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5. 日本の EC 市場規模

5.2. BtoC-EC 市場規模

5.2.1. BtoC-EC 市場規模

2009年3月23日付の総務省告示175号により、日本標準産業分類が改定された(平成 19年11月改定)。この改定では、複数の業種において若干の構成の入替えが発生している ため、本調査においては前回調査との継続性を考慮して、平成14年3月改定の日本産業分 類に基づき、BtoC-ECの調査対象範囲を14業種に分類している。各業種分類には次表に示 す業種がカバーされている(図表5.2-1)。

図表 5.2-1 BtoC-EC 市場規模推計の対象業種8

8 日本標準産業分類(平成143月改定)の産業分類に基づき表記

日本標準 産業分類コード

(JSIC)

業種(代表例)

総合小売業 55 百貨店、総合スーパー、コンビニエンスストア、ホームセンター、通信販売業

衣料・アクセサリー小売業 56 呉服・服地・寝具小売業、男子服小売業、婦人・子供服小売業、靴・履物小売業

食料品小売業 57 各種食料品小売業、酒小売業、食肉・鮮魚・野菜・果実小売業、菓子・パン小売業

自動車・パーツ・家具・

家庭用品・電気製品小売業

58,591,592,

599

自動車(新車)小売業、中古自動車小売業、自動車部分品・附属品小売業、二輪自動車小売 業、自転車小売業、家具・建具・畳小売業、その他のじゅう器小売業、電気機械器具小売業、電 気事務機械器具小売業

医薬化粧品小売業 601 医薬品・化粧品小売業

スポーツ・本・音楽・玩具小売業 604,605 書籍・文房具小売業、スポーツ用品・玩具・娯楽用品・楽器小売業

宿泊・旅行業、飲食業 70,71,72,

831 一般飲食店、遊興飲食店、宿泊業、旅行業

娯楽業 84 映画館、興行場、スポーツ施設提供業、公園、遊園地

06~08 総合工事業、職別工事業、設備工事業

09~17,21,

22,25~31

食品製造業、飲料・たばこ・飼料製造業、繊維・日用品製造業、化学工業、鉄・非鉄金属製造 業、産業関連機器・精密機器製造業、電気・情報関連機器製造業、輸送用機器製造業

37~41 通信、放送、情報サービス、インターネット付随サービス、映像・音声・文字情報制作業

42~48 鉄道、道路旅客運送、水運、航空運輸

61~67 銀行業、保険業、証券業 49~54,68,

69,88,89 卸売業、不動産業、広告業、物品賃貸業 運輸業

金融業

その他(卸売業、その他サービス業)

業種

建設業

製造業

情報通信業

58

2012年のBtoC-EC市場規模は、2011年調査の8兆4,590億円と比較すると、対前年比

112.5%の9兆5,130億円に達している。2010年~2011年の成長率が108.6%であったこと

を鑑みると、前年に比べて市場は堅調に成長していることがわかる(図表5.2-2)。

EC化率は、2011年調査の2.83%と比較すると、0.28ポイント増の3.11%に達しており、

商取引の電子化は引き続き進展していると言える。

図表 5.2-2 BtoC-EC 市場規模の推移

2012 年の BtoC-EC 市場規模の拡大に寄与した業種として、対前年比の観点で見ると、

「衣料・アクセサリー小売業」(対前年比121.5%)、「医薬化粧品小売業」(対前年比119.3%)、

「宿泊・旅行業、飲食業」(対前年比 117.8%)等の業種は対前年比が大きく、順調な成長 を遂げていることがわかる(図表5.2-3)。

特に、「衣料・アクセサリー小売業」に着目すると、ここ数年の成長が著しく、2008 年 には730億円の市場規模であったのに対して、2012年には1,750億円の市場規模となって

おり、5カ年で239.7%の成長を遂げている。さらに、2012年のEC化率が1.33%であるこ

とから、今後も継続的な成長を遂げることが予測される。

同様に、市場規模の増減の観点で見ると、「情報通信業」(対前年差2,630億円増)、「宿 泊・旅行業、飲食業」(対前年差2,260億円増)、「自動車・パーツ・家具・家庭用品・電気 製品小売業」(対前年差 1,800 億円増)等の業種は対前年差が大きく、これらの業種は

BtoC-EC 市場規模の底上げに寄与していることがわかる。一方、「金融業」では対前年差

60,890億円

66,960億円

77,880億円

84,590億円

95,130億円

1.79%

2.08%

2.46%

2.83%

3.11%

0.00%

0.50%

1.00%

1.50%

2.00%

2.50%

3.00%

3.50%

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 90,000 100,000

2008年 2009年 2010年 2011年 2012年

EC市場規模(左目盛) EC化率(右目盛)

(億円)

59

40億円減(対前年比94.4%)、「製造業」では対前年差30 億円減(対前年比 97.5%)と市 場規模が縮小している。

さらに、EC化率の増減の観点で見ると、「宿泊・旅行業、飲食業」(対前年差0.69ポイ ント増)、「医薬化粧品小売業」(対前年差0.38ポイント増)、「総合小売業」(対前年差0.31 ポイント増)等の業種は対前年差が大きく、これらの業種では、商取引の電子化が伸展し ていると言える。

