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BB55 改良BC50

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 72-84)

0 2 4 6 8 10 12 14 16

0 30 60 90

スラ ン プ (cm )

経過時間(min)

20℃

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スラ ン プ (cm )

経過時間(min)

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図-3.7 スランプの経時変化

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0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30

0 2 4 6 8

ブ リ ーディ ン グ 量 (c m

3

/cm

2

)

経過時間(hour)

10℃

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BB55 改良BC50

図-3.8 ブリーディング量の比較

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ブリーディング試験の結果を図-3.8 に示す。高炉スラグ微粉末の置換率が大きくなる ほど水和反応が遅くなるため,ブリーディング量は多くなる傾向にあるが,本実験結果に おいては,BB配合と比較して改良 BC配合の方が全ての温度条件において 0.10cm3/cm2以 下と小さくなった。これは,単位水量を 5kg/m3低減したことと,水セメント比の低減によ るものと考えられた。また,BB配合と改良BC 配合ともに20℃と 30℃のブリーディング 量が同程度であったが,これは30℃では遅延形のAE減水剤を用いており,その遅延成分 が影響したものと考えられた。今回の実験結果の範囲では,全ての配合において,一般的 なブリーディング量の指標である 0.30cm3/cm2以下[3.6]であった。

加圧ブリーディング試験の結果を図-3.9 に示す。加圧ブリーディング試験は,JSCE-F 502 (加圧ブリーディング試験方法)に従い実施し,その結果は圧送性の指標として用い られており[3.7],脱水量の上限値(標準曲線 B)および下限値(標準曲線 C)を併せて 示す。改良 BC配合の脱水量は BB配合と比較して 100 秒経過までは同程度で,最終的に 17ml小さい値となった。これは,上記のブリーディング試験と同様に,単位水量を低減し たことで,改良 BC 配合の脱水量が小さくなったものと考えられた。また,脱水量は,改

図-3.9 加圧ブリーディング量の比較

0 20 40 60 80 100 120

0 100 200 300 400 500

脱水量( m l)

経過時間(sec)

BB55

改良BC50

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良 BC配合とBB配合ともに標準曲線の上限値(B)と下限値(C)の範囲に収まっており,

良好な圧送性を有するものと考えられる。

以上の結果より,ブリーディングはセメントの種類よりも水セメント(結合材)比およ び単位水量に依存するものと考えられ,改良 BC配合はBB配合よりも水セメント比を5%

低減したことと,単位水量を 5kg/m3低減したことで,結果的にブリーディング量および加 圧ブリーディングによる脱水量ともに減少することが確認された。

- 61 -

3.3 改良型の高炉セメント C 種を用いたコンクリートの発熱特性

本検討では改良型の高炉セメントC種を用いたコンクリートの発熱特性を把握すること を目的として検討を行った。既往の研究においては,高炉スラグ微粉末の置換率が大きく なるに従い,断熱温度上昇量は同等[3.8],もしくは小さくなる傾向[3.9]にあることを 示している。発熱特性に関する物性は,実構造物の温度ひび割れ評価を行う上で有益なデ ータであり,同じ条件で高炉セメント B種を用いたコンクリートと比較することで改良型 の高炉セメントC種の温度ひび割れ抵抗性を正しく把握することができる。発熱特性では,

以下の表-3.11 に示すコンクリートの配合にて検討した。単位セメント量 C=300kg/m3を 一定とし,改良 BC配合では,W/C=50%,BB配合ではW/C=55%とした。

3.3.1 熱膨張係数

試験方法の詳細は,第 5 章(pp.122-123)にて述べる。温度変化量とひずみの関係を図

-3.10に示す。改良BC配合の熱膨張係数は,温度上昇時と降下時の平均値は9.80μ/℃で,

BB配合の9.70μ/℃と同程度であり,一般的なコンクリートの熱膨張係数とされる 10μ/℃

と比較しても同等の結果であった。コンクリート標準示方書[3.10]では,BBの熱膨張係

数は 12μ/℃程度とされており,今回得られた結果は,改良 BC配合,BB配合ともに小さ

い値であった。熱膨張係数は,一般的に,粗骨材の影響が大きい[3.11]とされており,

本実験で使用した粗骨材は砂岩系の骨材であることから,これが熱膨張係数に影響したも のと考えられた。

表-3.11 コンクリートの配合 配合名 W/C

(%)

s/a (%)

目標ス ランプ

(cm)

目標空 気量

(%)

単位量(kg/m3

W C S Gl

BB配合 55.0 44.1 8.0 4.5 165 300 803 1021

改良BC配合 50.0 43.1 8.0 4.5 150 300 801 1062

※細骨材の表乾密度:2.63g/cm3,粗骨材(砂岩)の表乾密度:2.65g/cm3,混和剤:BB は汎用の AE 減水 剤,BCは改良型の高炉セメントC種専用の混和剤

- 62 - 3.3.2 断熱温度上昇量

材齢と断熱温度上昇量の関係を図-3.11に示す。改良 BC配合とBB配合の材齢 2日程 度までの断熱温度上昇の履歴は,ほぼ同様であるが,改良BC配合の終局温度Qは 41.0℃

