応答係数

F SR

の評価法

i.入力地震動のスペクトル形状に関する係数

F SS

基準応答モデルの1次周期に対する基準応答用スペクトル値と現実的応答スペクトル値 を用いて、次式により基準応答評価用の入力地震動と現実的な地震動の加速度応答スペクト ル形状の差が建屋応答に与える影響を評価した。

3.2-6

答スペクトル値 用減衰による現実的応

周期に対する基準応答 基準応答モデルの1次

用スペクトル値 用減衰による基準応答

周期に対する基準応答 基準応答モデルの1次

SS = F

なお、不確実さは確率論的地震ハザード評価に含まれると考えられるため、考慮しない。

β R =β U =0

ⅱ.建屋の減衰に関する係数

F δ

減衰定数の保守性及び不確実さが、建屋の応答に与える影響を安全係数として評価した。

具体的には、基準応答用減衰定数による基準応答用スペクトルと現実的な減衰定数による 基準応答用スペクトルの基準応答モデルの

1

次周期における比により評価した。

応答用スペクトル値 衰の中央値による基準

周期に対する現実的減 基準応答モデルの1次

用スペクトル値 用減衰による基準応答

周期に対する基準応答 基準応答モデルの1次

 = F

現実的な減衰定数はばらつくため、基準応答用スペクトル形状もそれに従いばらつき、そ の結果得られるスペクトル値もばらついたものとなる。このようにして得られたばらつきを β

R

とする。また、減衰定数の評価に対するβ

U

は考慮しない。

    β

β R  ln 1   /  2 , U

ここで、

:標準偏差

 

:加速度応答スペクトル値の平均値

ⅲ.建屋のモデル化に関する係数

F M

建屋のモデル化に関する不確かさが建屋応答に与える影響を評価する係数であり、基準応 答モデルの1次周期における基準応答用スペクトル値と現実的な建屋モデル(中央値モデル 及び現実的応答評価用モデル)の1次周期における値の比により評価した。

準応答用スペクトル値 準応答用減衰による基

期の中央値に対する基 現実的モデルの1次周

用スペクトル値 用減衰による基準応答

周期に対する基準応答 基準応答モデルの1次

M = F

建屋の現実的な剛性は、コンクリートのせん断弾性剛性及びヤング係数、地盤ばねのばら つきを考慮し、ここで得られた応答係数のばらつきはβ

R

として評価する。また、建屋の解 析モデルによる評価誤差β

U

は、文献より

0.15*とする。

*:「原子力発電所のフラジリティ評価における認識論的不確実さに関する研究(その1~

その3)」,日本建築学会大会梗概集, 2007

3.2-7

  M M   2

R  ln 1   /  β

ここで、

M

:標準偏差

M

:加速度応答スペクトル値の平均値

(b)耐力係数

F C

の評価法

i.建屋の終局強度に関する係数

F S

現実的な材料強度を用いて評価したせん断耐力と基準応答モデルによる応答せん断力と の比により評価するが、評価式によって評価されたせん断力と実際の耐力との誤差を考慮し て、せん断耐力を補正した。

応答せん断耐力 基準応答モデルによる

評価式の誤差の中央値 せん断耐力

央値を用いて評価した 現実的な材料強度の中

F S

F S

のばらつきは、現実的な材料強度のばらつきによって評価されるせん断耐力のばらつ きと、評価式の誤差のばらつきを

SRSS

法で足し合わせたものとして評価した。なお、得 られたばらつきの中には、β

R

とβ

U

が混在していると考えられるが、ここでは便宜的にβ

R

=β

U

として取り扱う。

2

2 2

fS QS U

R

 

β β

ここで、

QS

:現実的な材料強度のばらつきをせん断耐力評価式に代入して得られ たせん断耐力のばらつき

fS

:評価式のばらつき(=0.14*)

*:

「原子炉建屋の耐震安全性評価法(その1~その10)」, 1994

  S S   2

QS  ln 1   /  β

ここで、

S

:標準偏差

S

:現実的な材料強度を考慮したせん断耐力の平均値

3.2-8

ⅱ.建屋の塑性化によるエネルギー吸収効果に関する係数

F μ

建屋の耐力を評価する場合に、耐震壁の終局せん断強度だけではなく、靭性と呼ばれる粘 り強さ、即ち、建屋の構造部材が塑性化することによるエネルギー吸収効果も考慮する必要 があり、現実的な耐力とそれに対応した線形応答の限界との比で建屋の塑性化によるエネル ギー吸収効果に関する係数

F μ

として評価した。

具体的には、Riddell-Newmarkの手法により評価した。

 

 

TA input

Sa q q

/ , F

1 F

13

0 

左式のうち、小さい値とする。

ここで、

q  3 . 0  0 30

08

48 0

.

0

 

:損傷時の減衰定数(%)

) , ( T

Sa

:減衰定数

,周期

T

における加速度スペクトル値

input

A

:設計応答を評価するときに用いた地震動の最大加速度

:塑性率

F μ

のばらつきは、中央値モデルの復元力特性に対して終局せん断ひずみをばらつかせる ことによって得られる

F μ

のばらつきと、非線形応答を等価な線形応答軸上に変換する式の ばらつきを

SRSS

法で足し合わせたものとして評価した。両者は共に、β

R

とβ

U

が混在し ていると考えられるが、ここでは便宜的にβ

R

=β

U

として取り扱う。

2

2 2

 

f

U R

 

β β

ここで、



:中央値モデルに対して終局せん断ひずみをばらつかせたときの

Riddell-Newmark

法によって評価される

F μ

のばらつき

f

:非線形応答を等価な線形応答軸上に変換する式のばらつき(=0.30*)

*:

「原子力発電所建屋の確率論的信頼性評価の研究(その4~その6)」, 1985

1/2

ln

    

β

3.2-9