図表 5.2-3 BtoC-EC 市場規模の業種別内訳

BtoC-EC 市場規模の構成比の観点で見ると、最も構成比が大きい業種は「情報通信業」

(構成比24.1%)であり、次いで「総合小売業」(構成比19.9%)、「宿泊・旅行業、飲食業」

EC市場規模 EC化率 EC市場規模 EC化率 EC市場規模 EC化率

(億円) (億円) (億円) 対前年比

総合小売業 16,110 4.18% 17,820 4.74% 18,910 106.1% 5.05%

衣料・アクセサリー小売業 1,120 0.88% 1,440 1.12% 1,750 121.5% 1.33%

食料品小売業 4,360 0.71% 5,320 0.85% 6,050 113.7% 0.96%

自動車・パーツ小売業 家具・家庭用品小売業 電気製品小売業

医薬化粧品小売業 3,120 2.85% 4,200 3.64% 5,010 119.3% 4.02%

スポーツ・本・音楽・玩具小売業 3,330 2.14% 3,670 2.46% 4,000 109.0% 2.74%

宿泊・旅行業 飲食業

娯楽業 1,260 0.81% 1,310 0.89% 1,470 112.2% 0.94%

N/A N/A N/A N/A N/A N/A N/A

1,380 N/A 1,190 N/A 1,160 97.5% N/A

19,890 N/A 20,320 N/A 22,950 112.9% N/A

2,660 N/A 2,640 N/A 3,070 116.3% N/A

710 N/A 720 N/A 680 94.4% N/A

77,880 N/A 84,590 N/A 95,130 112.5% N/A

52,530 2.46% 58,920 2.83% 66,410 112.7% 3.11%

4.08%

12,700 5.47%

12,460

N/A 800

N/A

2010年 2011年

710

12,220 3.47%

11,010 4.65%

合計(小売・サービス)

合計

業種

運輸業 金融業 卸売業 建設業 製造業 情報通信業

その他

6.16%

860 107.5% N/A 2012年

14,260 114.4% 4.29%

14,960 117.8%

60

(構成比 15.7%)、「自動車・パーツ・家具・家庭用品・電気製品小売業」(構成比 15.0%)

となっている。これら4業種を合計すると、日本におけるBtoC-EC市場規模の74.7%を占 めることになる(図表5.2-4)。

これら4業種とその他業種との成長率の違いを見ると、4業種計の市場規模は7兆1,080 億円、対前年比112.3%であるのに対して、その他業種計の市場規模は2兆4,050億円、対

前年比113.0%となっており、構成比が大きい業種だからといって、必ずしも成長率が高い

というわけではない。

図表 5.2-4 BtoC-EC 市場規模の業種別構成比

BtoC-EC市場規模の基本的な成長要因として、マクロ的な観点からは、我が国経済の景

気概況の変化、インターネット利活用の変化の二点が挙げられる。

我が国経済を概観すると、2008 年以来続く金融危機に対して、2010 年にはプラス基調 に転じたものの、2011年には東日本大震災等の影響により、再びマイナス基調となった。

そして2012年には、東日本大震災の復興・需要等を受けてプラス基調に転じつつある。

このような観点について、商取引、特に支出の側面から家計最終消費支出(除く持ち家 の帰属家賃)を見ると、2008年、2009年の対前年比はマイナス成長であったのに対して、

2010年は 103.0%とプラス成長に転じ、2011 年には100.2%と横ばいとなっている。そし

24.1%

19.9%

15.7%

15.0%

25.3%

情報通信業 総合小売業

宿泊・旅行業、飲食業

自動車・パーツ・家具・家庭用品・電気製品小売業 その他の業種

61

て2012年には、対前年比は102.5%と再びプラス成長に転じており、我が国の消費が活性 化したことがわかる(図表5.2-5)。

図表 5.2-5 家計最終消費支出(除く持ち家の帰属家賃)の推移

また、インターネット利活用状況について、総務省「通信利用動向調査」によると、「商 品・サービスの購入・取引」は平成23年調査で56.4%となっており、インターネット利用 者の半数以上がEC経験を有していることがわかる。この経験率は、インターネットで利用 した機能・サービス全体のうち、「電子メールの受発信(メールマガジンは除く)」の66.8%、

「ホームページ(ウェブ)・ブログの閲覧」の64.4%に続き第3位であり、ECはインター ネット利活用の定番行為と言える(図表5.2-6)。

さらに、同調査によると、我が国のインターネット利用者数は平成 23 年末時で 9,610 万人、インターネット普及率は 79.1%とされている。このインターネット利用者数に対し てEC経験率を乗じることで、我が国のEC利用者数は、暫定的にではあるが5,419万人と 推定できる。したがって、我が国全体(インターネット利用者・インターネット非利用者 を含む)から見ると、EC普及率は44.6%となり、広く国民の購買行動に浸透していること がうかがえる。

240,613 237,733 244,881 245,336 251,387

98.6% 98.8%

103.0%

100.2%

102.5%

94.0%

96.0%

98.0%

100.0%

102.0%

104.0%

106.0%

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000

2008年 2009年 2010年 2011年 2012年

家計最終消費支出(除く持ち家の帰属家賃)(左目盛)

対前年成長率(右目盛)

(2005年暦年連鎖価格・10億円)

62

図表 5.2-6 インターネットで利用した機能・サービス9

5.2.2. BtoC-EC 市場動向

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