であり,BB 配合の 51.6℃に比べて 10℃程度低い結果であった。また,上昇速度を表す係 数 γは改良BC配合が0.82に対し,BB配合では0.61 であった。終局温度Qは,改良BC 配合と BB 配合の単位セメント量を同一にしたため,クリンカー量の少ない改良 BC 配合 の発熱量が小さくなったものと考えられ,断熱温度上昇速度 γ が改良 BC 配合と BB 配合 で同程度の値になったことについては,理由は定かではないが高炉スラグ微粉末の潜在水 硬性は水和初期においても反応する[3.8]ことから,クリンカー量と高炉スラグ微粉末量 がトレードオフの関係となり,単位結合材量が一定の場合では同程度の値になるものと考 えられた。

改良 BC 配合では,BB 配合と比較して終局温度で 10℃程度低くなることから,温度ひ び割れに対する抵抗性が高くなる可能性が示唆される結果が得られた。

-100 0 100 200 300 400 500

0 10 20 30 40 50

ひず み (μ )

温度変化量(℃)

改良BC配合 BB配合 改良BC:-9.80μ/℃

BB配合:-9.70μ/℃

図-3.10 温度変化量とひずみの関係

- 63 -

0 10 20 30 40 50 60

0 5 10 15 20

断熱温度上昇量( ℃)

材齢(日)

改良BC配合 BB配合

改良BC配合:Q(t)=41.0(1-exp(-0.82×t1.13))

BB配合:Q(t)=51.6(1-exp(-0.61×t1.05))

図-3.11 材齢と断熱温度上昇量の関係

- 64 - 3.4 まとめ

本章では,改良型の高炉セメント C種を用いたコンクリートのフレッシュ性状および発 熱特性について検討した。その結果,これまでに,以下の点を明らかにした。

・改良したメタクリル酸(塩)系のポリカルボン酸分散剤と流動保持剤を組み合せた改 良型の高炉セメント C種専用の混和剤を用いることで,フレッシュ性状のうち流動保 持性を改善できることが確認された。

・高炉セメント C種専用の混和剤に関して,標準形,遅延形ともに良好なスランプ保持 性を有しており,室内試験の静置した状態での経時 90 分においても大きくスランプ ロスすることなく,フレッシュコンクリートの性状は良好である。

・コンクリートのブリーディングに関して,高炉セメントC種専用の混和剤を用いるこ とで,ブリーディング量が少なくなることが確認された。また,高炉セメント B種と の比較においては,単位水量および水セメント(結合材)比の低減によって,ブリー ディング量が少なくなることが確認された。

・改良型の高炉セメント C種は,セメント中の SO3量3.5%程度まで高めているが,SO3

量がコンクリートのフレッシュ性状に与える影響は小さいことが明らかになった。

・加圧ブリーディング試験については,圧送の指標で用いられる標準曲線内に収まる結 果であり,良好な圧送性を有する。

・改良型の高炉セメントC種を用いたコンクリートの熱膨張係数は,高炉セメント B種 と同程度の値であり,今回の実験では 10μ/℃程度であった。

・改良型の高炉セメントC種を用いたコンクリートの断熱温度上昇特性は,高炉セメン ト B種と比較して10℃程度低くなる。

・改良型の高炉セメントC種を用いたコンクリートは,高炉セメント B種のそれと比較 して温度ひび割れに対する抵抗性が高くなる可能性がある。

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【参考文献】

[3.1] 西 祐宜,根岸 稔,檜垣 誠:高炉スラグ微粉末を大量混合したコンクリート の経時安定性改善に関する一提案,その1,その2,土木学会第67 回学術講演会,

V462-463,pp.923-926,2012.9

[3.2] 太田 実,小野金造,佐取一男:高炉水砕スラグ粉末を用いたコンクリートの品 質に関する試験,土木研究所資料,1274 号,p.79,1977.3

[3.3] 和地正浩,米澤敏男,三井健郎,井上和政:高炉スラグ高含有セメントを用いた コンクリートの物性に及ぼす SO3量の影響,コンクリート工学年次論文集,Vol.33,

No.1,pp.203-208,2011.6

[3.4] 鷹野 明,星 秀明,栗原通了:高炉スラグ微粉末コンクリートのスランプ低下 傾向について,高炉スラグ微粉末のコンクリートへの適用に関するシンポジウム 論文集,土木学会,1987.3

[3.5] 新 大軌,玉木伸二,宮内雅浩,坂井悦郎:分子構造の異なる高分子系分散剤を 添 加 し た 高 炉 セ メ ン ト の 流 動 特 性 , セ メ ン ト ・ コ ン ク リ ー ト 論 文 集 ,Vol.66, pp.28-32,2012

[3.6] 日 本 建 築 学 会 : 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト 造 建 築 物 の 収 縮 ひ び 割 れ 制 御 指 針 ・ 施 工 指 針

(案)・同解説,p.106,2005

[3.7] 土木学会:コンクリートポンプ施工指針[2012],pp.208-209,2012

[3.8] 國府勝郎,村田芳樹,阿部立実:高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートの断熱 温度上昇,高炉スラグ微粉末のコンクリートへの適用に関するシンポジウム論文 集,土木学会,1987.3

[3.9] 國府勝郎,村田芳樹,高橋 茂,安斎浩幸:高炉スラグ微粉末を用いたコンクリ ー 卜 の 断 熱 温 度 上 昇 と 水 和 性 状 に 関 す る 研 究 , 土 木 学 会 論 文 集 ,No.396/V-9,

pp.39-47,1988.8

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[3.10] 土木学会:2017 年制定コンクリート標準示方書[設計編],p.44,2017

[3.11] 川口 徹:コンクリートの熱膨張係数に関する既往の研究成果について,マス コンクリートの温度応力発生メカニズムに関するコロキウム論文集,pp.15-18,

1982.9

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